父の七回忌興行で一緒になって闘ったものの、大地は高山に完敗!AWA&NWAのWタイトル戦はシークが勝利して二冠王に!
プロレスリングZERO1
破壊王7回忌特別興行:プロレスラー
日時:7月3日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:非公開
3日、後楽園ホールで行われたプロレスリングZERO1『破壊王7回忌特別興行:プロレスラー』。ZERO1の創始者である橋本真也さんの7回忌を記念した今大会では、橋本さんの愛息である橋本大地が、闘魂三銃士や四天王と数々の激闘を繰り広げてきたが、唯一橋本さんとの対戦だけ実現出来なかった"帝王"高山善廣に挑んだ。
作曲家の鈴木修さんから贈呈された『爆勝宣言:大地バージョン』に乗り、父・真也さんが現役時代最後に着用していた鳳凰の刺繍入りロングガウンを羽織って入場した大地。
ゴングが鳴ると高山はもの凄い形相で大地を睨み付け、ロックアップから大地を吹っ飛ばしていく。大地はエルボーや蹴りで向かって行き、蹴り返してきた高山の蹴り足を掴んで倒すとアキレス腱固めを狙う。だが、高山は逆にアキレス腱固めを決めると、さらに逃れようとする大地の腕を取ってダブルリストロックへ。
ロープに逃れた大地は場外にエスケープ。しかし追いかけていった高山は、客席に大地を叩き付けると背中にハンマーを落とし踏みつける。さらに張り手で吹っ飛ばしていった高山は鉄柱に叩き付けると、大地をエプロンに寝かせてからハンマーを振り下ろす。再び場外に転落した大地を蹴飛ばした高山は先にリングに戻り、上から大地を見下ろす。歯を食いしばってリングに戻った大地はエルボーを打っていくが、受け止めた高山は一発のエルボーで大地を吹っ飛ばす。
倒れた大地を踏みつけた高山に対し、大地は必死にエルボーを打っていき、高山のエルボーを食らっても倒れずに踏ん張るが、高山は背中へのハンマーからニーリフトで突き上げる。しかし高山のビッグブーツをかわした大地は、父親譲りのニールキックを叩き込むと、ミドルキックの連打からシャイニング・ウィザード。高山もニーリフトで反撃するが、串刺しニーリフトをかわしてニールキックを叩き込んだ大地はSTFへ。ロープに手を伸ばした高山だが、大地はなかなか離さない。さらに掌底から蹴りのコンビネーションを見舞っていくが、高山はロープに押し込んでからのスロイダー2連発。
さらに落差のある抱え式バックドロップで叩き付けると、立ち上がろうとする大地を足蹴にしてからビッグブーツ。これをキャッチした大地はローキックを連打してから水面蹴りでついに"高い山"を倒すと、望月成晃のソレをアレンジした大地式三角蹴りを叩き込む。さらにシャイニング・ウィザードからランニングローを叩き込むが、体重がないためどの技も軽く、これではまだ高山から3カウントは奪えない。逆に大地をブレーンバスターで投げていった高山はスリーパーに捕らえる。
何とか大地がロープに逃れたところで10が経過。大地は掌底の蹴りのコンビネーションで向かって行くが、グーパンチを叩き込んだ高山は腰でグリップするバックドロップで投げていく。何とかカウント2で返した大地だが、高山はダメ押しのランニング・ニーリフトでカチ上げるとガッチリと押さえ込んで3カウント!
足早にリングを降りていった高山に対し、大地はリング上で大の字に倒れたまま。完敗を喫した大地に大谷晋二郎は「大地、今日はどんな試合だったか分からないけどな、お前が締めなくちゃいけないんだ。痛くて辛いかもしれないけど、お前の気持ちを今日のお客さんに話せ! 立て、大地!」と檄を飛ばす。
すると大地は朦朧としながらも自力で立ち上がり、マイクを持って「今日......いままでの32戦の試合の中で、本当に......すごい、すごい悔しくて......っていうか悔しいです! 父親の七周忌イベントで、メインで、シングルで勝てなかったことは、すごい悔しいです。でも、これから毎日練習を続けて強くなっていきたいと思います。今日......今日で僕の父親と一緒に闘ってくるのは、僕の中では終わりだと思っています。次、こういう皆さんが僕の父親の大会を開いてくれるときは、それは一緒じゃなく、僕が1人で闘って父親が上で見ているような......一緒にリングに立つのではなく、別々で......僕の試合をそういうふうに見ててくれたらと思います。これからも1人のプロレスラー橋本大地として頑張って行くので、応援よろしくお願いします!」と涙ながらに挨拶をして、父の七回忌記念興行を締めくくった。
インタビュースペースでも父親と一緒に闘っているような感覚だったにもかかわらず、高山にエベレストジャーマンを出させるまでもなく敗れたことを悔しがった大地だが、墓前に「パパありがとう」という言葉だけは伝えたいと語り、改めて今後は1レスラー・橋本大地として父の力を借りずに闘っていくと宣言した。
世界ヘビー級王者の崔領二は、NWA世界ヘビー級王者のザ・シークと双方のベルトを賭けて2冠タイトルマッチを行うことになった。崔に対してAWAから「AWA世界王者」を名乗るように言われたことで、何と26年ぶりにAWAとNWAのダブルタイトルマッチが日本で実現することになったが、26年前のダブルタイトル戦を裁いたレフェリーであるジョー樋口さんを師匠に持つ和田京平レフェリーが、今回のダブルタイトル戦を裁くことになり、沖田リングアナも試合前に崔を「AWA世界王者」とコールした。
開始早々の場外乱闘で崔のスカイキックをかわして鉄製の仕切り板に誤爆させたシークは、リングに戻ろうとする崔に対してロープを蹴り上げて急所攻撃。崔が再び場外に転落すると、シークは隠し持っていた巨大な五寸釘を手にエプロンからダイブして崔の額をひと突き! これで崔の額がパックリ割れて大流血!
おびただしい量の流血をしながらも、何とかリングに戻った崔だが、シークは凶器シューズで蹴り上げ、さらに倒れた崔の頭を踏みつける。崔も何とかナックルで反撃に出るが、厳格な和田レフェリーはナックル攻撃を注意。崔が和田レフェリーに抗議している隙をついて、またも五寸釘で崔を殴打していったシーク。しかしシークをコーナーに乗せた崔は、トップコーナーから雪崩式ブレーンバスターで投げていくと、続けてミサイルキックを発射。
そして必殺の那智の滝を投下していったが、ポジションが悪くカウント3寸前でシークの足がロープにかかる。またも和田レフェリーに「3つ入っていただろ!」と抗議する崔だが、シークはシューズの中に隠し持っていた棒状の凶器を取り出すと、崔を凶器で一撃。そして倒れた崔をキャメルクラッチに捕らえる。何とかロープに逃れた崔だったが、シークはバックブリーカーで叩き付けてリング中央に戻すと、再びキャメルクラッチ。大流血もあって身動きが取れない崔を見た、和田レフェリーが試合をストップ!
何と(AWA)世界王者の崔が破れ、シークが史上初のAWA&NWA世界二冠王者になるという快挙を達成。崔にとって和田京平レフェリーの厳格さが裏目に出てしまい、その厳格なレフェリングの隙を突いて凶器攻撃を繰り出したシークがしたたかさで勝利するという結果に。予想外の結末に場内も静まり返る中、『ギャラクシーエキスプレス』の乗ってシークは2本のベルトを両肩に乗せて勝ち誇ってみせた。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 オープニング6人タッグマッチ 20分1本勝負
植田使徒/○柿沼謙太/横山佳和
9分50秒 ジャーマンスープレックスホールド
藤田峰雄/小幡優作(フリー)/●G・キッド
▼第2試合 次期NWAライトタッグ挑戦組決定戦 30分1本勝負
日高郁人/○伊藤崇文(パンクラスism)
11分54秒 チョークスリーパー
●澤宗紀(バトラーツ)/フジタ"Jr"ハヤト(みちのくプロレス/九龍)
▼第3試合 インターナショナルJrヘビー級選手権 60分1本勝負
[王 者]○菅原拓也(フリー)
13分12秒 十三不塔→エビ固め
[挑戦者]●フランク・デビッド
※第10代王者が2度目の防衛に成功
▼第4試合 NWAインターコンチネンタルタッグ選手権 60分1本勝負
[王者組]佐藤耕平/○KAMIKAZE
11分38秒 グラウンドコブラツイスト
[挑戦者組]●スティーブ・コリノ/澤田敦士(IGF)
※第25代王者が2度目の防衛に成功
▼第5試合 世界ヘビー級&NWA世界ヘビー級 2冠タイトルマッチ 60分1本勝負
[世界ヘビー級王者]●崔領二
13分21秒 ラクダ固め→レフェリーストップ
[NWA世界ヘビー級王者]○ザ・シーク(NWA)
※崔が世界ヘビー級王座の3度目の防衛に失敗。ザ・シークが第11代世界ヘビー級王者となる。なお、シークはNWA世界ヘビー級王座の防衛に成功
▼第6試合 破壊王メモリアルSPタッグマッチ 60分1本勝負
○大谷晋二郎/田中将斗
16分12秒 ドラゴンスープレックス→体固め
曙(フリー)/●関本大介(大日本プロレス)
▼第7試合 破壊王メモリアル特別試合 30分1本勝負
●橋本大地
11分4秒 ランニング・ニー→体固め
○高山善廣(高山堂)
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