NJC覇者の永田と35分を超す熱戦を制した棚橋は、思い出の地・仙台のことを思い涙!飯伏が中邑に触れてさらに覚醒!?
新日本プロレス
NEW DIMENSION~Pray,Hope,Power~
日時:4月3日(日) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:2025人(超満員札止め)
3日、後楽園ホールで行われた新日本プロレス『NEW DIMENSION〜Pray,Hope,Power〜』。新日本としては震災後初の後楽園大会では、被災地となった仙台で今年2月にIWGPヘビー級王座を奪取した棚橋弘至が、今年の『NEW JAPAN CUP 2011』で優勝した永田裕志の挑戦を受けて2度目の防衛戦を行った。
8日に開幕する全日本プロレスの『チャンピオン・カーニバル』出場が決まっている永田としては、ここで王座を奪取して王者として全日本マットに乗り込みたいところだが、棚橋に負けじとNJCのトロフィーを持参して青義軍+天山広吉を従えて入場。そして中邑真輔も本部席を陣取り、5月にプロレスデビュー戦を控えているK-1ファイターの長島☆自演乙☆雄一郎もリングサイドからこの試合を見守る。
まずはオーソドックスなじっくりとした立ち上がりだが、棚橋と対峙した永田はわざと脇を開けて「蹴ってこい」とアピール。棚橋がすかさず蹴っていくと、蹴り足をキャッチしてエルボー。さらに棚橋がボディスラムで叩き付けて観客にアピールしていると、永田は背後からローキック。棚橋特有の試合の進め方をさせない永田。だが、棚橋もロープ際で永田のフロントキックをかわすと、エプロンからロープ越しのドラスクを決めて、場外に転落した永田にエプロンからトペコン発射。
ここから棚橋は永田の左ヒザを集中攻撃していき、足4の字固めで悶絶させる。何とかロープに逃れた永田は、カウンターでキチンシンクをお見舞いすると、そこから棚橋に対して左腕への集中攻撃で反撃。ショルダーアームブリーカーからワキ固めを食らい、左腕に大きなダメージを負ってしまった棚橋は右腕一本でエルボーを打っていくが、永田は腰の入ったエルボーを返すと、棚橋の左腕を蹴っていく。
だが、蹴り足をキャッチした棚橋はドラスクを決めると、低空ドロップキック、ドラスクで永田の左ヒザを再び集中攻撃。試合時間は20分を経過し、棚橋はローリングセントーンからスリングブレイドを狙うが、永田はナガタロックIIで切り返す。さらに投げ捨てジャーマンやエクスプロイダーで投げていった永田は、棚橋の張り手を受け止めると、往復ビンタを連打!
ヒザをついた棚橋に強烈な張り手を叩き込んだ永田は、倒れた棚橋を引き起こしてジャンピングキック。これをかわした棚橋はグラウンド・ドラゴンスクリューを決めると、テキサス四つ葉固め。さらにスリングブレイドから抱え込み式ファルコンアローで叩き付けてからコーナーに登る。追いかけていった永田だが、ヘッドバットで叩き落とした棚橋はクロスボディ式のハイフライフロー。これをヒザ蹴りで迎撃した永田は棚橋をコーナーの上に乗せると、トップコーナーから雪崩式フロントスープレックス。
30分を経過し、永田はドライブスクリューからバックドロップを狙うが、棚橋は空中で体を捻ってファイナルカットのような形で押し潰す。永田はフロントキックを放っていくがキャッチした棚橋は軸足の左ヒザに低空ドロップキック。そこからもう一度テキサス四つ葉固めを狙うが、永田は下から切り返して腕固めへ! 何とかロープに逃れた棚橋だが、永田はマジックスクリュー、バックドロップ、後頭部への串刺しニー。
朦朧とする棚橋をコーナーに乗せて雪崩式バックドロップを狙った永田だが、棚橋は体を捻って押し潰すと、ドラゴンスープレックスと思わせてからのダルマ式ジャーマン。35分が経過し、コーナーに登った棚橋は立ち上がった永田にクロスボディ式ハイフライフローを放つと、間髪入れず再びコーナーに上がり正調ハイフライフローを投下して3カウント!
しばらく棚橋も永田も大の字に倒れたままだったが、立ち上がった棚橋は歓喜の勝ち名乗りを受ける。すると、そこに田中将斗が現れてエプロンから「オイ、永田! お前が勝とうが負けようが関係ない。俺は絶対にお前を追い詰めたるからな!」と永田に向かって宣戦布告。これを聞いた永田は「分かっているよ、お前が俺と闘いたがっているのは。でも今日一晩だけ休ませてくれ」と返答。棚橋が「オイ、田中。次はお前か?」と次なる挑戦者かどうか尋ねると、割って入るように本部席で見ていた中邑がリングイン。
そして「棚橋ーっ! どうだ、鬱陶しくねぇだろ。お前のベルト、挑戦させてくれ。(IWGP)実行委員はどうでもいい。いまお前が決めてくれ」とかつて棚橋が言った「どうだ鬱陶しいだろう」の逆バージョンを用いて棚橋への挑戦を表明。これを聞いた棚橋は「真輔、次はお前だ!」と即決。その様子を見ていた永田は「棚橋、今日のところはもの凄い強かったよ。新日本の立派なエースだよ。ただし俺は必ずここに帰ってくるから。そのときはそのベルトを必ず取り戻すから。2011年、俺のテーマはアンチエイジング!」と潔く負けを認めた上で、再びIWGP戦線に戻って来ることを宣言。
「永田さん、またここで会いましょう」と答えてガッチリ握手を交わした棚橋に、超満員の観客は「タナハシ、サイコー!」のコールを送る。これを聞いた棚橋は一度はリングを降りかけたが、再びリングに戻ってエアギターを披露。さらにアンコールに応えて2度エアギターを披露した棚橋は、最後は「後楽園ホールの皆さん、愛してまーす!」と決め台詞で締めた。
棚橋らしくハッピーで明るく大会を締めくくったが、インタビュースペースに入ってきてイスに座った棚橋は、ずっと我慢していたものが堪えきれなくなったかのように「やっぱり今こういう状況の中で、試合があって、元気出したいじゃん。元気伝えたいし、これが俺なりの表現であり、皆にあげられるものです。あの時(=2月の仙台)、応援してもらったから今がある。こういう状況だから、絶対に諦めないでやりました。(仙台のファンには)ありがとう。本当に、ありがとう。皆のお陰でプロレスが出来るし、毎日感謝してる。被災地のことはずっと応援してます」とIWGP王座を奪取した仙台のことを思い涙した。
それでも棚橋は最後に「(雰囲気が)暗いっすね。明るくいきましょう! あ、俺のせいか! 俺のせいか......そっかぁ。元気出していきましょう!」と自分に言い聞かせるように、エースらしく明るく前向きに行こうと呼び掛けた。
棚橋のIWGPヘビー級王座への挑戦を表明した中邑はこの日、邪道&外道と組んで中西学&飯伏幸太&ケニー・オメガと対戦。飯伏との対決に注目が集まったが、飯伏はリングインすると中邑を指名。リクエストに応えて中邑がリングインすると、両者はUWFスタイルのように蹴りと掌底を牽制しながら打っていく。
そして中邑が飯伏の蹴り足をキャッチして押した倒すが、中邑の蹴りをかわした飯伏は蹴りのコンビネーションからその場飛びムーンサルト。しかし続くミドルキックをキャッチした中邑は飯伏の左ヒザに関節蹴り。悶絶した飯伏の左ヒザをなおも攻撃したいった中邑は、飯伏をコーナーに乗せて串刺しニーで突き上げる。タッチを受けたケニーが1人で邪道&外道の2人を相手に懸命に攻撃していくが、邪道はケニーをクロスフェース・オブ・JADOに捕らえる。
これを飯伏がカットすると、飯伏は邪外道のトレイン攻撃をマトリックスでかわしてウラカンホイップで2人まとめて投げていく。そこからケニーと2人同時にカミカゼを決めると、ゴールデン☆ラヴァーズは2人同時その場飛びシューティングスターを投下、場外にエスケープした邪外道だが、ゴールデン☆ラヴァーズはクロススラッシュを発射! リングに戻ったケニーは邪道にクロイツ・ラスを狙うが、これは中邑がカット。
ケニーがようやく中西にタッチすると、いきなり中邑がボマイェを放っていくが、キャッチした中西は投げ捨てデスバレーボムのような体勢で中邑を叩き付け、場外に出たところにプランチャ。さらにリングに戻ってミサイルキックで吹っ飛ばしていった中西は、またも放った中邑のボマイェをキャッチしてアルゼンチン・バックブリーカー。そしてバックブリーカーで叩き付けた中西は、大☆中西ジャーマンを狙ったが邪道が途中でカット。
中西が邪道に気を取られていると、試合の権利がある中邑が中西の後頭部にボマイェを叩き込み、続いて正面から正調ボマイェを叩き込んで3カウント。敗れた中西は飯伏の肩を借りて引き揚げていったが、飯伏は「負けたんですけど、ちょっと楽しかったですね。自分を覚醒させるために、自分が一番得意な打撃で中邑さんとはちょと勝負したかったんで、先に仕掛けました。(中邑は)まだまだ全然出し切ってないじゃないですか。もっとやりたいですね」と中邑との対戦は飯伏をさらに覚醒させる闘いになると、NEXTに期待を寄せた。
なお、この日が新日本所属となっての初戦だった元SMASHのKUSHIDAはライオンマークの入ったコスチュームとTシャツで登場し、気合いの入ったいい動きを見せていたが、TAKAみちのくにムーンサルトプレスを投下したところで、セコンドのタイチがレフェリーの足を引っ張ってカウントを阻止すると、そんまま乱入してKUSHIDAにトラースキック一閃。そこからTAKAがみちのくドライバーIIで叩き付けて3カウント。新日本所属第1戦は、何とも悔しい形で黒星となってしまった。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
三上恭佑/●高橋広夢
8分0秒 パイルドライバー→体固め
○キラーラビット/キラーラビット
▼第2試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
獣神サンダー・ライガー/タイガーマスク/●本間朋晃
7分51秒 鬼殺し→片エビ固め
○矢野通/飯塚高史/石井智宏(リキプロ)
▼第3試合 6人タッグマッチ 20分1本勝負
天山広吉/井上亘/●キング・ファレ
11分35秒 スライディングD→片エビ固め
○田中将斗(ZERO1)/内藤哲也/高橋裕二郎
▼第4試合 CMLL世界ウェルター級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○田口隆祐
12分17秒 どどん→エビ固め
[挑戦者]●円華(フリー)
※第25代王者が初防衛に成功
▼第5試合 スペシャル6人タッグマッチ 30分1本勝負
●中西学/飯伏幸太(DDT)/ケニー・オメガ(DDT)
16分31秒 ボマイェ→片エビ固め
○中邑真輔/邪道/外道
▼第6試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
真壁刀義/●KUSHIDA
12分40秒 みちのくドライバーII→片エビ固め
小島聡(フリー)/○TAKAみちのく(K-DOJO)
▼第7試合 IWGPヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]○棚橋弘至
35分30秒 ハイフライフロー→片エビ固め
[挑戦者]●永田裕志
※第56代王者・棚橋が2度目の防衛に成功
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