アイスリボンを退団した松本都が、崖のふちプロレス旗揚げ戦で菊地との5番勝負を制し「私こそプロレス」宣言!

110603_Gakepro-1.jpg崖のふちプロレス
崖のふちプロレス旗揚げ戦
日時:6月3日(金) 開始:19:30
会場:レッスル武闘館
観衆:108人(超満員札止め)

 3日、埼玉県・イサミレッスル武闘館で行われた『崖のふちプロレス』旗揚げ戦。これまでアイスリボンで活躍していた"ダンシングクィーン"松本都だが、キャリアがもうすぐ3年になろうかというところで、"独裁者"さくらえみから「都は何も変わっていない!」とダメ出しされてしまう。そこで都は5・25アイスリボン道場マッチで、同期である藤本つかさの持つICE×60王座に挑戦! さくらから「負けたらアイスリボンから所属を外す!」と言われた都は意地のマンマミーアを決めることは出来たが、最後はビーナスシュートを食らって完敗。2年9カ月所属したアイスリボンから退団することが決まった。

 ところが都は大会のエンディングで突如、緊急記者会見を勝手に始めて、オフィス都として新団体『崖のふちプロレス』を旗揚げすると発表! アイスでは出来ない、さくらの嫌がることを進んでやっていくことで、女子プロレスのど真ん中を突っ走ると宣言した。
 そしてこの日、アイスリボンの道場でもあるレッスル武闘館で行うことになった旗揚げ戦は、松本都vs.菊地毅のワンマッチ興行。菊地は大会前日の2日にはユニオンプロレス新宿大会で天龍源一郎と一騎打ちを行ったのだが、都のことは「革命を起こして団体を出た」ということで"女版天龍"と評価していた。
 だが、そんな菊地がなぜか"前説"を担当。超満員の観客に向かって「旗揚げ戦、温かく見守って下さいよ」と語りかけた菊地は進行表を見ながら「歌うたうんだってよ」と言うと、なぜか『ふしぎなメルモ』をアカペラで熱唱! 対戦相手が前説をするという前代未聞のスタートを切った崖のふちプロレスだが、ここでようやく代表兼エースである松本都が登場。
 都vs.菊地のシングルマッチが開始すると、都は菊地を場外に追いやり、エプロンからプランチャを発射。しかしリングに戻った菊地はエルボーでなぎ倒すと、火の玉ボムで叩き付けてわずか1分56秒で勝利。アイスリボンのエンディングで流れる『ガンバレ!』が流れ、ワンマッチ興行なのに試合時間2分足らずで大会終了かと思いきや、特別リングアナの渋沢一葉さんが「以上で崖のふちプロレス旗揚げ戦の"ダークマッチ"を終了します。間もなく本戦が始まります」とアナウンス!

110603_Gakepro-2.jpg 再びリングに戻ってきた都は、ユニオンで見た菊地のパン食い競争に衝撃を受けたことと、菊地が都のことを天龍、さくらのことをジャンボ鶴田とブログに書いたことを紹介すると、「これがどういうことか分かりますか? これは現代に甦りし、天龍革命ならぬ松本都革命なんです! 歴史に1ページを刻みたいと思います」と熱弁を振るい、菊地と"遺恨精算・完全決着5番勝負"を行うと発表した。
 1本目は先に針に糸を通したほうが勝ちという糸通し対決。真剣な表情で針と糸を持った両者だが、先に糸を通したのは都の方。これで都が1本目を先取。続いて2本目はより心を込めて踊ったほうが勝ちというダンス対決。都がAKB48の『大声ダイヤモンド』に乗ってノリノリのダンスを披露すると、菊地は都と同期ということでボランティアでセコンドについていた藤本つかさから受け取ったジュリ扇を手に、『ジュリアナ東京』の曲に乗ってジュリ扇をフリフリ。だが、この勝負もやはり都の勝ち。
 追い込まれた菊地だが、続く3本目の楽器対決では、都がピアニカで自身の入場テーマでもあるABBAの『ダンシングクィーン』を見事に演奏したのに対し、菊地はボンゴを並べると「♪オイラはドラマ〜、ヤクザなドラマ〜」とアカペラで歌いながら、ドラムスティックでボンゴを打ち鳴らす! 歌詞は途中で分からなくなったが、そのチャレンジ精神が評価されたのか3本目は菊地の勝利。

110603_Gakepro-3.jpg そして迎えた4本目はようやく本業のプロレス対決。だが、ダークマッチでも圧勝している菊地は都の攻撃を受け止めると、「やってらんねぇよ」と吐き捨ててリングを降りてしまう。その菊地に向かって、都は「菊地! 今日は旗揚げ戦なの! ちゃんとリングで試合したいの!」と訴えると、リングを降りていって菊地をイスで殴打していく。「大したことねぇよ。昨日は天龍とやってきたんだ」と言う菊地に対し、「見てたよ、オラ!」と言い返した都はなおもイスで殴打していくが、菊地はヘッドバットをお見舞い。だが、都はリングに戻ろうとする菊地に近付いていくと、口に含んだ水を噴射!
 そこから必殺のマンマミーアを決めた都は、スイングDDTからシャイニング・ウィザードを叩き込むがカウントは2。ならばと張り手を見舞っていくが、「やってみろ!」と挑発する菊地に対し、都は"女版天龍"らしくグーパンチを連打! だが、菊地はエルボーを返すと、ジャーマンで投げてからそのまま起き上がり火の玉ボムで叩き付けて勝利。しかし、5番勝負はこれでようやく2-2のイーブンとなり、決着戦となる5本目へ。
 「順番が違うんじゃねぇか!」と抗議する菊地だが、5本目はより臨場感溢れる読み方をしたほうが勝ちという朗読対決。都がまず戸川純の『さよならをおしえて』をたっぷりと感情を込めて朗読すると、菊地はまたも藤本から手渡された金子みすずの『私と小鳥と鈴と』を朗読。だが、判定は都の勝ち! この結果、3-2で都が5番勝負を制した。
 旗揚げ戦の試合を制した都は「旗揚げ緊急記者会見から10日。本当にも〜〜〜う、いろいろあったんですけど、これも対戦相手の菊地毅さんのお陰なので、菊地さんへの感謝の気持ちと、来てくれたお客さんへのお礼の気持ちを込めて最後に歌をうたいたいと思います!」と言い出し、菊地と一緒になぜか安室奈美恵の『CAN YOU CELEBRATE?』をスキップしながら熱唱。

110603_Gakepro-4.jpg さらに「菊地さん、自分と菊地さんと共に闘って、共に泣いて、共に笑って、絆が生まれたと思います。ぜひ自分とタッグを組んで、明日のアイスリボンでリボンタッグ王座に挑戦しませんか?」と言い出した都は、さくらを呼び出す。崖のふちプロレスのリングに上がったさくらは「都、崖のふちプロレス旗揚げおめでとう。10日間よく頑張りました」と優しい声をかけたが、都&菊地組のリボンタッグ挑戦を却下! そして「あなたはアイスリボンに上がるために崖のふちプロレスを旗揚げしたんじゃないでしょ。もっと崖プロファンを魅了するの沙希じゃないの?」と諭した。
 すると菊地は「ちょっと、ちょっと。じゃあ俺1人で......」で抜け駆けしてさくらに売り込みを始める。バカ負けした(?)さくらは菊地が都以外のパートナーを見つけてくるならという条件付きで、6・4アイスリボン道場マッチでらぶりーぶっちゃーずの持つリボンタッグ王座への挑戦を承諾した。なお大会終了後、さくらがTwitterで菊地のパートナーが矢野ケイタに決まったことを発表した。
 菊地に捨てられた都だが、「ちょっと菊地さん! ヒドイと思う......。やっぱり自分の先に道はない。自分はどこまでも崖っぷち。どこまで行っても崖っぷちだということを痛感しました。アハハハ......次の試合予定も決まっていません。本当にいろいろなことがありました。これからも女子プロレス界の、プロレス界の、世界の崖のふちを独占したいと思います!」と次回大会の日程は未定ながら、世界の崖のふちを独占すると高らかに宣言。
 そして大会終了後、安堵の表情を浮かべた都は、自分の団体を旗揚げすることでプロレスへの想いが360度以上変わったと言うと、「他の女子プロレス団体や男子プロレスと同じでは意味がない。"私こそプロレス"なので、本当にプロレスの枠に捕われない、枠って何?という感じで、5番勝負を構成をしてみました。でも、まだこのくらい序の口ですね。氷山の一角、2ミリぐらい。もっと色んなことが出来ると思う。近年の女子プロレスはこんな小さい枠の中でやってるので、その枠を取っ払って、もっと色んなこととかやりたい相手とか一杯います!」と豊富を語った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼ダークマッチ 時間無制限1本勝負
●松本都
1分56秒 火の玉ボム→エビ固め
○菊地毅

▼遺恨清算・完全決着 5番勝負 1本目(糸通し対決)
○松本都
4秒 糸通し成功
●菊地毅

▼遺恨清算・完全決着 5番勝負 2本目(ダンス対決)
○松本都[AKB48]
大声ダイヤモンド
●菊地毅[ジュリアナ東京]

▼遺恨清算・完全決着 5番勝負 3本目(楽器対決)
●松本都[ピアニカ]
太鼓の乱れうち
○菊地毅[太鼓&タンバリン&ドラムスティック]

▼遺恨清算・完全決着 5番勝負 4本目(プロレス対決)
●松本都
5分20秒 火の玉ボム→エビ固め
○菊地毅

▼遺恨清算・完全決着 5番勝負 5本目(朗読対決)
○松本都[戸川純/さよならをおしえて]
戸川純/さよならをおしえて
●菊地毅[金子みすず/私と小鳥と鈴と]
※3-2で松本都の勝利

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