TAJIRIを破り初代SMASH王者となったスターバックは、"恐怖の大王"フィンレーと対戦へ!雫あきが華名相手に無名の逸材ぶりを発揮

111028_Smash22-1.jpgSMASH
SMASH.22
日時:10月28日(金) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:1550人(超満員札止め)

 28日、後楽園ホールで行われたSMASH『SMASH.22』。トミー・ドリーマーから贈られたSMASH王座のベルトを争うトーナメントもいよいよ決勝戦。これまで日本での対戦は1勝1敗のTAJIRIとスターバックが、SMASH王座の初代王者の座を賭けて3度目の対決を行った。

 メインの試合が始まる直前、VENENOが予言しマイケル・コバックがTAJIRIに「正体を知りたければトルコまで来い」と言っていた"恐怖の大王"が、かつてWWEや新日本プロレスなどで活躍したデーブ・フィンレーであることが明かされた! この試合の勝者がフィンレーを相手にSMASH王座の初防衛戦を行うこともすでに決定済みだという。
 両者気合いの入った面持ちで試合が始まると、スターバックがまずはTAJIRIの右ヒザを狙っていく。そしてTAJIRIの動きがやや鈍ったところで定石通りの首への一点集中攻撃。TAJIRIも首4の字を脱出して弓矢固めに捕らえたり、カーフブランディングを狙うスターダックを下から蹴り上げ、ダイブしていきたところをボディへの蹴りで迎撃するなど、そう簡単にスターバックに主導権を握らせない。
 スターバックもTAJIRIが腹部攻めに来ると、いきなりタイガードライバーで叩き付けてからSTFに捕らえるなど、意外性の技で対抗。ならばとTAJIRIは渾身のエルボーを打っていくが、スターバックもエルボーを打ち返し、ランニングエルボーの相打ちからラリアットの相打ちと続き、両者ダウン! そこから立ち上がったTAJIRIはハイキック3連発からタランチュラを狙うが、スターバックはトップロープにTAJIRIを叩き付けて回避。しかしTAJIRIはトラースキック、ハンドスプリングエルボー、ジャンピングキックで畳みかける。
 スターバックはバズソーキックをかわして丸め込んでいくと、今度こそカーフブランディング。さらに一度はTAJIRIに逃げられたものの、すぐに気を溜めるポーズからパイルドライバーで叩き付けてみせる。だが、それまでのダメージによりカバーに行けない。しかしスターバックはTAJIRIを引き起こすと、ダメ押しのパイルドライバーで叩き付けて3カウント。
 SMASH初代王者となったスターバックだが、そこにマイケル・コバックとロブ・ローが乱入して2人を襲撃! 「ついに俺様たちのボスであるフィンレーがやってくるぞ!」とアピールするが、TAJIRIが下からコバックの顔面にグリーンミストを噴射して撃退! その後、TAJIRIが自力で立ち上がるのを待ったスターバックは抱き合って健闘を称え合うと、打倒フィンレーを宣言! 場内は「We are SMASH!」コールに包まれた。

111028_Smash22-2.jpg 男子よりひと足早くSMASHディーバ王座の初代王者に輝いた華名。その相手に実家がお寺で慈善事業を目的としたお寺プロレスを主宰している雫あきが抜擢された! アマチュアレスリングで輝かしい実績を残している雫とはいえ、SMASHデビュー戦にして、現王者相手にセミファイナル出場という破格の扱い。11・5バトラーツ最終興行でも再戦(バトラーツルール)が決まっている両者だが、ディーバ王者の華名がこの"無名の逸材"相手にどんな試合をしてみせるのか注目された。
 いきなりレスリングの動きで華名のバックを取った雫は再度にローリング。さらに差し合いから一本背負いで投げると、腕十字の体勢に。何とか逃れた華名はバックを取った雫の足をすくってヒザ十字を仕掛けていくが、そのまま立ち上がった雫はゲーリー・オブライトばりにぶっこ抜きジャーマン!
 華名はローキックの連打にチェンジするが、蹴り足をキャッチした雫は押し倒していっていく。下から腕十字を狙う華名に対し、ボディにヘッドバットを振り落としていった雫。華名もカニ挟みからアキレス腱固めに捕らえるが、雫はロープに脱出。またもローを連打する華名にスピアーのようなタックルでテイクダウンを奪った雫は、電光石火のワキ固め! 脱出しようとする華名をSTFに捕らえた雫だが、華名もワキ固めで切り返すと、チキンウイング・フェースロックを狙う。
 だが、その華名を肩口まで担ぎ上げた雫はデスバレーボムで叩き付けると、蹴ってくる華名をフィッシャーマンズ・スープレックスで投げていく。そのまま離さずもう一度投げようとするが、華名は飛び付き腕十字。必死にクラッチして持ち上げようとする雫だが華名はそうはさせるかと腕固めに移行。これも脱出した雫だが、華名はチキンウイング・フェースロックではなく、チキンウイング・スリーパーに捕らえると、胴絞め式に移行。これで逃げ場を失った雫はギブアップ。
 辛くも勝利した華名は「雫よ、お前噂通りやるやんけ! 大したやっちゃな! ありがとう!」と絶賛。礼をして健闘を称え合うと、雫も「華名さん、ありがとうございました! これからももっともっとこのリングに上がって、頑張っていきたいと思います。お客様の皆さん、本当にありがとうございました」と丁寧に継続参戦をアピールした。
 なお、この日行われた朱里、真琴、Rayとの4WAYイリミネーションマッチで、3人からすべてピンフォールを奪った中川ともかが、華名の持つディーバ王座への挑戦権を獲得した。

111028_Smash22-3.jpg 当初は木藤拓也&紫雷美央vs.松田慶三&平野勝美の予定だったが、美央がキトタクとのタッグを拒否したため、1vs.2のハンディキャップマッチに。ここ最近その"しゃべり"が絶賛されている美央はこの試合の実況を担当することに。IWAジャパン時代の先輩たちに立ち向かっていくキトタクの姿を、美央がどうしゃべるかがこの試合の最大の見どころになっていた。
 まず登場した美央は早速「本日実況バージンを失うことになりました紫雷美央です!」と早速流ちょうなしゃべりを披露すると、ステージ上に設置された放送席に座る。慶三と平野がキャリーケースを引きずりながら入場すると、キトタクは2人を場外に追いやってトペコンを発射! そしてチラチラと放送席の美央のほうを見ながら首4の字を決めていくと、美央は「完全に私のフィニッシュムーブをパクってドヤ顔されても」。だが、やはり1人で慶三と平野を相手にするのは圧倒的に不利。
 すぐに形勢逆転され、キトタクがどんどん攻め込まれると美央も「いいですねぇ。どんどんやってほしいですねぇ」と慶三組を応援。だが、慶三は美央に向かって「うるせぇよ!」と言うと、放送席のほうに詰め寄っていき美央に掴み掛かる。別の団体でもあの折原昌夫相手に物怖じしなかった美央だが、背後からキトタクが慶三に襲いかかって美央を救出! 「美央、大丈夫か? 美央は俺が守るぞ!」と絶叫してからリングに戻ったキトタクだが、そこを平野にキャリーケースで殴打されてアッサリ3カウント。ちなみに開いてしまったキャリーケースからは大量のお菓子がこぼれ落ちた......
 すると慶三レスラーが「おい、木藤! そして木藤の女! お前らなかなかいいチームだな。じゃあ来月の後楽園はIWAの女子選手を連れて、お前らカップルと闘ってやろうじゃねぇか!」と言い出す。必死に嫌がる美央を無視してキトタクが「松田! お前さっきから嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか」と言うと、松田は「まさか敵に褒められるとはな。今度連れてくるIWAジャパンの女子選手は市来貴代子だ! さらにセコンドには俺と同期で今の仲良しの菅原裕二をつけて、お前らカップルとやってやるよ! 来月の後楽園はこいつらカップルの墓場になるので。決定的に、確実に、Maybe!」と言って引き上げていく。
 どんどんSMASHのリングをIジャ色で染め上げていく慶三レスラーだが、キトタクが「美央、2人で愛の力を見せてやろうぜ」と声をかけると、美央は「愛はねぇー!」と大絶叫。それでもキトタクは「美央、なんでお前リングの上じゃ素直になれないんだよ。やろうぜ!」と言い続ける。すると美央は「やりたくないけど、アイツらボコしたいし......分かった! 1回ポッキリだぞ! でもお前と2人きりは死んでも嫌だから、お前のブサイクのマイナス分がプラスになるくらいのイケメンを連れてこい!」と妥協案を提示するが、観客からは「大家」コール。「お前らややこしいコールをするんじゃない! 大家じゃない!」と美央が戸惑っていると、キトタクは「イケメンかどうか分からないけど、ちょっと当たってみるわ」と承諾した。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 ワールドトライアウトマッチ 時間無制限1本勝負
○AKIRA(フリー)
7分29秒 ムササビプレス→片エビ固め
●シュガー・ダンカートン

▼第2試合 シングルマッチ 時間無制限1本勝負
●大原はじめ(FCF)
4分31秒 バンブードラゴンフライ2連発→片エビ固め
○YO-HEY(Fu-Dojo)

▼第3試合 妄想実況ハンディキャップマッチ 時間無制限1本勝負
●木藤拓也(フリー)
5分11秒 ラリアート→片エビ固め
○松田慶三(フリー)/平野勝美(フリー)

▼第4試合 SMASHディーバ王座次期挑戦者決定戦 4WAYイリミネーションマッチ 時間無制限1本勝負
<1人目>
○中川ともか(エスオベーション)
2分19秒 エビ固め
●Ray(アイスリボン)
<2人目>
○中川ともか(エスオベーション)
3分25秒 回転エビ固め
●真琴
<3人目>
○中川ともか(エスオベーション)
5分24秒 エビ固め
●朱里
※中川がSMASHディーバ王座次期挑戦者に決定

▼第5試合 タッグマッチ 時間無制限1本勝負
天龍源一郎(天龍プロジェクト)/○児玉ユースケ
8分21秒 ダイビング・ボディアタック→片エビ固め
マイケル・コバック/●ロブ・ロー

▼第6試合 タッグマッチ 時間無制限1本勝負
○藤波辰爾(ドラディション)/ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)
12分45秒 逆さ押さえ込み
●矢郷良明(フリー)/真霜拳號(K-DOJO)

▼第7試合 シングルマッチ 時間無制限1本勝負
○華名(トリプルテイルズ.S)
8分6秒 胴絞めチキンウィングスリーパー→レフェリーストップ
●雫あき(お寺プロレス)

▼第8試合 初代SMASH王座決定戦 時間無制限1本勝負
●TAJIRI
15分12秒 パイルドライバー→体固め
○スターバック(FCF)
※スターバックがSMASH王座初代チャンピオンとなる

このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体