奈苗が里村との"女子プロレス頂上対決"を制し、赤いベルトを防衛!BYがカワカツにタッグ王座防衛!世代闘争は3期生がまさかの下克上!

120320_-Stardom-1.jpgスターダム
STARDOM THE HIGHEST2012
日時:3月20日(火)開始:18:30
場所:後楽園ホール
観衆:1320人(満員)

 20日、後楽園ホールで行われたスターダム『STARDOM THE HIGHEST2012』。昨年旗揚げし、同年7月に初の後楽園大会を開催したスターダム。昨年末〜今年頭にかけて3期生が4人デビュー、脇澤美穂の本格復帰、紫雷イオの入団などがあり、大所帯になったスターダムだが、2度目の後楽園進出でも1320人もの観客を動員し、団体としての勢いを証明した。

 メインでは昨年の後楽園大会で開催された初代王者決定トーナメントを制して高橋奈苗が奪取した"赤いベルト"ことワールド・オブ・スターダム王座に、センダイガールズの里村明衣子が挑戦。現在の女子プロレス界頂上対決であることに加え、昨年10月に行われた団体対抗Flashトーナメントでは決勝でスターダムが仙女に敗れているため、奈苗にとってはリベンジと言ってもいい一戦。
 さらにこの一戦が決まった際、里村は「この試合は女子プロ界の頂上決戦ですけど、このベルトは女子プロ界で一番のベルトじゃない。私から見る今の女子プロレスにあるベルトは、単なるお飾りでしかない」とベルトの価値を批判。奈苗はこのベルトに歴史がないことは認めたものの、"高橋奈苗が巻いていることに価値がある"と主張し、「私にとっても人生の中での大一番」とまで発言。ベルトの価値観を巡るイデオロギー闘争という一面まで、この世紀の一戦に加わった。
 特別立会人としてブル中野さんがこの試合を見守り、和田京平レフェリーが試合を裁く。いきなり意地の張り手合戦で試合が始まると、里村はジャーマンで投げる。奈苗もグーパンチを返すが、コーナーに登ったところに里村はオーバーヘッドキックを叩き込んで蹴落とす。奈苗は一本背負いからグラウンドに持ち込む。この試合のためにスネークピットジムでレスリングの練習を強化したという奈苗は、里村に関節技を取らせない。
 しかし手四つの力比べは前回に続き、今回も里村が優勢。それでも奈苗は吊り下げ式スリーパーやミサイルキック、串刺しラリアット、トペで反撃。だが、2発目のトペをかわし、セコンドの脇澤に誤爆させた里村はエプロンで奈苗を肩に担いで場外に投げ捨てた。そこから里村は側転式ニードロップ、雪崩式ブレーンバスター、バックドロップで攻め込めば、奈苗もバックドロップを返してからジャーマン。
 里村がオーバーヘッドキックを返すとダブルダウン状態に。立ち上がった両者は激しい張り手合戦。そこから必殺のデスバレーボムを狙った里村だが、堪えた奈苗はカナディアンバックブリーカーの体勢からショルダーバスターから冷蔵庫爆弾を投下。さらにラリアットからナナラッカで叩き付けると、ワンセコンドに捕らえるが、里村もスリーパーで切り返す。里村はボディプレスを投下するが、ヒザ剣山で迎撃した奈苗は、ダイビングエルボー。これをエルボーで迎撃した里村はついにデスバレーボム!
 カウント2で返した奈苗は雪崩式ナナラッカから掟破りのデスバレーボム。怒った里村はデス晴れ、顔面蹴り、スリーパーで畳みかけるが、オーバーヘッドキックをかわしてイグチボムで叩き付けた奈苗はラリアット。これをワキ固めで切り返そうとした里村だが、サイドバスターで叩き付けた奈苗は、冷蔵高爆弾を投下。カウント1で返す意地を見せた里村だが、奈苗が顔面へのジャンピングキックから、美闘を下して赤いベルトを奪取した思い入れのあるワンセコンドEXで叩き付けて里村から3カウントを奪った。
 ブル中野さんから赤いベルトを巻いてもらった奈苗に、常々一騎打ちを要求している松本浩代と世IV虎がタイトルマッチを要求するが、ご機嫌の奈苗は「まあまあ、高橋奈苗はモテモテで困っちゃいますね。私は逃げも隠れません。みんなでやるべきことをやって、盛り上げていくぞー!」とはぐらかした。

120320_-Stardom-2.jpg セミでは愛川ゆず季&美闘陽子のBY砲がタッグリーグ戦を制して初代王者に輝いたゴッデス・オブ・スターダム王座に、タッグリーグ戦の決勝で敗れた夏樹☆たいよう&世IV虎が挑戦。タッグチームとしてはカワカツに一日の長があるように思えるだけに、カワカツはBY砲がベルトを持っていることがとにかく面白くない様子。
 カワカツは揃いの新コスチュームで登場。ゴングと同時にカワカツが奇襲を仕掛け、愛川を場外に落とすと、美闘に狙いを絞り、合体の串刺し攻撃で先制する。ダメージの濃い美闘だったが、サッカーボールキックを世IV虎に浴びせて愛川とチェンジ。愛川は得意の蹴りで2人を相手にするも、夏樹相手に苦戦を強いられる。カワカツは愛川の胸を2人がかりで踏みつけると、美闘には世IV虎は世IVコブラ。さらに夏樹がスピードで翻弄。
 コーナーに登った美闘を夏樹がアームドラッグで投げ捨てると、世IV虎がダイビング・セントーン。さらに夏樹がダイビング・フットスタンプを投下。何とか美闘が愛川にタッチすると、愛川は蹴りとゆずポンスタナーで反撃。しかし世IV虎がラリアットを返せば、夏樹はダイビング・ボディプレス、ジャーマン、トリプルたいようちゃん☆ラ・マヒストラル、イグチボムと一気呵成に攻め込む。美闘がカットに入り、ダブルのカカト落としを決めると、愛川がYKブルー(後ろ回し蹴り)からフィッシャーマンズ・スープレックスを狙うが、夏樹はDDTで切り返す。すると世IV虎がラリアット、合体デュランダル、ネックハンキングボムと畳みかける。
 夏樹も美闘をジャーマンで投げるが、美闘もジャーマンを返す。すると愛川もフィッシャーマンで投げてかっら合体YKレッド(カカト落とし)。そこから愛川は蹴りで連打。夏樹もキャッチしてドラゴンスクリューで切り返すが、場外で世IV虎を振り切った美闘が戻ってきてたいようちゃん☆ボムを狙う夏樹にハイキックを叩き込むと、愛川がシャイニングゆザードを叩き込んで3カウント! BY砲はタッグ王座初防衛に成功したが、愛川は4・8愛媛・新居浜での凱旋興行に2本のベルトを持ち帰れることが決定した。

120320_-Stardom-3.jpg 3・26新木場大会で三期生の安川惡斗が突如ブチ上げた一期生への下克上。早くもこの後楽園大会で一期生&二期生vs.三期生の世代闘争4番勝負が行われることになった。オープニングマッチは地味と呼ばれている二期生・鹿島沙希vs.三期生・翔月なつみ。2番目は高校を卒業して"女子高生レスラー"ではなくなった一期生の須佐えりvs.この対抗戦のキッカケを作った三期生の安川惡斗。3番目は最近は女-AMA-としてタッグのイメージが強くなっている一期生の岩谷麻優vs.デビューするなり愛川率いる全力女子の一員となった三期生の宝城カイリ。そしてトリを飾るのは、この世代闘争に向けて早くから戦闘モードに入っていた一期生の星輝ありさと、いまだ自力白星がない三期生のはるか悠梨の一戦。
 全力女子の一員となった鹿島は新コスチュームで登場。アンクルホールド、ドロップキック、フェースクラッシャー、三角絞めと優勢に試合を進めていた鹿島は、クリストを決めたあとにコーナーからのフェースクラッシャーを決めたが、その後のエビ固めの応酬で最後は翔月に3カウントを取られてしまい不覚の黒星を喫してしまう。
 すると続く惡斗もオープンフィンガーグローブにキャップを被った新コスチュームで登場し、パンチという新たな武器を披露した須佐を相手に、ACTスペシャルからスワントーンボムを落とすと、フロントネックロックに捕らえてレフェリーストップ勝ちを奪った。
 早くも2連敗とあとがない1・2期生だが、新コスチュームで登場した岩谷は張り手合戦など、宝城と宣言通りバチバチファイトでやり合ったが、最後は宝城がカミカゼから腰にダイビング・エルボードロップを落としてからイカリ(エビ反り固め)を決めてタップを奪い、3期生がまさかの3連勝!
 負け越しが決定した1・2期生だが、最後は怒りがさらに増した感じの星輝。足の靱帯を負傷しながらも星輝の蹴りをかいくぐったはるかは、新たな決め技として修練を積んでいる腕十字へ。だが、星輝ははるかを肩口まで持ち上げて叩き付けることで脱出。星輝の蹴りで劣勢となったはるかだが、マウントエルボーでパッションを見せると、腕十字を中心とした関節技のオンパレードで星輝に悲鳴をあげさせる。さらに得意のマックから腕十字を狙ったはるかだったが、星輝はフットスタンプではるかを悶絶させると、必殺のブラジリアンキックを叩き込んで3カウント。
 ようやく一矢報いた1・2期生だったが、惡斗から「3-1、うちら3期生の勝ちだ! はるか、よくやった。1期生の雑魚どもリングに上がれ! これが実力差だ。1年先かもしれないけど、練習不足なんじゃねえの? うちらの勝ちだ! 以上!」と言われてしまう。星輝が「お前ら私たちがこのまま黙ってると思うなよ。勝負はもうここから始まったんだよ! 私たちはこれからも勝負を受ける」と言い返すと、須佐もリベンジを誓った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
[2期生]●鹿島沙希
7分35秒 キドクラッチ
[3期生]○翔月なつみ

▼第2試合 世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
[1期生]●須佐えり
8分44秒 レフェリーストップ
[3期生]○安川惡斗

▼第3試合 世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
[1期生]●岩谷麻優
7分4秒 イカリ
[3期生]○宝城カイリ

▼第4試合 世代闘争シングル4番勝負 15分1本勝負
[1期生]○星輝ありさ
10分36秒 ブラジリアンキック→片エビ固め
[3期生]●はるか悠梨
※世代闘争シングル4番勝負は3期生の3勝1敗

▼第5試合 スターダム・ザ・ブライト 30分1本勝負
松本浩代(エスオベーション)/●脇澤美穂
14分49秒 マヒカ・デ・イオ
○紫雷イオ/米山香織(JWP)

▼第6試合 ゴッデス・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王者組]○愛川ゆず季/美闘陽子
22分8秒 シャイニングゆザード→片エビ固め
[挑戦者組]●夏樹☆たいよう/世IV虎
※初代王者組BY砲が初防衛に成功

▼第7試合 ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王 者]○高橋奈苗
23分20秒 ワンセコンドEX→片エビ固め
[挑戦者]●里村明衣子(センダイガールズ)
※初代王者・高橋が2度目の防衛に成功

【記事提供/スターダム】

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