棚橋が紙一重の差でバーナードを下し、『G1』後半戦でAブロック単独首位に!Bブロックは中邑と鈴木が並ぶ!
新日本プロレス
ブシロード PRESENTS
G1 CLIMAX XXI ~THE INVINCIBLE FIGHTER~
日時:8月10日(水)開始:18:30
会場:代々木競技場・第二体育館
観衆:1500人
10日、後楽園ホールで行われた新日本プロレスの真夏の祭典『ブシロードPRESENTS G1 CLIMAX XXI 〜THE INVINCIBLE FIGHTER〜』第7戦。『G1』も後半戦に突入し再び東京に上陸! 新日本としては初進出となる代々木第二で2連戦を行う。
メインでは7・18札幌大会でIWGPヘビー級を賭けて熱戦を展開した棚橋弘至とジャイアント・バーナードが、再び激突する。どちらも4勝1敗同士だけに、この一戦を制した方が一気に波の乗る可能性が高い。共に新日本を背負っている意識が高いライバル同士で、対戦するごとに中身が濃くなっている両雄。それだけに開始早々両者へのコールが激しく交差すると、バーナードは棚橋が得意とする両腕を広げるナルシスポーズを披露。さらにいきなりショルダースルーを狙った棚橋を飛び越えて回転エビ固めと意表を突いた攻撃。
堪らず場外にエスケープした棚橋は、バーナードが追いかけてきたところで素早くリングに戻ると、ドロップキックでバーナードを場外に叩き落としていったが、鉄柵攻撃は逆にバーナードが切り返す。だが、棚橋は激突寸前で鉄柵と飛び越えて回避。しかし観客にアピールしている背後からバーナードが鉄柵を蹴って棚橋に激突させると、何とバーナードはボディスラムで棚橋の腰を鉄柵の上に叩き付ける!
これで腰を痛めた棚橋に対し、バーナードはアバランシュホールドや逆エビ固め、スクラップバスター、ゴリースペシャルのような体勢からそのままシットダウンと、パワーと体格をフルに活かして棚橋の腰を攻撃。しかし棚橋はフライング・フォアアームを返すと、ドラスクからテキサス四つ葉固めを狙う。ステップオーバーさせることを許さなかったバーナードに棚橋はスリングブレイドを決めていくが、2発目をボルドーボムで切り返したバーナードはパワーボムの体勢に。
持ち上げられた状態でナックルを落とした棚橋はフランケンシュタイナーで切り返すと、太陽ブローと張り手を見舞ってからジャーマン。さらにハイフライフローを投下するが、トドメの2発目をかわしたバーナードは何と飛び付いて丸め込む! 辛くも棚橋が返したところを今度はバーナードボムで豪快に叩き付けたバーナードは、トドメのバーナードライバーを狙うが、何と棚橋はシットダウンの寸前に背後に着地! 1人シットダウン状態のバーナードを回転十字架固めで丸め込んで3カウント!
さすがに手の内を知り尽くしている両者だけに、最後は得意技だけではなく、意外性の技やあっと驚く切り返しによる紙一重の攻防となった。腰を抑えながらもエアギター2回披露した棚橋はエアギターを破壊してリングを降りようとしたが、観客も「もう1回」コールを受けて、エア新品ギターをセコンドから受け取ると、3回目のエアギターを披露。大いに盛り上げてからバックステージに戻ってくると、待っていたバーナードが握手を求めていった。まだ『G1』期間中ながら同じブロックの選手を激励するのは珍しいシーンだが、棚橋がガッチリ握手に応じると、バーナードは棚橋に腰を心配しながらも再戦をアピール。棚橋はこの結果、5勝1敗の10点でAブロック単独首位に立った。
開幕戦こそ躓いたものの、悲願の『G1』初制覇に向けて闘志漲る試合を展開し、ここまで5勝1敗という好成績をキープしている中邑真輔は、曲者のカール・アンダーソンと対戦。実は約7年前にともにロス道場で一緒にトレーニングをしていた両者。
序盤はまるでロス道場での練習を思い出すかのようなグラウンドでのバックの取り合い。どちらも譲らず立ち上がると、中邑がローキックからアンダーソンの後頭部をパンと叩いていく。するとムッとしたのか、アンダーソンはカウンターのゼロ戦キックを叩き込むと、至近距離からのジャンピング・フロントキックで中邑を場外に叩き落とし、場外でエルボースマシュを連打。だが、中邑はアンダーソンを鉄柵に叩き付けると、背後からランニングニー。さらにエプロンにアンダーソンを乗せてヒザでカチ上げる。
リングに戻って中邑はガンガンと蹴っていくが、蹴り足をキャッチしたアンダーソンは一気に抱え上げると、ランニング・ライガーボム。さらに気合いの入ったエルボースマッシュから飛び付きネックブリーカーを決めていくが、中邑もニーリフトからのスピンキックを返す。さらにフロントネックロックからリバースパワースラムを狙うが、アンダーソンはガン・スタンでの切り返しを狙う。
これを読んでニーリフトで回避した中邑は、リバースパワースラムで投げていくとボマイェを狙う。だが、アンダーソンもスパインバスターで切り返し、コーナーからダイビング式ガン・スタンを決めるがカウントは2! すると中邑はナックルパンチから逆にダイビング式ボマイェ! だが、これを受け止めたアンダーソンはファイアーマンキャリーの体勢に担ぎ上げると、何と旋回式ガン・スタン(ハワイアンスマッシャー)! これもカウント2で返した中邑に対し、アンダーソンは正調ガン・スタンを狙うが、中邑は片足で決める変型ディランダルで切り返す。
そこから後頭部にボマイェを叩き込んだ中邑は、「立てよー!」と絶叫。アンダーソンが朦朧としながらも立ち上がってきたところに渾身のボマイェを叩き込んで3カウント。試合後はお互いにインタビュースペースでロス道場時代の思い出を語り、アンダーソンが「当時のナカムラとは食料を分けてくれたり、とても親切な仲間でした。そういう友達とスペシャルマッチが出来たことを嬉しく思います。ナカムラはNo.1の選手だと思って、とてもリスペクトしているよ」と語れば、中邑も「今はマシンガン、昔はチャド・アイグラ。毎週試合をやっていた。WWEでも、インディーの有名選手でもない。単なるダイヤモンドの原石かも分からない。でもアイツは輝くと俺は信じてたよ。それが何年か経って、あの当時のチャドを知る人間はみんな驚くなんてもんじゃない。夢を見てるようなもんだろう。G1の中に感慨深い試合があってもいいんじゃねえの」と語った。
アンダーソン、ストロングマンと外国人選手を下して2勝あげた井上亘は、5勝1敗の鈴木みのると対戦。井上の熱さが鈴木にどれほど通じるのか注目されたが、井上のショートエルボーを食らっても余裕の表情で受け止めた鈴木は、舌を出して井上を挑発。すると井上は意表を突いたバックエルボー。思わず鈴木がフラつくと、すかさずセコンドのタイチがエプロンに上がってきてレフェリーと井上の注意を引く。
そこに鈴木が背後から井上に襲いかかっていき、場外に連れ出して鉄柵攻撃。完全に相手の術中にハマった井上に対し、鈴木はアームロックや腕十字で痛めつけていくと、ニーリフトでアゴを突き上げ、さらにフロントネックロックで絞め上げる。何とか落ちるのを免れた井上は水車落としを返していくと、ジャンピングエルボーやスタガリンブローで反撃。
ここでまたしてもタイチがエプロンに上がってくるが、井上はまた隙を突いて背後から襲いかかってきた鈴木をかわし、フロントキックをタイチに誤爆させると、鈴木も場外に放り投げてプランチャ。さらに鈴木を鉄柵に叩き付けてから、リングに戻ってエルボーやキチンシンクをお見舞い。鈴木はスリーパーで切り返そうとするが、井上は鈴木もろともエプロンに脱出。鈴木はエプロンでゴッチ式パイルを狙うが、これを振り切った井上はエプロンをダッシュしてスピアー・オブ・ジャスティス!
場外カウント19で辛くもリングに戻った鈴木だが、井上は串刺し式スピアーからジャーマン。カウント2まで追い込むと、真正面からスピアー・オブ・ジャスティスを狙うが、鈴木はガッチリ受け止めると、そのまま胴絞めフロントネックロックに捕らえる。万事休すかと思われたが、どうにかロープに逃れた井上は、散々スピアーで傷め詰めた鈴木のボディにエルボーを入れると、気合いのエルボーを連打。鈴木もまるで井上の"熱さ"が乗り移ったかのように、気合いの入った表情で張り手を返していく。
井上とエルボーと鈴木の張り手がバチバチとぶつかり合ったが、鈴木の左右の張り手がクリーンヒットし、井上が棒立ちになったところを鈴木は素早いスリーパーで捕らえると、そのまま一気にゴッチ式パイルドライバーで叩き付けて勝利。井上の健闘が光ったが、鈴木はこれで6勝1敗の12点で中邑と並んでBブロック1位。2人を4勝2敗の8点で、小島聡、後藤洋央紀、MVPが追う展開となったが、鈴木はインタビュースペースで「中邑真輔、真壁刀義、棚橋弘至! テメーらの首獲るために俺は新日本来たんだ!」と現在の新日本のトップ3に宣戦布告した。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
●高橋裕二郎【2勝5敗=4点】
7分14秒 ダークデイズ→片エビ固め
○ランス・アーチャー(フリー)【3勝3敗=6点】
▼第2試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
○矢野通【3勝3敗=6点】
6分9秒 鬼殺し→片エビ固め
●ヒデオ・サイトー【7敗=0点】
▼第3試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
○小島聡(フリー)【4勝2敗=8点】
9分25秒 ラリアット→片エビ固め
●ラ・ソンブラ(CMLL)【2勝5敗=4点】
▼第4試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
○天山広吉【2勝4敗=4点】
7分18秒 アナコンダバイス
●ストロングマン(CMLL)【6敗=0点】
▼第5試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●井上亘【2勝5敗=4点】
14分19秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
○鈴木みのる(パンクラスMISSION)【6勝1敗=12点】
▼第6試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●"ザ・マシンガン"カール・アンダーソン【2勝4敗=4点】
12分11秒 ボマイェ→片エビ固め
○中邑真輔【6勝1敗=12点】
▼第7試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●後藤洋央紀【4勝2敗=8点】
10分39秒 イリバーシブルクライシス
○MVP【4勝2敗=8点】
▼第8試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
○内藤哲也【3勝3敗=6点】
10分32秒 前方回転エビ固め
●高山善廣(高山堂)【4勝2敗=8点】
▼第9試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
○棚橋弘至【5勝1敗=10点】
13分5秒 回転十字架固め
●ジャイアント・バーナード【4勝2敗=8点】
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