中邑に敗れたものの天山が『G1』中に完全復活!後藤は因縁の小島を下し、バーナードは無傷の3連勝!

110805_NJPW-1.jpg新日本プロレス
ブシロード PRESENTS
G1 CLIMAX XXI ~THE INVINCIBLE FIGHTER~
日時:8月5日(金)開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:2000人(超満員)

 5日、後楽園ホールで行われた新日本プロレスの真夏の祭典『ブシロードPRESENTS G1 CLIMAX XXI 〜THE INVINCIBLE FIGHTER〜』第3戦。福岡2連戦で開幕した今年の『G1』だが、名古屋・大阪をサーキットする前に聖地・後楽園大会を挟んだ。
 徐々にコンディションも良くなり、最終戦での小島戦へ向けて猛進している天山広吉は、何かと分が悪い中邑真輔と対戦。これまで何度となく対戦しているが、大事なところでは中邑に敗れることが多い天山。しかも中邑は今年の『G1』を獲ることにかなり燃えている様子。

 中邑は天山のヘッドロックから脱出すると、クールな表情のまま天山の顔面を踏みつけ、何とか立ち上がろうとする天山を追いかけるようにしてニーを叩き込み、ロープに押し付ける。これに怒った天山はモンゴリアンチョップで反撃に出ると、手刀を落とし、さらにヘッドバット、ナックル、そして体重の乗ったニールキックで中邑を吹っ飛ばす。だが、場外で天山を鉄柵に叩き付けていった中邑はエプロンに天山を乗せると、下からヒザで蹴り上げ、エプロンに登って後頭部にニードロップを投下。
 さらにリングに戻ってからもニーをガンガンを突き上げていった中邑は、天山をコーナーに乗せると、対角線をダッシュして串刺しニーで突き上げようとする。だが、一瞬早くエプロンに脱出した天山はコーナーに誤爆した中邑にカーフブランディング。さらにモンゴリアンやブレーンバスター。中邑も反撃しようとするが、天山は流れを中邑に渡さずカウンターでマウンテンボムを決めると、ダイビング・ヘッドバットからTTDを狙う。
 辛くもニーリフトで逃れた中邑は大車輪キックからリーバースパワースラム。そしてボマイェを狙って突進するが、天山はボディへのヘッドバットで迎撃。さらにラリアット、小股すくいスープレックスからアナコンダバイスへ! さらにダメを押すようにアナコンバスターで叩き付けてから、改めて絞め上げていき勝負あったかと思われたが、中邑は間一髪のところで腕十字に切り返す。だが、天山も十字を極めさせず突進。フロントキックで迎撃した中邑に対し、ノータッチヘッドバットを叩き込んだ天山だが、中邑もナックルパンチ!
 すると中邑はコーナー二段目から、何とダイビング・ボマイェを発射! これには天山も意表を突かれて吹っ飛んだが、カウント2で返した天山は気合いに満ち溢れた表情で立ち上がろうとする。しかし、そこに中邑が全身を震わせながら左のボマイェを叩き込んで3カウント! 敗れはしたが、復帰後の天山の試合ではベストバウトと言っていい内容。観客も『G1』という舞台で"完全復活"した姿を見せてくれた天山に惜しみない拍手を送ると、天山は何とも言えない表情で何かを噛みしめるように引き揚げていった。

110805_NJPW-2.jpg この日のメインは昨年の『G1』覇者である小島聡と、IWGPヘビー級王座にはなかなか手が届かないものの、ここ最近は非常に高い評価を受けている後藤洋央紀の因縁対決。昨年『G1』に続き、IWGPヘビー級王座も獲得した小島に挑戦するはずだった後藤だが、王者・小島が中邑を逆指名したためタイトル挑戦出来ず。後藤としては、あの時の悔しさをいまこそ晴らしたいところだ。
 序盤で場外戦に持ち込んだ後藤は鉄柵攻撃から、小島の右腕を鉄柵に巻き付けてから蹴っていく。リングに戻ったあともショルダーアームブリーカーで小島の右腕を狙っていった後藤だが、小島はスリーパーで切り返すと新技のコジメで絞め上げる。だが、マシンガンチョップから対角線に振ろうとしたところを、後藤が逆にコーナーに叩き付けていき、そこから串刺しジャンピングエルボー→ダイビング・エルボードロップをお見舞い。小島もすぐに行っちゃうぞエルボーを返していくが、ロープに飛んだ小島を追走した後藤は時間差ラリアット。
 続く村正をかわした小島はラリアットで後藤もろとも場外に転落。しかし場外戦ではまたも後藤が鉄柵攻撃。だが、リングに戻ろうとする後藤の足元にラリアットを叩き込んだ小島は断崖式DDT。リングに戻り、ネックブリーカーの体勢から後藤の後頭部をヒザの上に叩き付けた小島は後頭部ラリアットからブレーンバスターを狙うが、これを踏ん張った後藤は牛殺しで切り返す! そこからコーナーに登った後藤を追いかけていった小島だが、ヘッドバットを見舞った後藤は雪崩式回天を決めるとラリアットを狙う。
 だが、腕へのラリアットで迎撃した小島は垂直落下式ブレーンバスター。そして右腕のサポーターを外して必殺のラリアットを狙ったが、今度は後藤が腕へのラリアットで迎撃。それでも小島は左腕でショートレンジラリアットを叩き込み、立ち上がってきた後藤に後頭部ラリアット。だが、後藤も立ち上がり様にノータッチヘッドバットを返し、お互い両ヒザをついたまま殴り合う。そこから先に立ち上がった小島はトドメのラリアットを狙って突進。しかし後藤はカウンターで秘技・裏昇天を繰り出す! 何とかカウント2で返した小島だが、後藤は間髪入れず豪快な昇天・改で叩き付けて3カウント!
 因縁の相手を下し、2戦2勝と好調をキープした後藤は、自らマイクを掴むと「G1クライマックス、俺が必ず優勝するぞ! 何度でも言うぞ、G1のGは後藤のG!」と叫び、2008年以来二度目の『G1』制覇を宣言した。

110805_NJPW-3.jpg ヒデオ・サイトー、高橋裕二郎と下し、IWGPタッグ&GHCタッグ王者らしく2連勝のジャイアント・バーナードと、真壁とヒデオを下してこちらも2連勝のランス・アーチャーが激突! この一戦は新日本最強ガイジン決定戦といってもおかしくない試合。両者リング上で並び立つなり、至近距離言い争いを始め、ゴングと同時にロックアップすると、ロープに押し込んでいって揉み合う!
 さらにアーチャーがラリアットでバーナードを場外に追いやると、場外で激しく殴り合う両者。いきなり大型の外国人レスラー同士が真っ正面からやり合う姿はド迫力! そのまま両者は南側の客席を登っていき、通路まで移動するとお互いに相手を壁に叩き付け、そこから殴り合いながら客席を降りていって再びリングへ。だが、アーチャーはリングに戻ろうとするバーナードに背後から襲いかかり、鉄柵に叩き付けようとするが、これはバーナードが逆にアーチャーに鉄柵攻撃!
 しかしアーチャーはエプロンまで戻ったバーナードを鉄柱に叩き付けて、再び場外に転落させると鉄柵に何度も何度も叩き付けていく。怒ったバーナードはリングに戻って突進するが、カウンターのビッグブーツをお見舞いしたアーチャーはスリーパーに捕らえていく。バーナードのスタミナを奪いにいったアーチャーだが、バーナードはカウンターでスクラップバスターを決めると、バイシクルキックからジャンピング・ボディプレス。さらにのど輪でアーチャーを捕まえるが、アーチャーものど輪を返すと先にチョークスラムを決めていく。
 何とかファイナルデイズを回避したバーナードだが、アーチャーはフルネルソンからのフェースバスターで叩き付けると、コーナーに登って何とムーンサルトプレス! ド迫力のムーンサルトだったが、間一髪でバーナードがかわしたためアーチャーは自爆 すかさずバーナードライバーで叩き付けたバーナードが3カウントを奪って勝利。新日本最強ガイジンであることを証明した上、『G1』も無傷の3連勝となったバーナードは「ミナサン、イッショに! ミナサン、イッショニ! 新日本プロレスリング、イチバーン!」と叫んだ。
 バーナードとは対照的に内藤哲也は、真壁刀義相手に新しい技も積極的に繰り出していき、いいところまで追い詰めたものの、スパイダージャーマンからのキングコング・ニードロップを食らってまさかの3連敗。かなり厳しい状況に追い込まれた。
 また、日に日に違う人格が現れて試合に挑むヒデオ・サイトーは、この日青義軍時代のTシャツ&コスチュームで登場し、尾崎リングアナにわざわざ「平澤光秀」とコールさせてから、同じCHAOSの高橋裕二郎と対戦。平澤として裕二郎と真っ向勝負していたが、裕二郎が青義軍Tシャツを脱がせて、そのTシャツでチョーク攻撃を見舞っていると、サイトーの人格が現れ、サイトーは不気味な笑みを浮かべながらカリビアンデスクリップを決めていく。しかし、裕二郎が急所蹴りからの東京ピンプスを決めて勝利し、サイトーもこれで3連敗となった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●ストロングマン(CMLL)【2敗=0点】
6分48秒 前方回転エビ固め
○ラ・ソンブラ(CMLL)【2勝1敗=4点】

▼第2試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
○高橋裕二郎【2勝1敗=4点】
9分25秒 東京ピンプス→片エビ固め
ヒデオ・サイトー【3敗=0点】

▼第3試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●井上亘【1勝2敗=2点】
9分34秒 イリバーシブルクライシス
○MVP(フリー)【2勝1敗=4点】

▼第4試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●"ザ・マシンガン"カール・アンダーソン【1勝1敗=2点】
10分59秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
○鈴木みのる(パンクラスMISSION)【2勝1敗=4点】

▼第5試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
○ジャイアント・バーナード【3勝=6点】
11分23秒 バーナードライバー→片エビ固め
●ランス・アーチャー(フリー)【2勝1敗=4点】

▼第6試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
●永田裕志【2勝1敗=4点】
11分24秒 返盃
○矢野通【1勝2敗=2点】

▼第7試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
●天山広吉【2敗=0点】
13分43秒 ボマイェ→片エビ固め
○中邑真輔【2勝1敗=4点】

▼第8試合 G1 CLIMAX XXI Aブロック公式戦 30分1本勝負
○真壁刀義【2勝1敗=4点】
14分27秒 キングコングニードロップ→片エビ固め
●内藤哲也【3敗=0点】

▼第9試合 G1 CLIMAX XXI Bブロック公式戦 30分1本勝負
○後藤洋央紀【2勝=4点】
16分15秒 昇天・改→片エビ固め
●小島聡(フリー)【1勝2敗=2点】

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