苦境の全日本でW前哨戦を制した永田が「事実上支えているのは俺たち!まだ熱が足らない」と豪語。KENSOとムタはチームワークに不安!

110612_AJP-1.jpg全日本プロレス
CROSS OVER 2011
日時:6月12日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1600人

 12日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『CROSS OVER 2011』。スーパー・ヘイトへの暴行事件があったことで、無期限活動自粛を発表したTARUをはじめとするブードゥー・マーダーズのKONO、稔、MAZADAも無期限出場停止処分となった。加えて全日本マットで長年、絶対的なヒールユニットとして活躍してきたブードゥー・マーダーズも解散することに。さらに6・7鳥取大会で額に裂傷を負ったカズ・ハヤシも欠場することになり、この日のカードは大幅に変更された。

 だが。メインのカードは変わらず。元々予定されていた通り、今年の『チャンピオン・カーニバル』優勝者として6・19両国大会で諏訪魔の持つ三冠ヘビー級王座に挑戦する新日本プロレスの永田裕志が、現アジアタッグ王者チームである大日本プロレスの関本大介&岡林裕二と異色トリオを結成し、諏訪魔&真田聖也&征矢学の全日本新世代トリオと対戦する三冠ヘビー&アジアタッグのW前哨戦。
 いきなり諏訪魔が先発で出てくるのを見た永田は、大日本コンビを下げて自ら先発を買って出る。手四つの力比べからロープに押し込んでいった諏訪魔は離れ際にエルボー。すかさず「イテーよ!」と叫びながら永田もエルボーを返していく。いかにも対抗戦らしいバチバチとした展開に大日本コンビvs.esも感化されるように、ショルダータックル1つ取っても気合いの入り方が半端じゃない。征矢は関本に対し、ガンガンとタックルでぶつかっていきようやくなぎ倒すと、圧倒的にパワーでは叶わない真田はタックルで倒されても、すぐにカウンターのドロップキックを返す。
 征矢のブレーンバスターを踏ん張った岡林は、逆にぶっこ抜くようにブレーンバスターで投げていき、続いて関本が豪快なラリアットを叩き込むと、永田は征矢の左腕をショルダーアームブリーカーと蹴りで破壊していく。だが、腕十字を決めたときに諏訪魔がカットに入ると、怒った永田は諏訪魔を場外に連れ出して鉄柵攻撃。しかし諏訪魔も場外でラリアットを返すと、鉄柵攻撃をお返し。そこから両者は東側の客席最後方まで移動し、お互いの頭を壁にガンガン叩き付けていく。
 リング上ではesが反撃していき形勢逆転。諏訪魔も永田の蹴り足をキャッチしてキャプチュードで投げる。永田もフロントスープレックスからバックドロップの体勢に入るが、諏訪魔はショートレンジラリアットで切り返すと、続くエルボー合戦でも永田に打ち勝つ。だが、永田は一瞬の隙を突いてナガタロックIIを決める。するとカットに入ろうとしたesを大日本コンビが同時にアルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。どうにかナガタロックを脱出した諏訪魔がesを救出すると、今度は諏訪魔が永田をアンクルホールドに捕らえ、征矢が関本にサソリ固め、真田が岡林に鎌固めを決める。脱出した永田が諏訪魔のバックを取ると、岡林が眉山で投げようとする。なおも諏訪魔が堪えると、関本が3人まとめて投げようとバックを取るが、さすがにこれは投げられない。
 すかさず征矢が永田をデスバレーボムで叩き付けてからラリアットを連打。だが、岡林が征矢のバックを取ると、関本が眉山でブン投げる。征矢のピンチに諏訪魔が入ってきて永田にバックドロップを狙うが、永田はエクスプロイダーで切り返す。そしてダウンした征矢に岡林と関本が時間差ダイビング・ボディプレスを投下すると、永田は諏訪魔に向かって「見ておけよ!」と叫んでからこだわりのバックドロップ・ホールドで投げていって3カウント。

110612_AJP-2.jpg 前哨戦を制した永田は大日本コンビと最後は敬礼ポーズ。苦境に立たされた全日本の後楽園大会を締めくくったのは、所属選手ではなく"外敵"の永田だった。永田&大日本コンビには若干ブーイングも飛んだが、永田はインタビュースペースで「いろいろあるけど、事実上(全日本を)支えているのは俺、関本、岡林。何かそんな雰囲気を今日受けましたね。全日本勢は若い力が1つになって、確かにやるうと必死に努力している。それは認める。彼らが頑張らなきゃこの先はない。ただ現段階の力を見せてお客さんを引っ張る、お客さんを燃えさせる、熱狂させる、また来たいと思わせているのは俺、関本、岡林。お客さんの熱さがまだ足らない。いま、この苦境の全日本プロレスを本当に何とか頑張ってもらおうっていうお客さんの力が出て来ないと(両国大会まであと)1週間、いまからでも遅くない! 俺に(大会の)ファイナルを締められた悔しさを選手だけでなく、お客さんも『フザけるな!』って思って両国は熱くなってほしい」とまだまだ"熱さ"が足らないと苦言を呈した。
 "ミスターIWGP"永田と初タッグを組んだ関本は「やっていて楽しかったです(笑)。もう負ける気まったくしないですね! もう両国に向けて一切の死角はないです。たぶん楽勝ですね。もうこの間みたいに長ったらしくダラダラやらないですよ。今度は楽勝で勝ちます」と、あまりにも頼もしいパートナーだったようで、19日の両国でesと行うアジアタッグ防衛戦も"楽勝"と豪語した。
 対する諏訪魔は目の前で永田にやられたバックドロップ・ホールドについて「見たくなかった。チクショウ! いまでもすごい目に焼きついてる。ムカツク! ちゃんとブリッジして、俺は絶対決める」と悔しさを露わにすると、「平井さんがヘイトとして戻ってくるまで俺らで熱い試合して、(ヘイトが)帰ってくる場所を作っておく。それが一番ベストだと思うし、自粛どうこうしたら平井さんが悲しむでしょ」と語り、8・27『ALL TOGETHER』にも三冠王者として出場したいと口にした。
 だが、この日世界ジュニア・ヘビー級王座決定戦進出決定戦〜ナンバーワン・コンテンダー・ラダーマッチを制して、19日の両国大会でKAIと稔が返上した世界ジュニア王座の王座決定戦を行うことが決まった近藤修司は「個人的には元ブードゥーってことは身内に近いと思うので、こう言ったらアレですけど、恥ずかしくて(8・27『ALL TOGETHER』に)出れる状態ではないですけどね。震災のアレ(=チャリティー)と天秤にかけるわけじゃないですけど、僕の判断ではちょっと決められないところがあります」と複雑な心境を吐露。
 なお、今大会はオープニングで所属選手が全員リングに上がり、内田雅之新社長が「大変皆様にはご心配とご迷惑をお掛けてして申し訳ございません。また、平井選手の1日も早い回復を心よりお祈りします」とお詫びしてから、心機一転力を合わせて頑張って行くと挨拶したが、武藤敬司は一切口を開くことはなかった。

110612_AJP-3.jpg まさかの合体を果たしたKENSOとグレート・ムタだが、KENSOはムタと一切連絡が取れないということで、WWE仲間でありムタとはかつてタッグを組んだこともあるTAJIRIを招聘。そのお陰で無事にムタも登場し、ムタ&KENSO&TAJIRIの"ワールドワイドトリオ"が結成されたが、試合前からムタとTAJIRIはKENSOに下がれと指示してから2人一緒に毒霧を噴射! だが、KENSOもコーナーには下がらずその横で両手を広げるお馴染みのポーズ。
 試合もムタ、TAJIRI、KENSOの順にタッチしていき、なかなかスムーズに試合を展開していたが、KENSOが船木誠勝のハイキックをかわして場外に追いやり、すかさずTAJIRIが攻撃していくと、そこにKAIがトペを発射。さらにムタと鈴木みのるもその場外乱闘に加わっていくと、1人リング上にいたKENSOがプランチャで飛び込んでいったが、全員にかわされて自爆!
 これにやや呆れた様子のムタはそのまま控......ではなく魔界に帰ろうとするが、何とか思いとどまりリングに戻る。その間、リング上で捕まっていたKENSOはトレードマークの腰紐が外れてしまう。すると、控えのムタが腰紐を拾って自らの腰に巻く素振り。ピンチのKENSOはムタに腰紐を渡すようにアピールするが、ムタが投げた腰紐は故意か偶然か鈴木のところへ。すかさず腰紐でKENSOの首を絞めていった鈴木。さらに船木も入ってきて腕十字とアキレス腱固めを同時に決めると、そこにKAIがフットスタンプを投下。
 完全に捕まってしまったKENSOだが、何とか鈴木に張り手の連打からブレーンバスターを返してタッチしようとするが、鈴木は背後からスリーパー。だが、急所蹴りを見舞ったKENSOはようやくムタにタッチ。ドラスクから場外からイスを持ち込んだムタだが、レフェリーが必死に制止する。その隙を突いて鈴木がイスを強奪するが、ムタはイスごと閃光魔術で吹っ飛ばす。TAJIRIも蹴りで攻撃してくる船木にハンドスプリングエルボーを見舞ってKENSOにタッチ。ようやく自分の腰に戻った腰紐を使って、KENSOが船木を首を絞めていくと、反対側からムタも腰紐を引っ張り、初めてムタとKENSOが合体攻撃!
 そこにTAJIRIが入ってきてグリーンミストを噴射するかと思いきや、ここでは吹かずに船木を攻撃。ムタの閃光魔術からKENSOが船木を羽交い締めにすると、ムタが赤の毒霧を噴射するが、船木にかわされてKENSOに誤爆! そこに先ほど出し惜しみしたTAJIRIがグリーンミストを噴射するが、これまたKENSOに誤爆! 顔面を毒霧で染めたKENSOに鈴木組は3人がかりで攻撃していくが、KENSOは次々に張り手を打っていき孤軍奮闘。そこにKENSOをアシストしようと(?)ムタ&TAJIRIが同時に毒霧を噴射したのだが、三度KENSOに誤爆! もはや誤爆なのか故意なのか分からないレベルだが、ムタとTAJIRIを鈴木とKAIが抑え付けている間に、船木がバックドロップ。そのままカバーすると、KENSOはカウント3寸前で肩を上げたようにも見えたが、レフェリーはカウント3を叩いて試合終了。
 足早に控室に戻ったムタは「KENSO、ノーリスペクト!」とダメ出し。その間、KENSOはリング上でマイクを持ち「これは全日本プロレスのミスだ。俺はキックアウトしている! レフェリーの村山もそうだ。俺はキックアウトした! そうだろお客さん? してねぇか? 聞こえねぇよ。しただろ? しただろうが! 俺はキックアウトをした。俺は負けてねぇぞ! 以上だ、どうもありがとう!」と猛抗議。6・19両国大会ではこの日太陽ケア&大森隆男を下した曙&浜亮太のSMOPと世界タッグ王座決定戦を行うことになったムタ&KENSOだが、そのチームワークには黄色信号どころか赤信号が点灯した状態だ。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ30分1本勝負
○渕正信
6分13秒 首固め
●中之上靖文

▼第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
○ジョー・ドーリング
8分50秒 レボリューションボム→片エビ固め
●レネ・デュプリ

▼第3試合 世界ジュニア・ヘビー級王座決定戦進出決定戦〜ナンバーワン・コンテンダー・ラダーマッチ〜時間無制限
○近藤修司
7分29秒 権利書獲得
●大和ヒロシ
●BUSHI
※近藤が6・19両国大会でKAIと世界ジュニア・ヘビー級王座決定戦を行うことが決定

▼第4試合 世界タッグ王座決定戦進出チーム決定戦時間無制限1本勝負
●太陽ケア/大森隆男(フリー)
14分21秒 ボディプレス→体固め
○曙(フリー)/浜亮太
※SMOPが6・19両国大会でムタ&KENSOと世界タッグ王座決定戦を行うことが決定

▼第5試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
グレート・ムタ/●KENSO/TAJIRI(SMASH)
16分30秒 バックドロップ→片エビ固め
○船木誠勝/鈴木みのる(パンクラスMISSION)/KAI

▼第6試合 6人タッグマッチ60分1本勝負
諏訪魔/真田聖也/●征矢学
26分46秒 バックドロップホールド
○永田裕志(新日本プロレス)/関本大介(大日本プロレス)/岡林裕二(大日本プロレス)

このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体