目指すは両国のメイン!光留とのDEAD OR ALIVEを制したKUDOや、飯伏から大金星を奪った入江らがKODトーナメントのベスト4に

110521_DDT-1.jpgDDTプロレスリング
KING of DDT TOKYO
日時:5月21日(土) 開始:18:00
会場:新木場1stRING
観衆:471人(超満員札止め)

 21日、新木場1stRINGで行われたDDT『KING of DDT TOKYO』。今大会では7・24両国国技館大会のメインでKO-D無差別級王座に挑戦する選手を決定するKING OF DDTトーナメントの1回戦&2回戦が行われた。
 5・4後楽園大会で行われた組み合わせ公開抽選会によって、1回戦の組み合わせは大石真翔vs.ケニー・オメガ、アントーニオ本多vs.諸橋晴也、KUDOvs.ヤス・ウラノ、佐藤光留vs.松永智充、佐々木大輔vs.スーパー・シット・マシン、HARASHIMAvs.MIKAMI、石井慧介vs.入江茂弘、中澤マイケルvs.飯伏幸太の8試合に決まった。

 新日本プロレスのアメリカ遠征で獣神サンダー・ライガーを破り、JAPWライトヘビー級王座を奪取したケニーは、大石の奇襲攻撃と、丸め込みによる切り返しに苦しめられたが辛くもクロイツ・ラスで勝利。ユニオンを代表してトーナメントに挑んだ諸橋は、KO-D無差別級暫定王者にもなったアントンに素早く河津落としを決めると、そのままエビ固めで抑え込んで勝利。アントンに続き、同じくFrom the Northern Countryの佐々木もシットハート♥ファウンデーション(以下SHF)の介入にあった末、凶器攻撃からのラリアットに沈み1回戦敗退となってしまった。
 優勝候補のHARASHIMAに対し、ベテランのMIKAMIは巧みなインサイドワークを存分に活かしながら、あるゆる体勢からスク〜ルボ〜イを決めていったが、スライディング式スク〜ルボ〜イを辛くも返したHARASHIMAはハイキックを叩き込むと、ジャックナイフ式エビ固めで抑え込んで辛くも勝利。
 もう1人の優勝候補である飯伏は"もう1人のゴールデン☆ラヴァーズ"と言われているマイケルと対戦。マイケルは奇襲攻撃を仕掛けていくが、飯伏はそんなマイケルをラリアットでねじ伏せる! 倒れたマイケルにも飛び込むようにラリアットを浴びせていった飯伏は、オクラホマスタンピートの体勢からマイケルをコーナーに叩き付けようとしたが、これを何とか回避したマイケルはトラースキックで反撃!
 飯伏はダッシュミドルから「外、行くぞー!」と叫ぶが、マイケルはロープを使った急所攻撃から場外乱闘で飯伏を攻撃していく。しかし花道でマイケルのスピアをかわした飯伏はフランケンで投げていくと、改めて会場の外にマイケルを連れ出して自販機の上からケブラーダを発射! リングに戻ったマイケルは再び飯伏と花道でチョップを打ち合うと、「熱くなってきたぜ〜! 火照ってきてぜ〜!」とタイツを脱ぎ出す。
 リングに戻り、飯伏を何とか丸め込んでいったマイケルだが、飯伏はまたもラリアットでマイケルをねじ伏せると、ブレーンバスターの体勢からそのままマイケルを前方に投げ捨てて落とすオレンジクラッシュ(※小橋建太が若かりし頃に使っていた技)というか、投げ捨て垂直落下式ファルコンアローというか、とにかく豪快にマイケルを脳天からマットに叩き付ける殺人技で勝利した。

110521_DDT-2.jpg 1回戦でかつて長い間タッグを組んでいたヤスと激突したKUDOは、ヤスの左腕集中攻撃に散々苦しめられたが、何とかダイビング・ダブルニードロップで逆転勝ち。続いて因縁の相手であるSHFの松永と1回戦から激突した光留は、松永が試合前に高尾蒼馬をセコンドにつけずに控室に帰し、終始クリーンファイトで挑んできたところを見事な腕十字で勝利したのだが、試合後に光留が握手を求めていくと、松永は応じたと見せかけて光留を蹴撃! 高尾が持ち込んだハサミを、松永は光留の右目に突き立てていった。
 2回戦で右目に包帯をして入場してきた光留だが、自らその包帯を取ってリングイン。KUDOと光留は以前対戦した際もかなり激しい試合となったが、今回もサッカーボールキック合戦など、お互いの意地が前面に出たバチバチな一戦となった。光留はヤスが1回戦で徹底的に攻撃したいったKUDOの左腕をワキ固め、腕決め袈裟固め、腕固め、アームロックと集中攻撃していくと、ついにKUDOのクラッチを切って腕十字を完璧に決める。1つ1つの関節技に師匠・鈴木みのるばりの殺気が籠もっていたが、KUDOは辛くもロープに脱出!
 するとKUDOも光留の顔面にナックルパンチを叩き込んでいく。そして8×4からコーナー最上段に登っていくが、光留も追いかけていって雪崩式ブレーンバスターを狙う。だが、前転して先にマットに着地したKUDOはパワーボムで光留を叩き付けると、ジャーマンで投げてからダイビング・ダブルニードロップを投下。しかし、これをかわして自爆させた光留はスタンディングでのアームロックからバックドロップ2連発。KUDOも立ち上がって張り手とエルボー合戦に応じると、そこから両者は意地のミドルキック合戦へ。
 両者フラフラになりながらも倒れずに蹴り合い、何とかKUDOがニーリフトからのグーパンチでダウンさせたが、光留はすぐに立ち上がってニールキックを返し、そのままダブルダウン! どうにか上体を起こした両者は、両ヒザをマットにつけたままヘッドバットを打ち合う。そしてユラリと立ち上がると、何とお互いニヤリと笑いながらゴツゴツとヘッドバットを打ち合う。そこから光留がフロントネックロックに捕らえ、そのままKUDOをコーナー最上段に乗せていく。
 そしてぶら下がり式腕十字を決めていった光留だが、どうにか腕を抜いたKUDOは逆さ吊り状態の光留に垂直落下のダイビング・ダブルニードロップを投下! これだけの技を食らいながらもカウント2で返した光留は、朦朧としながら立ち上がるが、KUDOはそこに容赦ないミドルキックやスピンキックを叩き込むと、ダメ押しのハイキックを叩き込み、ようやく3カウントを奪った! まさしく"DEAD OR ALIVE"と呼ぶに相応しい壮絶なシバキ合いの末、惜しくも敗れた光留は大歓声を浴びると、充実したように見えながらも、悔しさが滲む何とも言えない表情で引き揚げていった。

110521_DDT-3.jpg 1回戦で勢いに乗っている石井を相手に、気合い十分の様子だった入江はゴングと同時に攻撃を仕掛けていく。しかし石井は執拗なニードロップで形勢を逆転すると、気合いもろとも入江の巨体をジャーマンで投げていく。だが、急角度のバックドロップを返していった入江は、ダブルアームDDTを狙った石井を垂直落下式バックフリップで切り返す。さらに、そのまま再び石井を持ち上げ、ロコモーション式で垂直落下式バックフリップを決めた入江が、何とわずか4分4秒で勝利! 入江も石井に負けないくらいの勢いがあるが、この早期決着には場内からどよめきが起こった。
 その入江は2回戦で飯伏と激突。過去飯伏と対戦した際は、いつも以上に潜在能力を発揮する傾向にある入江。またもゴングと同時にエルボーで向かって行くと、串刺しラリアットを叩き込むが、飯伏もすぐにペースを戻す。キャメルクラッチで入江を悶絶させた飯伏はロープに飛ぶが、入江はカウンターでスクラップバスターを決めると、すぐにテディベアを投下。だが、飯伏も蹴りのコンビネーションからその場飛びムーンサルト......ではなく、ムーンサルト・ニープレスを投下! 厳しい攻撃を繰り出す。
 しかし入江はドラゴンスープレックスを狙った飯伏にジャンピングキックを叩き込むと、1回戦の石井戦でも見せた急角度バックドロップで投げていく。さらにコーナー下でテディベアを投下すると、続けてコーナー2段目から→最上段からと連続でテディベアを投下。飯伏もカウンターでハイキックを叩き込むと、デッドエンドのようなジャーマンで入江の巨体を投げてから、豪快なライガーボムで叩き付ける。カウント2で返した入江だが、飯伏はハイキック→ソバット→バズソーキックからドラゴンスープレックス。
 だが、続くクロスボディをキャッチしてパワースラムで切り返した入江は、走り込んできた飯伏にカウンターで垂直落下式バックフリップを決めると、ランニングエルボーを叩き込んで抑え込む。飯伏はキックアウトするが、入江は体重を乗せたエビ固めで再び抑え込む。飯伏も体勢が整っていないため必死でキックアウトするが、入江はなおもエビ固めで抑え込み、何とそのまま3カウントを奪ってみせた!
 入江の大金星に場内からは大「入江」コール。歓喜のガッツポーズをする入江に歩み寄った飯伏は「やられたよ」といった様子で握手を交わし、入江の健闘を称えた。そんな飯伏に入江は深々と座礼。そして鶴見亜門GMがリングに上がり、2回戦で諸橋を必殺のクロイツ・ラスで破ったケニーと、SHFの介入に手こずりながらもマシンを破ったHARASIMA、そして光留との壮絶な試合を制したKUDOも呼び込み、「KODトーナメントのベスト4が決まりました。この4人の中の1人が両国のメインでKO-D無差別級に挑戦することになります。ご期待ください!」と超満員の観客に改めて紹介した。
 試合後、入江は「ベスト4まで残りましたよ。自分みたいな弱小ローカル団体のアホでどうしようもない奴でも、一人前に夢だけは持っていて、凄いデカイ夢だけは持っていて......。でも夢を持っていることが、逆にいつも辛かったし、悔しかったし、空しかった。今日、飯伏さんに勝ったけどまだ優勝はしていない。でも夢には近付いたと思っています。この自分みたいな人間でもデッカイ夢を掴んでやります!」と噛みしめるように言い放った。
 なお、ケニーvs.KUDOとHARASHIMAvs.入江の準決勝、並びにその勝者同士が激突する決勝戦は5・29京都KBSホール大会で行われ、このトーナメントの優勝者が挑戦者として、7・24両国大会のメインでKO-D無差別級王者(石川修司orGENTAROor高尾蒼馬)に挑戦する。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
●大石真翔(フリー)
4分46秒 クロイツ・ラス
○ケニー・オメガ

▼第2試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
●アントーニオ本多(フリー)
6分55秒 エビ固め
○諸橋晴也(ユニオン)

▼第3試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
○KUDO
15分48秒 ダイビング・ダブルニードロップ→片エビ固め
●ヤス・ウラノ

▼第4試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
○佐藤光留(パンクラスMISSION)
8分18秒 腕ひしぎ逆十字固め
●松永智充

▼第5試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
●佐々木大輔(フリー)
7分24秒 ラリアット→片エビ固め
○スーパーシットマシン

▼第6試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
○HARASHIMA
9分50秒 ハイキック→ジャックナイフ式エビ固め
●MIKAMI

▼第7試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメントト1回戦 30分1本勝負
●石井慧介
4分4秒 ロコモーション垂直落下式バックフリップ→片エビ固め
○入江茂弘(チームでら)

▼第8試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント1回戦 30分1本勝負
●中澤マイケル
9分51秒 オレンジクラッシュ→体固め
○飯伏幸太

▼第9試合 QO-DトーナメントCブロック決定戦 5thスレッド 30分1本勝負
○高尾蒼馬
5分55秒 腕ひしぎ逆十字固め
●DJニラ(フリー)
男色ディーノ、美月凛音、平田一喜
※高尾がQO-Dトーナメントのシード権を獲得

▼第10試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント2回戦 30分1本勝負
○ケニー・オメガ
9分12秒 クロイツ・ラス
●諸橋晴也(ユニオン)
※ケニーの準決勝進出が決定

▼第11試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント2回戦 30分1本勝負
○KUDO
17分12秒 ハイキック→片エビ固め
●佐藤光留(パンクラスMISSION)
※KUDOの準決勝進出が決定

▼第12試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント2回戦 30分1本勝負
●スーパーシットマシン
4分38秒 蒼魔刀→体固め
○HARASHIMA
※HARASHIMAの準決勝進出が決定

▼第13試合 KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメント2回戦 30分1本勝負
○入江茂弘(チームでら)
8分2秒 エルボーパット→片エビ固め
●飯伏幸太
※入江の準決勝進出が決定

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