リングスの吉永がプロ初勝利を挙げるが、判定決着に浮かない顔。70-75kgトーナメント初代王者の伊澤がKO負けする波乱も!

110213_Outsider15-1.jpgFIGHTING NETWORK RINGS
THE OUTSIDER 第15戦
日時:2月13日(日) 開始:15:00
会場:ディファ有明
観衆:1956人(超満員札止め)

 13日、ディファ有明で行われたFIGHTING NETWORK RINGS『THE OUTSIDER第15戦』。昨年横浜文化体育館に進出したTHE OUTSIDERの2011年最初の大会となる今大会には初参戦となる選手も多いが、65-70kgトーナメント初代チャンピオンの吉永啓之輔、70-75kgトーナメント初代チャンピオンの伊澤寿人、60-65kgトーナメント初代チャンピオンの幕大輔が揃って出場した。
 RINGS所属のプロ選手である吉永は、メインでZSTの松田真吾と対戦。過去に一度対戦しているが、その時はドロー。しかも昨年10・11で対戦して敗れている同じZSTの奥出雅之と比べると、キャリアや戦績では松田のほうが下なだけに、吉永としては今回こそは絶対に勝ちたいところ。

 プロ同士の試合ということで、この試合のみ5分2Rでバスターやジャーマン、背後からの打撃もアリのルール。ベルトを肩に掛け、オーラをバンバン出しながら入場してきた"キング・オブ・アウトサイダー"吉永。まずはパンチで前に出て来た松田に対し、ローを出していった吉永だが、松田は蹴り足をキャッチするとそこから足関節狙い。左足を取られた吉永は右足で蹴っていきながら、逆に自分もアキレス腱固めを狙っていく。どちらも極まらずブレイクがかかると、タックルを狙う松田に吉永はヒザ蹴りを入れていき、さらにグラウンドに持ち込んでアームロックを狙う。これも極めることは出来なかったが、吉永優勢のまま1Rが終了。
 2R、またもテイクダウンを取った松田はヒールホールドを狙うが、素足の吉永にはなかなか極められない。ガードポジションになって密着しブレイクを待った吉永は、ジャブを打っていくが、松田はグッと距離を詰めてきてまたもテイクダウン。しかしうまく脱出し、逆に立ち上がった吉永は猪木−アリの体勢に。すると松田に場外に逃げるような行為があったということでイエローカードが提示される。
 リング中央で猪木−アリの上体からリスターとされたが、松田は立ち上がることに成功。そしてタックルでテイクダウンを取ったが、吉永は下になった状態からアームロックを狙うと、三角絞めに移行。さらに腕十字に移行し、あと少しで極められそうなのだが、なかなか極められない。松田も吉永の足を取っていくが、こちらも極められず、最後は三角に捕らえた吉永が松田の顔面にパンチを入れていったところで試合終了。
 3-0の判定でプロ初勝利を挙げた吉永だが、大会終了後に前田日明代表から「3年前にドローだった相手にボテボテの試合やっているようじゃダメだよ。奥出となんか10年早いよ」とダメ出しされると、「全然ダメですね。納得いかないです。極められる場面が何度もあったのに極められなくて」と反省しきり。前田代表はプロは基礎の部分でもっと極めの強さ(決定力)とパワーがあり、吉永にはそれが足りないと指摘した。

110213_Outsider15-2.jpg 今大会のベストバウトに選ばれたのは第24試合の"沼津の一撃空手王"渡辺竜也選手vs."ゴールデン・ボーイ"中根佑太選手の一戦。いきなり鋭いローキックを打っていく中根選手に対し、渡辺選手は得意のストレートを伸ばしていくが、中根選手がうまく距離を取ったなかなか届かない。だが、いざ距離が詰まって至近距離になると渡辺選手のパンチが中根選手を捕らえ始める。
 60-65kgトーナメント準優勝の渡辺選手のパンチをもらい、思わずフラッとした中根選手は何とかタックルでその場を凌と、2Rに入ってからは逆に意表を突いてジャンピングパンチで飛び込んだり、ローやミドルをうまく使って渡辺選手に入ってこさせないようにする中根選手。どうにか蹴り足をキャッチして強引に距離を詰めた渡辺選手だが、中根選手はバックスピンキックを出していく。これをヒットさせなかった渡辺選手もバックスピンキックをお返し。
 だが、結局最後まで渡辺選手が中根選手の懐に飛び込めず試合終了のゴング。今大会は1R決着の試合が続出し、第25試合にして今大会初めての判定となったが、その結果も1-1でドロー。試合後、抱き合い、正座しての一礼でお互いに健闘を称え合った両者だが、マイクを持った渡辺選手が「毎回中途半端でスミマセン。まぁ引き分けてこう言うのもおかしいとおかしいと思うんですけど、次の幕君絶対に負けないでください。俺が倒すんで」と挨拶すると、続く中根選手は「やっぱり強かった。渡辺君、強い。またいつかお願いします」と再戦による完全決着を希望した。

110213_Outsider15-3.jpg 波乱が起きたのが第27試合"70-75kgトーナメント初代チャンピオン アブダビコマンダー"伊澤寿人選手vs."柔道四段 格闘技界のトリッキー・ガチャピン"RYO選手の一戦。70-75kgトーナメント初代チャンピオン伊澤選手の相手、RYO選手はどことなく愛嬌のある風貌だが、柔道四段をはじめアマチュア格闘技ではかなりの経歴を持つ選手。
 軽いステップからタックルにいったRYO選手にローを売っていった伊澤選手だが、RYO選手はコーナーに押し込んでいってヒザ蹴り。しかしこれがローブローになってしまう。伊澤選手はインターバルもそこそこに試合を再開させると、RYO選手のハイキックをブロックしてミドルキックを打っていった伊澤選手は、RYO選手のタックルを切り、いい感じでパンチを当てていく。
 しかし、これで伊澤選手が前に出たところに、パンチで応戦したRYO選手の右フックが伊澤選手のアゴにクリーンヒット! ダウンした伊澤選手だが、チャンピオンの意地で立ち上がったが、足元がおぼつかない状態で、それを見たレフェリーが試合をストップ! チャンピオンを破るという大金星をあげたRYO選手だが、前田代表は「金的のあと、もっと休めがいいのに......。まぁラッキーパンチ的なパンチだったので、(チャンピオンは)負けちゃいけないけど、まぁしょうがないかなって。本人は悔しがって謝りに来たんだけど、謝るほど悔しいなら。もう1回やって勝てばいいだけの話だよ」と語った。

110213_Outsider15-4.jpg なお、次回は5月8日に横浜文化体育館大会を行う。今年THE OUTSIDERは2回文体を予定しているが、まず今年最初の文体に向けて前田代表は「いまプロの団体、ZSTも含めて3つの団体に声をかけています。どうなるか分からないですけど。あと並行して軍関係は関東近辺のアメリカ軍と、もう1つロシア! ウラジオストクからアマチュア連れてこようかなと。大会が終わったらちょっとウラジオストクに行って来ようと思っています」と構想を語った。
 さらに前田代表は「チャンピオンを獲ったってことで安心しちゃって、やっぱりどんどんレベルが落ちたりするんだよね」とトーナメントで優勝した選手のモチベーション低下を懸念し、当初予定していた毎年トーナメントをやってチャンピオンを決める"K-1方式"から、ランキング制を導入してチャンピオンはランカーとタイトルマッチを行っていくスタイルに変えていくことを明かした。6、7、8月と3連戦を行って、そこでランキング決定戦と正式なタイトルマッチを行う予定とのこと。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ 体重Limit66kg
"BAD SECURITYの化鯉"○秦和樹
1R 1分7秒 TKO(2ダウン)
"日拳イケイケ野郎 縦拳のダン"●野川弾

▼第2試合 シングルマッチ 体重Limit64kg
"名門銚子商業高校空手部 空手小公子"○加瀬太希
1R 40秒 腕ひしぎ十字固め
"埼玉のオールスタンディング喧嘩師"●窪田識雅

▼第3試合 シングルマッチ 体重Limit75kg
"突撃神輿喧嘩部隊"○島田勇
2R 2分27秒 TKO(2ダウン)
"THUG LIFE"●FUTRO

▼第4試合 シングルマッチ 体重Limit63kg
"元・伊原道場稲城支部キラー・アンツ"○大塚正輝
1R 53秒 ドクターストップ(鼻骨折)
"築地マグロ市場の男侍"●大塚一樹

▼第5試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
"獄窓 アウトローライター"●咲間ヒロト
1R 1分47秒 TKO(2ダウン)
"南斗水鳥拳 正統伝承者"○レイ

▼第6試合 シングルマッチ 体重Limit56kg
"浜松の特攻一番機"○小野裕貴
1R 2分9秒 レフェリーストップ(パンチ連打)
"打撃上等ムエタイ仕込みのローキック野郎"●ZEN吉

▼第7試合 シングルマッチ 体重Limit64kg
"BAD SECURITYのベビーフェイス"●秋山正一郎
1R 2分4秒 三角絞め
"渋谷・飛車角道場見参 爆裂猛虎"○佐藤翔太郎

▼第8試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
"鹿島灘のエンドレス・マシンガン"○茂木優樹
2R 1分54秒 レフェリーストップ(パンチ連打)
"広島薬研堀からの刺客 ストリップ界の番人"●H.N.三郎

▼第9試合 シングルマッチ 体重Limit74kg
"漢は花道 火山処大分 ケンカの天才"○花道
2R 51秒 チョークスリーパー
"極真黒帯 理学療法士"●千木良佑介

▼第10試合 シングルマッチ 体重Limit81kg
"九州武湧館のドン 関東征伐"○池端智宏
1R 1分55秒 ドクターストップ(眼骨折の疑い)
"三つ星レスリング料理人"●吉田弘

▼第11試合 シングルマッチ 体重Limit73kg
"投てきインターハイ×柔道サイボーグ"●齊藤匡彦
2R 2分7秒 TKO(2ダウン)
"千葉漢塾 南無阿弥陀仏"○桜井貴大

▼第12試合 シングルマッチ 体重Limit63kg
"埼玉白岡町の兄貴分 一蓮托生"●佐藤美朗
1R 1分43秒 三角絞め
"渋谷・飛車角道場 アウトロースナイパー"○長嶺勝矢

▼第13試合 シングルマッチ 体重Limit67kg
"陸の王者からの刺客 若き血 慶応義塾最強ボーイ"○鯉沼衆斉
1R 43秒 KO(パンチ連打)
"チーム鳳凰初代ヘッド 平成の怪物"●図司有宏

▼第14試合 シングルマッチ 体重Limit80kg
"降臨 群馬高崎の覇王"●石野潤一
2R 2分42秒 主催者ストップ(前田日明の赤タオル投入)
"ザ・SHOGUN"○バイソン守

▼第14試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
"ストリート無敗 格闘技集団clutch代表"○情野雄也
1R 1分26秒 TKO(2ダウン)
"ハマの銀"●平山銀

▼第16試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
"茅ヶ崎連合第十二代総長 ジャパニーズヤンキー"●庵野隆馬
1R 2分46秒 三角絞め
"三福神の人柱力"○萩原裕介

▼第17試合 シングルマッチ 体重Limit65kg
"川口連合第十代総長"○武井勇輝
1R 30秒 KO
"闘いに目覚めた烈風の牛若丸"●金島欣和

▼第18試合 シングルマッチ 体重Limit75kg
"天下一武闘会 逆襲の特攻隊長"○浦野貴之
1R 1分39秒 レフェリーストップ(アームロック)
"近代護身術盾の会 ゾッド・レーシング"●大町幸宏

▼第19試合 シングルマッチ 体重Limit70kg
"モンスターファクトリー茨城からの刺客 ケンカバッティングマシーン"○沼尻和之
2R 1分55秒 TKO(2ダウン)
"湾岸エリアの鬼門番"●鳥海誠

▼第20試合 シングルマッチ 体重Limit69kg
"第6回大会MVP 平成生まれの火の玉小僧 弾丸ナインティーン"●比夏瑠
2R 1分20秒 三角絞め
"宮古島最強鉄人高校教師"○加藤司

▼第21試合 シングルマッチ 体重Limit73kg
"焼津の暴力マリア"○宮永一輝
1R 2分6秒 腕ひしぎ十字固め
"パウンドディーラー"●双黒龍
第21試合

▼第22試合 シングルマッチ 体重Limit68kg
"顔面美容整形マシーン"●中村俊太
2R 1分56秒 KO
"最強セキュリティーチーム 3POUNDの一撃天使"○MASATO

▼第23試合 シングルマッチ 体重Limit75kg
"法曹界の最強戦士 人権派 柔術弁護士"○弁護士 堀鉄平
2R 2秒 TKO(セコンドのタオル投入)
"エンセン大和魂継承"●YOSHIKI

▼第24試合 シングルマッチ 体重Limit68kg
"第8回大会MVP 天下一武闘会の大目付"○野村剛史
2R 57秒 腕ひしぎ十字固め
"ディープ・インパクト整復師"●山崎慎也

▼第25試合 シングルマッチ 体重Limit60kg
"沼津の一撃空手王"△渡辺竜也
判定1-1 ドロー
"ゴールデン・ボーイ"△中根佑太

▼第26試合 シングルマッチ 体重Limit68kg
"60-65kgトーナメント初代チャンピオン 寝ても立ってもフルボッコ 取手の拳帝"○幕大輔
1R 1分34秒 TKO(2ダウン)
"天下一武闘会の新星"●松岡洋平

▼第27試合 シングルマッチ 体重Limit73kg
"70-75kgトーナメント初代チャンピオン アブダビコマンダー"●伊澤寿人
1R 1分35秒 KO
"柔道四段 格闘技界のトリッキー・ガチャピン"○RYO

▼第28試合 プロマッチ 体重Limit70kg
"65-70kgトーナメント初代チャンピオン キング・オブ・アウトサイダー 格闘彫師"○吉永啓之輔
判定3-0
"ZSTの癒し系MMAファイター"●松田真吾(ZST)

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