田口がロウ・キーの全勝優勝を阻み、悲願のBOSJ初制覇!棚橋、ライガー、キャプテン、本隊の選手がことごとく痛い目に遭う!

120610_NJPW-1.jpg新日本プロレス
NJPW 40th anniversary Tour
BEST OF THE SUPER Jr. XIX ~The door to the glory~
日時:6月10日(日)開始:18:30
場所:後楽園ホール
観衆:2050人(超満員札止め)

 10日、後楽園ホールで行われた新日本プロレス『NJPW 40th anniversary Tour BEST OF THE SUPER Jr. XIX 〜The door to the glory〜』最終戦。18選手が参加して約2週間に渡って行われた今年のジュニアの祭典もいよいよ最終戦。

 Aブロックは6・6後楽園大会でプリンス・デヴィットとの極上の一戦を制したほか、世界ナンバー1ハイフライヤーの異名通りの動きで新日本ファンの度肝を抜いたドラゴンゲートのPACが1位通過。Bブロックは5勝3敗の10点で2位が3人並んだのだが、アレックス・コズロフ、ブライアン・ケンドリックとの直接対決に勝利している田口隆祐が準決勝に進出。
 いきなりPACは開始早々田口を場外に追いやると、ブエロ・デ・アギラ→コーナー最上段からのシューティングスターアタックで先手を取る。田口もノータッチトペコンを返すとPACの左腕を集中攻撃。だが、PACはスワンダイブ式ファイアーバードスプラッシュなどで応戦していったPACは勝負所で360°シューティングスタープレス。だが、かわして自爆させた田口はオデレータバスター2連発からどどんを決めて勝利。
 もう一方の準決勝は8戦全勝で誰よりも早く準決勝進出を決めたロウ・キーvs.開幕2連敗とまさかのスタートだったプリンス・デヴィット。強引にリバース・ブラディサンデーで叩き付けたデヴィットは、落差十分のダイビング・フットスタンプで勝負に出たが、完璧に決まった代償として左ヒザを傷めてしまったデヴィット。すかさず執拗なシャープシューターに捕らえていったロウ・キーがドクターストップで勝利を奪い、今年のBOSJ負けなしのまま優勝決定戦進出を決めた。
 どちらが勝っても初優勝という顔合わせとなった田口vs.ロウ・キーの優勝決定戦。大「田口」コールが起こる中、ゴングと同時に突っ込んでいったロウ・キーは先手を取る。力強い攻撃でガンガン攻めていったロウ・キーは、場外でマットを外してブレーンバスターを狙ったが、ここは田口が逆に投げていく。だが、リングに戻ったロウ・キーはローリング逆水平チョップを田口の顔面に叩き込む。
 吹っ飛んだ田口は左瞼を大きく腫らしてしまう。試合後、「あれでちょっと戦意喪失しかけたんですけど」と漏らしたほどのダメージを負ってしまった田口だが、それでもボヤけながらも幸いにも左目は見えていたこともあり、視界不良ながら三角跳びプランチャなどで必死に反撃。ロウ・キーも場外でダッシュしてのドロップキックで田口を吹っ飛ばすと、テーブルを場外にセット。そしてコーナー最上段に登っていったが、田口はテーブルの上から脱出して回避。
  仕方なく場外に降りていったロウ・キーだが、そこですかさず田口はテーブルの上にどどん。場外カウント19で生還したロウ・キーにスリーアミーゴ。3発目をロウ・キーが踏ん張ると、オデレータバスターで叩き付けていった田口は、どどんの体勢。しかし足を踏んで逃れたロウ・キーはカウンターの蹴りで田口をロープにもたれ掛からせると、背中にゲットースタンプを投下。田口は外道クラッチIIを繰り出すが、キックアウトしたロウ・キーはキークラッシャー'99、ゲットースタンプで追い込むと、奥の手フェニックス・スプラッシュ!
 だが、これをかわした田口は体勢を崩しながらも着地したロウ・キーのバックを取ってどどんと思わせておいてタイガースープレックス。続いて今度こそどどんで叩き付けるがカウントは2。ならばと奥の手であるミラノ作どどんスズ・スロウンを出して3カウント!

120610_NJPW-2.jpg 左目を冷やしながら勝ち名乗りを受けた田口は、歓喜のガッツポーズ。かつてのライバルであり、決勝のフィニッシュホールドとなったどどんスズ・スロウンの開発者であるミラノコテクションA.T.改め、ミラノ先生が涙を浮かべながら表彰。優勝トロフィー、賞金500万円、スーパージュニアトロフィーを受け取った田口は腰振りポーズで歓声に応えてみせると、「苦しい試合でしたけど、何とか夢を叶えることが出来ました。ありがとうございました」と喜びの弁。
 レスラー生活10周年という節目の年に、待望のBOSJ初制覇をやってのけた田口は「僕がプロレスラーを目指すキッカケになったのが15年前のスーパージュニアなので、この舞台でこの景色を見るために今まで頑張ってきました。最高の景色をありがとうございます」と語ると、大「田口」コールを浴びてから「スーパージュニアの夢は叶いました。IWGPジュニアは一度は巻いたことあるけど、これから僕は欲を出していきます。もちろん、大阪でロウ・キーとやらせてください。タッグのベルトも狙っていきます。他の団体のベルトも狙っていけるものを狙っていきます! どんどん夢を叶えていきます! これからも田口隆祐、新日本プロレス、新日本プロレスジュニアをよろしくお願いします!」と次なる目標をブチ上げてから、最後は勝利のタグダンスを披露。
 インタビュースペースではジュニア戦士に混じって田口のセコンドについた後藤洋央紀について「後藤は同期で、最初の1カ月ですけど同じ部屋で過ごして。練習中に僕とロックアップした瞬間に肩が外れてね。脱臼グセがあったらしいんですけど、それで1回退団して。後藤が出ていく時に、彼のプロレス人生が終わらせてしまったのなら悔しいなと思いましたけど、帰ってきてくれたんで......。後藤がやる時はセコンド付きますし、あっちもついてくれたんで、すごい嬉しかったです」と語ると、思わず涙した。

120610_NJPW-3.jpg 6・16大阪大会でオカダ・カズチカのIWGPヘビー級王座への挑戦が決まっている棚橋弘至。この日は横ヤリを入れたものの6・6後楽園大会でオカダに完敗を喫してしまった内藤哲也を交えての6人タッグマッチで前哨戦を行った。
 途中、内藤がまたも棚橋のタッチを拒否する場面もあったが、棚橋の執拗なる訴えに内藤も踏ん切りを付けてタッチに応じた甲斐あり、最後は棚橋が粘りに粘った石井智宏をハイフライフローで沈めて勝利。
 ところが勝ち名乗りを受けていた棚橋を背後からオカダが襲撃! ツームストンパイルドライバーからのレインメーカーで棚橋をKOし、オカダが踏みつけていくと、外道が「ハハハハ、ザマーミロ、この野郎! 大阪を前にしてレインメーカーの予告通りだよ。終わらしてやったよ。それでもお前が出て来るならドミニオンで完璧に終わらせてやる! エースでも王者でもない、ただのレスラーに戻してやるよ。ドミニオンにカネの雨が降るぞ!」と吐き捨てた。セコンドに両肩を担がれ、ボロボロ状態で引き揚げていく棚橋を通路で待っていた内藤は、何とも複雑そうな表情で見つめると、そのまま無言で引き揚げていった。
 また、鈴木軍の鈴木みのる&TAKAみちのく&タイチと、真壁刀義&獣神サンダーライガー&タイガーマスクが6人タッグマッチで対決。鈴木vs.真壁は相変わらず激しくやり合ったのだが、IWGPジュニアタッグ挑戦を表明しているライガー&タイガーに対しておもしろくない様子のタイチは、何とイスでライガーをイスで殴打すると、マスクの角や髪の毛部分を剥ぎ取る暴挙に出る。
 怒ったライガーが反撃しようとするが、TAKAのスーパーKから鈴木のゴッチ式パイルドライバーを食らってしまいKO状態。するとタイチはライガーのマスクを引き裂いてからタイチ式外道クラッチで抑え込んで3カウント。さらに「オイよく聞け、クソども! タイガー、ライガー、とくにヅライガー! テメー何年やってんだ? テメー、何歳になったんだ? オメーみたいなジジイの時代は終わったんだ。ジュニアタッグは俺とヨシダのもんなんだよ。テメー、次もしジュニアタッグのことを口にしたら、こんなもんじゃ済まねぇぞ! 次、もし口にしたらテメーのマスクの下の秘密を......」と吐き捨てたところで、タイガーが襲いかかっていったため退散してしまった。
 また、天山広吉&小島聡の天コジとキャプテン・ニュージャパンが組んで、矢野通&飯塚高史&YOSHI-HASHIのCHAOSと対戦。相手の手の内を知り尽くしている両軍だけに、一進一退の攻防から最後はキャプテンのパンチをかわした矢野が赤霧で丸め込んで勝利。
 すると試合後に矢野と飯塚がテーピングで天コジをロープに縛り付けると、矢野がお馴染みのハサミを持ち出す! てっきり天コジの髪の毛を切るのかと思いきや、何とキャプテンのコスチュームを切り裂く暴挙に! 飯塚もキャプテンのズボンを脱がしていき、何と正義のヒーローであるはずのキャプテンがマスクに城ブリーフ一丁という"変態仮面"状態にされてしまった! 激怒した天山は「ベルトなんかどうでもいいんじゃ! お前ら殺すからな!」と抹殺宣言までしたが、ジュニアの祭典の最終日に本隊のヘビー級戦士たちは、ことごとく痛い目に遭わされてしまった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
アンヘル・デ・オロ(CMLL)/●佐々木大輔(フリー)
5分39秒 クロスフェースオブJADO
○邪道/外道

▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
KUSHIDA/BUSHI/●高橋広夢
7分33秒 ロシアン・ストライク→片エビ固め
ロッキー・ロメロ/○アレックス・コズロフ/ブライアン・ケンドリック

▼第3試合 BEST OF THE SUPER Jr.XIX 準決勝戦 時間無制限1本勝負
○田口隆祐【Bブロック2位】
10分38秒 どどん→エビ固め
●PAC(DRAGON GATE UK)【Aブロック1位】

▼第4試合 BEST OF THE SUPER Jr.XIX 準決勝戦 時間無制限1本勝負
●プリンス・デヴィット【Aブロック2位】
8分50秒 シャープシューター
○ロウ・キー【Bブロック1位】

▼第5試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
天山広吉/小島聡/●キャプテン・ニュージャパン
9分50秒 赤霧
○矢野通/飯塚高史/YOSHI-HASHI

▼第6試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
真壁刀義/●獣神サンダー・ライガー/タイガーマスク
12分53秒 タイチ式外道クラッチ
鈴木みのる(パンクラスMISSION)/TAKAみちのく(K-DOJO)/○タイチ

▼第7試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○棚橋弘至/後藤洋央紀/内藤哲也
15分47秒 ハイフライフロー→片エビ固め
オカダ・カズチカ/中邑真輔/●石井智宏

▼第8試合 BEST OF THE SUPER Jr.XIX 決勝戦 時間無制限1本勝負
○田口隆祐
17分1秒 ミラノ作どどんスズスロウン→エビ固め
●ロウ・キー
※田口がBOSJ初優勝

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