DDTの15年の歴史は240分に収まらず、5年後は東京ドーム進出へ!飯伏はケニーとの文字通り"死闘"を制す!

120818_DDT-1.jpgDDTプロレスリング
武道館ピーターパン
~DDTの15周年、ドーンと見せます超豪華4時間SP!~
日時:8月18日(土)開始:16:00
会場:日本武道館
観衆:10124人(超満員)

 18日、日本武道館で行われたDDTプロレスリング『武道館ピーターパン〜DDTの15周年、ドーンと見せます超豪華4時間SP!〜』。2009年に両国国技館に進出したDDTが、ついに武道館に初進出!
 メインでは6・24後楽園大会で火野裕士を下してKO-D無差別級王座を獲得した飯伏幸太が、KING OF DDTを勝ち上がってきたケニー・オメガ相手に初防衛戦を行った。4年前、"カナダの路上王"として来日したケニーはいきなり飯伏と対戦。この伝説として語り継がれる一戦を経て、2人はゴールデン☆ラヴァーズというタッグを結成し、新日本プロレスをはじめメジャーとも互角以上に渡り合ってみせた。ケニーはその後全日本プロレスの世界ジュニア王者にもなり、飯伏は現在もIWGPジュニアヘビー級王者。そこまでお互いを高め合った飯伏とケニーが最高の舞台で再び相まみえた。

 ケニーは飯伏の古傷である右肩はもちろん、まるで両翼をもぎ取るかのように左腕も集中的に攻撃していく。飯伏も随所で鋭い蹴りを出して応戦。シングル対決こそ2度目だが、お互いに手の内を知り尽くしているため、高度な攻防が展開される。
 そしてノータッチトペコンを発射したケニーは、武道館のステージ横を指差すと、まずは飯伏を壁に叩き付けてからステージ横の櫓に登り始める。すぐに飯伏が引きずり降ろしたが、逆に櫓に登っていった飯伏は1階スタンド席に飛び乗ると、何とそこからケブラーダ! しかしリングに戻ったケニーは雪崩式を狙った飯伏をターンバックルに激突させてからターンバックル・パワーボムで投げつける。そこから必殺のクロイツ・ラスを決めるがカウントは2。コーナー上での攻防を展開した両者だが、そこからケニーは雪崩式クロイツ・ラス。さらにコーナーに登っていくが、追いかけていった飯伏は雪崩式パワーボムの体勢に。

120818_DDT-2.jpg ケニーは何とか飯伏を叩き落とすが、飯伏はエプロンに出るとスワンダイブでコーナー上のケニーに飛び付き、何と雪崩式フランケンで"場外"にケニーを投げ飛ばしていく! 館内に鈍い衝撃音が響くと、ケニーは腹部を押さえて苦悶の表情。口から血の泡を吐き出しながらどうにかケニーはリング内に戻ると、客席からは2人のダメージを心配して「もういいよ!」「やめてくれ!」といった声が飛ぶほど。
 それでもケニーは飯伏のフェニックス・スプラッシュをかわすと片翼の天使で叩き付けていったが、飯伏はこれもカウント2で返すと、完全に"ゾーン"に入ってしまったようで、笑みを浮かべながら拳でケニーの顔面を躊躇することなく殴っていく。ケニーもパンチで応戦するが、飯伏はオーバーヘッドキック。するとケニーもノーザンライト・スープレックスから腕十字に移行するミノルスペシャルIIを出すが、飯伏は辛くも脱出。
 ケニーは「こうなったらここまでやるしかない」とばかりに、雪崩式の片翼の天使を狙う。どうにか回避した飯伏は逆にケニーを雪崩式のフェニックス・プレックスで投げてみせると、最後は伝家の宝刀フェニックス・スプラッシュで3カウント! まさしくこれほど"死闘"という言葉がピッタリな試合はないという37分を超す"死合い"を制し、飯伏が王座を防衛した。試合後、さすがの飯伏も「この形ではMAXまで行きましたね。次やったら死にます」と言うほど。この方向でのプロレスの限界点まで達した試合だったと言っていいだろう。

120818_DDT-3.jpg 昨年の両国大会で鈴木みのるに対して「俺様とシングルで闘え!」と要求した高木三四郎。「武道館」「鈴木みのる」というのは引退したマッスル坂井とは切っても切れないキーワード。それだけにDDTで武道館に進出すると決めた高木は、鈴木との対戦にこだわった。だが、単なる一騎打ちではなく高木は大社長権限で鈴木のギャラを高額にする代わりに、自分だけ時間差で公認凶器が用意されるハンディキャップウェポンランブルでの対戦にこぎ着けた。
 高木は藤原嘉明に特訓してもらった関節技で挑んでいくが、鈴木は余裕の表情。そこに最初のウェポンだるメカマミーのドリルやフィストが運ばれてくるが、鈴木が蹴落としていき高木に渡さない。だが、鈴木が犬猿の仲である和田京平レフェリーと小競り合いをしている間にバックステージに一旦戻った高木はニセ高木三四郎と共に登場。幻惑作戦で鈴木を攻略しようとしたが、あっさりどちらが本物か見分けられてしまう。
 ならばとお色気作戦としてスターダムのグラレスラー、愛川ゆず季がセクシー水着で登場! これが鈴木にヒットし、セコンドから奪い取った携帯電話で緊急撮影会を始める始末。すかさず高木は愛川と協力してダブルゆずポンキックを決めていくが、愛川のパイパイアタックをかわした鈴木は愛川に容赦ない張り手!
 窮地に追い込まれた高木だが、次なるウェポンとしてダークマッチにも登場した『マッスル』を投入! マッスル坂井が葉加瀬太郎の『エトピリカ』が流れる中、スローモーションで鈴木に殴りかかるが、鈴木は『マッスル』の世界に付き合わず張り手で撃退。すると「いよいよ俺の出番だな。待ってろ!」の声と共に鈴木の師匠である藤原嘉明がウェポンとして登場!
 愛弟子・鈴木に一本足頭突きからワキ固めを極めてみせた藤原は、高木に張り手で喝を入れる。大会前に藤原に特訓してもらった高木は藤原直伝のワキ固めを披露。それを見て満足そうに引き揚げていった藤原。高木も高尾がドリルを渡そうとしてもそれを拒否し、鈴木に真正面から張り手合戦を挑んでいったが、鈴木は高木のシットダウン・ひまわりボムを背後に逃れ、スリーパーからのゴッチ式パイルドライバーを決めて勝利。

120818_DDT-4.jpg すると高木は引き揚げようとする鈴木に向かって「鈴木さん、15周年というDDTの大舞台であなたとこうやって一騎打ちが出来て、自分のプロレス人生の中でも一番の出来事でした。鈴木さん、1年前から僕のワガママをきいてもらって本当にありがとうございます。1年前からあなたと闘うことを決めてました。1年前から今日、この舞台で引退することを決めていました! 15周年という1つの節目で引退するのを前から決めてました!」と突然の引退宣言!
 場内も騒然となる中、鈴木に抱きしめられたあと、涙ながらに10カウントゴングを聞いていた高木が......「ウソじゃー!」と絶叫して鈴木にスタナー! 当然場内からは大ブーイングが起こるが、高木は「1万人の大ブーイングは最高じゃのう! 鈴木みのる、俺様が辞めると思ったか? 俺様には使命があるんだ。この団体をもっともっと大きくすること。それと負けっ放しじゃ終われねぇんだよ。勝つまで何回でもやってやる! もう一度俺と勝負しろ!」と開き直った様子で鈴木に再び勝負を要求。
 鈴木は「テメーの都合で何でも決めるんじゃねぇよ!」と至極正論で言い返すが、高木がそうやって都合で決めたからこうやって武道館で出来るんでしょうが! 俺と勝負しろ! ただし今日じゃない。1年後......いや、5年後! 俺がDDT20周年興行をやろうと思っているここで闘え! 両国もやった! 武道館もやった! もうここしか残ってない!」と叫ぶとスクリーンに映し出されたのは東京ドーム!
 一転して場内からどよめきが起こる中、握手を求めてきた高木に対し、握手に応じたと見せかけてスリーパーでガッチリ絞め上げた鈴木は「5年後の東京ドーム、日付決まったら教えろ。ただし今日は武道館級の痛みだったが、次は東京ドーム級の痛みを味わわせてやるよ。1対20でも1対100でもやってやる! DDTの大人気なさ、とことん付き合ってやるよ!」と、実に"世界一性格の悪い男"らしく天の邪鬼な言い方で5年後東京ドームでの一騎打ちを承諾した。

120818_DDT-5.jpg セミは"これを武道館大会で出来るのはDDTだけ"と言っても過言ではないカード。これまで数々の猛者と対戦してきた男色ディーノが、何と透明人間と一騎打ちを行った。武道館ほど大きな舞台なら"見えない相手"とも闘わなければならないが、ディーノは文字通り見えない相手と闘ったのだ。
 しかも透明人間側から完全決着をつけたいということで、透明爆破マッチを要求されたが、ディーノはこれを承諾。試合開始から5分が経過すると、ロープに100万ボルトの電流が流れ、何かが爆破するという。この大一番にディーノはほもクロ&マッスルトレインで入場。ディーノの両脇をマッスル坂井と猪熊裕介が固める。
 見えない敵に対して"透明人間が見えるメガネ"を装着し、さらにセコンドも交えて試合を優位に進めていったディーノだったが、透明人間の攻撃でメガネが吹っ飛ばされてしまう。ここで5分が経過しロープに電流が流されると男色ドライバーを狙ったディーノを透明に人間がロープに押し込んでいく。
 被爆したディーノだが、そこに葉加瀬太郎の『エトピリカ』が流れ、スクリーンではディーノの"心の声"が流れ始める。とにかく絶対に負けられないディーノは、猪熊から"透明人間が見えるメガネ"を受け取って透明人間を被爆させることに成功。すると今度は『エトピリカ』に乗せて透明人間の心の声が聞こえ始める。
 実はDDT創設期から所属し、DDTの歴史を見てきたという透明人間は、かつて新日本プロレスの武道館大会で提供試合を行った際、白い目で見られたことを思い出し「俺たちが誰も無視出来ないくらい大きくなればいいんだ」と誓ったという。まさしく透明人間の歴史はDDT15年の歴史であり、それは高木三四郎の15年!
 透明人間がスタナー3連発を決めたところでディーノはロープにもたれ掛かってしまう。するとディーノは松井レフェリーを庇うようにしゃがみ込んで被爆! 残っていた爆弾が全部爆破し、大きなダメージを負ったディーノを透明人間が最後の力を振り絞ってカバーして3カウント! するとディーノからマイクを向けられた透明人間が大社長にそっくりな声で「DDT旗揚げから15年、いろんなことがあったよ。でもなこれから始まるDDTの歴史に比べればどうってことねぇんだよ。今からメインでDDTの未来を見せてやる!」と語り、メインに突入していった......

 なお、DDTは来年の2013年は8月17日(土)と18日(日)に両国国技館2DAYSを行うことを発表。高木大社長によると、18日はすっかりお馴染みとなったDDTの両国大会『両国ピーターパン』を開催予定だが、17日はもっと色々な人たちにプロレスを見てもらえるように、色々な業種とコラボしていくような興行を行う予定とのこと。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼ダークマッチ マッスル10.5(15:30〜16:00)
[マッスル軍暫定メンバー]○マッスル坂井/ペドロ高石/酒井一圭HG/藤岡典一/ミスターマジック/諸橋晴也
11分7秒 バーディクト→片エビ固め
[スタイルE軍メンバー]田村和宏/竹田誠志/柴田正人/翔太/那須晃太郎/●趙雲"骨"子龍

▼第1試合 ガントレットタッグマッチ 20分1本勝負
<1組目>
石井慧介/○入江茂弘(チームでら)
6分4秒 自分が垂直落下式バックフリップ→片エビ固め
木高イサミ(ユニオン)/●妻木洋夫(ユニオン)

<2組目>
○石井慧介/入江茂弘(チームでら)
2分30秒 ニールキック→片エビ固め
聖闘士凛音/●ポイズンJULIE澤田

<3組目>
●石井慧介/入江茂弘(チームでら)
4分15秒 アンクルホールド
○佐藤光留(パンクラスmission)/中澤マイケル

<4組目>
佐藤光留(パンクラスmission)/●中澤マイケル
9分1秒 ダイビング・ギロチンドロップ→片エビ固め
○高尾蒼馬/坂口征夫(坂口道場)

▼第2試合 アイアンマンヘビーメタル級選手権ロイヤルランブル
【入場順】DJニラ(在野)→柿本大地→松永智充→ばってん多摩川(西口)→紫雷美央(フリー)→福田洋(ユニオン)→大鷲透(紅白)→NOZOMI(東京女子)→ゴージャス松野→彰人(スポルティーバ)→愛川ゆず季(スターダム)→藤原嘉明(藤原組)→ヨシヒコ

【退場順】柿本大地(3分55秒 松永&未央によりOTR)→ばってん多摩川(7分1秒 大鷲によりOTR)→松永智充(7分8秒 大鷲によりOTR)→紫雷美央(8分21秒 NOZOMIによるスクールボーイ)→福田洋(11分50秒 愛川のゆずポンキックからの体固め)→愛川ゆず季(14分8秒 藤原によりOTR)→NOZOMI(14分30秒 藤原のワキ固め)→DJニラ(16分18秒 ヨシヒコのスワンダイブ式首固め)※ヨシヒコが第960代王者となる→ゴージャス松野(16分46秒 ヨシヒコの輪廻転生)※ヨシヒコが初防衛に成功→大鷲透(17分13秒 ヨシヒコによりOTR)※ヨシヒコが2度目の防衛に成功→彰人(17分20秒 真・輪廻転生'12)※ヨシヒコが3度目の防衛に成功
○藤原喜明(藤原組)
19分22秒 ワキ固め
●ヨシヒコ
※藤原が第961代王者となる

▼第3試合 竹下幸之介デビュー戦 30分1本勝負
○エル・ジェネリコ(フリー)
10分36秒 Brainbustaaaaahhhhh!!!!!→片エビ固め
●竹下幸之介

▼第4試合 サッカーマッチ5vs5 5分ハーフ10分
○[東葛SC(ファミリア)]マサ高梨/佐々木大輔(フリー)/星誕期/遠藤哲哉/藤本つかさ(アイスリボン)
2-2(PK2-0)
●[明枠FC(Crying Wolf)]ヤス・ウラノ/アントーニオ本多/火野裕士(K-DOJO)/タノムサク鳥羽(フリー)/世Ⅳ虎(スターダム)

【前半】
[東葛SC]○藤本つかさ
2分34秒 ツカドーラ(東葛1点目)
[明枠FC]●アントーニオ本多

[東葛SC]●佐々木大輔
3分29秒 ダイビングボディプレス→体固め(明枠1点目)
[明枠FC]○ヤス・ウラノ

【後半】
[東葛SC]●遠藤哲哉
1分31秒 Fucking Bomb→体固め(明枠2点目)
[明枠FC]○火野裕士(K-DOJO)

[東葛SC]○マサ高梨
2分39秒 タカタニック(東葛2点目)
[明枠FC]●ヤス・ウラノ

【PK】
<明枠FC・1本目>
[東葛SC]○マサ高梨
×(0-0)
[明枠FC]●アントーニオ本多
<東葛SC・1本目>
[東葛SC]○マサ高梨
○(1-0)
[明枠FC]●ヤス・ウラノ
<明枠FC・2本目>
[東葛SC]○佐々木大輔
×(1-0)
[明枠FC]●タノムサク鳥羽
<東葛SC・2本目>
[東葛SC]○藤本つかさ
×(1-0)
[明枠FC]○アントーニオ本多
<明枠FC・3本目>
[東葛SC]○遠藤哲哉
×(1-0)
[明枠FC]●ヤス・ウラノ
<東葛SC・3本目>
[東葛SC]●佐々木大輔
×(1-0)
[明枠FC]○タノムサク鳥羽
<明枠FC・4本目>
[東葛SC]○星誕期
×(1-0)
[明枠FC]●世Ⅳ虎
<東葛SC・4本目>
[東葛SC]○星誕期
○(2-0)
[明枠FC]●火野裕士

▼第5試合 KO-Dタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]KUDO/●大石真翔
9分4秒 ヴォルカニック・ボム→片エビ固め
[挑戦者]○MIKAMI/藤波辰爾(ドラディション)
※第44代王者組が4度目の防衛に失敗。MIKAMI&藤波が第45代王者組となる

▼第6試合 スペシャルシングルマッチ ハンディキャップウェポンランブル 60分1本勝負
●高木三四郎
17分33秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
○鈴木みのる(パンクラスmission)

▼第7試合 スペシャルハードコアタッグマッチ 60分1本勝負
○HARASHIMA/真壁刀義(新日本プロレス)
14分36秒 スワンダイブ式蒼魔刀→体固め
●石川修司(ユニオン)/伊東竜二(大日本プロレス)

▼第8試合 スペシャルシングルマッチ 60分1本勝負
●男色ディーノ
16分16秒 爆破→片エビ固め
○透明人間

▼第9試合 KO-D無差別級選手権試合 時間無制限1本勝負
[王 者]○飯伏幸太
37分26秒 フェニックススプラッシュ→片エビ固め
[挑戦者]●ケニー・オメガ
※第42代王者が2度目の防衛に成功

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