天龍が新日本第三世代を相手に約1年ぶりの復帰戦!動けないながらも、鈴木らの檄を受けて放った背面エルボー!

121229_TenPro-1.jpg天龍プロジェクト
天龍プロジェクト10
天龍源一郎復帰戦~革命~
日時:12月29日(土)開始:18:00
会場:後楽園ホール
観衆:1741人(超満員)

 29日、後楽園ホールで行われた天龍プロジェクト『天龍プロジェクト10 天龍源一郎復帰戦 〜革命〜』。腰部脊柱管狭窄症のため、昨年12月より長期欠場していた天龍源一郎が、約3回の手術を行った末についに復帰。
 まだ体調は万全ではない天龍だが、その天龍を同時期に"外敵軍"として共に新日本マットに乗り込んだ高山善廣と鈴木みのるが支える。当初はそこに佐々木健介も加わる予定だったが、頸椎椎間板ヘルニアで長期欠場となったため、代わりに現GHCヘビー級王者の森嶋猛が参加。天山広吉&小島聡&永田裕志&中西学の新日本プロレス第三世代と対戦した。

 パンタロンに上はTシャツを着たまま。まだ手術の傷跡が完治しておらず、天龍としては苦渋のTシャツ着用となったが、何と自ら先発を買って出る。天山と相対した天龍はモンゴリアンチョップをブロックしてグーパンチ。先手を取った天龍だが、天山が永田にタッチすると、永田は容赦なく天龍を蹴っていく。
 頑丈さには定評のある天龍だが、病み上がりの状況でいきなり永田の蹴りを浴びまくりさすがにダウン。何とか鈴木にタッチすると、1・4新日本のドーム大会で永田と対戦する鈴木は、前哨戦というレベルじゃないくらい激しくやり合う。天龍組はコンディションがあまりよくない高山はサポートに徹したものの、鈴木と森嶋がガンガン動き、天龍にいい形で渡そうとする。
 だが、試合が進むにつれて、やはり天龍の動きがグッと鈍くなる。足は引きずった状態だし、グーパンチを打つ拳もどうやら痛めた様子。一度ダウンするとスムーズに立ち上がれないため、第三世代はそこを狙って4人がかりでストンピング。
 さすがにこれにはブーイングが飛んだが、コーナーから鈴木が「天龍、行け、オラ!」と檄を飛ばす。すると天龍は歯を食いしばりながら逆水平チョップで反撃。ならばと小島は天龍が爆弾を抱える腰を狙って逆片エビ固め。続いて中西も逆エビ固めを狙うが、これはさすがに鈴木がカット。
 どうにか森嶋にタッチしてコーナーに戻った天龍だが、座り込んでしまう。すぐにドクターが近づいていって診断するが、ここで鈴木が「もう終わりか、オラ!」と天龍を一喝。すると天龍は座り込んだ状態から鈴木に逆水平チョップを叩き込み、「まだやれる」ということをアピール! 15分を経過し、逆水平チョップで次々に第三世代の面々をなぎ倒した天龍が、永田をコブラツイストに捕らえると、鈴木は中西に、森嶋は天山に、高山は小島に一斉にコブラツイスト!
 さらに天龍は永田に53歳を仕掛けようとしたが、永田は腕固めで切り返す。だが、森嶋がランニング・ヒップアタックを見舞うと、天龍はコーナーに登っていき、二段目からではあるが、背面エルボーを投下! なおも天龍は逆水平チョップとグーパンチで向かっていったが、永田が延髄斬りから腕固めに捕らえたところでギブアップ。

121229_TenPro-2.jpg 試合後も鈴木は永田とやり合う中、天龍は高山、森嶋と握手。そして鈴木にも握手を求めていくが、鈴木は真剣な表情で天龍に何かを叫ぶと、握手をせずにリングを降りていった。そしてマイクを持った天龍が「天龍源一郎の復帰戦にかくもお客さんがお集まり頂きまして、本当にありがとうございます。この気持ちはいつかリングの中で皆さんにお返ししたいと思っています。それとついでにワンモア聞いてください。嶋田紋奈代表! 上がって来い。紋奈、たくさんのお客さん、お前のマッチメイクを面白いと思って集まってくれました。お前、男前だよ」と愛娘に声をかけると、紋奈代表は思わず涙。
 天龍はさらに「いつもなら何か言いたいんですけど、これ以上言うと泣けます。本当にありがとうございました!」と言うと、高山、鈴木をはじめ、選手たちにリングに上がるように言ってから、最後は「まぁ今年1年の嫌なことを忘れて、みんなで行くぞー! エイエイ、オー! エイエイ、オー! もう一丁、エイエイ、オー!」で締めくくった。
 晴れ晴れとした表情でコメントブースに座った天龍は「結果云々は別として、いみじくも今年の会見でね、『パドックにいる競走馬のような心境』って言ったけど、無事にG1競争を終えたという感じですよ。だから、これからは結果がついてくると、自分を励ましてもっと頑張っていかなきゃ。いつかは『もういいだろう、天龍』って言われかねないから。そこは肝に銘じて。幸いまだあの若い子に負ける気はしないし、根性あると思う。今日観に来てくれた先生方が、『俺達が一生懸命手術したのに』と怒られちゃうから大丈夫です」と語った。
 久しぶりに出した背面エルボーに関しては「遠かったですね、はい。何か俺にはニューヨークの五番街のような遠さでしたよ。(高山や鈴木に促していたことに関しては)いやー、おだれられちゃいましたね~。ただ、トップロープまで上がれなかったのがちょっと根性なしでしたね。これから帰って女房子供に責められると思いますよ、はい」と天龍節を炸裂させた。

121229_TenPro-3.jpg 9・26『R-3』で無気力試合をしたことで、"親父"であるグレート・カブキから「今度あんな試合したら、カブキの名前を取り上げる」と言われたTHE KABUKI。この日タッグ組んだ土方隆司は、試合前から「パートナーのKABUKIにはまったく期待していない」と語っていた通り、先発を買って出ると1人で勝彦&梶原を相手に闘ってみせる。
 KABUKIは再三タッチを求めるが、土方は応じない。だが、場内から「KABUKI」コールが起こると、ついに土方はKABUKIにタッチ。勝彦にジャブの牽制からタックルを仕掛けていくKABUKIだが、腹が出ていていかにも重そうな身体のためはキレがなく、勝彦は余裕で潰していく。
 そこからダイヤモンドリング勢は徹底的にKABUKI潰しに出る。勝彦は容赦なく重たい蹴りを叩き込み、梶原も何とかヘッドバットで反撃しようとするKABUKIに喧嘩腰で攻撃。ついに土方がタオルを手に取るが、和田京平レフェリーはそのタオルを奪い取ると、外に投げ捨ててしまい、これには土方も思わず苦笑い。
 勝彦が「来いよ、オラ!」と挑発しながらエルボーを打っていくが、腰から崩れ落ちたKABUKIに、勝彦が足4の字固めを決めると、ようやく土方が入って来るが、カットではなくパートナーのKABUKIを蹴り飛ばす。これでようやくKABUKIも勝彦をブレーンバスターで投げて土方にタッチ。
 バチバチファイトでダイヤモンドリング勢に向かっていく土方。土方の頑張りで試合の流れが挑戦者組にやや傾いたところで、KABUKIは再びタッチを要求。土方がKABUKIに張り手を見舞うと、KABUKIもすぐさま張り返し、やる気のあるところを見せてリングイン。トラースキックで攻めて込んでいくが、梶原がジャンピングハイを返すと、勝彦が入ってきてトレイン攻撃を狙う。
 かわしたKABUKIだが、ダイヤモンドリング勢はKABUKIの動きを読んでおり、ダブルの串刺しフロントキックを叩き込むと、勝彦の投げ捨てジャーマンから梶原がジャーマン。さらに梶原がハリケーンドライバーで叩き付けてからムーンサルトプレスを投下して3カウント。
 ほとんどいいところなく敗れたKABUKIに対し、土方が「オイオイオイ、KABUKIジュニア。お前に言いたいことがあるんだよ。キャラクター磨く前に技磨けよ。ヌンチャク振り回す練習するなら、プロレス練習しろ! 俺たち3人がいい試合しても、テメーのせいで台無しなんだよ。髪の毛に気を使う時間、メイクする時間があるんだったらプロレスの練習しろ!」と痛烈なダメ出し。
 するとKABUKIは「今日はあのキャリアの2人には歯が一歩も立たなかったけど、土方先輩! いや、敢えて土方先生! あなたの側で勉強させてもらいます。これからはよろしくお願いします、先生」と、なぜか憎々しい態度で言い放ったため、最後までブーイングを浴びるハメになってしまった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 蛟龍~MIZUCHI~ 次期IJベルト挑戦権獲得トーナメント1回戦 5分1本勝負
●14K(メビウス)
3分23秒 フライングボディプレス→体固め
○拳剛(フリー/VOODOO-MURDERS)

●ドラゴンJOKER
3分17秒 右ハイキック→体固め
○那須晃太郎(U-FILE CAMP)

▼第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
ザ・グレート・カブキ/○百田光雄
7分48秒 バックドロップ→体固め
●長瀬正和(格闘技団体T.A.M.A.)/ジ・ウインガー(FREEDOMS)

▼第3試合 蛟龍~MIZUCHI~ 次期IJベルト挑戦権獲得トーナメント決勝戦 時間無制限1本勝負
●拳剛(フリー/VOODOO-MURDERS)
9分21秒 右ハイキック→片エビ固め
○那須晃太郎(U-FILE CAMP)
※那須が次期IJベルト挑戦権を獲得

▼第4試合 インターナショナルJr.ヘビー級タッグ選手権試合 時間無制限1本勝負
[王者組]中嶋勝彦(ダイヤモンドリング)/○梶原慧(ダイヤモンドリング)
24分54秒 ムーンサルトプレス→体固め
[挑戦者組]土方隆司(フリー)/●THE KABUKI
※第16代王者組が初防衛に成功

▼第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○嵐/石井智宏(新日本)
9分18秒 パワーボム→エビ固め
村上和成(フリー)/●NOZAWA論外(東京愚連隊)

▼第6試合 インターナショナルJr.ヘビー級選手権試合 時間無制限1本勝負
[王 者]●冨宅飛駆
13分57秒 横入り式回転エビ固め
[挑戦者]○折原昌夫(メビウス)
※第19代王者・冨宅が初防衛に失敗。折原が第20代王者となる

▼第7試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○宮本和志/本間朋晃(チーム花鳥風月)
11分51秒 ラリアット→片エビ固め
真田聖也(全日本)/●中之上靖文(全日本)

▼第8試合 天龍源一郎復帰戦 スペシャル8人タッグマッチ 60分1本勝負
●天龍源一郎/高山善廣(高山堂)/鈴木みのる(パンクラスMISSION)/森嶋猛(NOAH)
19分54秒 腕固め
○永田裕志(新日本)/中西学(新日本)/天山広吉(新日本)/小島聡(新日本)

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