プロ連合軍とはほぼ互角に渡り合ったOUTSIDERだが、前田が連れ来たロシア特殊部隊には完敗!初のタイトルマッチは王者が防衛に成功

110508_Outsider16-1.jpgFIGHTING NETWORK RINGS
THE OUTSIDER 第16戦
日時:5月8日(日)開始:15:00
会場:横浜文化体育館
観衆:3211人(満員)

 8日、横浜文化体育館で行われたFIGHTING NETWORK RINGS『THE OUTSIDER第16戦』。今年から年2回に増えた横浜文体でのビッグマッチだが、2011年最初の横浜文体では通常のシングルマッチに加え、昨年10・11の横浜文体大会での在日米軍との対抗戦に続き、極寒の地であり軍港の街にある"極東名門道場"ウラジオストックジムで鍛え上げられたロシア特殊部隊『スペツナズ』との3vs.3の対抗戦が行われた。

 前田日明代表が開会宣言を行い、日本・ロシア両国歌が吹奏されてから対抗戦がスタートしたため、グッと"リングス"的雰囲気が高まる中、まずは《鳳凰天女 チームWEED 斬り込み隊長》谷博幸と、《アウトサイダー爆撃 ウラジオ・スホーイ》ニコバガマエフ バガマが対戦。バガマは身長こそ小さいが、体付きは筋骨隆々。いきなりストレートを打っていったバガマはテイクダウンを奪うと、いきなり腕十字の体勢へ。谷は回転しながら脱出したが、立ち上がろうとする谷をガブっていったバガマはそのままフロントチョークを極めて一本勝ち。
 ロシア勢がいきなり驚異的な強さを見せたあと、昨年10・11横浜文体で行われた在日米軍との対抗戦で勝利した際には、地元・横浜だけに会場全体が揺れるかと思われるくらい盛り上がった"Mr.OUTSIDER"黒石高大が登場。《あまり私を怒らせない方がいい シベリアの狂犬》キリーフ コンスタンティンと対戦。身長が同じくらいのコンスタンティンにメンチを切っていった黒石だが、ゴングが鳴るといきなりコンスタンティンがパンチの連打で前に出て来る。しかし黒石も冷静に距離を取り、続くスピンキックをかわしていき、さらにコンスタンティンのパンチをかいくぐってタックルを狙う。
 だが、コンスタンティン選手は黒石の首を取ってから倒れ、そのままフロントチョーク! ガッチリ極まったが、黒石はタップをしない。だが、黒石が"落ちて"しまったためレフェリーストップ! 明らかに昨年10月の在日米軍とは違う、圧倒的な強さを誇るロシア特殊部隊!
 そして迎えた最後の3試合目。そうにか一矢報いてほしい日本のアウトサイダー軍だが、《コマンドサンボ提督 技のマトリューシカ》クラット ピターリと対戦した《焼津の暴力マリア》宮永一輝は、ゴングと同時に日の丸特攻隊の如く突進したが、ピターリは冷静に右フックをカウンターで合わせ、モロにもらってしまった宮永はダウン! 即座にレフェリーも試合を止め、何と開始わずか4秒でピターリの勝利という衝撃的な結末だった。結局、アウトサイダーvs.ロシア特殊部隊の対抗戦はロシアの3戦3勝。
 大会終了後、前田代表は「ロシアは強かったねぁ。でも今回のは俺が行ったロシアのジムの中ではレベルは下のほう。よく俺が『(ロシアには)ヒョードルクラスっていっぱいいるよ』って言ったら、みんな『嘘』って言うんですけど、それはロシアに行って実際に見てないからなんですよ。ロシアはまだまだ選手に関しては、とんでもない奴いっぱいいますよ。今日あんな感じなんで、(アウトサイダー側が)もうちょっと強くならんとね。ホント(対抗戦は)出来ないですよね」と、ロシア幻想が膨らむような発言をした。

110508_Outsider16-2.jpg さらに昨年10・11横浜文体ではアウトサイダーの1勝4敗に終わったZSTとの対抗戦だが、今大会ではZSTに加えてパンクラスが運営する本格的なプロ養成ジムP's LABも対抗戦に参戦! アウトサイダーvs.P's LABの対抗戦3試合とアウトサイダーvs.ZSTの対抗戦2試合が行われた。
 まずP's LABの《濱の赤鬼》本田朝樹と《千葉漢塾 南無阿弥陀佛》桜井貴大の対抗戦では、記者会見で散々本田を挑発していた桜井だったが、グラウンドで下になった状態から本田の顔面にヒジ攻撃をしたり、組み付いてきた本田に故意的にヘッドバットをしたことで、前田代表が「(反則行為が)1回や2回じゃないですね。最後も完全に故意の頭突きなので。それをするのは勝てない、泣きそうだっていう証拠なんでね。これはもうしょうがないです。この試合はこちらの反則勝ちです」と本田の反則勝ちと裁定。
 続くP's LABの《リアル アマプロレスラー》ビッグバン・シバターと《宇都宮オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー》菱沼郷の一戦は、プロレスファンとしても知られる菱沼が、新日本プロレスTシャツに『UWFメインテーマ』に乗って入場してくれば、佐藤光留自主興行や変態團興行にも出場しているシバターは、『ハイブリッド・コンシャス』い乗って白覆面に白マント姿で入場と、試合前から異様な状態に。
 さらに試合が始まると、逆モヒカン頭のシバターがアメプロばりのオーバーアクションやロープワーク、モンゴリアンチョップとやりたい放題で変態っぷりを発揮したのだが、鮮やかなバックドロップで投げた菱沼が腕十字を極めて勝利。ある意味で難しい試合を制した菱沼は「前田さん、仕事終わりました」とマイク。
 P's LABの《マッスルクールガイ》依光健太郎と《天才不良品》三枝美洋の一戦は、ほぼ互角の打撃戦だったのだが、アッパーがヒットした三枝が仕留めようと前に出たところに、依光のカウンターパンチがヒットし、三枝がそのまま崩れ落ちたため依光がプロの意地で勝利。アウトサイダーvs.P's LABの対抗戦はアウトサイダーの1勝2敗だった。
 そしてZSTとの対抗戦に出陣した《沼津の一撃空手王》渡辺竜也と、《法曹界の最強戦士 人権派 柔術弁護士》堀鉄平は、この試合がプロデビュー戦。《SWAT!のスピードスター》上原佑介と対戦した渡辺はスピードスターの異名通り高速タックルに来る上原に対し、テイクダウンされながらもすぐに脱出し、上原が執拗に組み付いてきたところを押し潰し、パウンドのラッシュで鮮やかに勝利! 見事プロデビュー戦でZSTの選手を羽破った渡辺は「ちょっと大きいこと言わせてください。ZST? ZSTのプロ? こっちはアウトサイダーのプロだー!」とマイクで絶叫した。
 続いて35歳にしてプロに転向した堀は、《千葉のワルエストラ》山本勇気と対戦。すっかりOUTSIDERでは常連の堀だが、プロデビュー戦ということもあってか珍しく動きが堅い。得意のタックルからのテイクダウンが思うように出来ず、2Rにはタックルにヒザを合わされてしまう。さらに打撃を狙おうと睨み合いになったところで、山本の右ハイキックを顔面にモロにもらってしまいダウン! 山本がトドメを刺そうとパウンドを狙ったところで、堀のセコンドがタオルを投げてTKO負け。
 ZSTとの対抗戦は1勝1敗だったが、堀は試合後に悔し涙。それを見た前田代表は「よもやあのセレブ堀弁護士が、リング上で35歳の男泣きで涙を流すっていうのも、何かちょっときたしね。最初、目でも痛いんかなと思ったら涙を流しててビックリしたんだよね。悔しかったんだろうね」とかなり驚いた様子で語った。

110508_Outsider16-3.jpg OUTSIDERは7月からランキング決定戦を行い、階級別のランキング制を導入。トーナメント優勝者に贈呈されたベルトをタイトル化して、王者はランカー相手に防衛戦を行っていく形になることが決まっているが、今大会では前田代表の「まず第1回のタイトルマッチを彼らでやって火を付けてもらいたい」という要請を受け、OUTSIDER初のタイトルマッチがメインを飾ることになった。
 2・13『第15戦』で70-75キロ級の王者・伊澤寿人と対戦した"格闘技界のトリッキー・ガチャピン"RYOは、途中でローブローをやってしまったものの1R1分35秒KO勝ち。伊澤としては王者の意地としてキッチリ借りは返しておきたいし、RYOとしても勝ったとはいえスッキリしない部分はあることから、今回タイトルを賭けて再戦することになった。
 いきなり開始早々RYOのローキックがまたしてもローブローになってしまい、このカードは呪われているのかと思われたが、幸い伊澤のダメージが軽かったためすぐに試合は再開。グラウンドが滅法強いと評判のRYOはタックルからのテイクダウンを狙うが、伊達がビシビシといいローキックを当てていき、なかなかテイクダウンを許さない。ならばとRYOはアッパーで飛び込んでいき、伊澤を追い詰める。結局本戦2R闘って判定の結果は0-0。
 そこで延長R(マスト判定)へ突入。いきなりカウンターでパンチをヒットさせた伊澤はハイキックも出していく。RYOもパンチで応戦していくが、伊澤は1Rからいい感じで入っているロー。さらにRYOのアッパーもブロックし、タックルも切っていった伊澤は再びアッパーをブロックすると左フックを叩き込み、ついにRYOからダウンを奪う! 立ち上がったRYOに伊澤はハイキックを叩き込むが、RYOも必死に倒れない。なおもヒザ蹴りを入れていった伊澤だが、ここで試合終了のゴング。
 判定はもちろんダウンを奪っている伊澤は3-0で勝利! 激闘を制してOUTSIDER初のタイトルマッチで王座防衛に成功した伊澤は、前田代表から頭にヒョードルやノゲイラも頭に乗せたウイニングローレルを乗せてもらうと、「OUTSIDER初タイトル防衛戦、勝ててよかったです。この大きな地震で日本が1つになれたような気がしています。僕も一応被災地なので、代表して感謝の気持ちを。それとOUTSIDER、やめらんねぇな!」と叫んだ。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

《ヨコハマメタルシティ 凌辱のバッドチューニング》○土橋政春
1R 2分12秒 レフェリーストップ
《足利の筋肉バキバキ野郎 俺がリアルストリート》●R.S.RYO

▼第2試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
《喧嘩百年 格闘チーム 野中動物園 園長》○野中正義
2R 1分16秒 主催者ストップ(前田のタオル投入)
《修羅の道 大分佐伯の若獅子》●成迫想

▼第3試合 シングルマッチ 体重Limit72kg
《宮永一輝推薦 ブラジリアン・ストライカー》○シャンドレ
1R 1分36秒 ドクターストップ(ドクターのタオル投入)
《天下無双の19歳 ノンストップレオパルド》●小澤彪人

▼第4試合 シングルマッチ 体重Limit63kg
《沖縄から本土初上陸 猛毒ゴーヤファイター》△宮良好明
判定0-0 ドロー
《栃木 漆黒の流星》△手塚勇太

▼第5試合 シングルマッチ 体重Limit66kg
《悪魔の子》●RYUYA
1R 1分10秒 KO
《大阪枚方のストリート・キングホーク》○鷹亜希

▼第6試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
《乱闘上等 チームWEEDの闘龍》●小林功介
1R 50秒 TKO(2ダウン)
《宮古島 最強鉄人高校教師》○加藤司

▼第7試合 シングルマッチ 体重Limit61kg
《北海登別の一騎当千アウトロー》●大崎千万
1R 6秒 KO
《大阪ギャング TEAM KINGのマサカリ》○金太郎

▼第8試合 シングルマッチ 体重Limit72kg
《北九州 ストリートの元帥》○曽根修平
2R 45秒 TKO(2ダウン)
《塀から解き放たれた大蛇 八王子アナコンダ》●馬場雅也

▼第9試合 シングルマッチ 体重Limit60kg
《歓楽街の仕分け人》○須藤和哉
ノーコンテスト(矢野選手の体調不良)
《元・船橋夜櫻會四代目総長》●矢野優二郎

▼第10試合 シングルマッチ 体重Limit63kg
《静岡浜松の特攻隊長 3POUND 拳閃》○関谷勇次郎
判定3-0
《渋谷・飛車角道場 アウトロースナイパー》●長嶺勝矢

▼第11試合 シングルマッチ 体重Limit61kg
《沖縄グレイシーコンバット》○宮城貴志
1R 44秒 腕ひしぎ十字固め
《福岡相良のパウンドファイター》●田上健太

▼第12試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
《骨肉裁断 3POUNDの剛腕》○渥美学
1R 2分3秒 ドクターストップ(ドクターのタオル投入)
《漢は花道 火山処大分 ケンカの天才》●花道

▼第13試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
《三嶋剛志連合會長泉"狂鬼"元・六代目総會長》●遠山将志
1R 1分45秒 KO
《天上天下唯我独尊 悪魔の整体師》○ゴッドハンド奥井

▼第14試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
《福岡道場チーム 荒ぶる闘心》○安谷屋智弘
判定3-0
《3POUNDの一撃天使》●MASATO

▼第15試合 震災復興支援チャリティマッチ 体重Limit57kg
《池袋 弐双龍の龍帝》○SHIN
1R 41秒 チョークスリーパー→ギブアップ
《浜松の特攻一番機》●小野裕貴

▼第16試合 震災復興支援チャリティマッチ 体重Limit65kg
《関東CRS連合東京八王子万吉スペクター二十一代元総長》△中澤達也
判定0-0 ドロー
《埼玉白岡町の兄貴分 一蓮托生》△佐藤美朗

▼第17試合 震災復興支援チャリティマッチ 体重Limit60kg
《リアル刃牙》○三上飛鳥
2R 2分7秒 チョークスリーパー→レフェリーストップ
《ゴールデン・ボーイ》●中根佑太

▼第18試合 震災復興支援チャリティマッチ THE OUTSIDERキックルール 体重Limit72kg
《65-70kgトーナメント初代チャンピオン キング・オブ・アウトサイダー 格闘彫師》○吉永啓之輔
2R 1分57秒 KO(2ダウン)
《モンスターファクトリー茨城からの刺客 ケンカバッティングマシーン》●沼尻和之

▼第19試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit72kg
《鳳凰天女 チームWEED 斬り込み隊長》●谷博幸
1R 1分37秒 フロントネックロック→レフェリーストップ
《アウトサイダー爆撃 ウラジオ・スホーイ》○ニコバガマエフ バガマ

▼第20試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit70kg
《横浜義道会初代総長 濱の狂犬》●黒石高大
1R 1分27秒 フロントチョークスリーパー→レフェリーストップ
《あまり私を怒らせない方がいい シベリアの狂犬》○キリーフ コンスタンティン

▼第21試合 アウトサイダーvs.ロシア対抗戦 体重Limit73kg
《焼津の暴力マリア》●宮永一輝
1R 4秒 KO
《コマンドサンボ提督 技のマトリューシカ》○クラット ピターリ

▼第22試合 アウトサイダーvs.P's LAB対抗戦 体重Limit70kg
《濱の赤鬼》○本田朝樹(P's LAB)
1R 3分56秒 反則勝ち(再三に渡る注意によりレフェリーストップ)
《千葉漢塾 南無阿弥陀佛》●桜井貴大

▼第23試合 アウトサイダーvs.P's LAB対抗戦 体重Limit80kg
《リアル アマプロレスラー》●ビッグバン・シバター(P's LAB)
1R 2分47秒 腕ひしぎ十字固め→ギブアップ
《宇都宮オリオン通りの闇皇帝 栃木のラストエンペラー》○菱沼郷

▼第24試合 アウトサイダーvs.P's LAB対抗戦 体重Limit72kg
《マッスルクールガイ》○依光健太郎(P's LAB)
1R 3分14秒 パンチ連打→レフェリーストップ
《天才不良品》●三枝美洋

▼第25試合 アウトサイダーvs.ZST対抗戦 体重Limit56kg
《SWAT!のスピードスター》●上原佑介(ZST)
1R 2分22秒 パンチ連打→ドクターのタオル投入
《沼津の一撃空手王》○渡辺竜也【プロデビュー戦】

▼第26試合 アウトサイダーvs.ZST対抗戦 体重Limit73kg
《千葉のワルエストラ》○山本勇気(ZST)
2R 1分24秒 ハイキック→セコンドのタオル投入
《法曹界の最強戦士 人権派 柔術弁護士》●堀鉄平【プロデビュー戦】

▼第27試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
《第4回大会MVP リアル神代ユウ》○佐野哲也
判定2-0
《群馬のアウトロー魂》●萩原裕介

▼第28試合 シングルマッチ 体重Limit80kg
《元・暴走族"陽炎"第十三代目総長》●大倉利明
判定3-0
《ストリートファイトの重鎮 人生喧嘩任侠》○中村トッシー

▼第29試合 アウトサイダー70-75kg級タイトルマッチ 体重Limit72kg
[王 者]《70-75kgトーナメント初代チャンピオン アブダビコマンダー》○伊澤寿人
判定0-0(延長判定3-0)
[挑戦者]《柔道四段 格闘技界のトリッキー・ガチャピン》●RYO
※初代王者・伊澤のが初防衛に成功

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