新生ハードヒットが見せる現在進行形のU!城主・佐藤光留は川村の掌底の嵐に轟沈!マイケルが坂口征夫から執念の1エスケープを奪う!
ハードヒット
ハードヒット ~月になる男達~
日時:3月22日(木)開始:19:00
場所:新宿FACE
観衆:367人(満員)
22日、新宿FACEで行われた新生ハードヒット始動第1弾『ハードヒット 〜月になる男達〜』。ロストポイント制を採用し、スポーツライクをコンセプトにしたDDT内の1ブランドだったハードヒット。2009年5月から休止状態だったが、2011年11月13日に約2年半ぶりに復活。そこで佐藤光留が「DDT48総選挙1位の褒美として、ハードヒットという城をください」と高木三四郎に直訴。高木が受諾したため、今大会から佐藤光留プロデュースとしてハードヒットが再始動されることになった。
ルールも3カウントフォールを撤廃し、3ロストポイント制の10分1本勝負と、5ロストポイント制の15分1本勝負の2種類に。足の裏以外の部分がマットについた状態をグラウンド状態とし、双方、または片方がグラウンド状態にある時は掌、および拳以外の打撃を禁止。頭突きの禁止など、より"U"系スタイルを追求する形となった。
この佐藤光留プロデュース新生ハードヒットのメインに組まれたカードは、佐藤光留vs.川村亮の"パンクラス対決"。しかも田村潔司が来場することも決定していた。大会オープニングで『踊る大捜査線』の挿入歌『Moon Light』に乗って全選手入場式を行った際、光留は「この城を高木三四郎から譲り受けて、1つだけ変えたかったことがあります。タイトルに"月になる男達"と付けることです。プロレス界を照らす太陽はずっと見続けることが出来ないくらい眩しいですが、月には月の良さがあると思います。僕は太陽にように輝くことは出来ないかもしれないけど、何事にも負けない強さを追い求めるため、自分の考えを絶対に曲げない、貫き通すために"月になる男達"という言葉を使わせてもらいました。新しいハードヒットにあるのは勝つか負けるかだけです!」と挨拶した。
そしてパンクラスのテーマである『ハイブリッド・コンシャス』に乗って川村が入場し、『Moon Light』で光留が入場したあと、『FLAME OF MIND』に乗ってスーツ姿の田村が登場。両者に花束を渡し、本部席からこの試合を見守る中、試合開始のゴング。ローを飛ばす川村に対し、光留は片足タックルでコーナーまで押し込むと、首投げでテイクダウンを奪ってから袈裟固めの体勢から肘を極めていき、早くも川村からロープエスケープを奪う。
光留は掌底から再びタックルを狙うが、潰した川村が腕十字を狙おうとすると、今度は光留がロープエスケープ。光留はローと掌底で前に出ていき、川村がストレート掌底を伸ばしたところにタックル。潰した川村に対し、光留はガードポジションに。すると川村は上から光留の顔面に向かって思い切り掌底を打ち下ろす!
光留は川村の頭を抱え込んでフロントネックロックに捕らえるが、脇腹にパンチを入れて首を抜いた川村。ブレイクがかかると、互いにミドルキックの打ち合いに。これで光留がバランスを崩して倒れると、上になった川村は渾身の掌底を光留の顔面に向かって連打! 下になった状態で顔面にモロに何発も食らってしまった光留は失神し、レフェリーが即座に試合をストップ!
すぐに目を覚ました光留だが、かなり大きなダメージ。川村はそんな光留を見つめながら立ち尽くす。すると光留は立ち上がり、朦朧としながら川村と握手をして何やら言葉を交わした。次の瞬間、光留は号泣。川村もこみ上げるものを堪えながら健闘を称え合うと、和田良覚レフェリーはそんな2人を感極まった表情で抱きしめた。
そして出場全選手と田村がリングに上がったあと、光留は「現在進行形のUの間違いなく最先端にいるパンクラスのチャンピオンの川村と闘えて幸せです。プロレスって痛いんですよ! 本気で殴れば痛いんです! でも人間はいつか傷は治るんです! もしかしたら、このリングでハードヒットが終わるかもしてないって不安でした。でも諦めなければ、何年先、何十年先、来世だっていいよ、もう一度このリングでハードヒットをやりたいと思います!」と宣言。さらにインタビュースペースでは「今日の試合を見て僕は思ったんです。まだまだUWFっていうのは死んじゃいねぇぜって。仕組みとしては20数年前のものかもしんないけど、UWFが伝えたかったものはまだまだ死んじゃいねぇぜって思ってるんですよ。それがもっと大きな求心力になった時に、ハードヒットはまた戻ってくると思います」と語った(次回大会は現時点で未定)。
なお、田村潔司は「第1試合から見てたんですけど、とくに最後(川村vs.光留)は感情が伝わるというか、お互いのそういう気持ちが伝わってる。あぁいう試合は最後すごく良かったんですけど、ちょっと見てヒヤヒヤする部分もあるんで、もう少し柔らかく表現してもいいのかなと。(UWFが他人の手によって受け継がれていくのは)すごくと思います。ただ、ハードヒットは出ないです。"今のところ"出ないです。まだちょっと1回目なので、まだハードヒットは分からないですよ。まぁこの先対戦するかどうかは別として、彼(=光留)はすごくインプットされた選手の1人ですね」と語りつつ、リングドクターがいなかったことなど運営面での課題も指摘した。
総合格闘技でも活躍する"腕十字職人"U-FILEの中村大介と、ハードヒットにはレギュラー参戦していたDDTのHARASHIMAの対決は、いかにもハードヒットでしか実現しなそうなカード。
HARASHIMAは赤いロングタイツにレガースのハードヒット仕様で登場。すると開始早々、中村がタックルをフェイントにした飛び付き腕十字を鮮やかに極めてみせ、HARASHIMAは慌ててロープエスケープ。だが、HARASHIMAも胴タックルからさば折りでテイクダウンを奪う。しかし中村は逆にニーロックに捕らえていく。HARASHIMAも中村の足を取り、リバースのインディアンデスロックを決めると、そのまま首もロックして変型STFを狙ったが、中村はその前にロープエスケープ。
中村のミドルキックをボディにもらい、苦痛で顔を歪めたHARASHIMAだが、バックを取ると何とコブラツイスト! そのままシットダウンしたが、中村は投げて逃れると腕十字を狙う。クラッチが切れたところでロープに逃れたHARASHIMAは、首相撲からヒザ蹴りに来る中村の足をキャッチして小股すくいスープレックスのような形で投げていく。
だが、なおも中村はアームロックの体勢から"回転体"を見せてから腕十字を狙うなど、優位に試合を進めていくが、下からダブルリストロックを狙った中村を持ち上げたHARASHIMAはバスターで叩き付けてダウンを奪う。
どうにか立ち上がった中村はブロックの上からハイキックを叩き込むと、飛びヒザで飛び込んで棒立ちになったHARASHIMAに左ハイキックを叩き込んでダウンを奪う。これでHARASHIMAは残りポイントが2に。お互いにグラウンドで足関節を狙う中、中村は素早く腕十字の体勢に入ると、HARASHIMAをリング中央まで引っ張り込む。だが、うまく横に逃れたHARASHIMAはバックを取ると強引にジャーマン!
中村はそれでもバックを取ると、スリーパーを狙うが、HARASHIMAはしがみつく中村ごと立ち上がると、下から中村の首を抱え込み、前方に落とすようにシットダウン! これで中村はダウンを取られ、中村残りポイント2に。HARASHIMAはさらにジャーマンで投げる戸、クラッチを離さずもう一度ジャーマン。しかし投げられた直後に中村も腕十字を仕掛ける。HARASHIMAが防御すると、残り時間が1分となり中村は自ら立ち上がってスタンド勝負を要求。掌底の打ち合いからHARASHIMAがなおもジャーマンで投げてからヒザ十字を狙うと、中村もヒールホールドを狙ったが、ここで時間切れのゴング。ロストポイントが同じだったためドローに終わった。
現在DDTでは光留とのド変態團として活躍する一方、ケニー・オメガと共に全日本プロレスにも参戦している中澤マイケルだが、「変わらなければいけない」という危機感からハードヒットに参戦することに。しかし対戦相手は格闘家の坂口征夫。マイケルにとっては正念場と言える一戦となった。
テーマ曲とコスチュームこそいつも通りだが、神妙な面持ちで入場したマイケルはレガースを着用。坂口は余裕の表情でいきなりハイキックを出していくが、身を低くしてかわしたマイケルはタックルを仕掛ける。だが、坂口はボディブローで迎撃。その後もマイケルは何度もタックルを仕掛けるが、坂口は余裕でいなす。
ならばとローを蹴っていったマイケルだが、坂口は自ら蹴られた足を叩いて「効いていない」というジェスチャー。それでも掌底からのタックルを狙ったマイケルだが、頭を抑え付けた坂口はボディへのヒザでダウンを奪う。坂口は立ち上がったマイケルの肩胛骨辺りへパンチ。苦痛に顔を歪めながらもタックルでコーナーに押し込んだマイケルは投げてテイクダウンを奪うが、冷静な坂口は逆にアキレス腱固めを極めてマイケルからロープエスケープを奪う。
これで残り1ポイントとなったマイケル。坂口は一気に勝負を決めようとミドル、ローと叩き込んでいくが、必死にタックルにいったマイケルは足払いでテイクダウンを奪うと、バックに回って胴絞めスリーパー! これで坂口はロープエスケープ! ついに一矢報いたマイケルだが、これで坂口に火が点いてしまい、怒濤のミドルキックからヒザ蹴りを叩き込むと、フラついたマイケルに鮮やかな飛び付き腕十字を極めてタップを奪った。
しかし坂口もマイケルの健闘を称え、お互いに正座をして一礼すると、新生ハードヒットで新生マイケルを見せてくれたマイケルに観客からもたくさんの声援が飛んだ。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼ダークマッチ グラップリングルール5分1R
○守光博史(木口道場)
1R 54秒 腕ひしぎ十字固め
●シバタ・カズチカ(パンクラスP's LAB 光留塾)
▼第1試合 ハードヒットルール(3ロストポイント制)10分1本勝負
●関根龍一(KAIENTAI-DOJO)[0D1E0P]
1分9秒 RSC(過度の出血)
○KEI山宮(GRABAKA)[0D0E0P]
▼第2試合 ハードヒットルール(3ロストポイント制)10分1本勝負
△間下隼人(リアルジャパン)[0D1E0P]
時間切れドロー
△タケシマケンヂ(スポルティーバ・エンターテイメント)[1D0E0P]
▼第3試合 ハードヒットルール(3ロストポイント制)10分1本勝負
○木高イサミ(ユニオン)[2D0E0P]
7分20秒 片逆エビ固め→ギブアップ
●タノムサク鳥羽(フリー)[0D2E0P]
▼第4試合 ハードヒットルール(3ロストポイント制)10分1本勝負
○窪田幸生(坂口道場一族)[0D0E0P]
2分50秒 ヒールホールド→ギブアップ
●那須晃太郎(U-FILE CAMP)[0D0E0P]
▼第5試合 ハードヒットルール(3ロストポイント制)10分1本勝負
●中澤マイケル(DDT)[1D1E0P]
4分16秒 腕ひしぎ十字固め→ギブアップ
○坂口征夫(坂口道場一族)[0D1E0P]
▼第6試合 ハードヒットルール(5ロストポイント制)15分1本勝負
△HARASHIMA(DDT)[1D2E0P]
時間切れドロー
△中村大介(U-FILE CAMP)[2D1E0P]
▼第7試合 ハードヒットルール(5ロストポイント制)15分1本勝負
●佐藤光留(パンクラスMISSION)[0D1E0P]
4分7秒 RSC(グラウンドでの掌底連打)
○川村亮(パンクラスism)[0D1E0P]
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