2億円ベルト争奪Tの決勝はバンナvs.ジョシュに決定!鈴川vs.鈴木の日本人対決は喧嘩マッチに!猪木が『ALL TOGETHER』に辛口エール!?

110710_IGF-1.jpgIGFプロレスリング
GENOME16
日時:7月10日(日) 開始:17:00
会場:東京ドームシティホール
観衆:3088人(超満員札止め)

 10日、東京ドームシティホール(旧JCBホール)で行われたIGF『GENOME16』。4・28『GENOME15』ではボクシンググローブをしたジェロム・レ・バンナと異種格闘技ルールで対戦し、K-1ファイターであるバンナのパンチに素手のマーダービンタで対抗した鈴川真一。何度ダウンしながらも立ち上がり、闘魂を見せた鈴川だったが、最後はアゴにパンチをもらって壮絶KO負け。2億円ベルトを腰に巻くことは出来なかった鈴川は、IGFでは先輩にあたる鈴木秀樹と初の日本人対決を行った。

 いきなり前の試合(第7試合)でリングの板がズレるというハプニングがあり、リングを直している間、猪木が「これは一寸先はハプニングということでね」などと言いながら緊急トークショーで場を繋いだ。ようやくリングの修復が終わると、煽りVでは先輩の鈴木が「(鈴川が)不甲斐ないようならラッパをかます」と言い放ち、対する鈴川は「リングに上がったら先輩後輩はない。首が吹っ飛ぶ勢いでマーダービンタを打ち込んでいく」と宣言。日本人対決らしいバチバチとした空気を作る。
 そして、いざ試合が始まると、まずは鈴川がマーダービンタというよりは掌底で前に出る。鈴木がガードを堅めながら組み付いていってロープに押し込む。宮戸レフェリーがブレイクを命じるが、なかなか離れようとしない鈴木は背後から飛び付いてスリーパー。宮戸レフェリーがどうにか両者を引き離すと、鈴木はヘッドロックに捕らえていくが、首を抜いた鈴川は掌底。ロープに逃れた鈴木だが、一旦離れた鈴川はさっきのお返しとばかりにすぐさま掌底を叩き込む。
 組み付いてきた鈴木を投げた鈴川は袈裟固めを狙うが、鈴木はすぐに脱出。差し合いからスリーパーを狙った鈴木だが、コーナーに押し込んで逃れた鈴川は蹴りを連打してダウンを奪う。立ち上がった鈴木はフロントネックロックからダブルアーム・スープレックスを狙うが、これがスッポ抜けると上になった鈴川はアームロック狙い。鈴木がロープに逃れると、ついに鈴川がマーダービンタで襲いかかっていく。
 だが、組み付いた鈴木はバックドロップ気味のジャーマン。宮戸レフェリーは鈴川のダウンを取るが、カウントお構いなしで殴りかかっていく鈴木。これで鈴川もエキサイトし、マーダービンタで殴りかかっていくが、宮戸レフェリーが必死に両者を分ける。それでもなお、両者は殴り合い、ついにナックルで殴り始める。宮戸レフェリーがナックル攻撃を両者に注意するが、両者はならばとヘッドバットを打ち合い、さら強引に押し倒した鈴木がマウントパンチを連打すると、鈴川もスイープしてマウントパンチをお返し!
 結局、何度宮戸レフェリーがブレイクさせようとしても、完全にエキサイトしてしまった両者は試合度返しで殴り合ってしまったため、ついに宮戸レフェリーは無効試合を告げるゴングを鳴らす。場外に出た鈴木に対し、なおもリング上の鈴川は手招きして挑発。鈴木がもう一度リングに上がろうとするが、セコンド陣が制止。異様かつ不完全燃焼の空気が場内を包んだ。

110710_IGF-2.jpg 鈴木が引き揚げようとすると、本部席まで行った鈴川がマイクを持ち、「鈴木さん、聞こえますか? もう1回リングに上がってこられますか? もう1回上がって。宮戸さんが呼んでいるから。鈴木さんのレスリングはそんなもんですか? 今回の闘いは喧嘩マッチってことでやらせてもらってますけど、俺にとってはパーもグーも一緒なんですよ。それでビビってんの?」と挑発。
 花道を引き返してきた鈴木の前に立ちはだかった鈴川が睨み付けると、両者は再び大乱闘! ここで蝶野正洋エグゼクティブ・プロデューサーがもの凄い剣幕でリングに上がってきて「オイ、ちょっと待てお前ら! ここはプロのリングだぞ! テメーらの喧嘩見てぇんじゃねぞ! もう1回やらせてやる! ただし今日じゃねぇぞ! ガキのリングじゃねぇぞ、IGFだ! 今日の試合をみんな面白いと思っているのか聞いてみろ、オラ! もう1回やらせてやる! お前ら2人がIGFの将来を背負ってんだ! 客に分かる闘いをしろよ!」と一喝。ようやく事態は収拾したかに思えたが、リングに戻った鈴川は四股を踏んで臨戦態勢。対角線上に鈴木も立ったため、宮戸レフェリーが急遽再試合のゴングを鳴らした!
 鈴川はマーダービンタの連打で前に出て行くが、続くソバットをかわした鈴木はタックルでテイクダウンを奪う。上からエルボーやナックルを打ち下ろしていった鈴木だが、ブレイクがかかる。一旦離れた鈴木だが、すぐに組み付いていったまだ立ち上がっていない鈴川の足を取ってアキレス腱固めへ。
 だが、上体を起こした鈴川はナックルで殴りかかると、上になってヘッドバット。結局再試合をしても同じ展開になってしまったため、和田良覚レフェリーもリングに入って再び無効試合を告げるゴングが鳴らされた。バックステージで鈴川は練マザファッカーと共に、「猪木さんが(闘魂伝承は)俺って言ってくれてんだから、俺しかいないし。あと、喧嘩ファイトって言ってましたからね。マーダービンタもグーもたいして変わらない。俺らそのグーを受けれるぐらい鍛えてるしね」と主張した上で、「近いうちもう1回あると思いますから、その時までしっかりやってね。そう簡単にはやられないですし、そういいようには見せ場を作らせない!」と早期再戦を示唆した。

110710_IGF-3.jpg 2・5『GENOME14』から始まった"2億円ベルト"を争うIGFチャンピオンシップトーナメントもいよいよ準決勝。まず第3試合で残っていた1回戦最後の試合として、エリック・ハマーvs.レイ・セフォーが行われ、ボクシンググローブを付けたセフォーに対してフロントスープレックスや変型フィッシャーマンバスターで投げていったハマーが最後は腕十字で勝利。メインで行われる準決勝でバンナと対戦することになった。
 バンナも鈴川戦同様ボクシンググローブをして試合に挑む。ゴングと同時に全体重を浴びせたタックルをお見舞いしたハマー。面食らったバンナだが、ボディブローとローキックで徐々に体勢を立て直すと、ローキックの連打でダウンを奪う。立ち上がってきたハマーに首相撲からのヒザ蹴りを叩き込むが、ハマーもバンナを抱え上げてボディスラム。しかし立ち上がったバンナは強烈なボディブローで再びダウンを奪うと、立ち上がってきたハマーをローキックの連打でコーナーに追い詰め、ローの連打を食らってガラ空きになったハマーのボディに狙い澄ましたボディブロー! これを食らったハマーは悶絶しながらダウン。ここでレフェリーがKOを宣告し、バンナが完勝!
 もう一方の準決勝では2・5『GENOME14』で行われた1回戦でモンターニャ・シウバを下したジョシュ・バーネットが、4・28『GENOME15』で行われた1回戦でキース・ハンソンを下したボビー・ラシュリーと対戦。ラシュリーのパワーに苦しめられたジョシュだったが、ミサイルキックで反撃するとショートレンジラリアット、ニールキック。これが当たりが浅いと、ラシュリーの巨体を持ち上げて完璧なライガーボムで叩き付ける。
 さらに殴りかかってきたラシュリーをワキ固めで切り返したジョシュは、そこから一気に腕十字に捕らえてギブアップを奪った。試合後、ジョシュが「お前との試合が一番凄い試合だった。このIGFで一緒にタッグを組んで共に闘っていこう」と申し出ると、ラシュリーは再戦を行うことを条件に握手に応じた。
 この結果、8・27両国国技館『INOKI GENOME』で行われるIGFチャンピオンシップトーナメントの決勝はバンナvs.ジョシュに決定。ジョシュが「ハマーを倒したお前はタフだけど、アレは俺のベルトだ。ここは俺のホームリングだ。ここはプロレスだ。俺の弟子に勝ったからって調子に乗るな」と挑発すると、番長バンナはもの凄い勢いでジョシュを睨み付けていった。

110710_IGF-4.jpg IGF名物のアントニオ猪木劇場は、今回ミスターTなる人物を迎え撃つことを示唆していた。リングに上がった猪木はミスターTから届いたという挑戦状を読み上げる。そこには「リングの上でやるバカらしいパフォーマンスはどうにも我慢出来ない。いますぐリング上に行ってぶっ飛ばしたいくらいだ」というようなことが書かれていた。何でも一騎打ちの場所と時間まで猪木に一任するという。だが、猪木は「どうせ冗談だろう」と一笑。
 すると、8・27日本武道館で行われる『ALL TOGETHER』開催決定を一面で報じた東京スポーツをマント代わりにした白覆面が乱入! どうやらこの白覆面がミスターTのようで、猪木はその一面を眺めると「まぁいいけどよ。腐ったようなオールスターじゃよぉ......。みんな借金だらけで潰れそうな団体ばかりだし、K-1も潰れそうだしよ(笑)。もうこうなったら借金も俺が面倒みてやるから、みんな俺のところへ来い!」と"無責任男"ばりに言い放つ! これを聞いた白覆面が激怒して猪木に殴りかかっていくが、猪木はアッサリ返り討ちにして「去れ!」と一喝。
 すごすごと白覆面が去っていくと、猪木は8・27隅田川決戦について国技館の空きは2日間あったのだが、敢えて『ALL TOGETHER』と勝負をしようと8・27にぶつけたことを告白。その上で「全日本、ノア、新日本か。テメーらこんなジジイに束になってかかってこい! 両方満員になればいいじゃねぇかってね」と辛口のエールを『ALL TOGETHER』側に送った。
 その後、猪木はビールのCMをしているからと、リング上に並べられた缶を前に"利き酒"ならぬ、"ニオイ当て"をやり始める。缶の中身のニオイを嗅いで「シャネルだな」「これはカレーだ」「ん? 加齢臭かな? 俺もそろそろ出そうだからな」と、次々にニオイを当てていって(?)猪木だが、どうしても1つだけニオイが分からないものがある。そしてじっくりニオイを嗅いだ猪木は「異臭? イシュー? 異種格闘技かな? ワッハッハッハッハー!」とアントンギャグを言って高笑い。呆気にとられる観客を置き去りにして、最後はいつも通り『道』の詩をサックス演奏に乗せて歌い上げた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ 15分1本勝負
△澤宗紀(バトラーツ)
15分時間切れ引き分け
△定アキラ

▼第2試合 IGFキックボクシングルールマッチ 3分3R
●角谷正義
1R 2分14秒 KO
○木村秀和(P.O.D./team pitbull)

▼第3試合 IGFチャンピオンシップトーナメント1回戦 45分1本勝負
○エリック・ハマー
4分56秒 腕ひしぎ逆十字固め
●レイ・セフォー
※ハマーが準決勝に進出し、バンナとの対戦が決定

▼第4試合 IGF×ZERO1 30分1本勝負
○澤田敦士
10分1秒 スリーパーホールド→レフェリーストップ
●崔領二(ZERO1)

▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○モンターニャ・シウバ
5分17秒 ブレーンバスター→片エビ固め
●タカ・クノウ

▼第6試合 藤波辰爾デビュー40周年特別試合・第三弾DRAGONvs.破壊王GENOME 20分1本勝負
○藤波辰爾(ドラディション)/マスクド・ゲノムJr
15分9秒 ドラゴンスリーパー
大谷晋二郎(ZERO1)/●橋本大地(ZERO1)

▼第7試合 IGFチャンピオンシップトーナメント準決勝 45分1本勝負
○ジョシュ・バーネット
7分14秒 腕ひしぎ逆十字固め
●ボビー・ラシュリー
※ジョシュの決勝進出が決定

▼第8試合 闘魂継承スペシャルマッチ 45分1本勝負
鈴川真一
9分2秒 ノーコンテスト(両者反則)
鈴木秀樹
<再試合>
鈴川真一
2分9秒 ノーコンテスト(両者反則)
鈴木秀樹

▼第9試合 IGFチャンピオンシップトーナメント準決勝 45分1本勝負
○ジェロム・レ・バンナ
4分14秒 KO
●エリック・ハマー
※バンナの決勝進出が決定

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