GAORA開局20周年記念大会で全日本とドラゲーが夢の競演!7年ぶりにドラゲーに触れた近藤は「どっちが正しいのか証明された」

110124_Superfight-1.jpgGAORA開局20周年記念
スーパーファイト2011
~全日本プロレス・ドラゴンゲート 夢の競演~

日時:1月24日(月) 開始:18:30
会場:JCBホール
観衆:3200人(超満員札止め)

 24日、JCBホールで開催された『GAORA開局20周年記念スーパーファイト2011〜全日本プロレス・ドラゴンゲート夢の競演〜』。この大会はCSスポーツチャンネルGAORAの開局20周年を記念し、全日本プロレスとドラゴンゲートをはじめ、GAORAでお馴染みの団体が集結した一夜限りの夢のビッグイベントだ。
 メインでは全日本プロレスの武藤敬司とドラゴンゲートのCIMAがタッグを結成。当初はそこに5代目タイガーマスクが加わる予定だったが、体調不良により欠場することになったため、急遽新日本プロレスの獣神サンダー・ライガーが出陣しドリームチームを結成! 対するは現東北ジュニア王者のザ・グレート・サスケ、現三冠ヘビー級王者の諏訪魔、現ドリームゲート王者の吉野正人というチャンピオントリオ! 夢の競演というタイトルに相応しい豪華なメンバーが一同に会した。

 メインの6選手は1人ずつ入場してきたのだが、チャンピオントリオなのにサスケは東北ジュニアのベルトを持たずに入場! ある意味サスケらしいが、一方のドリームチームもCIMA→ライガー→武藤の順に入場してきたのだが、やはりどの選手も日本プロレス界を引っ張ってきたスターでありもの凄い華を感じさせる。そしてドリームチームの中では一番若いCIMAが先発で出ようとすると、武藤がロープを空けて下がれのジェスチャー。自ら先発を買って出た武藤は、いきなり吉野と初対決!
 相対してみると改めて武藤の身体の大きさが分かる上に、元々グラウンドが得意な武藤はいとも簡単もドリームゲート王者の吉野をグラウンドにねじ伏せ、何もさせない。グラウンドでは不利と判断した吉野は、武藤の攻撃をギリギリでかわしながらロープを往復して加速し、スピードの乗ったエルボーを叩き込む。スピードスターの面目躍如だ。CIMAも数々の強豪を倒してきた諏訪魔に自ら手四つの力比べを挑んでいったが、やはりパワーでは諏訪魔が優勢。するとCIMAは一旦場外に出て、諏訪魔が追いかけてきたところでリングに戻り、諏訪魔が慌てて戻ってきたところにドロップキックと動きで翻弄していく。
 武藤やCIMAとは久しぶりの競演となるライガーが、吉野をロメロスペシャルで吊り上げていくと、そこにCIMAがフットスタンプを上から投下となかなかのチームワークを見せる。しかし吉野もCIMAの串刺し攻撃をこうもりで切り返すと、ロープ下で座り込んだCIMAに対してアリーナの隅から通路をダッシュしてのドロップキックをお見舞い。さらに諏訪魔がラリアット、オクラホマスタンピートで叩き付けて、一気にラストライドを狙ったが、CIMAは辛くも脱出!
 すかさず武藤が入ってきてチャンピオントリオを次々とドラスクで投げていくと、諏訪魔を足4の字固めで捕獲。ライガーもジャベライゲルで吉野を捕らえ、CIMAはサスケに珍しく卍固めを決める。さらに諏訪魔にトレイン攻撃を決めたドリームチームは武藤がトドメのシャイニング・ウィザードを狙ったが、諏訪魔はラリアットで迎撃! すかさず吉野がCIMAに超高角度ミサイルキックを叩き込みながら、そのまま倒れている武藤にセントーンを落とす。諏訪魔は武藤にラストライドを狙うが、背後からCIMAがバッククラッカー、ライガーが浴びせ蹴り。
 しかし吉野とサスケも武藤を合体ブレーンバスターで投げると、吉野は武藤に対してソル・ナシエンテを狙う! だが、決めることが出来なかったためサスケがスワントーンボムを落とすが、かわされて自爆! すると、そのサスケにCIMAがトカレフを発射し、間髪入れず武藤がシャイニング・ウィザードを叩き込んで3カウント。試合後、マイクを持った武藤は「吉野! スピードもバネもあるし凄いな! ドラゲー頑張れよ。諏訪魔、たまに他団体とやると刺激になっていいな。サスケ、お前宇宙人だろ?(笑) 本当に来年世界は爆発か? ライガー、久しぶり。世間はタイガーマスクがブームだけど、俺はライガーと組めて嬉しいよ。そしてCIMA、お前試合が終わったらマイク持ちたいって言ってたじゃねぇかよ。あとはお前に任せた!」と言ってマイクをCIMAに渡す。
 CIMAは出場全選手を呼び込むと、「この闘いを目撃した人はプロレスの元気よさ、ハッピーさが分かったと思います。まだまだプロレス界は元気ですから! 我々レスラーも心臓がバクバクするようなプロレスをお届けするから、みんなも胸張って明るく元気にしようじゃないか!」と言って夢の競演を締めくくった。

110124_Superfight-2.jpg 今回の舞台で一番弾けた選手はドラゴンゲートのドン・フジイかもしれない。曙、浜亮太と角界出身トリオを結成し、鈴木みのる、船木誠勝、望月成晃のU系トリオと対戦するフジイは、煽りVの段階から鈴木に対して「試合の中で相撲で勝負しませんか?」と訴えていた。そして浴衣姿で登場したフジイが、その浴衣を脱ぐと何とマワシ一丁姿! リングアナも「ドン・フジイ改めスモー・フジ」とデビュー当時のリングネームをコール。
 場内の爆笑を誘ったフジイ改めフジだが、鈴木は先発で出て行くのを拒否。スカされたフジだが、試合が進んでいき浜が鈴木を体当たりで吹っ飛ばすと、フジがタッチを要求。満を持してタッチを受けたフジはいきなり鈴木を上手投げで投げていくが、鈴木は「仕切ってねぇじゃなぇか! どこが相撲なんだよ! これが相撲か? 北の湖が泣いてるぞ!」と"物言い"を付けてフジと激しく睨み合う。なかなかタイミングが合わなかったが(?)、時間いっぱいになり(?)、いざ立ち合いになると鈴木はお約束通りフロントキックで迎撃!
 さらにGAORAで生中継されているというのに、フジのマワシに手を掛けるという暴挙に出る。マワシが若干解けると望月もそのマワシを捻り上げていき、船木も恥ずかし固め的にレッグスプリットを決めていく。堪らず浜が着ていた上着でフジのお股を隠したが、フジのローンバトルは続いたまま。しかし何とかフジが自力でピンチを脱すると、曙と浜が重量感溢れるファイトで形勢逆転! そこからタッチを受けたフジは鈴木につっぱりから上手投げを決めると、勢いに乗って望月や船木、さらにパートナーの浜まで投げていくが、さすがに元横綱の曙は投げることが出来ず、「何をやってんだよ!」と一喝されてしまう。
 すると鈴木がスリーパーでフジを捕獲し、望月がソバット、船木が浴びせ蹴りを叩き込む。さらにカットしようとした浜のボディプレスをかわしてフジに誤爆させると、さらに曙のボディプレスも浜とフジにそのまま誤爆! 圧殺されたフジのマワシを引っ張り、充分ケツに食い込ませた鈴木はそのままパイルドライバーで叩き付けて3カウントを取った。

110124_Superfight-3.jpg 主にドラゴンゲートを長く見てきたファンにとって、今大会のカードが発表されてから一番気になっていたのが、第5試合だろう。なにせ2004年に当時結成していたユニット悪冠一色ごと素行不良という理由でドラゲーを解雇されて以来、これまで一切ドラゲーに触れてこなかった近藤修司が、当時から現在もドラゲーで活躍している土井成樹&谷嵜なおきと対戦するのだ。谷嵜とは一時期ElDoradoマットなどで対戦しているが、土井とはかなり久しぶり。当時はセカンド土井だった土井も、いまやドリームゲート王者時代には「絶対王者」と呼ばれていたほど。
 先に入場した土井と谷嵜が花道のほうを見つめる中、近藤はパートナーのKAIと共に入場。しかし伏し目がちでいつものような覇気がない。菊池リングアナから久しぶりに名前をコールされても、いつものような胸を叩いて両腕を突き上げるポーズはなし。明らかにこの試合に対してナーバスになっている印象。試合中も何度となく写真のような何とも言えない表情を浮かべていた。
 そして、いざ近藤vs.土井の禁断の対決が実現すると、まずは土井がコーナーに押し込んでいくがここはクリーンブレイク。続いて近藤が押し込んでいくと、離れ際に張り手をお見舞い! これで一気に火が付き激しいエルボー合戦が展開されると、パワーで勝る近藤が優勢に。土井はフラフラになりながらも谷嵜にタッチ。谷嵜がサッカーボールキックを叩き込むと、近藤はムッとした表情で立ち上がり、強烈なチョップを叩き込む。ヒリヒリとした緊張感が漂う中、近藤はKAIにタッチしたのだが、土井はコーナーに控えている近藤に攻撃!
 土井を近藤がスリーパーで絞め上げると、谷嵜が執拗なストンピングでカットするが、KAIが入ってきて谷嵜を場外に放り投げる。すると土井&谷嵜はKAIに合体攻撃を決めていくが、KAIがジャンピングキックを返して近藤にタッチすると、近藤はすかさず入ってきた土井に串刺しラリアットからブルドッキングヘッドロックを決めると、そのまま谷嵜にもネックブリーカー。さらに谷嵜にランサルセを決めたが、谷嵜も串刺しニーやFHを返すと得意のカサノヴァを叩き込む。
 近藤もバックを取った谷嵜をKUBINAGEでブン投げるが、土井が飛び付いてウラカンホイップ。その土井にはKAIがスワンダイブ式ミサイルキックを叩き込むが、土井はすぐさまKAIをロープに貼り付けてドロップキックを叩き込むと、コーナーからローリングセントーン。KAIも反撃していき近藤との合体攻撃を狙うが、土井はうまく回避して誤爆を誘い込む。そして近藤に大暴走をお見舞いした土井は、勢いそのままにKAIにDOI555→バカタレスライディングキック。さらに谷嵜がインプラントで叩き付けるがカウントは2!
 もう1回インプラントを狙った谷嵜を近藤がザ☆オリジナルでカット。谷嵜も近藤のラリアットを逆さ押さえ込みで切り返したが、KAIが入ってきてトラースキック、フットスタンプ、LAT、スプラッシュ・プランチャと得意技を連発。そして土井を場外に追いやり、KAIがトペを発射している間に近藤がもの凄いキングコング・ラリアットを叩き込んで3カウント奪った。
 試合後、八木レフェリーの勝ち名乗りを拒否して足早にリングを降りた近藤は、インタビュースペースでも「お客さんが見た感じそのまんま。まぁ結果でも出てるしね。俺がここで何年苦労して、全日本に入団してやってきたか、どっちが正しいのかって証明された気がしますね。ノータッチルールという相手の土俵で戦って勝ったわけですから、それ以上でもそれ以下でもないですけど、それが全てでしょう」と素っ気なく言い放ち、エンディングの際もCIMAの呼び込みではリングに上がらなかった。
 対する土井は「7年前からバケモノでしたけど、まさに大化けしてると思いましたね。次、第2回があるなら同じカードを組んでもらいたい。やっぱり悔しい! 今日のお客さんでどれだけ7年前の自分と近藤修司の関係を知ってた人がいるか分からないですけど、やっぱそういうのも含めてもっともっと進化できるんじゃないかなと思いますけどね。あとはGAORAさんに一任します」と、今回こういう機会を作ったドラゲーと全日本の唯一の架け橋と言ってもいいGAORAに"ネクスト"を託した。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○ドラゴン・キッド(DRAGON GATE)/BUSHI(全日本)/パワプロ仮面
14分15秒 ウルトラ・ウラカン・ラナ
稔(フリー)/横須賀享(DRAGON GATE)/●KAGETORA(DRAGON GATE)

▼第2試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
●尾崎魔弓(OZアカデミー)/里村明衣子(仙女)/アジャコング(OZアカデミー)
13分48秒 フィッシャーマンバスター→片エビ固め
ダイナマイト関西(OZアカデミー)/カルロス天野(OZアカデミー)/○永島千佳世(OZアカデミー)

▼第3試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
○新崎人生(みちのく)/TAJIRI(SMASH)/B×Bハルク(DRAGON GATE)
13分46秒 念仏パワーボム→エビ固め
カズ・ハヤシ(全日本)/TAKAみちのく(K-DOJO)/●NOSAWA論外(東京愚連隊)

▼第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○YAMATO(DRAGON GATE)
11分48秒 ギャラリア→エビ固め
●大和ヒロシ(全日本)

▼第5試合 タッグマッチ 60分1本勝負
○近藤修司(全日本)/KAI(全日本)
15分52秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め
土井成樹(DRAGON GATE)/●谷嵜なおき(DRAGON GATE)

▼第6試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
船木誠勝(全日本)/○鈴木みのる(パンクラスMISSION)/望月成晃(DRAGON GATE)
16分09秒 パイルドライバー→体固め
曙(フリー)/浜亮太(全日本)/●スモー・フジ(ドン・フジイ=DRAGON GATE)

▼第7試合 6人タッグマッチ 60分1本勝負
○武藤敬司(全日本)/CIMA(DRAGON GATE)/獣神サンダー・ライガー(新日本)
17分54秒 シャイニング・ウィザード→体固め
●ザ・グレート・サスケ(みちのく)/諏訪魔(全日本)/吉野正人(DRAGON GATE)

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