菅原が日高を下してインターJr王座を奪取!次期挑戦者の藤田峰雄がZERO1入団を表明!大地はドラゲー王者の望月と意地の蹴り合い

110523_Zero1-1.jpgプロレスリングZERO1
レスラーズ
日時:5月23日(月) 開始:19:00
会場:後楽園ホール
観客:非公開

 23日、後楽園ホールで行われたプロレスリングZERO1『レスラーズ』。今大会のメインでインターナショナルJrヘビー級王者の日高郁人が、菅原拓也の挑戦を受けて8度目の防衛戦を行った。菅原に対しては分が悪い日高だが、菅原の"後ろ盾"であるSUWAはNWA公認レフェリーのため、ZERO1のベルトであるインターナショナルJrヘビー級王座を賭けたこの一戦は笹崎レフェリーが公平に裁くことを宣言。さらに日高のセコンドには長年のライバルであるパンクラスの伊藤崇文がつき、日高としては万全の状態でタイトルマッチを迎えることになった。

 菅原のセコンドには日高を裏切った高西翔太がつく。その高西はいきなりロープに飛んだ日高の足をすくって場外に引きずり出すが、追いかけていった菅原のエルボーは日高がかわして高西に誤爆。だが、菅原は場外で日高をツームストンパイルドライバーで叩き付けると、そこから徹底して日高の首を攻撃。
 リングに戻ったあとも首を攻め続けられた日高は、アイルビーバックで形勢逆転を狙ったが、ロープを掴んで場外からリング内に戻ろうとしたところで、またしても高西が介入して阻止。すかさず菅原はドライブスクリューで叩き付けていくと、今度はリング上でツームストンパイルを狙うが、これを何とか逃れた日高はスイングDDTで切り返す。さらにエプロンまで上がってきた高西をフロントキックで叩き落とした日高は、菅原にミサイルキックを叩き込む。だが、スペース・ローリング・エルボーをかわした菅原は串刺しラリアットやDDT、ネックブリーカーなどで攻撃していくが、日高もアサイDDTからミステリオ・ラナを決めると、キックアウトした菅原をヒザ十字固めに捕らえる。
 何とかロープに逃れた菅原だが、日高は足4の字固めに捕らえていく。悶絶しながらもロープに逃れた菅原だが、日高はヒザへのスワンダイブ式ミサイルキックからショーンキャプチャーを狙う。しかし場外では高西がブラックボックスを手に待ち構える。読んでいた日高はスライディングキックで高西を吹っ飛ばすと、菅原に飛び付きリバースDDT。菅原もラ・マヒストラルで丸め込むと、さらに垂直落下式ブレーンバスターを返すが、日高はカウンターの野良犬ハイキックを叩き込むと、ミスティフリップを狙う。
 だが、菅原はコーナーの上に日高を乗せて防御すると、雪崩式十三不塔で叩き付ける。続いて正調十三不塔を狙ったが、これを岩見銀山で切り返した日高は、今度こそショーンキャプチャーを狙うが、菅原はT・C・Oで切り返す! 続く十三不塔を回転足折り固めで切り返した日高は野良犬ハイキックを叩き込むが、菅原は十三不塔の体勢から切り返そうとする日高をそのまま垂直に変型シュバインで叩き付ける! さらに延髄蹴りを叩き込んだ菅原は、満を持して十三不塔で叩き付けて3カウントを奪った。

110523_Zero1-2.jpg 途中高西の介入は多少あったが、悪徳レフェリーMr.SUWAに協力してもらうことなく、完璧な形で3カウント奪った菅原はインターナショナルJrのベルトを受け取ると、勝ち名乗りを渋る笹崎レフェリーに暴行! それを止めに入った"日高の相棒"である澤宗紀が次の挑戦者に名乗り上げようとするが、菅原は即却下! さらに日高のセコンドについた伊藤も「お前は靖国のときに茶々入れて来た奴だよな? まぁお前は面倒臭そうだからいいや」と却下。
 すると、どこかで見たことがある雰囲気だが、一応3・27奉納プロレスでデビューしたばかりのマスクマン・美熊に向かって「オイ、マスクマン、お前どっかで見たことあるな。いいよ。ただし俺は大事にベルトを賭けるんだから、お前は大事なベルトを賭けろ!」と次期挑戦者に指名。すると美熊は自らマスクを脱ぎ、「美熊じゃなくて、藤田峰雄として挑戦します!」と正体が藤田峰雄であると明かした上で、改めて挑戦を表明。菅原は「俺とのタイトルマッチにマスク賭けろって言ったんだよ! まぁいいや、お前にその覚悟があるなら次はお前とやってやる!」と渋々藤田の挑戦を受けることを受諾すると引き揚げていった。
 そして藤田は「あのベルトを獲るために決めたことがあり、それを皆さんの前で発表したいと思います。大谷社長、上がって下さい!」と大谷晋二郎をリングに招き入れる。すると藤田は大谷に向かって「自分はWMFという団体でデビューして6年間、その後フリーで3年やってきました。ずっとフリーでやってきましたが、いまZERO1に上がって、これからもZERO1でやっていきたいです。次、あの菅原拓也のベルトに本気で獲りにいって、本気に勝ちにいきます。そして今後のZERO1ジュニアを自分が盛り上げていきたいと思います。だから自分をZERO1に入団させてください!」と直訴!
 これを聞いた大谷は「みねぴょん! 俺たちに断る理由はないよ」とその場で藤田の入団を承諾。ZERO1所属となった藤田に大谷は初仕事として締めのマイクを任せると、藤田はZERO1本隊のメンバーと共に「いくぞー! いくぞー! いくぞー! いくぞー! スリー、ツー、ワン、ゼロワーン!」と叫んで後楽園大会を締めくくった。なお、藤田は今後ZERO1所属としてZERO1のスケジュールを最優先するが、フリーとしてレギュラー参戦してきた団体にもZERO1所属選手として今後も出来るだけ参戦するとのこと。

110523_Zero1-3.jpg ドラゴンゲート4・12新宿FACE大会に参戦し、望月成晃と友情タッグを組んだ大谷晋二郎が、試合後に「モッチーvs.大地の試合が見たい!」と発言。大谷からの熱烈オファーを受けた望月は、現ドリームゲート王者でありながら、敢えて敵地ZERO1マットに乗り込み、大地と対戦することを決意した。
 先に望月が入場すると、これは後楽園ホールでの初試合となる大地が『爆勝宣言』(通常バージョン)に乗って入場。いきなり望月がサッカーボールキックを叩き込めば、大地もすぐさまサッカーボールキックをお返し。だが、望月は大地の左ヒザを集中攻撃していくと、エプロンでニークッシャー。さらにアキレス腱固めに捕らえていくが、大地は「負けるかー!」と叫びながら空いている右足で望月を蹴っていく。だが、望月は右足も巻き込んでクロスヒールホールドに捕らえる。
 何とかロープに逃れた大地はニールキックを浴びせていくと、ミドルキック3連発で望月をダウンさせる。だが、大地の蹴り足をキャッチした望月はアンクルホールドに捕らえると、ロープに逃れようとする大地はリング中央に引き戻す。どうにかロープに逃れて反撃しようとする大地だが、串刺し攻撃を狙った大地に追走式串刺しフロントキックを見舞った望月は、ランニングローからツイスターを狙う。だが、これをDDTで切り返した大地は蝶野正洋直伝のSTFに捕らえていく。
 望月がロープに逃れてもなかなか離さなかった大地は、続くニールキックはかわされたが、蹴りで反撃してきた望月に父親譲りの水面蹴り! さらに倒れた望月に武藤敬司直伝のシャイニング・ウィザードを発射。そこから故・橋本真也がフィニッシュホールドとして多用していた三角絞めに捕らえていったが、回転して逃れた望月はアンクルホールドで切り返す。そこから望月は厳しい蹴りをガンガン叩き込んでいく。大地もカウント2で返し、さらに望月の蹴りをかわして張り手を見舞っていくが、カウンターで真・最強ハイキックを叩き込んだ望月は、最強ハイキックからの顔面への三角蹴りで粘る大地を沈めた。
 試合後、倒れ込む大地を見つめた望月は「オイ、橋本大地! まだまだ19歳のガキだと思ったけど、なかなかやるじゃねぇか。そもそも橋本さんと武藤さんと蝶野さんの得意技を持っている時点で反則なんだよ。でも今日勝ったのは俺だよ。今日の負けが悔しかったらいつでもやってやるからよ。俺は41歳のオッサンだけど、あと15年は全盛期でやっているから、俺を倒す覚悟が出来たらいつでもかかってこいよ。あとせっかくこういうカードが組まれたんだから、余計なお世話かもしれないけど、今日俺と闘って何か使えるような蹴り技があったら持って帰ってくれや。俺はドリームゲートのチャンピオンだ。立場上強く出ているけど、先に入ってリングの上で『爆勝宣言』を聞けたのは嬉しかったよ」と声をかけると、大地の健闘を称えた。
 インタビュースペースに頭を抑えながら戻ってきた大地は、何度も「チクショー!」「クソ!」と呟きながらも、「初の後楽園で初の勝利を狙うのっておかしいですか? チャンピオンに勝ちたいと思っておかしいですか? 今日、望月さんと試合出来てすごく光栄ですけど、初後楽園で初勝利を収めたかったですね」と悔しさを滲ませた。だが、体の痛みと共に初めての後楽園ホールでの試合を振り返った大地は「僕のやっていたキックボクシングも楽しいですけど、やっぱり僕はこっちのほうがいいかな。痛くても負けてもやっぱり楽しいです! さっきも言いましたけど、初の後楽園だったので望月さんで本当によかったと思います。やっぱり蹴りで蹴って蹴って、蹴られて、僕にもやっぱり蹴りの意地みたいなものがあったので、僕はすごく楽しかったです。すごく首と頭が痛いですけど」と言って、充実した感じの笑顔をチラリ覗かせた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 タッグマッチ 30分1本勝負
KAMIKAZE/○美熊
11分25秒 スワントーンボム→体固め
澤宗紀(バトラーツ)/●マッド・ストーン(NWA)

▼第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
大谷晋二郎/●横山佳和
20分50秒 那智の滝→体固め
○崔領二/佐藤耕平

▼第3試合 「Zvs.U」タッグマッチ 30分1本勝負
関本大介(大日本プロレス)/●植田使徒
17分1秒 ダブルリストロック
○金原弘光(U.K.R.)/高山善廣(高山堂)

▼第4試合 『蹴』シングルマッチ 30分1本勝負
●橋本大地
14分51秒 三角蹴り→体固め
○望月成晃(DRAGON GATE)

▼第5試合 NWA世界チャンピオン襲来! タッグマッチ 30分1本勝負
田中将斗/○柿沼謙太
18分20秒 飛びつき式エビ固め
ザ・シーク(NWA)/●マーク・フセイン(NWA)

▼第6試合 インターナショナルJrヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●日高郁人
26分0秒 十三不塔→エビ固め
[挑戦者]○菅原拓也(フリー)
※第9代王者日高が8度目の防衛に失敗。菅原が第10代王者に

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