キムラモンスター軍が川葛からタッグ王座、奈苗から赤いベルトを奪取!里村はラスト後楽園の愛川に激勝!

130317_Stardom-1.jpgスターダム
STARDOM THE HIGHEST2013
〜プレ両国シンデレラ〜
日時:3月17日(日)開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1250人

 17日、後楽園ホールで行われたスターダム『STARDOM THE HIGHEST2013〜プレ両国シンデレラ〜』。この大会を"モンスター祭り"にすると豪語している木村響子は、一度は小競り合いを起こしたものの、3・10高松大会で和解したヘイリー・ヘイトレッドと組んで、夏樹☆たいよう&世IV虎のオリジナル川崎葛飾最強伝説が持つゴッデス・オブ・スターダム王座に挑戦。

 王者のオリジナル川葛は親分・子分そろってヌンチャクパフォーマンスを披露。さらに奇襲攻撃を仕掛けていき、いきなり抜群の連係で木村を攻撃。さらに世IV虎は木村を相手に意地のビッグブーツ合戦をやってのけ、一歩も引かない。夏樹もヘイリーのパワーの苦戦しながらもスピードと機動力を使って場外に追いやっての三角飛びプランチャ。
 しかし場外乱闘で世IV虎に大きなダメージを負わせてペースを掴んだモンスター軍だったが、川葛は入場時に持って来たヌンチャク攻撃で反撃。しかし木村が三角絞めからの腕十字で世IV虎の左腕に再び大きなダメージを負わせる。夏樹がうまく世IV虎をフォローし、世IV虎もヘイリーにラリアットで反撃していくが、真正面から世IV虎を抱えたヘイリーはエクスプロイダーで投げてから木村とトレイン攻撃。
 モンスタークラッシュを狙ったモンスター軍だが、世IV虎がうまく防御すると、夏樹が走り込んで世IV虎が上にトス。そのままコーナーに飛び乗った夏樹はヘイリーに雪崩式アームドラッグ。さらに世IV虎のダイビング・セントーンから合体式世IVドン、世IV虎のアティテュード・アジャストメントと畳みかけ、上からヨシコで勝負に出たが、辛くもかわしたヘイリーはハイキック。
 さらにリストクラッチ式エクスプロイダーで投げてから、今度こそモンスタークラッシュ。必死に夏樹がカウント2でカットし、木村のビッグブーツをヘイリーに誤爆させたのだが、今や一枚岩となっているモンスター軍は動じない。それでも世IV虎はヘイリーのパワーボムをウラカン・ラナで切り返して見せたが、ネックハンギングボムをラリアットで防いだヘイリーがダメ押しのラリアットを叩き込んで3カウント。
 川葛からタッグベルトを引っぺがしたモンスター軍。だが、そこに「ちょっと待ってください!」とリングに上がってきたのは、この日の第1試合でスターダム・タッグウォーズを勝ち抜いた宝城カイリ&翔月なつみの宝翔天女(仮)。とはいえ、宝翔天女(仮)は5番目の出場だったため運の良さは否めない。それにモンスター軍の圧倒的な強さを目の当たりにしたばかりの観客からは「お前らじゃ無理だよ」という声も飛んだが、それでも宝城は「私たちにタッグのベルトに挑戦させてください。スターダムの選手が負けて黙っていられません!」とタッグ王座挑戦を直訴。
 それを聞いた木村から「お前らな、モンスター軍がモンスターなら川葛は犬! 川葛が犬ならお前らはウンコだ! ウンコのくせに生意気言ってんじゃねぇよ!」とバカにされながらも、翔月は「自分たちは新木場じゃやりたくありません。4月29日、両国国技館で挑戦させてください」と敢えて大舞台でのタッグ王座挑戦を要求。宝翔天女(仮)は両国で下馬評を覆してタッグチーム名から(仮)を取ることが出来るか?

130317_Stardom-2.jpg また、メインでは高橋奈苗が2012年10月21日の大阪大会で一度対戦し、30分時間切れ引き分けで辛くも王座を防衛したキムラモンスター軍☆のアルファ・フィーメルと、ワールド・オブ・スターダムを賭けて再び激突。赤いベルト8度目の防衛戦となる奈苗だが、両国大会前に最大の敵を迎え撃つこととなった。
 アルファは身体も大きく見るからにパワーがある選手だが、何よりの特徴はあの高橋奈苗をグラウンドでねじ伏せることが出来る点だろう。フェースロック、スリーパー、コブラクラッチと絞め技を駆使して奈苗を追い込んでいったアルファ。奈苗もカニ挟みからのヒザ十字やトペ→エプロンからのトペコンとテクニックを駆使して攻め込んでいくが、「まだだ!」と叫んでエプロンからさらにプランチャまで放っていったのだが、キャッチしたアルファが奈苗を客席に投げつける。腰に大きなダメージを負った奈苗がリングに戻ると、アルファは、かつてアイスリボンの志田光からピンフォールを奪っているアルファプレックス。
 前回の対戦では最後までこの技を出させなかった奈苗だが、アルファ対策は万全と逝っていただけにカウント2で返す。逆にバックドロップを返していくと、延髄斬りやラリアットで反撃。しかしアルファはコーナーに登った奈苗をデッドリードライブで投げていくと、スピアーからクロスフェースへ。
 この技も前回の対戦でかなり苦しめられたが、奈苗は逆にアルバトロスで応戦。さらに雪崩式ブレーンバスター、ヘッドバット、アルファをコーナーに逆さ吊りにしてのダイビング・フットスタンプ、冷蔵庫爆弾と畳みかけた奈苗はワンセコンドEXを狙うが、これを決めさせなかったアルファはクロスフェースやパワーボムで反撃。奈苗も奥の手グーパンチを出すと、ラリアット勝負に出る。これが互角に終わると、やはり奈苗はワンセコンドEXを狙ったが、ここでアルファが逆に必殺のアルファプレックスを決めて3カウント!
 スターダム、いや女子プロレス界が誇る絶対王者と思われていた高橋奈苗が、まさかの赤いベルトから陥落というバッドエンドに観客も言葉が出ない。タッグと赤いベルト、一気に2つのタイトルを奪取し、宣言通り後楽園大会をモンスター祭り状態にしてしまったモンスター軍。一方、敗れた奈苗は「今、どうしたらいいか分からないんですけど、これからのことはよく考えることにします。でもこのままでスターダムは終わっちゃいけないと思いますので、両国に向けて、両国でまた誰かがベルトを取り戻してほしい、そんな気持ちでいっぱいです。今日は負けです」と涙ながら語った。
 すると盟友・脇澤美穂をはじめ、3・24大阪大会で行われる赤いベルト挑戦者決定トーナメントにエントリーされている紫雷イオ、さらに普段は敵対している夏樹までリングに上がってきて奈苗に檄を飛ばし、最後は全所属選手で円陣を組んだスターダム。両国大会に向けてここから巻き返しなるか?

130317_Stardom-3.jpg 4・29両国大会で引退する愛川ゆず季にとって、今大会が最後の後楽園ホールでのラストマッチとなる。対するは2012年3月20日の後楽園大会で高橋奈苗と激闘を繰り広げ、現在も女子プロレス界のトップクラスに君臨しているセンダイガールズプロレスの里村明衣子。
 ここ最近の愛川はその全力スピリッツを伝承するかのようにスターダム内の後輩たちとの試合が多く、キャリアは大きく変わらないのに、圧倒的なまでの強さを見せつけるような試合が多かった。その強さは昨年の5★STAR GPで覚醒し、奈苗からも木村からもピンフォールを奪って優勝したほど。
 だが、里村の存在感と力強さはそんな愛川をも上回っており、重たいローキックで動きを止め、エルボースマッシュをカチ上げ、パイパイアタックも強烈なフロントキックで迎撃してみせた。それでも愛川は蹴りとゆずポン・アームロックで反撃し、意地でパイパイアタックを決めると、YKレッド(カカト落とし)からYKイエロー(ハイキック)。さらにSTFや蹴りで追い込んでいくと、必殺のタイガースープレックス。
 これをカウント2で返した里村に愛川はハイキック3連発を叩き込むが、里村は沈まない。ならばとシャイニングゆザード、YKブルー(後ろ回し蹴り)3連発、タイガースープレックスと必殺フルコースを決めた愛川だが、それでも沈まない里村はラ・ゆずヒストラルで丸め込んできた愛川をワキ固めに捕らえると、鼻血を出した愛川を強烈なデスバレーボムで叩き付ける。そして鬼の形相でスリーパーで絞め上げていき、愛川を"落として"勝利!
 改めてスターダムの前に立ちはだかった仙女・里村という壁。すると両国でデビューが決まっている4期生の彩羽匠がリングに上がってきて「この度、両国大会でビューが決まりましたが、その相手に里村さん、お願いします! 私の私の憧れである長与千種さんの遺伝子を持つ里村さんと(闘って)デビューすることで、私のプロレス人生をスタートさせたいです!」と直訴。
 すると里村は「私は長与千種じゃないけどな、里村明衣子だけど、私がお前のデビュー戦の相手を務めましょう! 思いっきりかかってこいよ!」と承諾し、彩羽とガッチリ握手を交わした。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 スターダム・タッグウォーズ 5チーム勝ち抜き戦 各10分1本勝負
<1試合目>
脇澤美穂/○須佐えり
7分40秒 バックブロー→片エビ固め
横尾由衣/●吉乃すみれ

<2試合目>
脇澤美穂/●須佐えり
4分8秒 タイガードライバー→エビ固め
○ダーク・エンジェル/ケリー・スケーター

<3試合目>
ダーク・エンジェル/●ケリー・スケーター
8分40秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
○紫雷イオ/岩谷麻優

<4試合目>
紫雷イオ/●岩谷麻優
9分47秒 MARU×2スープレックス→片エビ固め
宝城カイリ/○翔月なつみ

▼第2試合 スペシャル・スクランブル・シングルウォーズ 20分1本勝負
●安川惡斗
7分41秒 チョークボム→エビ固め
○ザ・フィーメル・プレデター"アマゾン"
※残りの二人は米山香織(フリー)と夕陽(ZERO1野良犬道場)

▼第3試合 ~ゆずポン引退全力ファイト~プレミアム・シングルマッチ 30分1本勝負
●愛川ゆず季
13分37秒 スリーパーホールド→レフェリーストップ
○里村明衣子(センダイガールズ)

▼第4試合 ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王者組]夏樹☆たいよう/●世IV虎
26分55秒 ラリアット→片エビ固め
[挑戦者組]木村響子(フリー)/○ヘイリー・ヘイトレッド(フリー)
※第2代王者組が4度目の防衛に失敗。木村&ヘイリーが第3代王者組となる

▼第5試合 ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王 者]●高橋奈苗
16分1秒 アルファプレックス
[挑戦者]○アルファ・フィーメル
※初代王者が8度目の防衛に失敗。アルファが第2代王者となる

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