澤田を秒殺した藤田の呼び出しに応じて、小川が久しぶりにIGF登場!大晦日での一騎打ちを約束した両者だが...

121016_IGF-1.jpgIGFプロレスリング
GENOME 23
日時:10月16日(火)開始:19:00
会場:東京ドームシティホール
観衆:3022人(超満員札止め)

 16日、東京ドームシティホールで行われたIGFプロレスリング『GENOME 23』。この大会ではIGFの日本人トップファイターである3S(澤田敦士、鈴木秀樹、鈴川真一)vs.世界というのがテーマになっていた。だが、まず鈴川が1年3カ月ぶりにIGFに参戦したジョシュ・バーネットに敗れると、鈴木も3度目の対決となるピーター・アーツに健闘したものの敗退。最後に澤田が現IGFチャンピオンの藤田和之に挑戦した。

 9・29愛知『GENOME22』でボビー・ラシュリーを相手にIGFチャンピオンシップの防衛に成功した藤田和之に、現在5連勝中の澤田敦士が挑戦表明。しかし藤田は「手ぶらで俺が受けてやるわけないだろ」と澤田に小川直也を連れて来ることを厳命。
 結局、小川が来場するかどうか確約が取れなかったため藤田vs.澤田はノンタイトル戦として行われることになった。この試合の勝者が、この日正式に大晦日に開催することが発表された『INOKI BOM-BA-YE 2012』(12月31日、両国国技館)で小川直也と対戦ということになりそうだが......
 ゴングと同時に掌底を出していった澤田だが、タックルは藤田が切る。テークダウンを諦めてコーナーに押し込んだ澤田は、離れ際に張り手を連打。挑発気味にバチバチと殴っていった澤田だが、怒った藤田はグーパンチ一発で澤田をダウンさせる。大の字に倒れた澤田に対し、片膝立ちのフォールで3カウント!

121016_IGF-2.jpg まさかの秒殺決着で圧勝した藤田は怒りの表情でマイクを持つと、「オイ、コラ! 小川! テメー来てんだろ! どこにいるんだよ? 小川! 来ないんだったら大みそかはねぇな! 今日が締め切りだ! ......いねぇみたいだな。これがIGFか? 小川がダメだから俺が呼ばれたんだよ。小川! いるんだろ? 出てこいよ!」と叫ぶ。
 これだけ叫んでも小川が姿を見せなかったため、場内に「本当に来ていないのかよ」という雰囲気が漂い始めた頃、スーツ姿の小川直也が登場! リングサイドまで足早に歩いていった小川だが、その前に鈴川と鈴木が立ちはだかって小川を鉄柵の外で足止めする。すかさずマイクを持った小川が「邪魔だよ。どかせろ! 三下には用はねぇだよ」と吐き捨てるが、鈴木はリングに上がり上から見下ろすように小川を牽制し、鈴川はゴンタ顔で小川を睨み付ける。
 押し問答の末、藤田が鈴川にどくように指示をすると、「上がってもいいけど中には入るなよ」と、まるでかつて大仁田厚が新日本プロレスに乱入した際の長州力ばりに小川にIGFのリングを"跨がせない"藤田。エプロンに立ち、ロープを挟んで藤田と対峙した小川が「確かにお前とは同期だよ、プロレスの。同窓会なんかする気はねぇんだよ! 小童使って、やる気ねぇのかよ。やれるのかよ、大晦日!」と宣戦布告。
 だが、藤田は「お前の言葉は誰にも届かないな! 俺たちレスラーっていうのは試合をやって説得させなきゃ誰も振り向かないんだよ! 誰のこと言ってるか分かるか? 小川、お前だよ!」と試合をしていない小川の主張はファンには届かないと指摘。小川はIGFには最初自分が上がっていたが、自分がいなくなってから藤田がIGFに参戦してきたことを指摘し「(俺とやる)勇気がねぇのか?」と食い下がる。
 それを聞いた藤田は「言っちゃっていいか? 言っちゃっていいか? お前がダメだから俺が呼ばれたんだよ! 小川、お前が本気なら大晦日、俺と決着つけようぜ! それが言いたかったんだよ」と、手っ取り早くIGF新旧エース対決をしようと提案。小川も「俺がそれを言いにきたんだよ。さっきから言ってるだろ、同窓会をやる気はねぇって」と承諾すると、藤田から求めた握手を拒否して退場していったのだが、鈴川がピッタリとアリーナを出るまで"マーク"し、「何もするんじゃねぇぞ」というオーラで小川を牽制した。

121016_IGF-3.jpg 小川が去ったあとのリングに上がったアントニオ猪木は、「世の中が閉塞して大きな声も出せなくなっている。怒りというのが一番大事。それがエネルギーになって、そんな怒りをリングの上で爆発させて元気を与えるというテーマでやっています。今の2人を見ていましたが、まだまだ怒りが足りねぇ! ブッ殺せ!」と猪木らしい檄を飛ばした。
 だが、コメントスペースで「大晦日の藤田vs.小川は決定?」と聞かれた猪木は「いや、まだ。前から言ってるように大晦日の仕掛けはデカイんで。国際的な試合というか。(大晦日イベントは)去年ああいう形でやってね、色々(DREAM側からの)提案もあって、そこで盛り上がって、その後散らばった部分がね......。まぁ去年、正直言ってうちが参加しなけりゃ、それで終わってたと思うんですね。どういう形にしろ(大晦日イベントが)続いて、今年に入ったんで。今年はテレビの話も進んでますんでね。そういう意味ではこの何年間の規模とは違うイベントになります」と、『INOKI BOM-BA-YE 2012』は世界的な仕掛けをする予定のため藤田vs.小川の日本人対決を行うかどうかはまだ分からないとした。
 なお、恒例の猪木劇場では「これからは世界交流ということで、今年の12月にパキスタンに行くことになりました」と発表。かつてパキスタンの英雄ペールワンと闘った思い出を語った猪木は、「私も元気なうちにってことで今年は墓参りに行こうと思っていたんですが、今はテロだとかで一番危ないところだって。そこでまず興行をやろうと。みんなは何でそんなところに行くんだって言うんですけどね。危ないから行くんだって! 今日はHEIWAプレゼンツってことなので、平和大使として世界に平和を訴えていこうと思いますが、まだ選手に声はかけてないんです(苦笑)。最後は俺1人しかいないから、そのときは俺がまたガウンを着て試合をするしかないかなと思っています」とパキスタン遠征に行く選手がいなければ緊急現役復帰するかもとリップサービスをして観客を沸かせた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 定アキラ 闘魂十番勝負・第6弾 10分1本勝負
○定アキラ
4分45秒 アームバー
●那須晃太郎(STYLE-E)

▼第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負
●将軍岡本
4分26秒 コズロック
○アレキサンダー・コズロフ

▼第3試合 異種格闘技戦 3分5R
○天田ヒロミ(デジタルスピリッツ)
2R 1分42秒 KO(ボディブロー)
●川口雄介(池袋 BLUE DOG GYM)

▼第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○ボビー・ラシュリー
8分00秒 スピアー→片エビ固め
●ケンドー・カシン

▼第5試合 シングルマッチ 45分1本勝負
○ジョシュ・バーネット
6分00秒 腕三角絞め→レフェリーストップ
●鈴川真一

▼第6試合 シングルマッチ 45分1本勝負
○ピーター・アーツ
7分51秒 右ハイキック→体固め
●鈴木秀樹

▼第7試合 平和・アントニオ猪木コラボレーション 10周年記念特別試合 60分1本勝負
○藤田和之
1分19秒 グーパンチ→体固め
●澤田敦士

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