最強タッグは真田&KAIの同期タッグが優勝!秋山とは因縁のある大森が三冠奪回に名乗り!光留との三番勝負で勝ち越した大和は世界Jr奪回へ

111204_AJP-1.jpg全日本プロレス
2011世界最強タッグ決定リーグ戦
日時:12月4日(日)開始:16:00
場所:横浜文化体育館
観衆:3500人

 4日、横浜文化体育館で行われた全日本プロレス『2011世界最強タッグ決定リーグ戦』最終戦。年末恒例の最強タッグもいよいよ最終戦。最後の公式戦を前に5チームが5勝3敗の10点で並ぶ大混戦!

 5チームのうち、まずビッグ・ダディ&ジョー・ドーリングだが、対戦相手のKENSO&カズ・ハヤシが最終戦になってようやく連係がビチッと決まり、カズが気合いでダディの巨体をモンキーフリップで投げ、十字固めの体勢に入ると、KENSOがそこに葉隠れを叩き込み、カズがその勢いで丸め込んで3カウント。ダディ&ドーリングは10点止まり。
 続いて今シリーズの台風の目となった大森隆男&征矢学のGET WILDは、12・18大日本の横浜文体大会でアジアタッグ挑戦が決まっている諏訪魔&征矢匠と対戦。勢いに乗るGET WILDはかなり優勢に試合を進めていたが、学の垂直落下式デスバレーボムを食らった諏訪魔がその直後に万力固めで丸め込んで3カウント。GET WILDもまさかの10点止まり。
 そして4勝3敗1分の9点でトップグループを追っていた真田聖也&KAIの同期タッグは、10点でトップグループの一角だった『大日本最侠タッグリーグ』とのW優勝を狙う現アジアタッグ王者の関本大介&岡林裕二と激闘のシーソーゲームの末、真田が岡林から回転足折り固めで3カウントを奪い、esで敗れたときの借りをひとまず返した。大日本コンビは10点止まり、代わりに同期コンビが5勝3敗1分の11点でトップに躍り出た。
 最後の公式戦は曙&浜亮太のSMOPvs.船木誠勝&河野真幸の10点同士の対戦。曙が気合いが入っていたこともあってSMOPが優勢に試合を進めていたが、最後は船木の伝家の宝刀ハイキックで浜を蹴り倒し、船木&河野が6勝3敗の12点でリーグ戦1位として2位の真田&KAIと優勝決定戦で激突することになった。
 昨年はKENSOとのタッグで最強タッグで優勝している河野は、二連覇を目指してその長身から繰り出すニーで真田&KAIを追い込む。船木も掌底と蹴り、さらに関節技を駆使して同期コンビを圧倒していく。河野がKAIをブレーンバスターで持ち上げると、そこに船木がハイキックで合体。さらにカットに入った真田を船木が浴びせ蹴りで蹴散らすと、河野はKAIにネックハンキングボム。
 さらにストレッチボムの体勢から入る変型エメラルドフロウジョンまで繰り出した河野は、トドメのジャイアント・ニードロップを狙ったが、真田がミサイルキックで空中の河野を撃墜! さらに船木をジャーマンで投げていくと、KAIが河野にスワンダイブ式ミサイルキックからトラースキック、LATで追い込んでからのスプラッシュ・プランチャ。そこに真田が奥の手ムーンサルトプレスを投下してから、場外の船木に向かってトップロープを横っ飛びで飛び越えてのミサイルキック。その間にKAIがもう一発スプラッシュ・プランチャを投下して河野から3カウントを奪った。
 終わってみれば今年の『チャンピオン・カーニバル』で準優勝だった真田と、今年のジュニアリーグをシングルもタッグも制したKAIのコンビが最強タッグ優勝という結果に。真田&KAIは試合後同期の絆を「ありがたい」と噛みしめるように語ると、AAAに流出している世界タッグ王座に関して「メキシコに行ってでも取り戻したい」と奪還に動き出すことを宣言した。

111204_AJP-2.jpg 絶対王者だった諏訪魔が秋山準に敗れ、現在ノアに流出している三冠ヘビー級王座。武藤も三冠奪還にいつ乗り出してきてもおかしくない状況だが、この日は秋山と武藤が6人タッグマッチで激突した。秋山は同じのノアの石森太二、さらに現世界ジュニア王者のDDTケニー・オメガと組み、武藤は近藤修司、当初出場予定だったBUSHIが体調不良により欠場となったため、第1試合に出場した同期のAKIRAとタッグを結成した。
 同じく同期の蝶野正洋も放送席から見守る中、いきなり秋山vs.武藤で試合開始。武藤のヘッドロックとショルダータックルだけだったが、大物同士のぶつかり合いにオーラが漂う。ケニーvs.近藤の対決になるとアウェーのケニーにはブーイング。だが、この日のケニーはヒール的ポジションを楽しみようにファイト。この日2試合目のAKIRAも石森のコルバタをサイドバスターで切り返すと、そこに武藤がフラッシング・エルボー。すると武藤は放送席の蝶野を指差してからSTF。
 久しぶりの対戦となった近藤と石森だが、石森はザ☆オリジナルを狙った近藤をドロップキックで場外に吹っ飛ばすと、場外ダイブをするフェイント。すると秋山が不意を突いて近藤を鉄柵に叩き付けていく。武藤が「秋山、関係ねぇだろ!」と激しく抗議するが、リングに戻された近藤にケニーが攻撃。ニコニコ印からのキャメルクラッチまで見せる。
 だが、武藤も秋山に対して低空ドロップキックからのドラゴンスクリュー、足4の字固めという必殺フルコースをお見舞い。さらにAKIRAは石森にオールドボーイ、近藤はケニーを逆片エビ固めに捕らえていく。一度ロープに逃れた秋山は二度目の足4の字を狙う武藤をフロントネックロックに捕らえていく。だが、これはAKIRAがカット。続いてケニーと近藤がお互いの得意技を繰り出して激しくやり合うと、AKIRAが秋山にオールドボーイを決めていくと、そこから武藤組は3人で秋山にトレイン攻撃。
 さらに近藤のキングコング・ラリアット→武藤のシャイニング・ウィザード→AKIRAのムササビプレスと怒濤の攻撃。辛くもカウント2で逃れた秋山はAKIRAをエクスプロイダーで投げると、武藤にもエクスプロイダー。そこにケニーが入ってきてLOVEポーズからの波動拳で武藤を場外まで吹っ飛ばしてからノータッチトペコンを発射。リング上では秋山がAKIRAをリストクラッチ式エクスプロイダーで投げて3カウントを奪った。
 試合後、秋山と武藤が睨み合っていると、GET WILDの大森が入ってきて「武藤さん、次の三冠俺に行かせてください! どうしても三冠に挑戦したいんだ! 秋山、お前の三冠に俺を挑戦させろ! 皆さん、いいですよね? 大森はワイルドに三冠取り返しますよ!」と宿敵・秋山に対して三冠挑戦を表明!
 しかし秋山は「お前全日本じゃないだろ! 何がワイルドだ、三文芝居しやがって! 全日本、コイツでいいのか? 俺は誰でもいいんぞ!」と大森に辛らつな言葉を浴びせて、全日本所属選手からの挑戦表明を募った。なお、秋山はインタビュースペースでいまの大森に関して「GET WILDの大森、一番最初の昔のパンサー(タイツを穿いていた頃)の時に戻ったなという感じです(苦笑)。GET WILDってここに来て初めて知ったんで。まぁさっきもココで三文芝居やってたですけど、面白かったです」と、その"面白さ"だけは認めた。

111204_AJP-3.jpg 今シリーズで近藤修司のタッグパートナーを巡り、"情熱バカ×変態レスラー 魂の3番勝負"を行ってきた大和ヒロシと佐藤光留。1番目は光留が大和が爆弾を抱える腰を徹底的に攻撃して勝利。2番目は大和が執念のヘッドバットとクロスアーム式ジャーマンで勝利。1勝1敗で迎えた決着戦。
 いきなり相手コーナーに置いてあった相手のTシャツを投げ捨てるという大人げない攻防からスタートすると、例によってロープに押し込んでいった光留が離れ際に張り手。そこからバチバチと張り手の打ち合いになったのだが、この日の大和はどこか冷静さを失わず、光留の張り手をかわしてから自分の張り手を叩き込むとでやや優勢に。ならばと光留はグラウンドに持ち込んでアキレス腱固めに捕らえていくが、ロープに逃れた大和は「舐めんな!」と叫びながらドロップキック。
 さらに強烈な逆水平チョップからのゼロ戦キックを狙うと光留はカニ挟みで捕獲しようとしたが、これは失敗。すると光留は大和が爆弾を抱えている腰を容赦なく攻撃していく。逆片エビ固め、バックブリーカー、蹴りを腰に食らい、ロープに飛ぶことも出来なくなった大和だは、それでも光留の顔面にゼロ戦キックを叩き込むと、スピアー、キャプチュード、そして光留をコーナーに乗せてからの雪崩式スパイダーブレーンバスター!
 さらにダイビング・ゼロ戦キックからダイビング・セントーンを落としていった大和は。クロスアーム式ジャーマンを狙うが、何とか投げられる前に脱出した光留はアンクルホールドへ。そのまま立ち上がった大和をバックドロップで投げた光留は、第1戦のときに勝利したアンクルホールド式逆片エビ固めへ。これもロープに逃れた大和は張り手、フロントキックの打ち合いからナックルパンチを狙った光留の拳にヘッドバットを見舞って迎撃!
 ならばと光留はヘッドバットを叩き込むが、大和も強烈なヘッドバットを返し、そのショックで額が割れて大流血! 倒れた光留は下から三角絞めで比較するが、何と大和は流血し三角を決められたまま立ち上がると、そのままブン回して振り解き、気合いもろともラリアットで光留をなぎ倒すと、最後はクロスアーム式ジャーマンで投げていって3カウント!
 まさしく激闘となった三番勝負最終戦を制し、勝ち越した大和は光留に握手を求めていくが、敗れた光留はその手を払いのけて握手を拒否すると、何度も花道で倒れながら這うようにして無言で控室に戻っていった。一方の大和は「本当に試合中、皆さんの応援のお陰で何とか......何とか頑張れました! これで三番勝負勝ち越しましたので近藤選手を取り戻せそうです! ただ、いまですね、全日本プロレスは大事なものが奪われたままです。だから次はこの私が、全日本プロレスの歴史とファンに賭けて必ず取り戻します!」とケニーに奪われている世界ジュニア王座奪還に名乗りを挙げた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
●中之上靖文
6分59秒 ムササビプレス→片エビ固め
○AKIRA(SMASH)

▼第2試合 「2011 世界最強タッグ決定リーグ戦」公式リーグ戦 30分1本勝負
●渕正信/太陽ケア【3勝5敗1分=7点】
8分17秒 アンクルホールド
○金本浩二(新日本プロレス)/田中稔【4勝5敗=8点】

▼第3試合 「2011 世界最強タッグ決定リーグ戦」公式リーグ戦 30分1本勝負
KENSO/○カズ・ハヤシ【3勝6敗=6点】
9分20秒 KENSOの葉隠れ→十字固め
●ビッグ・ダディ/ジョー・ドーリング【5勝4敗=10点】

▼第4試合 「2011 世界最強タッグ決定リーグ戦」公式リーグ戦 30分1本勝負
○諏訪魔/征矢匠【3勝6敗=6点】
10分37秒 万力固め
大森隆男(フリー)/●征矢学【5勝4敗=10点】

▼第5試合 「2011 世界最強タッグ決定リーグ戦」公式リーグ戦 30分1本勝負
○真田聖也/KAI【5勝3敗1分=11点】
15分56秒 回転足折り固め
関本大介(大日本プロレス)/●岡林裕二(大日本プロレス)【5勝4敗=10点】

▼第6試合 「2011 世界最強タッグ決定リーグ戦」公式リーグ戦 30分1本勝負
○船木誠勝/河野真幸【6勝3敗=12点】
11分38秒 右ハイキック→体固め
曙(フリー)/●浜亮太【5勝4敗=10点】

▼第7試合 情熱バカ×変態レスラー 魂の3番勝負 最終戦 シングルマッチ 30分1本勝負
○大和ヒロシ
15分30秒 クロスアーム式ジャーマンスープレックスホールド
●佐藤光留(パンクラスMISSION)
※3番勝負は大和が2勝1敗で勝ち越し

▼第8試合 6人タッグマッチ 45分1本勝負
武藤敬司/近藤修司/●AKIRA(SMASH)
17分58秒 リストクラッチ式エクスプロイダー→片エビ固め
○秋山準(NOAH)/石森太二(NOAH)/ケニー・オメガ(DDT)

▼第9試合 「2011 世界最強タッグ決定リーグ戦」優勝決定戦 無制限1本勝負
船木誠勝/●河野真幸【6勝3敗=12点/リーグ戦1位】
18分3秒 スプラッシュプランチャ→片エビ固め
真田聖也/○KAI【5勝3敗1分=11点/リーグ戦2位】
※真田&KAI組が最強タッグ初優勝

このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体