全日本vs.他団体の4大タイトルマッチは全日本が全敗し、全タイトルが他団体に流出という非常事態!国技館にグレートクローバーZ見参!

111023_AJP-1.jpg全日本プロレス
プロレスLOVE in 両国 vol.13
日時:10月23日(日)開始:16:00
場所:両国国技館
観衆:8500人

 23日、両国国技館で行われた全日本プロレス『プロレスLOVE in 両国 vol.13』。今年3回目となる全日本の両国大会では、全日本vs.他団体の4大タイトルマッチが行われた。
 メインで三冠ヘビー級王座6度目の防衛戦に挑む諏訪魔は、全日本出身で現在はプロレスリング・ノアの秋山準の挑戦を受けた。11年ぶりの三冠挑戦となる秋山だが、全日本時代は一度も三冠王者になれなかっただけに、5度目の挑戦で悲願達成といきたいところ。

 馳浩PWF会長の「馬場全日本と武藤全日本の歴史がつながったベルトです。秋山と諏訪魔のどちらが強いか見せてください」という独特な選手権宣言を受け、試合が始まるといきなり秋山が場外戦で諏訪魔を鉄柵に誤爆させてからリングに戻り、諏訪魔が戻ってきたところにランニングニーからエクスプロイダー。さらにエプロンに出てロープ越しに諏訪魔の顔面にニーを叩き込むと、エプロンを走って断崖式ニードロップ。さらにかつて故三沢光晴さんと対戦したときにも出したカーフブランディングで鉄柵に叩き付ける荒技を繰り出す!
 秋山は徹底して諏訪魔の首筋狙い。ニーやエルボーで首筋を攻撃して諏訪魔の動きを鈍らせた秋山だが、諏訪魔もカウンターのフロントスープレックスから場外で秋山の腰を鉄柱に叩き付けていくと、リングに戻っても徹底的に腰を攻撃。逆エビ固めでグイグイ絞め上げた諏訪魔は、腰を抑えて崩れ落ちる秋山の腰にニードロップを落とす。秋山もコーナー二段目からダイビングニーを打っていくが、二発目を狙ったところを諏訪魔が追いかけていって雪崩式ブレーンバスター。
 さらにショートレンジラリアットで秋山を場外に叩き落とした諏訪魔だが、秋山もエプロンで諏訪魔を捕まえると奈落式エクスプロイダー。何とかリングに戻った諏訪魔に対し、ガムシャラにヒザを叩き込んでいった秋山はダブルアーム式DDT、エクスプロイダー、フロントネックロックで諏訪魔を追い込んでいく。だが、ダイビングニーをラリアットで叩き落としてみせた諏訪魔はベリートゥベリーからジャンピングショルダー。20分が経過し、左右のワンツーエルボーを打っていった秋山はエクスプロイダー。諏訪魔もすぐさま投げ捨てジャーマンを返すと秋山は再びエクスプロイダー、諏訪魔も投げ捨てジャーマンと打ち合う。
 試合が進むにつれ怪物的な強さを発揮する諏訪魔は、ドロップキックで秋山を場外に追いやると、ロープに足がひっかかりながらもトペを発射。リングに戻り、ショートレンジや正調のラリアットを叩き込んでからラストライドを狙うが、これをリバースで返した秋山はフロントネックロック。だが、諏訪魔もリバースで投げていくと、ジャーマンでカウント2まで追い込む。さらにバックドロップ、ダイビング・ボディプレス、完璧なラストライドで叩き付けていった諏訪魔だが、どうしてもカウント3が奪えない。
 すると秋山が諏訪魔のバックドロップを体を捻って押し潰し、ジャンピングニー→横からのランニングニー→後頭部へのランニングニーからのエクスプロイダー。諏訪魔がカウント1で返す意地を見せると、秋山はエクスプロイダー2連発。さらにニーで諏訪魔の顔面をカチ上げてからリストクラッチ式エクスプロイダーで投げていくが、これもカウントは2! 30分を経過し秋山は奥の手・スターネスダストαで叩き付けていき、ついに3カウント!
 ついに悲願の三冠ベルトを手に入れた秋山は「この三冠ノアで初防衛戦やらせてください! よろしくお願いします。オイ、全日本! 誰か獲りに来いよ! いないか?」と主張。そこに太陽ケアがまっ先に現れると、秋山は「ケアだけか? アックスボンバーはどうした?」と因縁の相手である大森隆男を挑発するが、大森が遅れてやって来たこともあり、秋山は「ケア、お前が本当の全日本なんだよ。獲りに来い!」とケアに全日本代表としてノアに乗り込んで来いと言い放った。

111023_AJP-2.gif 世界ジュニアヘビー級王者にして、今年の『世界ジュニアリーグ戦』でも優勝したKAIだが、9・11後楽園大会で完敗を喫したDDTのケニー・オメガを相手に防衛戦を行う。KAIは公式戦で敗れた借りを返せるか? 逆にケニーは世界ジュニアを奪取してIWGPジュニア王座を奪取したパートナーの飯伏幸太と肩を並べるか? と注目された。
 ケニーのセコンドにはほもいろクローバーZのTシャツを着た飯伏がつく。さらにアウェーにもかかわらず、ケニーの名前がコールされると大量の紙テープが投げ込まれた。上機嫌のケニーはいきなりLOVEポーズからのシャイニング・ウィザードを放っていき、全日本ファンからブーイングを浴びる。KAIもケニーを場外に追いやってトペを発射すると、エプロンでLATを狙うが何とか逃れたケニーはエプロンをダッシュ。だが、ジャンピングキックで迎撃したKAIは奈落式LAT!
 リングに戻ったケニーにフットスタンプやトップロープに逆さ吊りにしてのドロップキック、垂直落下式ブレーンバスターと厳しい攻撃に出るKAIだが、ケニーも低空ドロップキックからコタロー・クラッシャーを返すとカミカゼからグラウディング・シューティングスター。だが、KAIもロープに飛び乗ってのジャンピングキックや背後からのミサイルキックと反撃。だが、ケニーはKAIを場外においやってノータッチトペコンを発射。
 リングに戻ってダイビング・ボディアタックを放ったケニーを飛び付きスタナーで切り返したKAIは、ターンバックル・パワーボムからの急角度ライガーボム! ケニーもSTOP!エンズイギリからの低空投げ捨てドラゴンスープレックスを返すが、KAIも投げ捨てジャーマンで応戦。さらにケニーの波動拳をトラースキックで迎撃したKAIは、ケニーのクロイツ・ラスをリバースフランケンで切り返すと、突進してきたケニーを風車式のみちのくドライバーIIで叩き付けてからLAT!
 カウント2で返したケニーにスプラッシュ・プランチャを投下したKAIだが、これもカウントは2。ならばと二発目を狙ったKAIだが、ヒザで迎撃したケニーは波動拳からクロイツ・ラス! だが、それまでのダメージでカバーすることが出来ない。それでもケニーは雪崩式クロイツ・ラスを狙ったが、これもリバースフランケンで切り返したKAI。だが、DDTの選手として珍しくスタナーを出したケニーは、今度こそ雪崩式クロイツ・ラスを決めると、王者の意地でキックアウトしたKAIに、ダメ押しのクロイツ・ラスを決めて3カウント!
 「ミナサンが応援してくれた。アリガトウゴザイマシタ。ケガしました、ちょっと。でもみんなが応援してくれたから。そして、こんなにカッコイイチャンピオンが出来てヨカッタネ! サンキュー!」と日本語で挨拶したケニーの前に稔が立ちはだかる。何やらアピールした稔はマイクを使わずリングを降りる。するとケニーは「ナニヤッテンノ、稔サン! じゃあDDTファン、全日本ファン、ももいろクローバーZファン、ありがとうございます。またDDTで会いましょう!」とホームリングDDTでの防衛戦を希望した。

111023_AJP-3.jpg 今大会の目玉の1つとなっていたのが人気絶頂のアイドルグループ、ももいろクローバーZの来場! 以前ももクロのライブに武藤敬司がゲスト出演したため、そのお礼も兼ねて武藤の応援に行くというももクロだったが、今大会には武藤は出場しないと聞いてビックリ! 武藤からは代わりにムタを応援するように依頼されたももクロは、グレート・ムタ&KENSOvs.ダーク・オズ&ダーク・クエルボの世界タッグ戦の前に、木原リングアナから「グレートクローバーZ見参!」と呼び込まれると、ムタばりの忍者コスチューム姿で登場!
 暗がりの国技館を無数のサイリウムが照らす中、ももクロならぬグレクロはリングインすると各々リングコンディションを確かめる。さらに名前をコールされたグレクロが一斉に頭巾を脱ぐと、何と全員ムタメイク! さらに全員で毒霧まで噴射してみせた! そしてグレクロは振り付けに元々LOVEポーズが入っているももクロの曲『Chai Maxx』を熱唱! 歌い終えると、大量の紙テープが投げ込まれる。そしてグレクロが「グレート・ムタ選手に会いに来ました〜! 世界タッグ選手権、グレート・ムタ選手頑張って防衛してください! それでは皆さん、お待たせしました。グレート・ムタ見参!」と叫ぶと、インディアン風コスチュームのムタが入場。構えるムタからグレクロが衣装を取り去ると、ムタは緑の毒霧を天に向かって噴射! グレクロはムタと握手を交わすとリングサイドから試合を見守ることに。
 何とも言えない空気に包まれた場内だが、その空気を打破するかのように「ビチッと!」を連呼したKENSOは張り手を連打。だが、場内の空気はまだグレクロの余韻が占めている感じ。するとムタはクエルボを場外に連れ出し、鉄柵に叩き付けてから誘導用のロープでチョーク攻撃。リングに戻るとフラッシング・エルボーからのSTFと流れるように決めていき空気を変えていく。
 だが、AAA組はKENSOに急所攻撃を見舞うと、トレイン攻撃からクエルボがスワントーンボム。さらにオズがエプロンからロープ越しのトルニージョ。捕まってしまったKENSOだが、バックを取ったクエルボに急所蹴りを見舞うと、タッチを受けたムタがドラゴンスクリューの連打。さらに場外でイス攻撃を見舞っていく。AAA組もKENSOを場外に追いやってオズはトペ式のトルニージョを発射すると、ムタがプランチャ、さらにクエルボもトペを発射すると、最後にKENSOがビチッとプランチャ!
 リングに戻ったKENSOが張り手を連打すると、ムタも串刺し式閃光魔術。さらにKENSOがフロントキックからオズをカバーするが、クエルボがイス攻撃でカット。するとムタがクエルボに毒霧を噴射! すかさずスピアーを見舞ったKENSOだが、ここでAAA側のセコンドについていたMAZADAがエプロンに上がってきてカウントを妨害。それを見たグレクロは何と席を立つとMAZADAに抗議! 怒ったMAZADAがグレクロに近づいていくと、何とエキサイトしたグレート・レニ(高城れに)がMAZADAに殴りかかっていく! MAZADAもレスラー魂に火が付き、容赦なく応戦すると、グレクロは5人全員でMAZADAに襲いかかっていく!
 リング上のムタはグレクロのことが気になって試合に集中出来ない様子だが、ももクロがMAZADを鉄柵に叩き付けていくと、安心したムタはオズに閃光魔術。だが、続くKENSOの張り手がムタに誤爆! 小競り合いを始めた両者だが、怒ったムタはビッグファイアーを浴びせようとするが失敗! 仕方なく毒霧をKENSOの顔面に噴射すると、すかさずオズがオズドライバーでKENSOを叩き付けて3カウント!
 何とこの日はアジアタッグもesから関本大介&岡林裕二の大日本コンビに移ったため、全日本vs.他団体の4大タイトルマッチは全日本が全敗して全タイトルが移動&他団体流出という結果に! 大の字に倒れていたKENSOの元に心配したグレクロが駆け寄ると、立ち上がったKENSOは何と「お前らのせいだ!」とグレクロに八つ当たりしはじめる! するとムタがKENSOの顔面に決別の毒霧を噴射し、大の字に倒れたKENSOを残してグレクロと共にリングを降りていった。
 ちなみにインタビュースペースに登場したももクロ......じゃなくてグレクロは、「1つ言いたいことがあるんですけど、これはメイクじゃなくて、今日の熱い心が顔に出たんですよ。見えますか、メイクに? 今日の私達はグレートクローバーZなんで、これが素顔です。仲のいいグループで、ももいろクローバーZっていうグループがいるんですけど、今日はその子たちじゃなくて。よく間違えられるんですけど、グレートクローバーZが来ました。私たち、いま会える悪役、グレートクローバ~~Z!」と主張。さらにDDTマットを席巻している"ほもいろクローバーZ"のことは知っており、機会があったらほもクロの応援にも行ってみたいそうだ。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
近藤修司/大和ヒロシ/○BUSHI
9分3秒 ファイアーバードスプラッシュ→片エビ固め
カズ・ハヤシ/稔/●BLACK BUSHI

▼第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
渕正信/○太陽ケア/大森隆男(フリー)
11分38秒 TKO34th→片エビ固め
西村修(フリー)/●MAZADA(東京愚連隊)/征矢匠

▼第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○船木誠勝
8分10秒 右ハイキック→レフェリーストップ
●河野真幸

▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
曙(フリー)/●浜亮太
8分52秒 トップロープからのダイビング・ボディプレス→体固め
○ビッグ・ダディ/ジョー・ドーリング

▼第5試合 アジアタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]真田聖也/●征矢学
24分18秒 トップロープからのダイビング・ボディプレス→片エビ固め
[挑戦者組]関本大介(大日本プロレス)/○岡林裕二(大日本プロレス)
※第86代王者組が2度目の防衛に失敗。関本&岡林組が第87代王者となる

▼第6試合 世界ジュニア・ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●KAI
20分43秒 クロイツ・ラス→エビ固め
[挑戦者]○ケニー・オメガ(DDT)
※第30代王者が3度目の防衛に失敗。ケニーが第31代王者となる

▼第7試合 世界タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]グレート・ムタ/●KENSO
14分44秒 オズドライバー→片エビ固め
[挑戦者組]○ダーク・オズ(AAA)/ダーク・クエルボ(AAA)
※第59代王者組が2度目の防衛に失敗。オズ&クエルボ組が第60代王者となる

▼第8試合 三冠ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●諏訪魔
30分35秒 スターネスダストα→体固め
[挑戦者]○秋山準(NOAH)
※第43代王者が6度目の防衛に失敗。秋山が第44代王者となる

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