奈苗と夏樹が赤いベルトを賭けて運命の対決!タッグリーグ最終戦を前に、美闘と世IV虎が先輩の壁に屈する

111113_Stardom-1.jpgスターダム
Goddesses in Stars2011
日時:11月12日(土)開始:18:00
場所:新木場1stRING
観衆:315人(満員)

 12日、新木場1stRINGで行われたスターダムSeason4『Goddesses in Stars2011』。高橋奈苗が保持している"赤いベルト"ことワールド・オブ・スターダム王座に、奈苗の盟友であり、スターダム旗揚げ時からずっと奈苗超えを目標に掲げてきた夏樹☆たいようが挑戦。全女時代、奈苗が初めて赤いベルト(WWWA世界)を巻いたときのセコンドが夏樹だったという。

 煽りVではWWWAとワールド・オブ・スターダムのそれぞれの赤いベルトを奪取したときの試合映像とともに、「私の中では女子プロレス=高橋奈苗、高橋奈苗=女子プロレス」と語った夏樹に対し、「私が女子プロレス!」と言い切った奈苗が映し出された。2人のコーチでもあるZERO1の日高郁人も見つめる中、ガッチリ握手を交わしてから試合開始。
 ロックアップや手四つの力比べでは、やはりパワーで勝る奈苗が優勢。グラウンドでの攻防に持ち込んだ夏樹だったが、夏樹の関節技をしのいだ奈苗は張り手合戦、ヘッドバット合戦から夏樹を突き飛ばすと一気に逆片エビ固めへ。どっしりと腰を落とした上でシャチホコ式で決めた奈苗。どうにかロープに逃れた夏樹に対し、串刺しラリアット、ブレーンバスター、アルバトロスと畳みかけた奈苗だが、夏樹も首を抜いて鎌固め式アームロックから一転して回転エビ固め、ドロップキックとスピードを活かした攻撃へ。
 さらに夏樹は奈苗の腰を集中的に攻撃していくが、奈苗はバックドロップを返すと串刺しラリアットを連発。3発目はかわされたが、もう一度バックドロップで投げた奈苗。一気に畳みかけるかと思われたが、夏樹もコーナーに飛び乗るとクロスボディを発射。さらに腰を狙っていくが、奈苗も張り手で応戦。そこからクロスフェース合戦を展開すると、夏樹は下からネッククランチに捕らえた状態のまま両足で奈苗の両腕を押し上げる複合技へ。
 どうにか逃れてエプロンに出た奈苗は、どうにか夏樹を場外に落としていくが、夏樹はアイルビーバックからのドロップキックで逆に奈苗を場外に落として三角跳びプランチャを投下。15分を経過し、夏樹はミサイルキック、串刺しドロップキックで追い込むが、奈苗はジャンピングキックからスライディングラリアット、アルバトロスとパワーで流れを引き戻す。ロープに逃れた夏樹とエルボー合戦を展開した夏樹はもう一度ジャンピングキック。これを腕でブロックした夏樹は張り手を連打してロープへ。
 だが、カウンターのジャンピングキックを叩き込んだ奈苗は自らの頬を叩いてパッションを注入するとナナラッカ。20分を経過し、コーナーに登った奈苗に夏樹が飛び付いて雪崩式アームドラッグで投げていったが、逆にコーナーに登った夏樹を奈苗が追いかけて雪崩式ブレーンバスター。さらに夏樹のエルボーを仁王立ちで受け止めた奈苗は、ラリアットでなぎ倒すと、コーナー二段目からのボディプレス。続けてコーナー最上段から冷蔵庫爆弾を投下するが、夏樹はヒザ剣山で迎撃!
 すかさずムーンサルトアタックからたいようちゃん☆ボムを狙った夏樹だが、奈苗はうまく防御。なかなか決められない夏樹だが、ボディブローの連打からコルバタのような形で決めた旋回式クロスボディ。そしてついにたいようちゃん☆ボムをズバリと決めたがカウントは2! ならばとモモ☆ラッチを狙うが奈苗はパワーボムで切り返してナナラッカ。カウント2で返して今度こそモモ☆ラッチを決めた夏樹だが、カウント3寸前で返した奈苗はリストクラッチ式バックドロップから、残り試合時間3分のところでワンセコンドEXで叩き付けていって3カウントを奪った。

111113_Stardom-2.jpg メインの試合後、「夏樹の思いを私、今日全部受け止めたつもりでいますけど、でもまだまだまだアンタに負けるわけにはいかないんだ。全女で出会ってから色々あって、いま同じ団体にいる。それが運命ならばその運命を受け止めながら、私はアンタを超えさせないようにする」と言った奈苗だが、「これだけ熱い闘いが出来る相手が、同じ団体にいることをすごく嬉しく思う」と言って夏樹に握手を求めた。夏樹も握手に応じたのだが、張り手を見舞っていく。すると、そこに愛川ゆず季が入ってきて完成したばかりのタッグベルトをお披露目したいと言い出す。
 奈苗が唖然とする中、GODDESSES OF STARDOMの黒と金の星形ベルトがお披露目される。現時点でこのベルトに一番近いのが、『GODDESSES OF STARDOM争奪タッグリーグ戦』2戦2勝の愛川&美闘陽子のBY砲。そのBY砲はこの日、11・27新木場でのリーグ戦最終戦となる川崎葛飾最強伝説戦に向けて、カワカツの姉御である山縣優とタッグで対戦。
 山縣のパートナーには2度のシングル戦を経て、タッグ結成を懇願していた須佐えり。ドラマ撮影も終わり、たっぷりと休養を取ったという愛川はコンディションが良さそうだが、厳しい表情で相手チームを睨み付けていた美闘が、愛川を突き飛ばし自ら先発を買って出る。ロープに美闘を押し込んでいって離れ際でチョップを見舞った山縣に対し、美闘は「痛いんだよ!」と叫びながらチョップを返す。山縣が須佐にタッチすると、愛川も入ってきてBYはダブルの正拳突きをお見舞い。さらに美闘がキャメルクラッチに捕らえたところに愛川が蹴りを連打。
 さらにダブルの羽根折り固めを決めながら「BYフォ〜!」と決めポーズを取ったBY砲だが、須佐はぐったりしたまま動かない。どうやら合体攻撃を受けた際に脳震盪を起こしたようで、慌てて山縣が飛び込んできて須佐を自軍のコーナーまで引きずってきて強引にタッチ。その後須佐は場外で倒れたまま完全に戦線離脱!
 アクシデントが発生しても山縣は動揺することなく、敢えて美闘のドロップキックを倒れずに受け止めてみせると、ドロップキックを返してからYUUロックに捕らえる。何とか愛川がゆずポンキックで反撃していき、BYは合体ブレーンバスターで投げていくが、山縣は愛川のエルボーでもYKイエロー(ハイキック)でも倒れない。どうにかYKブルー(スピンキック)でダウンを奪うと、続いて美闘がブレーンバスターで投げようとしたが、逆に投げていった山縣は、変型デスバレーボムで叩き付ける。
 愛川がカットに入ったが、山縣は愛川を蹴散らすと、美闘をもう一度変型デスバレーボムで叩き付けて、上からどっしりと座り込んでのカバーで3カウントを奪った。リーグ戦最終戦を前にヤル気満々だった美闘だが、須佐のアクシデントによってやや空回り。そこをキャリアで勝る山縣がうまく突いた形で勝利。毎回その場で名前を付ける山縣のフィニッシュだが、この日は11・27新木場大会でBYと当たる川崎葛飾への"援護射撃"と命名された。

111113_Stardom-3.jpg 10・27仙女『Flashトーナメント』では決勝で仙女の花月に敗れはしたが、女子プロレス界にその名を知らしめた世IV虎。今大会では"奈苗軍団"の一員に入れられている松本浩代とシングル初対決を行った。
 ニヤリと笑みを浮かべる世IV虎を松本が睨み付けると、表情を一変して睨み返す世IV虎。さらに松本から握手を求めていくが、世IV虎はヤンキー座りしたまま拒否。コーナーに引き返そうと松本が背を向けた瞬間、奇襲攻撃を仕掛けていった世IV虎だが、松本も「舐めるなこのクソガキが!」とヘッドロックに捕らえる。
 そこからロープに飛ばした世IV虎はショルダータックルでぶつかっていくが、松本も倒れない。お互いのショルダータックルでもなかなか倒れないが、何とか世IV虎がなぎ倒していくと、松本もすぐさま倒し返し。世IV虎は髪を引っ張って引き倒すとセントーンを放っていくが、かわした松本は馬乗りになってエルボー。スイープしてエルボーを返していった世IV虎だが、松本はボディシザースで絞め上げる。
 しかし世IV虎は松本をロープに貼り付けると、エプロンから踏みつける。これに怒った松本は「舐めるなクソガキが! テメーどういう教育されてんだ! やったらやり返される覚悟してんだろうな!」と叫びながらヘアホイップで投げると、ロープに貼り付けて頬を引っ張って変顔攻撃! さらに松本はハーフダウンの世IV虎の両手を踏みつけて動けなくしたり、手に噛みついていったり、鉄柱を使ったバックブリーカーなど、ヒールである世IV虎の上を行く反則攻撃で翻弄。
 だが、世IV虎も持ち上げようとした松本をリバースで投げていくと、顔面ウォッシュをお見舞い。松本も世IV虎をコーナーに押し込んで踏みつけるが、足を掴んで立ち上がった世IV虎は鬼の形相でチョーク攻撃を見舞っていくと、ラリアットからセントーン4連発。さらに胴絞めスリーパーで追い込んでいったが、どうにか耐えた松本はミサイルキック、串刺しラリアットで畳みかけ、世IV虎がデュランダルで反撃しようとしても突き飛ばして阻止。しかし世IV虎もネックハンキングボムと見せかけて今度こどデュランダルを決めると、バックフリップで叩き付けてコーナーに登っていくが、松本も追いかける。しかしコーナー上からのスリーパーで絞死刑にした世IV虎は、リング上でもスリーパーでグイグイ絞め上げる。
 どうにか耐えた松本はエプロンでエルボーとヘッドバットをお見舞いすると、シーサーホイップで世IV虎をコーナーの金具に叩き付ける。さらに世IV虎をコーナー二段目に乗せてのコーナースプラッシュからリバーススプラッシュ式ダブルニーの投下と厳しい攻撃。残り試合時間3分となったところで、逆片エビ固めで世IV虎を追い込んでいった松本は、コーナーに登っていく。背後から強引に投げていった世IV虎は、ネックハンキングボム、ラリアットで反撃。だが、世IV虎の突進をエルボーで止めた松本は東海道落としからバックスポンエルボーの連打で世IV虎をコーナーまで追い詰めると、コーナースプラッシュからのバックドロップで投げていって3カウント!
 残り試合時間約30秒というところで、勝負を決めた松本は倒れている世IV虎の髪の毛を掴んで引き起こすと、睨み付けながら中指を突き立てた。その手を払いのけた世IV虎は、悔しさを雄叫びにぶつけたが、松本はインタビュースペースで「自分の思った通りにいけなかったのが、ちょっと悔しいですね。勝ったけど、悔しい。先輩に言われたのは、出る杭は早いうちにみたいな感じだけど、出すぎた杭は打てないって言われて。その言葉がすごい印象に残ってて。世Ⅳ虎はどっちなのか? いまは確かに出てると思うんですけど、出すぎてるのか? 出てるだけなのか? まだこれからだと思うんで。まぁ出過ぎないように私は叩いていくつもり」とコメントした。  

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○星輝ありさ/岩谷麻優
8分52秒 ブラジリアン・キック→片エビ固め
中川ともか(エスオベーション)/●鹿島沙希

▼第2試合 タッグマッチ 20分1本勝負
愛川ゆず季/●美闘陽子
7分37秒 援護射撃→片エビ固め
○山縣優(フリー)/須佐えり

▼第3試合 スペシャル・シングルマッチ 20分1本勝負
●世Ⅳ虎
19分27秒 バックドロップ→片エビ固め
○松本浩代(エスオベーション)

▼第4試合 ワールド・オブ・スターダム選手権試合 30分1本勝負
[王 者]○高橋奈苗
27分46秒 ワンセコンドEX→片エビ固め
[挑戦者]●夏樹☆たいよう
※初代王者が初防衛に成功

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