ヒョードルが年明け直前に石井をKO!桜庭相手に鈴川&澤田が大暴れ!菊野と自演乙は壮絶な殴り合い!青木は北岡に激勝!

111231_Genkidesuka-1.jpgFieLDS presents FIGHT FOR JAPAN
元気ですか!!大晦日!!2011
日時:12月31日(土)開始:15:00
場所:さいたまスーパーアリーナ
観衆:24,606人

 31日、さいたまスーパーアリーナで開催されたFIGHT FOR JAPAN『元気ですか!!大晦日!!2011』。毎年大晦日の格闘技イベントと言えばFEG主催による『Dynamite!!』だったが、2011年はDREAMがFEGではなく、アントニオ猪木が主宰するIGFプロレスリングとタッグを組んで大晦日イベントを開催することになった。

 メインでは一度は交渉が決裂したものの、急転直下で実現することが決まった"60億分の1
の男"エメリヤーエンコ・ヒョードルvs.北京五輪柔道100キロ超級金メダリストの石井慧。2008年末にプロ格闘家に転向し、最近では海外での試合経験も積んで総合格闘家として大きく成長している石井なら、昨年から今年にかけて3連敗した今のヒョードルに勝つ可能性は充分ある。一方、ロシアの皇帝は約4年ぶりとなる日本での試合で変わらぬ強さを見せられるかどうか注目された。
 前に出た石井にカウンターを合わせようとしたヒョードルだが、石井も間一髪で回避。石井はどうにかして攻撃していきたいが、ヒョードルの氷の拳が石井に襲いかかり、ガードを固めて耐えるのが精いっぱい。だが、身構える石井にヒョードルの右ストレートが突き刺さる。グラリと来た石井にさらにヒョードルの左、続いて右フックがヒットしたところで石井が崩れ落ちる。倒れた石井を見たレフェリーが試合をストップし、ヒョードルがKO勝ち!
 鼻血を出して倒れたままの石井にヒョードルが近づいていって健闘を称え合うが、この時点で年越しまであと1分! ヒョードルに勝利者トロフィーを手渡したアントニオ猪木ゼネラルプロデューサーが、カウントダウンに合わせて慌ただしく「1、2、3、ダー!」とやったところで2012年を迎えたが、石井はその様子をリング上で倒れたまま見つめるしかなかった。

111231_Genkidesuka-2.jpg 唯一組まれたDREAMとIGFの対抗戦は、DREAM代表の桜庭和志&柴田勝頼のLaughter7師弟タッグと、IGF代表の鈴川真一&澤田敦士の暴走タッグがIGFルールによるタッグマッチで激突。桜庭にとっては11年ぶりのプロレスルールの試合となるが、"一寸先はハプニング"を地でいくIGFだけに、いわゆる通常のプロレスと言える試合になるかどうかはやってみるまで分からない一戦だった。
 『アイアンマン』が鳴り響く中、桜庭&柴田はウォリアーズのプロテクターをして入場。柴田はマシンマスク、桜庭はカブキメイク仮面。対するIGFコンビは澤田がバクのマスク(バクは夢を食う=DREAMを食う)を被って登場し、鈴川は黒マスクを被った練マザファッカーを従えて入場!
 異様な雰囲気の中、いきなり柴田と鈴川が掌底でバチバチ打ち合う。そこから柴田がアッパーやフック気味に掌底を打っていき自軍のコーナーに鈴川を追い詰め、桜庭が入って来る。だが、背後から澤田がドロップキック。桜庭はお構いなしに鈴川に関節技を仕掛けようとするが、鈴川はロープに脱出。桜庭が澤田にアキレス腱固めを極めていっても、澤田はすぐにロープにエスケープしていく。
 すぐさま澤田は鈴川にタッチし、まだ桜庭が寝ている状態のところに鈴川が飛び込んで来るが、桜庭は「これなら攻撃出来ないんだろ?」とばかりにロープを掴む。二の足を踏む鈴川をおちょくるようにロープを掴みながら自軍のコーナーに戻っていって柴田に悠々タッチしてみせた桜庭。しかしIGF側も澤田が柴田をコーナーに追い詰めてヘッドバットを見舞っていき、柴田も思わず熱くなるが、桜庭が自ら柴田にタッチしてリングイン。
 桜庭は澤田に腕十字を仕掛けるが、鈴川がカットに入った上に澤田はロープに脱出。しかし桜庭は相手コーナー付近で澤田にハイキックを叩き込んで柴田にタッチ。ダメージで澤田のタッチが遅れている隙に柴田は背後からドロップキック。さらにフロントネックチャンスリーで投げていくと、エプロンから桜庭が澤田を羽交い締め。すると柴田は控えの鈴川にフロントキックを叩き込んでから澤田に串刺しドロップキック!
 この際、着地に失敗して左手首を負傷した(恐らく骨折)柴田だが、桜庭がタッチを受けてうつ伏せに倒れた澤田にフェースロック。鈴川がカットに入るが、お構いなしに桜庭が絞め上げて桜庭が勝利! しかし、「ギブアップしていない!」と主張する澤田は試合後大暴れ! 止めに入ってきた宮戸優光リングゼネラルマネージャーの胸ぐらまで掴むが、桜庭はそんな暴れ回る澤田をかわしながら、キッチリ四方の観客に向かって勝利をアピール! さらに澤田がイスで襲いかかっていくが、桜庭はガン無視して「皆さん、えーっと勝ったのは柴田君のお陰ですけど、皆さん来年はよいお年を。ありがとうございました!」と挨拶しながら花道を引き揚げていった。

111231_Genkidesuka-3.jpg 2010年大晦日にキックルールとDREAMルールのMIXルールで対戦した青木真也にKO勝ちした長島☆自演乙☆雄一郎は、三日月蹴りを得意とする総合格闘家の菊野克紀とMIXルールで激突。
 1Rはオープニンフィンガーグローブ着用によるキックルール。頭から突っ込んで両拳を振り回していく自演乙に対して菊野は冷静に応戦。何発かもらった自演乙はグラつく。そこに菊野の右ストレートがヒットして自演乙はダウン! 何とか立ち上がった自演乙だが、菊野はなおもパンチとヒザ蹴り、さらに前蹴りを連打。かなりピンチの自演乙だが、クリンチで何とか凌ぐと超接近戦から両者殴り合いに。その中で自演乙の左フックがカウンターで菊野の顔面を捕らえ、今度は菊野がダウン!
 場内大盛り上がりの中、DREAMルールの2Rへ。バックを取ろうとする菊野だが、立ち上がって逃れた自演乙は青木を破った飛びヒザ。これをブロックした菊野は三日月蹴り。前に出る菊野に飛びヒザを合わせようとする自演乙だが、さすがになかなかヒットはしない。なおもヒザで飛び込む自演乙だが、菊野の左ハイが逆に顔面をかすめる。
 場内大盛り上がりの中、DREAMルールの2Rへ。バックを取ろうとする菊野だが、立ち上がって逃れた自演乙は青木を破った飛びヒザ。これをブロックした菊野は三日月蹴り。前に出る菊野に飛びヒザを合わせようとする自演乙だが、さすがになかなかヒットはしない。なおもヒザで飛び込む自演乙だが、菊野の左ハイが逆に顔面をかすめる。壮絶な乱打戦を菊野が制したが、敗れた自演乙も2年連続MIXルールで激闘を繰り広げたのが自信になったのか、2012年はMMAファイターとしてもやっていくとのこと。

 また、DREAMライト級王者の青木真也は、盟友であり初代戦極ライト級王者の北岡悟とタイトルを賭けて対戦。煽りVの中では2人の師匠である中井祐樹さんが「終わったら友達にも戻れるとかそういう戦いじゃない。トップを取るんだったら。1つの終わりです」と語り、ナレーションで「1つの終わり。1つの試合。絆を壊す」と語られた一戦だったが、見ているほうが息苦しくなるような緊張感のある一戦だった。
 青木の打撃で鼻血を出した北岡のバックを完全に取った青木だったが、片腕を掴まれていたため、もう片方の腕だけでスリーパーを極めることが出来ず、5Rフルに闘い抜いた末に判定で青木が勝利。試合後インタビュースペースでは「よりコンプリートファイターになったという自覚があります」と語った。

111231_Genkidesuka-4.jpg 十字架に貼り付けにされて登場した猪木は、『炎のファイター』が鳴り響くとキリスト風の衣装を脱ぎ捨てて、白いスーツ姿になるとリング上で「幸」の文字を習字で書き上げた。すると、そこに故上田馬之助さんの遺影を持ったタイガー・ジェット・シン親子が登場。シンはすでに猪木は和解しているため、静かに上田さんに遺影に祈りを捧げていたのだが、シンJrが竹刀で猪木に殴りかかっていき、猪木もすぐさま上着を脱いで臨戦態勢に!
 しかしシンが割って入り、どうにかその場を収めると、猪木は「久しぶりに殴られると痛いね。でも1年の締めくくりは、嫌なことはすべて忘れてしまいましょう。いいことだけをすべて集めて元気を取り戻して、来年"は"じゃなくて、来年"も"いい年でありますよにという願いを込めまして、元気のいいやつをご唱和願います。いくぞ、1、2、3、ダー!」で猪木劇場を締めくくった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 DREAMバンタム級(-61キロ)世界トーナメントリザーブマッチ 5分2R
●所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
1R 42秒 レフェリーストップ
○ユサップ・サーデュラエフ(Uflacker Academy)

▼第2試合 DREAMバンタム級(-61キロ)世界トーナメント準決勝戦(2)5分2R
●今成正和(チーム・ローケン)
2R 判定1-2
○アントニオ・バヌエロス(ピット・ファイト・チーム)

▼第3試合 DREAMバンタム級(-61キロ)世界トーナメント準決勝戦(1)5分2R
○ビビアーノ・フェルナンデス(FIGHT TEAM BIBIANO)
2R 判定3-0
●ホドルフォ・マルケス・ディニス(ノヴァウニオン)

▼第4試合 元気ですか!!キックボクシングルール -64kg契約ワンマッチ
○野杁正明(OISHIGYM)
2R 判定3-0
●園田顕悟(小比類巻道場)

▼第5試合 元気ですか!!キックボクシングルール -64kg契約ワンマッチ
○久保優太(FightingKairos)
3R 1分12秒 KO
●ニルス・ヴィーランド(ブルーオーシャン・タイボクシング/ブラックハウス・チーム・ノゲイラ)

▼第6試合 DREAMウェルター級(-76キロ)ワンマッチ 5分3R
○桜井"マッハ"速人(マッハ道場)
3R 判定3-0
●長南亮(Team M.A.D)

▼第7試合 DREAMフェザー級(-65キロ)ワンマッチ 5分3R
○川尻達也(T-BLOOD)
2R 4分54秒 川ちゃん固め
●宮田和幸(BRAVE)

▼第8試合 元気ですか!!女子総合ルール52kg契約ワンマッチ 5分2R
○藤井恵(AACC)
1R 1分15秒 腕ひしぎ十字固め
●カルラ・ベニテス(Meguro Roquetes Barcelona)

▼第9試合 IGFルール 60分1本勝負
○ジョシュ・バーネット(CSW/パンクラス)
11分47秒 ノーザンライトボム→片エビ固め
●鈴木秀樹(IGF)

▼第10試合 MIXルール ライト級ワンマッチ 1R3分=キックルール、2R5分=DREAMルール/1・2Rで決着がつかない場合はドロー
●長島☆自演乙☆雄一郎(魁塾)
2R 2分34秒 レフェリーストップ
○菊野克紀(ALLIANCE)

▼第11試合 DREAMバンタム級(-61キロ)世界トーナメント決勝戦 5分3R
●アントニオ・バヌエロス(ピット・ファイト・チーム)
1R 1分21秒 レフェリーストップ
○ビビアーノ・フェルナンデス(FIGHT TEAM BIBIANO)
※ビビアーノが初代バンタム級王者となる

▼第12試合 IGFルール 60分1本勝負
○ジェロム・レ・バンナ(Le Banner X tream Team)
2分57秒 マウントパンチ→レフェリーストップ
●ティム・シルビア

▼第13試合 IGFルール 60分1本勝負
○藤田和之(藤田事務所)
3分36秒 逆片エビ固め
●ピーター・アーツ

▼第14試合 IGFルール/IGFvs.DREAM対抗戦 60分1本勝負
鈴川真一(IGF)/●澤田敦士(IGF)
13分46秒 フェースロック→レフェリーストップ
○桜庭和志(Laughter7)/柴田勝頼(Laughter7)

▼第15試合 DREAMフェザー級(-65キロ)タイトルマッチ 5分5R
[王 者]○高谷裕之(高谷軍団)
5R 判定3-0
[挑戦者]●リオン武(シューティングジム横浜)
※第2代王者・高谷が2度目の防衛に成功

▼第16試合 DREAMライト級(-70キロ)タイトルマッチ 5分5R
[王 者]○青木真也(パラエストラ東京/Evolve MMA)
5R 判定3-0
[挑戦者]●北岡悟(LOTUS)
※第2代王者・青木が2度目の防衛に成功

▼第17試合 DREAMヘビー級ワンマッチ 5分3R
○エメリヤーエンコ・ヒョードル(レッドデビル)
1R 2分34秒 KO
●石井慧(レインMMA)

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