第1回J-CUPを彷彿させるようにサスケがライガーに激勝!飯伏と金本はまさかの2連敗!小島&真壁のタッグは好発進

110528_NJPW-1.jpg新日本プロレス
BEST OF THE SUPER Jr. ⅩⅧ ~Bring it on!~
日時:5月28日(土) 開始:18:00
会場:ディファ有明
観衆:900人(満員)

 28日、後楽園ホールで行われた新日本プロレス『BEST OF SUPER Jr.XVIII〜Bring it on!〜』2日目。開幕戦でTAKAみちのくを卍固めで葬ったザ・グレート・サスケと、開幕戦で天敵マスカラ・ドラダにリングアウト負けを喫した獣神サンダー・ライガーが激突。かつて何度も名勝負を繰り広げてきた両者だが、ライガーからの「スーパージュニアで宇宙大戦争をやろう!」という呼び掛けにサスケがどう応えるか注目された。

 するとサスケは最近のショートタイツにリングシューズ姿ではなく、サスケがブレイクするキッカケとなった約17年前の第1回『SUPER J-CUP』でライガーから大金星を挙げたときと同じように、原点でもある忍者スタイルのコスチュームで登場。対するライガーも大一番のときのみ着用するこだわりのホワイトライガーのコスチュームで登場。
 序盤からカンパーナやジャベライゲルなどでじっくりグラウンドで攻め込んでいったライガーは、何とかグラウンド地獄から逃れようとするサスケをヘッドロックに捕らえる。どうにか逃れようとするサスケだが、ライガーは執拗にヘッドロックで絞め上げる。かなり長い時間捕まってしまったサスケはどうにか逃れることが出来たが、ライガーは掌底を叩き込むと、裏足4の字固めと足4の字固めで今度はサスケの足を殺していく。
 悶絶しながらもロープに逃れたサスケは、ライガーボムをウラカンで切り返すと、スピンキックからのパイルドライバーで叩き付けると、コーナーに登ってラムジャムを狙う。だが、相変わらずアピールが長かったためかわされて自爆! すかさず掌底を叩き込んだライガーは投げ捨てパワーボム。堪らずエプロンにエスケープしたサスケだが、ライガーは浴びせ蹴りで場外に叩き落とすと、コーナー最上段からプランチャを発射。
 サスケもエプロンでライガーをパワーボムで叩き付けようとしたが、これはライガーがリバースで投げて回避。それでもサスケはライガーをトップロープに逆さ吊りにすると、コーナーからミサイルキック。これでエプロンに転落したライガーに対し、反対側のコーナーに再び登ったサスケはもう一度ミサイルキック! そしてライガーが場外に転落すると、サスケはリング内からコーナーに登り、久しぶりに鉄柱超えのトペコンを発射!
 リングに戻ったライガーはエプロンからサスケにショルダーでぶつかっていくと、コーナーに登って反撃を試みるが、追いかけていったサスケが雪崩式ブレーンバスター。そして四つん這いになったライガーの左腕目がけてジンジャーを発射したサスケは、悶絶するライガーの左腕を腕固めで絞りあげると、さらにTAKAを破った卍固めに捕らえギブアップを奪った!
 まさしく第1回J-CUPを再現するかのように劇的な勝利となったサスケだが、インタビュースペースでは試合中に頭をぶつけたらしく「記憶飛んじゃいましたね。ちょっと思い出せないですね。あー、ダメだ。いやぁ、全然試合の中身が分からないですね。何がどうなったのか。ダメだな。ちょっと精密検査でもしないとダメかな。スミマセン、ちょっと分からないですね」と言って立ったり座ったりを繰り返す。報道陣があれこれ質問しても「あー、分からないですね」と言っていたサスケだが、「明日は田口(隆祐)と東北対決ですが」という質問にだけは「タグダンスは絶対に踊ります!」と、なぜかキッチリ応えてみせた。

110528_NJPW-2.jpg 全勝優勝を宣言していたものの、開幕戦でいきなり田口隆祐に敗れた飯伏幸太は、この日のKUSHIDA戦から仕切り直し。KUSHIDAは開幕前から飯伏のことを激しく意識していたが、一方の飯伏はKUSHIDAに対してはクールなまま。飯伏が握手を求めていくが、KUSHIDAは握手を拒否。飯伏は激しいロープワークからドロップキックでKUSHIDAを場外に追いやると、三角跳びケブラーダを狙うが、読んでいたKUSHIDAはエプロンに駆け上がる。
 飛ぶのを止めた飯伏に対し、今度はKUSHIDAがハンドスプリングエルボーを狙うが、飯伏も読んでいたため回避。そこにスワンダイブで飛んでいった飯伏だが、KUSHIDAは下からのドロップキックで迎撃。飯伏もウラカンホイップでKUSHIDAを花道に追いやると、ケブラーダを発射。床が堅い花道でケブラーダを食らったKUSHIDAは大きなダメージ。飯伏はKUSHIDAをリングに戻すと、スワンダイブ式ミサイルキック、その場飛びシューティングスター、そしてハーフネルソンを狙ったが、これを逃れたKUSHIDAはハンドスプリング・オーバーヘッドキックを叩き込むと、飯伏のハイキックを食らいながらもスリングブレイドを返す。
 激しいエルボー合戦から飯伏が立体的な攻撃で反撃していくが、コーナーに登ったKUSHIDAに対し、横からスワンダイブで飛び付こうとした飯伏をKUSHIDAは逆に雪崩式フランケンで投げていく! さらにドラゴンスープレックスで投げたKUSHIDAは、何とかカウント2で返した飯伏にすかさずバズソーキックを叩き込み、気合いの雄叫びをあげてから渾身のミッドナイトエキスプレスを投下して3カウント!
 とにかくこの日のKUSHIDAからは「飯伏に絶対に勝ちたい!」という意気込みが随所に感じられたのだが、最後は気持ちで上回り飯伏をねじ伏せた感じ。呆然と立ち尽くした飯伏に対し、リング上では歓喜のガッツポーズを作っていたKUSHIDAはインタビュースペースでは「飯伏幸太、何度も言ってますけどすっげぇリスペクトしてますよ。強いし、試合も面白いし。この2点はただの2点じゃないね。勝ったの嬉しいですけど、まだまだ彼との闘いは半永久的に続くと思ってるから。この先何十年プロレスラー生活あるか分からないけど、たまたま今日1回......その中で去年負けたから1勝1敗。これからもやっていきたいですね」と噛みしめるように語った。

110528_NJPW-3.jpg 開幕戦でフジタ"Jr"ハヤトと壮絶なシバキ合いの末、K.I.Dで絞め落とされた金本浩二は、開幕戦でタイチを退けて幸先のいいスタートを切ったケニー・オメガと対戦。真正面からガンガン来るハヤトと違い、変則的な動きで向かって来るケニーのようなタイプは苦手のように思える金本。
 だが、金本はいきなりケニーが仕掛けたコタロークラッシャーをかわすと、蹴りで反撃してから顔面ウォッシュをお見舞い。さらに早くもアンクルホールドを仕掛けていくが、ケニーは花道に出てエスケープ。追いかけていった金本は投げ捨てジャーマンで投げるが、ケニーは着地して今度こどコタロークラッシャーを決める。リングに戻ったケニーはドラゴンスープレックスを狙うが、金本はアンクルホールドで切り返す。するとケニーも金本の足を掴み、掟破りの逆アンクルホールド!
 そこから投げ捨てジャーマン、フランケン、カミカゼと決めていったケニーだが、その場飛びシューティングスターをかわした金本はハイキックを叩き込むと、コブラツイストからニーロックとレッグスプリットの複合技。金本はそこからなおもアンクルホールドで絞め上げていき、ケニーは左足首にかなりのダメージを負ってしまう。それでもジャンピングキックから強引にクロイツ・ラスを狙ったケニーだが、金本は脱出して突進。
 しかし体全体でぶつかっていくようなジャンピングニーをカウンターで叩き込んだケニーは、波動拳からクロイツ・ラスを狙うが金本はまたも回避。
 ファルコンアローで叩き付けてコーナーに登っていった金本だが、追いかけていったケニーは金本を肩車してクロイツ・ラスを狙うが、金本は前方回転エビ固めで切り返す。しかしケニーはなおも回転していき、逆にエビ固めで3カウントを奪ってみせた! この結果、ケニーはパートナーの飯伏とは正反対に2戦2勝。金本はライガー、飯伏と同じく2戦2敗と最悪の出だしとなってしまった。
 また、開幕戦で前年度覇者のプリンス・デヴィットを破ったデイビー・リチャーズは、この日がリーグ戦初戦となる邪道とCHAOS同門対決となったが、頭部にダメージを負いながらもシャープシューターで辛勝。外道もこの日がリーグ戦初戦だったが、同じく技巧派のベテランであるTAKAみちのくとお互いに技の読み合いと切り返し合戦という、非常に見応えのある熱戦の末、TAKAが外道クラッチを狙った外道に秘密兵器のヘビーキラー1号を決めて勝利。邪道&外道は共に黒星スタートとなってしまった。

110528_NJPW-4.jpg リーグ戦以外では5・3福岡大会でTAKA&タイチの反乱に遭い、小島軍(仮)解散に追いやられた小島聡が、その時手を差し伸べた真壁刀義とタッグを結成! 本間朋晃を加えたトリオで、矢野通&飯塚高史&石井智宏のCHAOSと対戦。これまで散々舌戦&激しい試合でぶつかり合った小島と真壁だけに、チームワークが心配された。
 小島とG・B・Hは別々に入場。その後入場してきたCHAOSが奇襲攻撃を仕掛けていくと、迎え撃った小島と真壁が同時に飯塚と矢野をホイップしてぶつけると、ダブルタックルで吹っ飛ばす! いきなり合体攻撃を決めてみせた小島&真壁。だが、本間がCHAOSの反則攻撃に捕まってしまう。だが、真壁も小島も安易に救出に入らず、本間に檄を飛ばす。本間も2人の心意気に応えるように飯塚のブレーンバスターを逆に投げてみせ、ようやく真壁にタッチ。
 真壁がナックルやパワースラムでCHOASを蹴散らしていくと、続いて小島がマシンガン逆水平から「よーし!」。小島軍(仮)時代はブーイングが飛んでいた小島だが、「よーし」も続く「行っちゃうぞバカヤロー」も観客は大合唱! すっかりベビーターンとなった小島に対し、CHAOSはトレイン攻撃を見舞っていくが、真壁が入ってきて矢野と飯塚をダブルラリアットで吹っ飛ばすと、本間が石井にミサイルキック→小島がコジコジカッター。
 さらに真壁と本間が石井にサンドイッチ・ラリアットを叩き込むと、右腕のサポーターを外した小島がダメ押しのラリアットを叩き込んで勝利。心配されたチームワークもまったく危なげなかった小島&G・B・H。試合後、小島が求めてきた"ケジメ"の握手に応じた真壁は「アイツと(の対戦)はもう腹いっぱいだよな? だからよ、闘うよりも組むほうで魅せていったらいいんじゃねぇの? 俺様は第一線走ってんだ。新日本の顔だよな?スーパースターだよ。だからよ、話題産んでナンボだ。(小島とのタッグは)観客が喜ぶじゃねぇかよ。組んで何か生んだほうがスーパースターの仕事としちゃ最高だろ。対面に立ってる野郎よりも、イキイキしてんじゃねぇか。この俺様がバックについてんだ、そりゃ、ノビノビとやるだろうよ。CHAOSの奴ら全滅させてやるよ。面白くなってきたな」と言うと、vs.鈴木みのるに関してはTAKAとタイチに裏切られた小島がまずはケジメをつけてからで、本格的に開戦はそれからでも遅くないとした。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼ダークマッチ 15分1本勝負
○高橋広夢
7分36秒 逆エビ固め
●渡辺高章

▼第1試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Aブロック公式戦 30分1本勝負
●タイチ【2敗=0点】
8分34秒 K.I.D
○フジタ"Jr"ハヤト(みちのくプロレス/九龍)【2勝=4点】

▼第2試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Bブロック公式戦 30分1本勝負
○田口隆祐【2勝=4点】
7分18秒 ミラノ作・どどんスズスロウン→片エビ固め
●佐々木大輔(フリー)【2敗=0点】

▼第3試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Aブロック公式戦 30分1本勝負
●邪道【1敗=0点】
13分1秒 シャープシューター
○デイビー・リチャーズ(フリー)【2勝=4点】

▼第4試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Bブロック公式戦 30分1本勝負
●外道【1敗=0点】
10分1秒 ヘビーキラー1号
○TAKAみちのく(K-DOJO)【1勝1敗=2点】

▼第5試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
真壁刀義/本間朋晃/○小島聡(フリー)
12分28秒 ラリアット→体固め
矢野通/飯塚高史/●石井智宏(リキプロ)

▼第6試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Aブロック公式戦 30分1本勝負
●金本浩二【2敗=0点】
11分43秒 エビ固め
○ケニー・オメガ(DDT)【2勝=4点】

▼第7試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Aブロック公式戦 30分1本勝負
○プリンス・デヴィット【1勝1敗=2点】
8分51秒 ブラディサンデー→片エビ固め
●TJP(フリー)【2敗=0点】

▼第8試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Bブロック公式戦 30分1本勝負
○KUSHIDA【2勝=4点】
12分46秒 ミッドナイトエキスプレス→エビ固め
●飯伏幸太(DDT)【2敗=0点】

▼第9試合 BEST OF THE SUPER Jr. XVIII Bブロック公式戦 30分1本勝負
●獣神サンダー・ライガー【2敗=0点】
17分35秒 卍固め
○ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)【2勝=4点】

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