中井りんはトーナメント好発進!山宮に判定勝ちした佐藤は桜庭に勝っているカブラルとの対戦を要求!

120901_Pancrase-1.jpgパンクラス
PANCRASE 2012 PROGRESS TOUR
日時:9月1日(土)開始:15:30
会場:ディファ有明
観衆:1831人(満員)

 1日、ディファ有明で行われたパンクラス『PANCRASE 2012 PROGRESS TOUR』。本戦二部第12試合ではこれが"パンクラス・ヴィーナス"所属となってから初の試合となる中井りんが、ガムランナックの超弁慶とバンタム級 初代クィーン・オブ・パンクラシスト 決定トーナメントAブロックの試合で対戦。

 1ラウンドは、お互い様子を見ながら距離をとり、目立った攻防はなし。緊張感に溢れた5分間ではあったが、両者にネガティブファイトとして口頭注意が与えられる。ジャッジは3者10-10。2ラウンド、中井が前に出始める。左右のパンチからローキック、一気に押してロー、パンチ。右ストレートの威力は素晴らしく、超弁慶は鼻から出血、ドクターチェック。再開後、超弁慶はローキックを放つが、中井がタックル、テイクダウン。バックマウントに移行し、パウンドの雨を降らせるとレフェリーが試合を止めた。中井は決勝戦へと危なげなく駒を進め、おなじみのバク宙で喜びを表現。大会ベストKO賞も受賞した。

120901_Pancrase-2.jpg この日のメーンでは桜庭和志率いるLaughter7の佐藤豪則が保持するウェルター級キング・オブ・パンクラス王座に、本年デビュー15周年で先日の7月12日に40歳の誕生日を迎えた大ベテランKEI山宮が挑戦。
 2年前の再戦ともなるこの試合。1R、山宮は一方に回るのでなく左右に動き、佐藤を翻弄。一気にふところに入りジャブ。佐藤は、時折ローキックを返しながら様子をうかがう。終了前、山宮が低いタックルから組みにいくが、佐藤は倒されずコーナーへ。組み合った状態で終了。ジャッジは3者10-10。
 2R、佐藤は山宮のタックルに付き合わない。佐藤が放ったローキックがローブローとなり、佐藤の「あっ! ごめんなさい!」という声がリングに響く。試合は中断されたが、すぐに再開。お互い打撃を出し合うが。決め手とならず。山宮のアッパーがヒットするが、佐藤はそれほどダメージを受けていない。佐藤がタックルにいくと、山宮はきれを潰しすぐに立つ。続いて山宮がタックルをしかけ、コーナーに詰める。ヒザを打ち込む佐藤。しかしブレイクとなり、お互いパンチを打ち合って終了。このラウンドも、3者10-10のイーブンでいよいよ最終ラウンドへ。
 3R、パンチを打ち合ったあと、佐藤がタックル、テイクダウンに成功! サイドからバックへとポジションを移して、山宮を立たせない。チョークスリーパーを狙うがこれは決まらない。しかし、試合終了までポジションをキープし、コツコツと殴り続けて判定勝ちをもぎ取った。試合を終えた佐藤は、酒井代表をリングに呼び、師匠の桜庭和志がDREAM.17で敗れたヤン・カブラルとの対戦を要求、酒井代表は「やりましょう」と即答した。

120901_Pancrase-3.jpg 佐藤コメント(リング上)「最後まで観戦ありがとうございました。判定ではあったけど、リベンジできてスッキリした。2月にタイトルを獲ってから、ワンマッチもはさまずタイトルマッチを続けてきたので、このへんでちょっとわがままを聞いてほしい。酒井代表! 上がってください。世界標準と言うけれど、それは強い選手とどんどんやってこそだと思う。前から言っていたことだが、桜庭さんが去年の12月に敗れた選手(ヤン・カブラル)と闘って敵を取りたいと思っていた。その選手をパンクラスに呼んでほしい。外に行くばかりがいいわけじゃなく、これが本当の世界標準だと思う。約束してくれますか」
 酒井「やりましょう!」
 佐藤コメント(コメントスペース)「今、ホッとしてます。そして、この試合で、何か自分の新しいスタイルを掴んだ気がする。セコンドに長南(亮)さんについてもらって、課題をずっと言ってもらったのがよかった。3ラウンドやれば、相手も疲れてくる。1ラウンド、2ラウンドはイーブンでも、3ラウンドを取れるかどうかが、勝利のカギになってくると思う。今回、特に山宮さん対策というのはしなかった。いつも通り、自分の課題を強化してきた。判定ではあるけど、明確にポイントを取っての勝利なので、全体的には満足している。
これまで、テイクダウンを狙っても自分が下になってしまうことが多かったけど、そのあたりを中心に練習した。タックルを切られても諦めないで攻め続けるように。トライブには、この試合の1ヶ月前くらいから伺っていて、長南さんにいろいろ指摘していただいてありがたい。今日は尊敬する選手との試合でよかった。1本勝ちではなかったが、魂をぶつけた試合をできたと思う。
 ヤン・カブラル戦については、賞味期限切れかな、もう忘れてる人もいるかなとは思うが、どうしてもやりたいと思っている。ベルトを獲って以来、休みなく防衛戦をしてきたので、ここで少しわがままを聞いてほしい。もちろんランカーには強い選手がたくさんいるが、既に闘ったことのある選手も多い。自分はいつも挑戦したい、挑む試合がしたいので、ぜひカラブル戦を実現させてほしい。世界に向けてどれほど通用するのかを知りたい。自分はパンクラスに上がらせていただいているので、ここがホーム。だからパンクラスに呼んでもらいたいと思った。代表はこの場で承諾してくれたので、そうそう約束を違えることはできないと思う。僕の作戦勝ち(笑)。嘘つきにならないように話を進めてほしい」

 また、Krush・宮田充代表がリングインに上がり、10月新宿FACE大会よりキックの選手をパンクラスに参戦させ、対抗戦を開始することを報告。
 さらにパンクラスにアドバイザリーボードチェアマンとして"入閣"が決まった木口道場・木口宣昭氏が「ポジションはチェアマンということで、特にアマチュア選手の育成、強化に力を入れていきたい。古代オリンピックでは、パンクラチオンという格闘技があった。近代オリンピックになってからは、レスリングとなり、グレコローマン、フリースタイル、女子の3つのカテゴリがある。しかし、近年、古代のパンクラチオンを復活させ、再びオリンピック種目にしようという動きがある。私は、レスリングの指導を通じてアマチュアの強化、また、アマレスを登竜門としてプロへの道を開くような活動をしたいと思っている。また、私はコンバットレスリングという競技をやっているが、こちらも指導していきたい。全国どこへでも行きます」と挨拶した。(文・佐佐木 澪)

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

〔本戦第1部〕
▼第1試合 バンタム級(5分2ラウンド)
△CORO
2R終了引き分け ※ジャッジ0-1(ポイントは藤井)
△藤井伸樹

〔本戦第2部〕
▼第1試合 第18回ネオブラッド・トーナメント決勝 フライ級(5分2ラウンド)
○木内崇雅
2R終了判定勝ち ※ジャッジ3-0で木内
●早坂優瑠

▼第2試合 第18回ネオブラッド・トーナメント決勝 スーパーフライ級(5分2ラウンド)
○古賀靖隆
2R終了判定勝ち ※ジャッジ3-0で古賀
●島袋力

▼第3試合 第18回ネオブラッド・トーナメント決勝 バンタム級(5分2ラウンド)
○中島太一
1R3分19秒 ギブアップ ※ジャッジ3-0で中島
●北郷祐介

▼第4試合 第18回ネオブラッド・トーナメント決勝 フェザー級(5分2ラウンド)
○原田惟紘
2R1分52秒チョークスリーパー→ギブアップ
●松岡嵩志

▼第5試合 第18回ネオブラッド・トーナメント決勝 ライト級(5分2ラウンド)
○須貝幸市
2R終了判定勝ち ※ジャッジ3-0で須貝
●大橋省吾

▼第6試合 第18回ネオブラッド・トーナメント決勝 ウエルター級(5分2ラウンド)
○永木健二
1R3分00秒 チョークスリーパー→ギブアップ
●西川純也
※永木はネオブラッド・トーナメントMVPを受賞

▼第7試合 ウエルター級(5分2ラウンド)
梁正基
1R1分45秒 裁定保留
レッツ豪太
※梁選手が足の負傷によりドクターストップ。自分が放った蹴りによる怪我のため、裁定保留に。2週間以内に裁定が発表される

▼第8試合 フェザー級(5分2ラウンド)
○太田駿平
2R終了判定勝ち ※ジャッジ3-0で太田
●伊禮真也

▼第9試合 フェザー級(5分2ラウンド)
○清水ダイキ
2R終了判定勝ち ※ジャッジ2-0で清水
●市川ランデルマン

▼第10試合 バンタム級(5分2ラウンド)
○清水俊一
1R1分53秒 三角絞め→ギブアップ
●沼倉雄太

▼第11試合 ライト級(5分2ラウンド)
○ISAO
1R3分05秒 アームロック→ギブアップ
●田中達憲

▼第12試合 バンタム級(5分3ラウンド)初代クイーン・オブ・パンクラシスト決定トーナメントAブロック
○中井りん
2R3分45秒 グラウンドのパンチ→TKO勝ち(レフェリーストップ)
●超弁慶

▼第13試合 ウエルター級(5分3ラウンド)ウエルター級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチ
[王 者]○佐藤豪則
3R終了判定勝ち ※ジャッジ3-0で佐藤
[挑戦者]●KEI山宮
※第6代王者・佐藤の4度目の防衛に成功

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