仁義ってことで、黒髪に染めて奈苗とタッグを組んだ世IV虎に、夏樹&美闘に勝利した奈苗が「一流のプロレス教えてやる」と言うと...

110424_Stardom-1.jpgスターダム
grows up stars2011
日時:4月24日(日) 開始:12:30
会場:新木場1stRING
観衆:305人

 24日、新木場1stRINGで行われたスターダムSeason2『grows up stars2011』。旗揚げ第2弾シリーズの開幕戦となる今大会では、4・10旗揚げシリーズ最終戦でシングルマッチを行った高橋奈苗と世IV虎が初タッグを結成!

 試合後に「髪の毛を黒に染め直して正統派としてやったらどう?」とアドバイスした奈苗だが、今後世IV虎を正統派に"教育"していくという。ひとまず「仁義なんじゃないかな」ということで奈苗とタッグを組むことを了承した世IV虎だが......。対するは4・10新木場大会の大会終了後に奈苗に噛みつき、ハイスピード王座の奪回を約束した夏樹☆たいようが、"舎弟"世IV虎のライバルである美闘陽子と初タッグを結成。4者のそれぞれの思惑が絡み合うこのタッグマッチとなった。
 美闘、夏樹、世IV虎、奈苗の順に1人ずつ入場すると、ヤンキー座りする世IV虎を早速注意して立たせる奈苗。すると世IV虎も目深に被っていたパーカーのフードを外し、何と真っ黒に染めた長髪を披露! さらにその長髪をサラリとかき上げると、正座して一礼した世IV虎を見て場内がどよめく一方、思わず笑顔を見せる奈苗。"更正"したようにも見える世IV虎は夏樹"親分"とは握手を交わしたが、美闘が差し出した握手には応じると見せかけてスカしていった。
 ゴングと同時に奈苗にドロップキックを見舞っていった夏樹は、奈苗が世IV虎にタッチすると「黒髪似合わねぇぞ!」と叫びながら腹固めのような羽根折り固めを決めて悶絶させる。さすがに"舎弟"世IV虎のことはよく分かっており、いきなり関節技で勢いを止めてみせた夏樹は、初タッグの美闘とも美闘のミドルキック→夏樹のフェースクラッシャーと、なかなかの連係攻撃を繰り出していく。そして奈苗と美闘の初対決になると、いきなり奈苗がコーナースプラッシュを見舞っていくが、体勢を入れ替えた美闘はエルボーを連打。さらに得意の蹴りを入れてから夏樹との合体ブレーンバスターを狙うが、これは奈苗が逆に2人まとめて投げていく。
 さらに奈苗は美闘をカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げてからコーナーに叩き付けて逆さ吊りにすると、世IV虎を呼び込んでホイップしようとするが、世IV虎は「お前が行けー!」と叫びながら逆に奈苗を美闘に向かってホイップ! 奈苗がコーナースプラッシュを決めると、続いて世IV虎もコーナースプラッシュ。美闘も相手が世IV虎になると、負けられないという気持ちが強くなり、蹴りを返してからコーナー二段目に飛び乗ってのミサイルキック。続いて夏樹も世IV虎の手を取ってコーナーに駆け上げると、そのまま奈苗にミサイルキックを叩き込んでから世IV虎をアームドラッグで投げ飛ばす。
 しかし世IV虎も夏樹をスリーパーに捕らえると、そのままスリーパースイングでブン回す。夏樹もスピードでかく乱して世IV虎の攻撃をかわすが、エプロンから奈苗が羽交い締めにすると、世IV虎が飛び付いていってバッククラッカー。さらに美闘にはアトミックドロップを決めていく。夏樹&美闘は合体攻撃を狙うが、ダブルラリアットで逆に吹っ飛ばした世IV虎。背後から夏樹が飛び付くが、さらに背後から奈苗が飛び付くと、3人まとめて美闘に倒れ込む! さらに奈苗&世IV虎は同時にデュランダルを決め、そこから奈苗は美闘にバックドロップを狙うが、踏ん張った美闘は奈苗の延髄蹴りもブロックしてハイキックを叩き込むと、バイシクルキックからスピンキック、袈裟斬りチョップを落とす。
 コーナーに登った美闘を追いかけた奈苗だが、背後から飛び付いていった夏樹が奈苗を雪崩式バックドロップで投げると、立ち上がったところに美闘がミサイルキック。さらに奈苗と世IV虎を場外に追いやって夏樹が三角跳びプランチャを発射。リングに奈苗を戻した夏樹はイグチボムで叩き付けてからコーナーに登るが、追いかけていった奈苗は雪崩式ブレーンバスターで投げていき、さらに世IV虎がセントーンを投下したところに奈苗が冷蔵庫爆弾!
 カウント2で返した夏樹を奈苗がバックドロップ・ホールドで投げるが、美闘がカウント2でカット。奈苗&世IV虎はサンドイッチ・ラリアットを狙うが、これをかわした夏樹は美闘と同時ジャーマンで奈苗&世IV虎を投げると、奈苗にムーンサルトアタックからのモモ☆ラッチを決めていったがカウントは2。20分を経過し、夏樹はたいようちゃん☆ボムを狙うが、踏ん張った奈苗は張り手を叩き込むと、それでももう一度たいようちゃん☆ボムを狙った夏樹をフェースバスターで叩き付けてからのシャイニング延髄斬り。美闘がハイキックで夏樹を救出しようとしたが、奈苗がかわして夏樹に誤爆! そこをすかさず奈苗がナナラッカで叩き付けて3カウントを奪った。

110424_Stardom-2.jpg 試合後、倒れた夏樹を指差した奈苗が、世IV虎に向かって「世IV虎、初タッグ勝ったぞ、オラ! いつも世IV虎が親分、親分言って慕っている夏樹、この姿を見ろ。これが現実だ。お前は黙ってアタシに付いて来い。一流のプロレス教えてやるよ」と言う。奈苗からマイクを渡された世IV虎は考え込むが、マイクでしゃべろうとした瞬間、「お前ふざけるな!」と奈苗に殴りかかっていく!
 慌てて周りが止めに入るが、世IV虎は「テメーよ、うちの親分のことを侮辱してんじゃねぇぞ! 今回は仁義ってことでタッグ組んでやったけど、自分は親分と組みたいんだよ。そして高橋奈苗を倒したいんだよ! 自分の親分は夏樹親分しかいないんですよ!」と返事すると、「ここにいるお客さんだって高橋奈苗のメインなんて見たくないでしょ? 次回の大会ではウチと親分のシングルがメイン。みんなだってウチと親分の熱い闘いがメインのほうがいいですよね?」と観客に問いただす。
 観客としては奈苗のメインが見たくないわけじゃないという感じで、やや微妙な反応だったのだが、世IV虎は「みなさんの大声援が期待の表れだと思うので、熱い試合をして皆さんの期待に応えられるように頑張ります」とポジティブに解釈すると、夏樹を連れて引き揚げてしまった。すると客席からは締めのマイクを美闘にやってもらいたいとばかりに美闘コールが起こり出す。
 奈苗が「勝ったのは私なんだよ!」と主張するが、美闘は「私、いまちょっと立場がないんで、私が締めないといけないんです」と言い張り、結局最後は美闘の「We are スターダム!」で大会を締めくくった。その後、インタビュースペースで奈苗がコメントをしていると、「テメーいつまでしゃべってんだよ!」と言いながら夏樹&世IV虎が乱入! 「しゃべること一杯あんだよ! あんなたちは今日闘ったんだろ? 私がプロレスのどういうのを教えていこうかって話を......」と反論しながらドッカリイスに腰掛ける奈苗だが、世IV虎は「教えてもらわないからいいですよ!」と言いながら奈苗をどかして、夏樹と共にイスを占拠。渋々奈苗が退場すると、夏樹は「世Ⅳ虎はやっぱり、金髪のほうが、世Ⅳ虎らしいと思うよ」と世IV虎の個性を尊重。世IV虎も「自分もちょっとおかしいと思うんすよ。なんで人にばっかり黒髪にしろって言っといて、あの人自分が金髪なんですか?」と嘲笑しながら吐き捨てる。
 そして夏樹は「ウチらの世代を見ても、最近(栗原)あゆみが田村(欣子)さんから勝ったり、華名が里村(明衣子)さんから勝ったりしたけど、やっぱそれだけじゃ、プロレス界は何も変わらない。本当は上を倒すことよりも、ウチらが闘っていかなければ時代は変わらないんじゃないかって思ってたんです。でもやっぱりスターダムに入って、自分は変わりました。自分が倒すべき人は高橋奈苗しかいないし、自分が闘っていくべき人はスターダムのメンバー。世Ⅳ虎、陽子、ゆずポンのほうが、よっぽどアイツらより凄いと思う」と語った。
 SUN時代に一度シングルで奈苗に勝っている夏樹だが、そのときは周りからも「まぐれ」とか言われたという。だが、「次、奈苗さんから勝つときは、絶対まぐれだなんて言わせない! 次、自分が勝つときは時代が変わるときだと思ってますし、それがトップを獲ることだと自分は思ってるんで。絶対に諦めません!」と言うと、次回大会のメインで世IV虎と師弟対決を行うことに関しても「これがスターダムっていう試合をプロレス界に突き付けたい」と語り、一方の世IV虎も2010年女子プロレス対象の奈苗から「一流のプロレスを教えてやる」と言われたが、「あの人と同じファイトスタイルにはなりたくないので。自分は自分でそういうのをコツコツ見つけていきたい」と、あくまでも我が道を行くことを強調した。

110424_Stardom-3.jpg この日第1試合で行われたキッズ・ファイトで、夢の相手として登場したのは「黄色い仮面のグラレスラー」ことゆずポンマスク。タイガーマスク風のマスクに、見覚えのある黄色のコスチュームで登場したゆずポンマスクは、夢の柔軟性になかなか技が決められなかったが、パワーの差を存分に活かしてジャイアントスイングでブン回していったが、夢は目が回りながらも酔拳のようにゆずポンマスクの攻撃をかわすと、ゆずポンマスクの首4の字固めを反転して首を抜き、変型のクルックヘッドシザースで切り返してみせる。さらに、シャイニング・ローリングソバットからニールキックを叩き込むと、コーナー最上段からクロスボディを発射し、わずか3分間の間にゆずポンマスク以上に機敏な動きを見せた。
 一方、ゆずポンマスクによく似た(?)愛川ゆず季は4・10新木場大会で対戦した際にブラジリアンキックで大いに苦しめられた星輝ありさ、飛び技と関節技の二刀流で着実に成長している岩谷麻優の3人で3WAYマッチに初挑戦。ゴングと同時に星輝が愛川に蹴りで向かっていくと、岩谷もエルボーで愛川に向かっていく。
 2vs.1の図式になるかと思われたが、愛川がダウンすると岩谷はすぐさま星輝にエルボー。背後から愛川が星輝を羽交い締めにすると、岩谷がドロップキック。だが、一転して星輝が岩谷に反撃すると愛川は横から星輝を応援。星輝が逆エビ固めを狙うと、ちゃっかりアシストしていき、キャメルクラッチで加勢。キャメルクラッチに捕らえられた岩谷を蹴っていった星輝は、ロープで勢いを付けると岩谷にランニングロー......かと思いきや、背後から愛川にランニング式サッカーボールキック!
 さらに星輝は流れ星固めに岩谷を捕らえていくが、愛川がエプロンから星輝を羽交い締めにし、そこに岩谷がドロップキックを放っていく。しかし星輝がかわしたため愛川に誤爆し、愛川は場外に転落! 怒った愛川は星輝に蹴り合いで挑んでいくが、そこに岩谷が入っていこうとすると、2人から「お前は邪魔なんだよ」と言われてしまう。しかし岩谷は2人の蹴り足をキャッチすると、ジャックナイフ式エビ固め。カウント2で返した愛川は、倒れた星輝に岩谷を持ち上げてフェースバスターのような形で叩き付けると、そのままもう一度岩谷を持ち上げて今度はマットの上にフェースバスター!
 さらに星輝に卍固めを決めた愛川だが、岩谷がカット。「お前邪魔するな!」と岩谷を吹っ飛ばした愛川は星輝にYKレッド(カカト落とし)を狙うが、蹴りで迎撃した星輝は得意のブラジリアンキックを叩き込む。さらにダブルニーを落としてからコーナーに登るが、岩谷が近付いていってデッドリードライブで投げていき、逆にコーナーに登っていく。今度は星輝が追いかけていくが、星輝の腕を掴んだ岩谷はそのままダウンしていた愛川にアラビアンプレスを投下!
 怒った愛川だが岩谷がコルバタで投げると、そこに星輝がサッカーボールキック。そこから岩谷が星輝にフロントネックロックで飛び付くが、愛川はその状態の2人をまとめてラ・ゆずヒストラルで丸め込むがカウントは2。ならばと2人の首を両肩に固定すると、まとめてゆずポンスタナー! 続くYKブルー(後ろ回し蹴り)は星輝がかわして岩谷にクリーンヒット! ならばと愛川は星輝にYKレッドを狙うが、またも蹴りで迎撃した星輝は愛川にブラジリアンキックを叩き込むと、ダウンしていた岩谷をオクラホマロールで抑え込んで3カウントを奪った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 キッズ・ファイト〜夢のプロレス物語〜 3分1本勝負
△夢
時間切れ引き分け
△ゆずポンマスク

▼第2試合 須佐えりChallenge to enemy 20分1本勝負
●須佐えり
10分22秒 アンクルホールド
○悲恋(センダイガールズ)

▼第3試合 スターダム・スペシャル3WAYマッチ 30分1本勝負
○星輝ありさ
8分20秒 横入り式エビ固め
●岩谷麻優
※もう1人は愛川ゆず季

▼第4試合 スターダム最強タッグ戦 30分1本勝負
○高橋奈苗/世IV虎
21分27秒 ナナラッカ→エビ固め
●夏樹☆たいよう/美闘陽子

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