真田が大躍進の中之上を下して初代TV王者に!諏訪魔は蝶野との合体を拒否!?大和はケニーにリベンジ成功!

121007_AJPW-1.jpg全日本プロレス
40th Anniversary Year 2012
日時:10月7日(日)開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1600人

 7日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『40th ANNIVERSARY TOUR 2012』開幕戦。シングル戦線活性化を目的とし、全日本プロレス最高峰の三冠ヘビー級王座に次ぐ位置付けのシングル王座として新設された『GAORA TVチャンピオンシップ(GAORA TV選手権)』。この初代王者を決めるトーナメントは、9・8後楽園大会で行われた1回戦で征矢学、河野真幸が外敵に敗れる中、中之上靖文が元三冠王者の浜亮太からデビュー以来初白星をあげ、真田聖也は大日本プロレスの岡林裕二に勝利。

 この日はまずトーナメント準決勝として、中之上と宮本和志、真田と本間朋晃が対戦。「今の全日本はぬるま湯」というターメリック・ストームと全日本本隊の対戦となったが、中之上が浜戦に続き、外敵の宮本からもスクールボーイで3カウントを奪取! 真田も本間からTHIS IS ITでギブアップを奪い、全日本生え抜き選手同士の優勝決定戦となった。
 初のシングルマッチでのメーンイベント登場となった中之上は、エルボーを主体に真田に食らい付いていくが、真田は中之上の両足をロープに乗せての急角度DDTや本間戦でも威力を発揮した怒濤のワンツーエルボーを繰り出していく。
 このまま一気に押し切られるかと思われた中之上だが、カウンターでエルボーを返すと、何とワンツーエルボーをお返し。だが、エルボー合戦に打ち勝った真田は中之上の背後からミサイルキック。さらにRKOからのTHIS IS ITを狙うが、ここで中之上は首固め。カウント2で返してコブラツイストを狙った真田だが、中之上はキドクラッチで切り返す!
 さすがの真田も必死にキックアウトすると、中之上は秘密兵器ドラゴンスープレックスを投げ捨て→ホールドと連続で繰り出す! だが、これもカウント2で返した真田は、コーナーからダイブしてきた中之上にカウンターでRKOを決めると、今度こそガッチリとTHIS IS ITに捕らえてギブアップを奪った。
 真新しい赤いベルトを腰に巻いた真田は「三冠のベルトもありますが、今僕はこのベルトに集中してチャンピオンになりました。今日、プロレスを楽しめた方、また次回会場に足を運んでください。今日はどうもありがとうございました」と挨拶した。

121007_AJPW-2.jpg 第4試合前に"黒のカリスマ"蝶野正洋が登場し、「アイアーム、チョーノ! 全日本プロレス40周年おめでとうございます。プロレス界2012年、本当にいろんなことがあります。大変な状況を乗り越えてきていると思います。全日本プロレス、私はずっと新日本プロレスという立場で敵のリングと見てきました。今はフリーという立場でいろんなリングを見てきています。レスラーはリングがないと自分を見せられません! 今日もこの後に自分が少し気に掛けている選手、昔の仲間がリングに上がってきます。その中でどこのリングが一番本物を見せてくれるのか、全日本プロレスに期待をかけています。ますます全日本プロレス、頑張ってください」と意味深な挨拶をしてから放送席についた。
 第4試合では諏訪魔がカズ・ハヤシ、近藤修司と組んで、ジョー・ドーリング&東京愚連隊と対戦。ビッグマッチで敗れ、鬱憤が溜まる余り暴走が目に付く諏訪魔とドーリングは最終戦の10・21愛知大会でシングルマッチが決定しているだけに、前哨戦となるこの試合でも両者は激しくやり合った。
 試合は諏訪魔とドーリングがやり合っている間に、新GHCジュニアヘビー級王者の近藤がキングコングラリアットで論外から3カウントを奪った。試合後も場外でドーリングと揉み合っていた諏訪魔だが、放送席の蝶野に近づいていくと、蝶野は立ち上がり拳を前に突き出す。ところが、諏訪魔は蝶野との"フィストバンプ"に応じず背を向けて去ってしまった。
 バックステージで諏訪魔は「最後やりたいことあったけど、俺は俺の信じた道を突き進む。そう思ってます。蝶野正洋よりジョーだな」とコメント。「蝶野選手が拳を突き出してた意味はどうとらえてますか?」と聞かれても諏訪魔は「こっからはもう何も言わないよ。言う必要ないよ。俺は自分が思った通りのプロレスを突き進む」と蝶野との合体には否定的。
 一方、蝶野は諏訪魔に関しては「(諏訪魔にとって)全日本プロレス=武藤敬司というもの壁になってる。それをどう乗り越えるのか、同じ事をやっていったほうがいいのか、違うことやっていったほうがいいのか、悩みが多分あると思うんです。僕は武藤敬司とは対抗してきてる立場でもありましたから、武藤敬司を消し去る、そういう方法というものを、もし彼が必要であれば......」と全日本の象徴である武藤の存在が諏訪魔の壁になっていると分析。その上で諏訪魔が武藤を消し去るというのならば、協力しても構わないと発言。だが、蝶野は第5試合に登場した武藤敬司&スコット・ノートン共にリングに上がりアピール。今後、蝶野が全日本内でどういう行動を取っていくのか気になるところだ。

121007_AJPW-3.jpg 世界ジュニアヘビー級王者の大和ヒロシは、3度目の防衛戦の相手にDDTのケニー・オメガを逆指名! 今年の1・3後楽園大会で対戦した際は、当時王者だったケニーが勝利しているが、立場が逆転した今、大和はリベンジを狙う。
 試合前、ケニーのセコンドについた中澤マイケルが、早くもアンダータイツを脱いで手に装着し、アルティメット・ベノムアームを予告。だが、大和と握手を交わしてから試合開始したケニーは、場外戦でマイケルが大和にアルティメット・ベノムアームを見舞っていくと、マイケルを引き離してタイツを奪い取って投げ捨ててしまった。
 今回はヒールモードではなく、あくまでも大和と真っ向勝負で勝負したい様子のケニーは、コタロー・クラッシャーからコーナーに登っていくが、大和もコーナーに飛び乗っていくとスパイダー式フロントスープレックスで投げていく。ならばとケニーは大和のダイビング・セントーンをヒザで迎撃し、そこから投げ捨てパワーボムで大和をトップロープに叩き付けてからの蒼い衝動。
 ノータッチ・トペコンから雪崩式クロイツ・ラスを狙ったケニーだが、何とか逃れた大和はダイビング・クロスボディを浴びせるとスピアー。エルボー合戦からSTOP!エンズイギリを狙ったケニーに対し、「何がストップだ!」と張り手を見舞った大和だが、ケニーは強引に延髄斬りを叩き込むと、ハーフネルソンとドラゴンスープレックスで投げていく。そしてクロイツ・ラスを狙ったケニーだが、スリーパーで切り返す大和。だがケニーはそのままの状態でコーナー最上段に登ると後方に落下して脱出。
 波動拳で大和を吹っ飛ばしたケニーは完璧なクロイツ・ラスで叩き付けるが、大和は王者の意地を見せてカウント2で返す。ならばとケニーは片翼の天使を狙うが、ヘッドバットで脱出した大和は「ウィー」とテキサスロングホーンからのラリアットを狙ったケニーに、ロコモーション・ジャーマン。すると両者はブルロープデスマッチの如く、お互いに相手の手首を掴んだ状態で殴り合う。
 そのままケニーがトルネードボムで叩き付ければ、大和はヘッドバットからショートレンジラリアットでなぎ倒し、さらに必殺のクロスアーム・スープレックスで投げて3カウント。試合後、前歯が折れて口から出血した大和の側に歩み寄ったケニーは潔く負けを認め、握手をして大和の勝利を称えた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 GAORA TV チャンピオン 初代王者決定トーナメント準決勝戦 時間無制限1本勝負
○中之上靖文
7分10秒 横入り式エビ固め
●宮本和志(和志組)
※中之上が優勝決定戦に進出決定

▼第2試合 GAORA TV チャンピオン 初代王者決定トーナメント準決勝戦 時間無制限1本勝負
○真田聖也
12分30秒 This is it
●本間朋晃(TEAM花鳥風月)
※真田が優勝決定戦に進出決定

▼第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負
●SUSHI/アンディ・ウー
6分48秒 高角度後方回転エビ固め
○アエギュプトゥス・エアリアル/アエギュプトゥス・エアリアル・ラージ

▼第4試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
諏訪魔/カズ・ハヤシ/○近藤修司
5分40秒 キングコングラリアット→片エビ固め
ジョー・ドーリング/●NOSAWA論外(東京愚連隊)/MAZADA(東京愚連隊)

▼第5試合 スペシャルタッグマッチ 45分1本勝負
武藤敬司/○スコット・ノートン
10分54秒 ラリアット→片エビ固め
太陽ケア/●渕正信

▼第6試合 世界ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○大和ヒロシ
17分40秒 クロスアームスープレックスホールド
[挑戦者]●ケニー・オメガ(DDT)
※第33代王者・大和が3度目の防衛に成功

▼第7試合 三冠前哨戦8人タッグマッチ 60分1本勝負
船木誠勝/○河野真幸/田中稔/金本浩二(新日本プロレス)
8分50秒 ジャイアントニードロップ→片エビ固め
大森隆男/●征矢学/KENSO/浜亮太

▼第8試合 GAORA TV チャンピオン 初代王者決定トーナメント優勝決定戦 時間無制限1本勝負
○真田聖也
11分54秒 This is it
●中之上靖文
※真田がトーナメントで優勝し、初代王者となる

このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体