デビュー1周年試合で勝彦とバチバチ蹴り合い、健介にぶっ潰された大地。次は大谷と一騎打ち!曙が悲願のシングル王座初戴冠!

120302_Zero1-1.jpgプロレスリングZERO1
ZERO1_ELEVEN〜旗揚げ11周年記念大会
日時:3月2日(金)開始:18:30
場所:後楽園ホール
観衆:非公開

 2日、後楽園ホールで行われたプロレスリングZERO1『ZERO1_ELEVEN〜旗揚げ11周年記念大会』。メインのスペシャルタッグマッチでは大谷晋二郎が、この試合がデビュー1周年記念試合となる橋本大地と組んで、DIAMOND RINGの佐々木健介&中嶋勝彦と対戦。新人時代、健介に厳しく育てられた大谷が、同じように厳しく育てたのが大地。健介にとっても大地はかつてライバルだった橋本真也さんの愛息。そして大地と勝彦というこれからのプロレス界を背負って立つ2人の初対決にも注目が集まった。

 大谷が先発で出てくると勝彦が目の前に立ちはだかり睨み付ける。さらにロープに押し込んでいった勝彦は、いきなり離れ際にチョップ。勝彦は大地よりも完全に大谷狙い。フロントキック、ミドルキックで勝彦が大谷をダウンさせると、健介にタッチ。すると大地が大谷にタッチを求める。
 ロックアップでもチョップ合戦でも健介は至って余裕の表情で大地の攻撃を受け止める。むしろ「来い!」と檄を飛ばす。必死で健介に向かって行く大地だが、正直まだまだ勝負にならない。だが、健介が勝彦にタッチすると激しいエルボー合戦からランニングエルボーで大地がなぎ倒す。だが蹴り合いになると、重さも威力も勝彦が上なのがよく分かる。大地を蹴り倒した勝彦は控えの大谷に向かってフロントキック。
 さらに健介も大地を相手コーナーに投げつけて、「来い、大谷!」と大谷を指名。チョップを打っていく大谷だが、健介の逆水平チョップはとにかく強烈。だが、大谷は胸を突き出して意地で受け止める。拳をグッと握り必死に耐えた大谷は「ぶっ潰すぞ、大地!」と叫びながら大地にタッチ。
 大地は速射砲のようなミドルキックで勝彦をダウンさせるが、勝彦は重たい蹴り一発で大地をダウンさせると、またも控えの大谷にフロントキック。さすがに怒った大谷はケツ彦の蹴り足をキャッチしてヒザにエルボーを落とすと、倒れた勝彦をガンガン蹴飛ばしていく。大地も勝彦のヒザを狙っていくが、雄叫びをあげながら敢えて大地の蹴りを胸で受け止めた勝彦は重たく鋭い蹴りで大地を蹴り倒す。
 そこから捕まってしまった大地だが、健介のラリアットをかわすと当たりは浅いが気合いのニールキックで健介をなぎ倒して大谷にタッチ。健介の顔面ウォッシュを見舞った大谷は投げ捨てジャーマン。しかし健介も返す刀でショートレンジラリアット。さらにハンマーや逆一本背負いを決めた健介はストラングルホールドγに捕らえる。これは大地がジャンピングニーでカットしたが、勝彦がジャーマンで大谷をコーナーに叩き付けてからランニングロー。
 蹴り足をキャッチした大谷はスパイラルボムを狙うが、うまくフェースバスターで切り返した勝彦は健介との鬼嫁殺し1を久しぶりに繰り出す。20分を経過し、大地と勝彦がエルボーや蹴りでバチバチとやり合うと、勝彦のハイキックをかわした大地がハイキック。そこから三角蹴りを狙った大地だが、ロープに飛び乗ったところで勝彦が投げ捨てジャーマン。逆に勝彦が三角蹴りを狙ったが、大地もこれをかわすと、今度こそ三角蹴りを叩き込んでから、大谷と水面蹴り+ニールキックの合体技。
 そこから大地はDDT、ハイキック、STFを決めていく。途中からSTD(ステップオーバー・トーホールド・ウィズ・ドラゴンスリーパー)に移行したが、勝彦は何とかロープに脱出! 25分を経過し、大谷が勝彦をフルネルソンに捕らえたところに大地がニールキック→大谷がドラゴンスープレックス。さらに大地は健介にシャイニング・ウィザードから三角絞めへ。大谷も勝彦をコブラホールドで捕らえたが、健介は何とかロープに脱出。
 すると健介は大地のニールキックを腕で叩き落とすと、大谷と大地に立て続けにラリアット。さらにハンマーで大地を殴り飛ばした健介は、敢えて大地が自力で立ち上がってくるのを待つ。勝彦が場外に連れ出した大谷が必死にリングに戻ろうとするが、大地はそんな大谷を手で制止ながら、健介にしがみつきながら立ち上がる。そして大地が立ち上がったところで健介が渾身のラリアットを叩き込み、大地は1回転したあとに3カウントを聞いた。

120302_Zero1-2.jpg 「あの人(=健介)を前にすると、いつもなぜかこみ上げてくるものがある」と試合後に語っていた大谷は、試合が終わった直後から顔をクシャクシャにしながら必死にこみ上げてくるものを堪える。その横で大の字に倒れた大地に向かって、健介は天を指差しながら「立て、大地! 親父が見てるぞ! 橋本真也が見てるんだ!」と檄を飛ばす。
 必死に立ち上がった大地の背中を平手で叩いた健介が「しっかりしろ!」と気合いを入れると、大地は最後の力を振り絞って健介に張り手を2発叩き込む。すると健介は「これが親父だ!」と叫びながら大地に強烈な張り手! またも大の字の倒れた大地に対し、大谷は「この11年、大切なものを守り通すためにガムシャラに頑張ってきましたが、まだまだ未熟な自分が歯がゆくて仕方ありません。今日の佐々木健介の姿を見たときに、自分はまだまだと思いました。だからこそ、まだまだ頑張るんだ! 大地、立て、立て!」と叫ぶ。
 すると大谷は「俺は決めたぞ、大地。この1年、とんでもない強敵ばかりぶつけてきたけど、よく闘い抜いた。誰に笑われようが、俺が心の底から黙っていたことを言うぞ。今度の靖国大会、お前のことを一番知っている男が相手だ。俺とシングルマッチやろうぜ! イヤとは言わせねぇぞ。靖国神社で大地と命を賭けた試合をします」と3・25靖国神社大会で初の一騎打ちによる師弟対決を行うと発表した。
 そして、1年前に大地のデビュー戦の相手を務め、この試合を立会人として見守った蝶野正洋が「大地、まだお前メインイベンターじゃないぞ。いまのお前にはもう親父の影はないよ、橋本大地だよ。でもこの1年間のメインイベントは親父のご祝儀だよ。もうそのご祝儀はないぞ。今日のメイン、試合は素晴らしい。でも大地、お前はまだまだだよ。みんなが応援してくれているぞ。これからだよ。次の靖国、お前の本当の勝負になるぞ。それから大地、俺にもそんなに時間はないぞ。デビュー戦は試合じゃない。また改めて試合やろう。それはちゃんとメインイベンターとしての試合が出来るようになってくれよ」と厳しいながらも期待を込めた言葉を贈った。
 試合後も朦朧としていた大地だが、インタビュースペースで大地は「蝶野さん言いましたね? あまり時間がない、と。僕、この間蝶野さんが来てくれるんだったら逆にチャンスだと言いました。そのチャンスを生かして、蝶野さんに僕の試合を見せて、もう1回蝶野さんと試合できたらと思ってました。蝶野さんがどう思ったか知らない。でも、『ご祝儀は終わった』って言ったんですよ! 認めてくれたかは分からない! でも、今日の試合を見て何かを感じてくれて、蝶野さんがそうやって思ってくれたんだったら、僕の中で時が来るのは蝶野さんの試合、その時だと思ってます」と、蝶野にご祝儀ではなく大地というレスラーに魅力を感じて対戦したいと思わせたときこそが「時が来た」ときだと語った。
 さらにこの日視察に訪れた新日本プロレスの木谷会長が、大地が「将来IWGP王座を獲りたい」と言ってることに関して歓迎の意を評していたことを聞いた大地は、「やらせてもらうんじゃなくて、あと3年のうちに自分でチャンスを掴みとりたい。まず1つ大谷さん、蝶野さん......蝶野さんも遠いですけど、もっともっと遠いIWGP。どんどんどんどん飛翔して父親が出来た天下捕り......いや、僕はできてないと思いますよ。俺の父親が近くまで行ってたと思います。今度は僕が違う形でも構わないですけど、僕が長い長い長い長い、とてつもなく長くて光すら見えてない、まだゴールすら見えてない、そんな道程ですけど、天下捕りに行きたいと思っています!」と語った。

120302_Zero1-3.jpg 40歳にして世界ヘビー級王座初戴冠となったKAMIKAZEは、初防衛戦から同じ40代ながらいきなり曙という巨大な敵を迎え撃つことになった。試合前には来場を予告していた大仁田厚が客席に姿を現し、遠目からリング上を見つめる。
 気合い十分の曙はまずはパワーでKAMIKAZEを圧倒していく。ラリアット、コーナースプラッシュを見舞った曙は笑顔を浮かべながらエルボードロップ3連発。何とかカウント2で返したKAMIKAZEは、場外にエスケープ。これを追いかけていった曙は、ショルダータックルで突進するがかわして鉄柱に誤爆させたKAMIKAZEは、スライディングキックからケブラーダを発射。
 しかし、若干距離が足らず曙の肩口をかすめた程度。リングに戻ったKAMIKAZEはヒザにソバットを叩き込む。片膝をついた曙の後頭部にソバットを叩き込んだKAMIKAZEは、トラースキックからムーンサルトプレスを3連発を投下! これをカウント2で返した曙はカウンターで64で叩き付ける。ロープを揺らして気合いを入れた曙はコーナースプラッシュからボディプレス。だが、かわしたKAMIKAZEは必死に丸め込み。
 だが、飛び付き横十字を振り払った曙はボディプレス3連発から、何とコーナー最上段から全体重を浴びせる大横綱プレスを投下して3カウント! ついに初のシングル王座を奪取した曙の腰にはアタッチメントによって長さを延長した世界ヘビー級のベルトが巻かれる。すると曙を新たなターゲットに指名していた大仁田が花束を持ってリングへ。
 「曙さんよ、よかったら邪道のリングに上がってみないか? オイ、あんたはな、あんたは今後プロレス界を背負って立つ人間だよ。よかったら俺のリングに上がってみろよ」と横綱を邪道に誘い込む。すると曙は「よく言ってることが分からないですけど、1つだけ言えることは俺が現チャンピオンだからどこでもやってやる!」と王者らしい発言。曙と対角線上に対峙した大仁田だが、曙が立ち合いの構えを見せるとさすがに退散。
 そしてアナウンサーから勝利者インタビューを受けた曙は本当にやっと獲れました。シングルを獲るのが夢だったんですけど、プロレスをはじめて7年間でやっと獲れました。この7年間、俺は何をやってるんだろうって思ったこともあったけど、全部やったことが正しかったんだと思います。このベルトを持って誰とでもやってやります! KAMIKAZEさん、挑戦を受けてくれてありがとうございました! ZERO1さん、プロレスをやらせてくれてありがとうございました」と涙ながらに語った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼ダークマッチ 15分1本勝負
●ジ・キョンホ
6分30秒 ラ・マヒストラル
○ジェイソン・ニュー

▼第1試合 ハッスル禊マッチ 30分1本勝負
●若鷹ジェット信介/UEXILE
15分49秒 那智の滝→エビ固め
○崔領二/小幡優作

▼第2試合 インターナショナルJrヘビー級&NWA世界Jrヘビー級ダブルタイトルマッチ 60分1本勝負
[インターナショナルJr王者]○菅原拓也(フリー)
8分12秒 十三不塔→片エビ固め
[NWA世界Jr王者]●菊地毅(餃子の王将)
※第10代インターナショナルJr王者・菅原が5度目の防衛に成功。同時に菊地が初防衛に失敗。菅原が第110代NWA世界Jr王者となる

▼第3試合 ZERO1vs.BJW 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○佐藤耕平/植田使徒/クレイグ・クラシック
17分52秒 ジャーマンスープレックスホールド
岡林裕二(大日本プロレス)/橋本和樹(大日本プロレス)/●塚本拓海(大日本プロレス)

▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
●日高郁人/伊藤崇文(パンクラスism)
8分52秒 ダウンバースト→体固め
○藤田峰雄/菅原拓也

▼第5試合 NWA指名試合NWAインターコンチネンタル・タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]○田中将斗/ゼウス(大阪プロレス)
14分51秒 スライディングD→片エビ固め
[挑戦者組]●ザ・シーク/スティーブ・コリノ
※第26代王者組が3度目の防衛に成功

▼第6試合 世界ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●KAMIKAZE
10分12秒 大横綱プレス→体固め
[挑戦者]○曙(フリー)
※第13代王者KAMIKAZEが初防衛に失敗。曙が第14代王者となる

▼第7試合 ZERO1・11周年記念&橋本大地デビュー1周年記念試合 スペシャルタッグマッチ 60分1本勝負
大谷晋二郎/●橋本大地
34分36秒 ラリアット→体固め
○佐々木健介(DIAMOND RING)/中嶋勝彦(DIAMOND RING)

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