バンナが亡き盟友に捧げる試合でアーツを腕十字で下す!IGFのレインメーカーがDREAMに一矢報いる!将軍岡本デビュー!

120217_IGF-1.jpgIGFプロレスリング
GENOME18
日時:2月17日(金)開始:19:00
場所:東京ドームシティホール
観衆:2806人(超満員札止め)

 17日、東京ドームシティホールで行われたIGFプロレスリング『GENOME18』。昨年大晦日にDREAMと合同で『元気ですか!!大晦日!!2011』を開催したIGFの2012年最初の大会。
 メインではジェロム・レ・バンナが持つ"2億円ベルト"ことIGFチャンピオンに、満を持してピーター・アーツが挑む。当初バンナはIGFルール、アーツはK-1ルールを主張し、ルール問題で紛糾していたが、最終的にIGFルールを基本としながらも、試合時間は猪木vs.アリ戦と同じ3分15R制を採用。グローブを付けるか付けないかは本人の意思だが、1度グローブを外したらもう一度装着するのは禁止という特別ルールで行われることになった。

 試合前には2月14日に急死したマイク・ベルナルドさんへの追悼10カウントゴングが鳴らされた。そしてお互いにK-1時代そのままにボクシンググローブを装着して試合に挑む。いきなり伝家の宝刀ハイキックを連発するアーツに対し、ガードしてブロックしたバンナはローで反撃。だが、アーツは執拗にハイキックを打っていき、バンナのガードが少しでも下がればKOは免れない状況に。
 2Rに入るとガードをしているだけではジリ貧になると判断したのかバンナは、グローブをしたままタックルへいってテイクダウンを奪う。だが、グラウンドになるとアーツはすぐにロープにエスケープ。タックルを警戒してなかなかハイキックを出せなくなったアーツに対し、バンナは2R終了後のインターバルでついにグローブを外して素手になる。
 3R開始早々タックルでテイクダウンを奪ったバンナだが、そうは簡単にやらせるかとばかりにアーツは逆にタックルでテイクダウンを奪うと、グローブをしたまま腕十字を狙う。これを極めさせるわけにはいかないバンナはうまう脱出。ならばとアーツは首相撲で捕まえてヒザ蹴りを叩き込むと、ボディブロー。劣勢になってきたバンナだが、4R早々組み付いて押し倒すと、一気に腕十字へ。グローブをしているためクラッチできないアーツは腕が伸びきった瞬間にタップ!
 勝って再び2億円ベルトを巻いたバンナが天を指差しながら「マイク、俺たちを見守ってくれてありがとう。この試合はキミに捧げます」と言うと、アーツも「キミのことは絶対に忘れない。キミのために闘いました」とベルナルドさんに送別の言葉を贈った。

120217_IGF-2.jpg 昨年大晦日の『元気ですか!!大晦日!!2011』では桜庭和志&柴田勝頼と対戦した煤川真一&澤田敦士が、再びDREAMの対抗戦としてミノワマン&バル・ハーンと対戦。何かと物議を醸した桜庭&柴田戦だったが、鈴川&澤田としては結果を残したいところ。
 すると田中秀和リングアナから「IGFのレインメーカー、澤田敦士選手の入場です!」と呼び込まれた澤田は、桜庭&柴田戦のときと同様、"夢(DREAM)を喰う"バクのマスクを被って入場。さらにミノワマンが先発で出てくると見るや、ゴング前に対角線をダッシュしてドロップキックで奇襲を仕掛けるが、ミノワマンはアッサリかわしてみせる。
 だが、澤田はロープに押し込んでいき離れ際に張り手を見舞うと、バックを取って強引に投げ捨てジャーマン。続いて鈴川がバックドロップで投げていく。さらに澤田は手四つの力くべにいくと見せけてからヘッドバット。ミノワマンもエルボー、ドロップキック、ショートレンジラリアットと返していくが、澤田は立ったまま受け止めると強烈なサッカーボールキック。
 ようやくミノワマンがハーンにタッチすると、鈴川がマーダービンタで襲いかかる。さらに払い腰で投げていくが、まったく効いていないハーンはすぐに立ち上がってミノワマンにタッチ。エルボーを連打していくミノワマンに対し、急角度の払い腰で投げていった澤田。これはかなり効いた様子のミノワマンに対し、ミドルキックからバックを取った澤田だが、ミノワマンはビクトル投げからのヒザ十字を狙う。
 これは鈴川がカットしたが、ミノワマンは澤田を強引なバックドロップで投げると、スリーパー、ドラゴンスクリューと決めてから一気にアンクルホールドへ。だが、そのままの状態で立ち上がった澤田は回転しながらミノワマンを上から押し潰すようにして丸め込んで3カウント! 形はどうあれようやくDREAMに一矢報いた澤田は鈴川と、ミノワマンの目の前でS.R.F.8回をやってみせると、"IGFのレインメーカー"らしくカネの雨ならぬ"金の飴"を降らせながら(客席にバラ撒きながら)引き揚げていった。
 さらにインタビュースペースでも澤田は「キレてなーい。息は切れてるけどね。レインメーカー見た? 雨(飴?)が降ってきたよ、雨が。朝青龍だせ、この野郎! あと桜庭ね。あと最近調子乗っているレインメーカーね。偽物のレインメーカーね。なんだっけ、キッダーニだっけ? あんなのが新日本を買っちゃってるみたいだけど。まぁまあレインメーカーが金の手から雨降らしてやっから! 本物のレインメーカー教えてやるから」と、昨年大晦日にやられた桜庭和志、さらに新日本プロレスの現IWGPヘビー級王者の"本家レインメーカー"オカダ・カズチカへの対戦要求をブチ上げた。

120217_IGF-3.jpg 八百長問題で大相撲を引退した元霧の若・岡本将之が、鈴川に続いてIGF入り。リングネームを「将軍岡本」とした岡本はボブ・サップを相手にどんなプロレスデビュー戦を行った。力道山ばりに黒のシューズに黒のロングタイツ姿で登場した岡本は、ゴングと同時にタックルで突進してきたサップに真正面からぶちかましで対抗!
 体格差は歴然ながらぶつかり合いは互角に展開で岡本も一歩も引かない。逆に突っ張りで突き放してからタックルでテイクダウンを奪った岡本。さらに、なおも突進してくるサップを背負い投げのような形で投げてみせた岡本だが、サップも怒りのボディスラムで反撃。だが、岡本は立ち上がるとサップを肩口に抱え上げ、そのままマットに叩き付ける。
 片足タックルで再びテイクダウンを奪った岡本はサップの足を取ると、逆片エビ固めを狙う。ところが、ここでサップは岡本がまだ腰を完全に落とす前にタップ! だが、宮戸レフェリーはサップのタップを無視して試合続行。岡本も改めて腰をどっしりと落とし、グイッと絞りあげ、ここでようやく宮戸レフェリーがサップのタップを認めて試合終了。
 やや後味は悪いが、プロレスデビュー戦を白星で飾った岡本は「皆さん、こんばんは。将軍岡本です。はじめてのリングということですごい緊張したんですけど、何とか勝つことができました。いまからもっともっと練習して力つけていこうと思うので、これからもよろしくお願いします。どうもありがとうございました」と挨拶した。

 なお、この日のアントニオ猪木はグラジエーターの格好で登場すると「IGFはツイている。ほかの団体がどんどんダメになっていくんでね(苦笑)。俺は今まで何万人もの人の頬を叩いてきたけど、右の頬を叩いたことがない。キリスト様の有名な事で右の頬をぶたれたら左の頬を出せって言葉があるけど、キリスト様は左利きだったんじゃないかな。それをキリスト様に尋ねたら何て返事したと思いますか? ......そう、イエスって(笑)。お釈迦様にも聞いたら、ブッダ(ぶった)ってね」と、アントンジョークを炸裂されると、猪木の詩集『馬鹿になれ』から「世紀の一戦」という詩を読み上げた。
 すると、そこにハッピーバースデイの曲を歌いながら木村健悟と藤原嘉明がリングに上がってきて、2月20日で69歳になる猪木に花束をプレゼントした。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 定アキラ 闘魂十番勝負・第1弾 15分1本勝負
○アレキサンダー・コズロフ
2分52秒 レフェリーストップ
●定アキラ

▼第2試合 IGFキックボクシングルールマッチ 3分3R
○角谷正義
判定3-0
●パトリック・スコフィールド

▼第3試合 ウルティモ・ドラゴンデビュー25周年特別試合・第1弾 20分1本勝負
○ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
7分8秒 アサイDDT→片エビ固め
●ブラックタイガー(フリー)

▼第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○鈴木秀樹
10分33秒 エビ固め
●タカ・クノウ

▼第5試合 将軍岡本デビュー戦 30分1本勝負
●ボブ・サップ
2分0秒 逆片エビ固め
○将軍岡本

▼第6試合 IGF×DREAM対抗戦 45分1本勝負
鈴川真一/○澤田敦士
10分39秒 足取りエビ固め
●ミノワマン/バル・ハーン

▼第7試合 IGFチャンピオンシップ 3分15R IGFチャンピオンシップ特別ルール
[王 者]○ジェロム・レ・バンナ
4R 18秒 逆十字固め
[挑戦者]●ピーター・アーツ
※初代王者バンナが3度目の防衛に成功

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