メインで連勝した"番長"世IV虎が「ウチらの時代が来てる!」と言えば、愛川は「世IV虎ちゃんには度胸がない!」とバッサリ

110227_Stardom-1.jpgスターダム
旗揚げシリーズ〜スターティング 2011〜
日時:2月27日(日) 開始:12:30
場所:新木場1stRING
観衆:335人(満員)

 27日、新木場1stRINGで行われたスターダム『旗揚げシリーズ〜スターティング 2011〜』。旗揚げ第3戦となる今大会では、世Ⅳ虎と愛川ゆず季が激しいライバル意識をぶつけあえば、"次期エース候補"美闘陽子は第1試合で試練の2連続シングルマッチに挑戦。また"女子プロレスNo.1"高橋奈苗に新人が挑戦するSTARDOM PASSION INJECTION〜情熱注入〜では開始ゴング前に岩谷麻優が泣き出してしまう場面や、スターダム名物のキッズ・ファイトに初めて団体外の選手である広田さくらが登場するなど盛り沢山の内容となった。

 前回、メインで美闘&愛リス組に勝利した夏樹&世Ⅳ虎は、場外からバイクに乗って登場! これまでユニオンの木高イサミや666の宮本裕向らがバイクで入場してきたことはあったが、女子レスラーでは恐らく初。さすがは"親分"夏樹と"番長"世IV虎のコンビだ。さらに世Ⅳ虎は試合前から愛川に掴みかかり、夏樹と二人がかりで愛川自慢の100cmバストにターゲットを定めて攻撃を浴びせる。愛川と星輝もブラポンキック(=ゆずポンキックとブラジリアンキックで相手を挟み打ち)を世Ⅳ虎に浴びせるなど懸命に反撃したが、連係の上手さは夏樹&世Ⅳ虎が一枚も二枚も上。最後は夏樹がムーンサルトでフィニッシュ。
 世Ⅳ虎が「親分、今回も最高っすよ! マジでウチらの時代が来てますよ!」と言うと、夏樹も「もっと強い相手がいねえのかな!」とイケイケモード。これを見ていた愛川はリングに上がると「夏樹さん、私とタッグを組んだ方がいいんじゃないですか!」と夏樹を勧誘したが、これに世Ⅳ虎が激怒し「負けといて何をいってんだよ!」と愛川にケンカを売った!
 世Ⅳ虎と愛川の舌戦は試合後も収まらない。世Ⅳ虎は「あんなキックで3カウント取れると思ってたの? びっくり」。これに対して愛川は「試合前からあんなに言われてたんだから、私をフォールしてほしかった。ありさちゃんを狙って、ゆず季に負ける度胸がなかった。世Ⅳ虎ちゃんにはビキニになってポーズを取る度胸がないんです。グラビアを舐めないでほしい。(世Ⅳ虎とのシングルは?)やってみたいですね。体は大きいんですけどまだ度胸が備わってないんじゃないかと思いますから」とこちらも喧嘩腰。芸能界の荒波に揉まれてきたグラレスラーと、路上の抗争を生き抜いてきた17歳のヤンキーがリング上で決着をつける時は来るのか!?

110227_Stardom-2.jpg 前回、メインのタッグ対決で世Ⅳ虎に敗れて「出直し」となった美闘陽子。第1試合で須佐えり、愛リスとのシングル2連戦に臨み、須佐の腕十字やアームロックで痛めつけられ、愛リスにはルチャ独特の動きに苦しんだが、持ち前のパワーと蹴りで反撃して2連勝。美闘は「勝ててよかったです。もっと練習して女子プロ界NO.1の奈苗さんとシングルをやりたい」。またこの2連戦をリングサイドで見守っていた世Ⅳ虎について「視線を感じました。様子をうかがってたみたいですけど、眼中になかったので」とサラリ。あくまで「ターゲットは奈苗さん」。

 第2試合は現在32歳の広田さくらが8歳の夢とのキッズ・ファイトに登場。先に入場した広田は「なぜスペシャルゲストの私が青コーナーなんだ~!」とまずクレームを付けると「女の魅力を伝授にしに来ました。だから相手の唇を奪うときめきメモリアル、相手の肛門を奪うポラギノールを使う!」と教育的配慮のかけらもない挑発。試合では夢が無尽蔵のスタミナからハイキック、マウントからの張り手連打と猛攻を浴びせてフォールへ。広田はカウント2で返すが、試合後は息も絶え絶え。その様子を冷ややかに見つめる夢に広田は「なんで息一つ切れてねえんだ! ハア、ハア、今日は、3分、だから、これぐらいにしといてやる!」と叫ぶと最後はなんと「お前の母ちゃん、でべそ!バーカバーカ!」と今どきの小学生でも使わないような悪口を言い放って退場。悪い大人の見本を見せられた夢の成長が心配である。

 高橋奈苗が新人の挑戦を受けるシングル4連戦・STARDOM PASSION INJECTION〜情熱注入〜。第2戦の今回は岩谷の出番だったが、何と高橋がリングインすると岩谷の目から涙があふれる。これに激怒した高橋、「泣いてんじゃねえぞ!」と張り手。さらに、ラリアット、ボディスラム、コーナースプラッシュで怒濤の攻め。逆エビ固めでは「ギブアップしろ!」という高橋の叫び声と岩谷の「ギャー!」という悲鳴が交錯する場面も。しかし岩谷は粘りを見せてカウント2で返し、逆にアームロックで切り返す場面も。最後は高橋が冷蔵庫爆弾でフィニッシュ。
 会場からは岩谷の健闘に拍手も送られたが、試合後、高橋は岩谷に「なんかパッションがありすぎて、試合前から泣いてたらお客さんには『高橋が勝つんだな』って勝敗が見えてた。そんなんじゃダメ! 戦うためにプロレスをやっているんだから。技だけじゃない、気持ちが一番大事! ありさと同じになるけど体と心を作って次は今回以上のものを見せてください」と岩谷に諭した。その上で「今日は自分の弱みも見つけました。親心自分が甘かった」と反省も。岩谷は泣きじゃくりながら「緊張でこらえられなくなって、奈苗さんの入場曲を聴いたら怖くなって。技の一つ一つも痛いし、バックドロップも強くて、負けたくない気持ちはあったので何とか返して前回よりは良かったかなと思います。心も体も鍛えて貰って、成長していけたら」。

 大会を振り返り、風香GMは「メインでは力の差を感じました。美闘と世Ⅳ虎が新人の中では別格。下の子たちにはもっと伸びて育ってほしい」。また旗揚げシリーズ最終戦の3月27日に高橋とのシングルが決まっている世Ⅳ虎が「普通ぶっつぶすだけ」と言い放ち、高橋が「楽しみにしてます」と怒りで声を震わせる場面も見られた。(スポーツライター・茂田浩司)

▼第1試合 美闘陽子シングル2連戦 20分1本勝負
○美闘陽子
6分19秒 ドールB→体固め
●須佐えり

○美闘陽子
6分6秒 ブレーンバスター→体固め
●愛リス

▼第2試合 キッズ・ファイト~夢のプロレス物語~3分1本勝負
△夢
時間切れ引き分け
△広田さくら(フリー)

▼第3試合 STARDOM PASSION INJECTION〜情熱注入〜(2)30分1本勝負

○高橋奈苗
11分2秒 冷蔵庫爆弾→体固め
●岩谷麻優

▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○夏樹☆たいよう/世IV虎
17分45秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
愛川ゆず季/●星輝ありさ

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