チャリティー大会でレジェンドの強さを見せた初代タイガーマスクは「みんなが伊達直人」。鈴木と光留が約1年ぶりに師弟対決!

110218_RealJapan-1.jpgリアルジャパンプロレス
プロレスチャリティーイベント
『プロレス・ジャパン・エイド 2011』
日時:2月18日(金) 開始:18:00
会場:東京・代々木競技場第二体育館
観衆:3240人(満員)

 18日、東京・代々木競技場第二体育館で行われたリアルジャパンプロレスの『プロレス・ジャパン・エイド 2011』。全国で"タイガーマスク運動"と言われる施設への寄付現象が起こっているが、今大会は児童養護施設の子供たちや障害者の方々、さらには入場を希望する一般のファンも無料という前代未聞のチャリティーイベント。"プロレスで世の中を元気にする"を合い言葉のもと、本物のタイガーマスクのリングに多くのレスラーが集結した。

 チャリティーとはいえカードに出し惜しみはなく、メインは初代タイガーマスクと藤波辰爾、長州力がレジェンドトリオを結成し、ザ・グレート・サスケ&4代目タイガーマスク&グラン浜田というストロングスタイルもルチャも出来る強力トリオと対戦。1人ずつ入場した時点でもう豪華なリング上だが、試合もいきなり初代タイガーvs.4代目タイガーの師弟対決でスタート。ローキックの打ち合いから初代タイガーが、タイガーレッグスピンを決めていく。さらに4代目を場外に追いやった初代タイガーは飛ぶと見せけて、ロープの間を1回転。
 続いて長州vs.サスケという異色対決が実現。ショルダータックルでなぎ倒した長州はフライングメイヤーからエルボーを落とす。さらに藤波vs.浜田の往年の対決も渋い攻防を見せる。浜田組は初代タイガーに狙いを定めていき、代わる代わる初代タイガーの左足を攻撃。4代目タイガーの足4の字固めに悶絶した初代タイガーは、何とかロープに脱出したが、なおも浜田組は合体レッグスプリットを決めていき、初代タイガーをタッチさせない。
 サスケと4代目タイガーのダブルドロップキックから浜田がDDTで叩き付けていくと、堪らず長州がカットに入る。すかさずサスケが長州に向かってドロップキックを打っていくが、長州は叩き落として倒れず逆にサソリ固めに捕らえる。これを4代目タイガーがカットしたが、藤波が入ってきて4代目タイガーにドラゴンスクリューを決めると、そのまま浜田にもドラスクからドラゴンスリーパー。これも4代目タイガーがカットし、そのまま藤波を場外に放り投げてプランチャを投下。
 だが、その間にはリング上では長州が浜田にリキラリアットを叩き込み、続けて初代タイガーがダイビング・ヘッドバットを投下して3カウント。レジェンド軍が好連携で最後を締めくくると、初代タイガーはインタビュースペースで「皆さんのお陰です。長州さん藤波さんの2人に助けられて、何とか勝ちを記念の試合に取る事ができました。(タイガーマスク運動とは)全く関係ないんで。彼たちの善意で、これは僕たちが半年前からやらしてもらってるやつなんで。もう皆さんが伊達直人だと思ってください」と語った。

110218_RealJapan-2.jpg セミファイナルでは長井満也が保持しているレジェンド王座に、初防衛戦に続いて関本大介が挑戦。関本は前日のZERO1後楽園大会では世界ヘビー級王座4度目防衛に成功し、相変わらず絶好調。昨年11月に対戦した際は両者リングアウトに終わっているだけに、今度こそ決着戦となる。
 長井が関本をグラウンドに持ち込み、腕十字を狙っていくが関本の腕を伸ばすことが出来ない。ならばと三角絞めに移行するが、関本はそのまま持ち上げて脱出。なおもガンガンパワーで押していく関本に対し、長井はキックと関節技で対抗。しかし関本の逆水平チョップにエルボーでは対抗できず、ミドルキックを連打。しかし関本は長井のブレーンバスターを逆にぶっこ抜いていくと、アルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げる。スリーパーで切り返した長井だったが、関本は構わずバックドロップ。
 長井もストレッチプラムで絞め上げてから魔界ドライバーで叩き付け、さらにハイパー・ニー・陸牙を叩き込むが、これでもカウント3が奪えない。バックを取る長井をオーバーヘッドキックで吹っ飛ばした関本はパワーボムの体勢に。何とかリバースで切り返した長井だが、関本は豪快なラリアットを吹っ飛ばしてコーナーへ。長井も必死に追いかけていって雪崩式ブレーンバスターで投げると、ミドルキックを連打。だが、関本は長井を場外に放り出すと肉弾トペを発射!
 そのまま闘いの場を場外に移し、なおも関本の逆水平チョップに長井がミドルキックで応戦していくが、いつの間にか場外カウントが進み、ついにカウント20が数えられ、両者リングアウトを告げるゴングが鳴らされた! 二戦連続で両リン決着に終わり、場内からは「延長」コールも起こったが、残念ながら延長戦はなし。長井も無念の表情のままベルトを再び腰に巻いた。

110218_RealJapan-3.jpg 鈴木みのるとウルティモ・ドラゴンというプロレス頭に長けたベテランがタッグを結成! そこにスーパー・タイガーを加えたトリオと、アレクサンダー大塚&崔領二&佐藤光留というU系の試合が出来るトリオが対戦。前日のZERO1後楽園大会で大谷晋二郎に叩きのめされた光留の約1年ぶりとなる師匠・鈴木との対戦に注目が集まる中、光留が鈴木に向かって「鈴木、出て来い! コラ!」と挑発。
 スーパーとウルティモも鈴木に出るように促し、師弟対決で試合開始。力比べを誘っておいてローキックを叩き込んだ光留は、タックルを仕掛けていくが、鈴木は光留をロープに押し込んでいくと頭を撫でてからポンと叩いてブレイク。小バカにされた光留はヘッドロックに捕らえると、ロープに押し込んでいって離れ際に張り手をお見舞い。睨み付ける鈴木にエルボーとミドルキック、さらに左右の張り手を連打した光留はロープに飛ぶが、鈴木は追走式ドロップキックを叩き込むと、倒れた光留を足蹴にし、踏みつけてからスーパーにタッチ。
 鈴木は控えにいながらもアレクに対して「ハゲ」呼ばわりして挑発。客席からも「ハゲ」コールが巻き起こった。ウルティモが捕まっても鈴木は安易にカットに入らず、「自分で返せよ!」と厳しい。するとウルティモは崔のミサイルキックを下からのドロップキックで迎撃して、ようやくタッチ。スーパータイガーが反撃したあと、鈴木にタッチすると、光留が入ってきてニールキックを叩き込むが、鈴木もニーリフトで応戦。しかし光留がバックドロップで投げていくと、アレクと崔が入ってきて3人で鈴木にトレイン攻撃。そしてアレクと崔は場外に追いやったウルティモとスーパータイガーのところへ。
 その間に光留はバックを取った鈴木をビクトル投げからのアンクルホールドで切り返す。そこからジャーマンで投げてカウント2まで追い込むが、鈴木は光留の突進をかわして背後からスリーパー。アレクがカットしようとするが、ウルティモがダイビング・ボディアタックでアレクのカットを防ぐと、鈴木はスリーパーからのゴッチ式パイルドライバーで叩き付けて3カウント。試合後、鈴木がインタビュースペースで「(光留とは)師弟じゃねぇよ、経営者と雇われ店長だろ。お前(=ウルティモ)弱い! 自力であんぐらい帰って来いよ。その弱さは、俺をメキシコに呼ばないからだ!」とみのる節を炸裂させると、思わずウルティモは「鈴木みのるって前にちょっと闘ったけど、闘うのも嫌だけどさ、タッグ組んでもこんな嫌な人いないね、ホント」とぼやいた。

 なお、チャリティーオークションでは佐山サトルが掣圏で使用した居合い刀、鈴木がこの日の試合で使用したレスリングシューズとタオルが、どちらも5万円で落札。さらに日本ハムファイターズの斎藤佑樹投手もサインボールも5万円で落札されたが、一番高額で落札されたのは、やはり長嶋茂雄氏のサイン入りバット&色紙で、何と落札金額が7万円だった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○スーパー・ライダー/斎藤彰文
10分20秒 ライダーキック→ジャックナイフ式エビ固め
●ケンドー・ナガサキ/間下隼人

▼第2試合 リアルジャパンタッグ選手権 60分1本勝負
○タイガー・シャーク/ブラック・シャドー
14分53秒 その場飛びシューティングスタープレス→片エビ固め
石川雄規(バトラーツ)/●山本裕次郎(チーム太田章)

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○鈴木みのる(パンクラスMISSON)/ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)/スーパー・タイガー
18分3秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
アレクサンダー大塚(AODC)/崔領二(ZERO1)/●佐藤光留(パンクラスMISSON)

▼第4試合 レジェンド選手権 60分1本勝負
△長井満也(ドラディション)
17分3秒 両者リングアウト
△関本大介(大日本プロレス)
※王者が2度目の防衛に成功

▼第5試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
○初代タイガーマスク/藤波辰爾(ドラディション)/長州力(リキプロ)
10分1秒 ダイビング・ヘッドバッド→体固め
ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)/4代目タイガーマスク(新日本プロレス)/●グラン浜田(フリー)

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