志田が敗れタイトル流出!りほが退団!三四郎や美央に喝を入れられたアイスリボン。その景色が変わろうとしている...

120923_Iceribbon-1.jpgアイスリボン
リボンの騎士たち 2012
日時:9月23日(日)開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:710人

 23日、後楽園ホールで行われたアイスリボン『リボンの騎士たち 2012』。この大会はアイスリボンにとってターニングポイントとなる大会となったのは間違いないだろう。まずアイスリボンを初期から支えてきたりほが、アイス所属としてのラストマッチを行った。

 さくらえみの『我闘雲舞』移籍を発表しアイスリボンを退団するりほだが、そのりほのラストマッチに名乗りを上げたのはアイスリボン初期から一緒に闘ってきたさくらえみイズムの継承者・希月あおい。
 握手の代わりに抱き合ってから試合開始。りほはあおいをボディスラムで投げようとするが、逆にボディスラムで叩き付けたあおいはセントーン。これをかわしてコーナーに振ったりほは串刺しニーを連打すると「オー!」。そして久々のニコニコ印。お互いに相手の手の内を知り尽くしているだけに、技をかわして反撃に出るがなかなか決まらない。りほはくるくるリボンでも3カウントが奪えず、最後はエルボー合戦から張り手合戦に。そこからあおいがランニングエルボー。さらに投げ飛ばしてから旋回式ダイビング・ボディプレスを投下し3カウントを奪った。
 試合後、あおいが準備していたという手紙を読み上げる。「アイスリボンが市ヶ谷にいた頃からプロレスやって6年? 昔からいたりほが会場にいてくれるだけでホッとして嬉しかったのを覚えています。私が2年休んでプロレスに復帰した時、りほはウルトラミラクル強くなっていて超ビックリしました! そして可愛かったよ! りほが自分で決めた道だからきっとハッピーになると思います。だからそのままのりほでいてちょ。最後にりほに向かって歌を歌いたいと思います」と言うと「線路は続くよどこまでも~♪」と歌い始める。
 りほはその様子を涙ではなく笑顔で見つめていたが、さすがに最後は「この前たくさん泣いたから今日は泣かないと思ったけどダメでした(苦笑)。アイスリボンを6年とちょっとやってこれたのは、本当に皆さんのお陰だし、アイスリボンの皆さんのお陰でした。退団が決まってからアイスリボンの温もりを感じて、本当に離れちゃうんだなって思って。でも、これが終わりではなくて新たなスタートだと思うので、こんな私ですがこれからもよろしくお願いします。本当にありがとうございました!」と挨拶してアイスのリングを降りた。

120923_Iceribbon-2.jpg 松本都vs.高木三四郎の崖のふちプロレス対DDTプロレス全面対抗戦の試合前、何かと話題の"世界初!!ダイブするアイドル!"アリス十番のライブが行われた。1曲終わったところで都が登場し「こんなにいっぱい崖のふちプロレスに練習生が入って嬉しいです! ピンチになったら呼ぶので助けてくださいね!」と、勝手にアリス十番のメンバーを崖のふちの練習生扱いにしてしまう。
 そしていざ試合が始まると、3本勝負の1本目は入場盛り上げ対決。これはファイアーポーズで盛り上げた高木が勝利。2本目はビーチフラッグならぬ"大家フラッグ"! 走りこんできた高木はリングサイドでコケるも、リングに登ろうとした都をどうにか蹴落とす。そして大家に攻撃しようとしたが、大家は炎のスピアーで迎撃。日頃の何かを晴らしたのか、大家がコーナー上でポーズを決めていると、背後から都がスパイダージャーマンを決め、2本目は都が勝利。
 3本目はプロレス対決となり、普通の都と高木が対戦していたのだが、高木にSTFを決められた都が都は「助けてアリス十番!」と叫ぶと、そこへアリス十番の面々が助けに入り、凶器で高木を攻撃。高木は場外に逃げるも、都がアリス十番と共にダイブ! さらに都が「アイス十番の皆さんです!」と叫ぶと、アリス十番の入場曲でアイスリボンのメンバーが登場してトレイン攻撃。
 都はマンマ・ミーアからダイビングボディアタックを見舞うも、高木はそれをキャッチするとスピコリドライバー。さらにシットダウンひまわりボムを狙うも都は「アリス十番助けてー!」と再度アリス十番を呼び込む。先ほどと同じようにアリス十番の凶器攻撃から、アイス十番のトレイン攻撃。だが、この日の第1試合でビューした大島くじらのボディプレスを前蹴りでカットした高木が、都にシットダウンひまわりボムを決めて勝利。
 試合後、都にマウントパンチを連打した高木は「なんでこの試合組まれたんだっけ? どうやったらお客さんが入るんですかってことだよな? 俺が勝ったけどな、特別に言うぞ。アリス十番の可愛さに免じて教えて上げよう。なんでチケットが売れるのか教えてやろうか? それはな未来を見せるんだよ! お客さんはな元気になりたいんだよ、勇気を与えられたいんだよ、だからな未来あるものを応援するんだよ! 未来がないものなんかな、誰も応援しねーよ! そうだろ? オイ、アイスリボンはまだこれだ応援する人達が残ってるよ! もっともっと上があるぞ! そうだろ? よく見てみろ! この団体には10代の女の子が2人もいるだろ。夢があるじゃねぇか! 未来があるじゃねぇか! そして今日デビューした40歳のおばちゃんもいるじゃねぇか。何を思って40歳120kgで入団したのか分かるか? そこに未来があるからじゃねぇか! おばちゃんだって夢が見てぇんだよ! お前らも夢が見てぇんだよ! だったらな、お前たちの夢をお客さんに見せてみろよ! もっともっと夢を見せて満員にしようぜ! 俺から言えるのはこれだけだ」と"DDTの大社長"らしいエールを送った。
 これを聞いた都は「アイスリボンがもっともっと上に行って、もっともっとお客さんを呼んで、夢を見せていかなければならない。そのためには崖のふちプロレスが上にいかなければ、松本都が上に行かなければいけないと思いました。来年、崖のふちプロレス、後楽園大会やります!」と決意を口にした。

120923_Iceribbon-3.jpg メーンでは最近アイスリボンに参戦している紫雷美央が、志田光の持つICE×6
王座に挑戦。エース志田としては外敵に至宝を奪われるわけにはいかない大事な一戦だったが、志田のファルコンアローと魂のスリーカウントを食らってもカウント3を許さなかった美央は、志田がパワーボムを狙って持ち上げたところで首4の字固めに捕らえると、そこから土蜘蛛で丸め込んで3カウント!
 敵地ながらビッグマッチのメーンで、自身初となる女子プロレスのシングル王座戴冠に思わず涙した美央だったが、「今、アイスリボンのチャンピオンになったのはこの私だ! 初めて女子プロレスの団体のチャンピオンになったのに、この客の数はなんだよ! 志田ちゃん、指名してくれてありがとう。私の発信力を頼るとか言ってたけどよ、私より発信力のある団体が、こんなペーペーの力を借りてるようじゃダメなんだよ! 現状見てみろよ。未来があんのか、ここに? 私にベルト獲られて、お前の団体が崖っぷちなんじゃないのか! ダメなんじゃないのか!」と痛烈なダメ出し。
 "崖っぷち"というフレーズに反応した都がすぐさま王座挑戦を表明するが、都の挑戦を拒否した美央は「こんなことやってからダメなんじゃねぇのか? おかしいだろ、お前ら。揃いも揃って悔しくないのか? 今、うちはそんな強い技出してへんで。丸め込みやで。お前ら1人1人頑張ったんか? 自分の精一杯やりきったって胸張れるのか? アイスリボンのポスター1枚も貼られてなかったとか言ってるアイツより志低いのかよ! 誰か来る奴いねぇのか!」と挑発。
 さすがにアイス勢全員がリングに上がり、美央を睨み付けていくが、美央は「お前ら来たな。でもな、この場にいるお前らはまだアイスリボンの顔じゃねえ。今、アイスリボンの顔の志田を私が倒した。次の顔、つっか、上がってこい」と藤本つかさを呼び出す。志田が美央への挑戦を承諾すると、美央は10・28横浜リボンでの防衛戦を決めてリングを降りた。
 最後に藤本は「(WAVEとの対抗戦で)アイスリボンが負けて、志田が(美央に)負けて、りほさんが退団して......でも一番悔しいのは満員の後楽園でそれを伝えられなかったこと。変わりゆく景色の中でアイスリボンの景色も変わります。成長なのか変化なのか分からないですけど、確実に新しい芽を見つけました。(練習生の)あの4人は昔の私たちです。だから大晦日は満員にします。そして私が、紫雷美央にはない団体力で勝負して、必ずベルトを取ります! 皆さん見ていてください!」と挨拶して大会を締めた。いま、アイスリボンの景色が大きく変わり出した。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 大島くじらデビュー戦 シングルマッチ 10分1本勝負
●大島くじら
5分33秒 リバーススプラッシュ式ダブルニードロップ→片エビ固め
○松本浩代(エスオベーション)

▼第2試合 インターナショナルリボンタッグ選手権試合 20分1本勝負
[王者組]○つくし/くるみ
10分22秒 でんでんむし
[挑戦者]チェリー(ユニオン)/●内藤メアリ
※第27代王者つくし&くるみが初防衛に成功

▼第3試合 りほアイスリボンラストマッチ シングルマッチ 10分1本勝負
●りほ
9分41秒 旋回式ボディプレス→片エビ固め
○希月あおい

▼第4試合 トライアングルリボン選手権試合 15分1本勝負
[王 者]●新田猫子
7分37秒 ランニング・ライガーボム→エビ固め
[挑戦者]○ヘイリー・ヘイトレッド(フリー)
※もう一人は[挑戦者]渋谷シュウ(WAVE)
※第12代王者・猫子が3度目の防衛に失敗。ヘイリーが第13代王者となる

▼第5試合 崖のふちプロレスvsDDTプロレス全面対抗戦 時間無制限3本勝負
<1本目:入場盛り上げ対決>
●松本都(崖のふちプロレス)
判定
○高木三四郎(DDT)

<2本目:大家フラッグ>
○松本都(崖のふちプロレス)
スパイダージャーマン
●高木三四郎(DDT)

<3本目:プロレス対決>
●松本都(崖のふちプロレス)
7分41秒 シットダウンひまわりボム→エビ固め
○高木三四郎(DDT)

▼第6試合 アイスリボンvsWAVE 6人タッグマッチ 60分3本勝負
●[アイスリボン]藤本つかさ/星ハム子/成宮真希
1-2
○[WAVE]GAMI(WAVE)/桜花由美(WAVE)/水波綾(WAVE)
<1本目>
●星ハム子
8分27秒 サミング→首固め
○GAMI

<2本目>
○藤本つかさ
2分34秒 ツカドーラ
●GAMI

<3本目>
●成宮真希
11分50秒 ビックブーツ→片エビ固め
○桜花由美

▼第7試合 ICEx60選手権試合 20分1本勝負
[王 者]●志田光
9分47秒 土蜘蛛
[挑戦者]○紫雷美央(フリー)
※第14代王者・志田が6度目の防衛に失敗。美央が第15代王者となる

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