CMLLからルチャ戦士が大挙参戦!ミスティコはライバルに屈辱の敗北!CMLLのベルトを田口が奪取し、ライガーは防衛に成功!

110123_Njpw-1.jpg新日本プロレス
NJPW PRESENTS
CMLL FANTASTICA MANIA 2011

日時:1月22日(土) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:1800人(満員)

 22日、後楽園ホールで行われた新日本プロレス×CMLL『NJPW PRESENTS CMLL FANTASTICA MANIA 2011』。新日本と提携しているメキシコのメジャー団体CMLLのルチャドーラが大挙参戦し、2日間に渡って開催される『CMLL FANTASTICA MANIA』だが、初日のメインでは"ブラック・キャットメモリアル"として、ミスティコがIWGPジュニヘビー級王者のプリンス・デヴィット、IWGPヘビー級王者の棚橋弘至とテクニコ(ベビーフェイス)トリオを結成し、ライバルでありトップルード(ヒール)のアベルノがCHAOSの2人(中邑真輔&内藤哲也)と結成したトリオと対戦。

 試合前、キャットさんの遺影を持ってリングに上がった奥さんが「今月の28日で主人が旅立ってから5年になります。このような日本のプロレスとメキシコのプロレスが1つのリングで競い合う場を作った1人として、ブラック・キャットの名前を覚えていただければこれほど嬉しいことはありません」と挨拶。
 そしてこれまで何度か新日本マットに参戦してはいるが、いまだに完全に本領発揮出来ていないとも言われているミスティコだが、今回は最大のライバルであるアベルノも来日しているということで、アベルノと同じデザインのオーバーマスクを被って登場。試合開始のホイッスルが鳴ると、そのオーバーマスクを脱ぎ、踏みつけてアベルノを挑発するというこれまでの日本での試合とは明らかに違うシーンを見せる。
 来日が遅れたため当初の第2試合から第5試合に変更されて行われたものの、時差ボケのためか、ロープに足を引っかけたり、コーナーでバランスを崩したりと終始動きが鈍かったラ・マスカラ。だが、エストラージャのミスティコは開始直後にスピーディーかつキレのあるアームドラッグを決め、それだけで場内を沸かせた。さらにアベルノのモンキーフリップを着地し、ロープに飛び乗ったミスティコは振り向きザマにコルバタ。さらに人工衛星ヘッドシザースでアベルノを場外に投げ飛ばすと、いきなり矢のようなトペを発射!
 ミスティコに触発されるようにデヴィットと内藤もロープワークからのリープフロッグの応酬、さらにアームドラッグのやり合いを披露。中邑も棚橋のハンマーロックを側転して切り返すと、ハイキックをかわした棚橋にスピンキックを叩き込む。そこにミスティコがドラゴンリングインし、"神の子"対決が実現! 小柄なミスティコを足蹴にして吹っ飛ばしていった中邑だが、中邑のフライングメイヤーを着地したミスティコはコルバタを決める。
 ここからアベルノと内藤もリングに入ってきて合体攻撃→中邑のニーリフトでテクニコトリオを追い詰める。さらにアベルノはミスティコのマスクを引き裂くと、デヴィットにトレイン攻撃を狙う。これをうまくデヴィットがかわすと、すかさずミスティコがコルバタの連発でルード軍を場外に追いやり、トペコンを発射! デヴィットも飛ぼうとするが、ナック村がニーリフトで迎撃。しかしデヴィットは続く中邑の攻撃をかわして今度こそトペコンを発射!
 そこに棚橋が入ってきて中邑とやり合うが、中邑は棚橋をコーナーの上に乗せると串刺しランニングニーで突き上げ、場外に転落した棚橋に対して珍しくトルニージョを投下! すかさずアベルノと内藤がミスティコに襲いかかるが、うまく分断したミスティコは内藤に619を叩き込み、アベルノには風車式バックブリーカー。そしてお返しとばかりにアベルノのマスクを引き裂いたミスティコは必殺のラ・ミスティカを狙ったが、最後のワキ固めを決めさせなかったアベルノはレフェリーが見ていない隙を突いてミスティコの急所を蹴り上げると、必殺のデビルウィングスで叩き付けて3カウント!
 試合後、「俺はこの日本でもNo.1だ!」と叫んだアベルノに対し、「俺がここで1番だということを証明してやるから待っていろ!」と翌23日に行われるシングルマッチでのリベンジを宣言したミスティコ。なおも襲いかかってくるアベルノをコルバタで返り討ちにしたミスティコだが、アベルノは引き揚げる直前にミスティコのマスクを剥ぎ取る暴挙に出る! 屈辱を味わったミスティコはノーコメントで控室に消えた。

110122_Njpw-2.gif 昨年の5月にネグロ・カサスから奪取した獣神サイダー・ライガーのCMLL世界ミドル級王座に、すっかり新日本ファンにもお馴染みとなったラ・ソンブラが挑戦。スペイン語で「影」を意味するソンブラに対し、ライガーは「光」の意味を込めて真っ白なマスクとコスチュームで登場!
 いきなり掌底でソンブラを場外に吹っ飛ばしたライガーは場外ダイブを狙ってダッシュするが、素早く戻ってソンブラはスワンダイブ式ミサイルキックで迎撃。逆に場外に出たライガーに対してもの凄い勢いのトペを発射。さらにリングに戻ったソンブラはスクールボーイで丸め込んでから、そのまま小股すくいスープレックスのような形で強引にライガーを投げていくと、コーナーではなくロープを使ったアラビアンプレスから、今度は捻りを加えたアラビアンプレスを投下して3カウント。1本目を先取した。
 2本目開始と同時にエルボーを叩き込んだライガーは風車式バックブリーカー。ソンブラもスワンダイブ技で反撃を試みるが、場外に突き落としたライガーはコーナー最上段からプランチャを発射。リングに戻ってライガーボムを狙いが、これはソンブラがウラカンで切り返す。しかしライガーは掌底から投げ捨てパワーボムで叩き付けると、インディアンデスロックとチキンウイング・アームロックの複合技ジェベライゲルを決めてギブアップを奪い、これで1-1のタイスコアに持ち込んだ。
 3本目、ドロップキックで奇襲攻撃を仕掛けたソンブラだが、かわしたライガーは掌底。ソンブラもコルバタからロープの間を回転するフェイントを見せると、回転の途中でストップ。技の失敗と見たライガーがすぐさま突進するが、ソンブラはうまくかわしてライガーをエプロンに追いやると三角跳びドロップキックで場外に叩き落とし、コーナー最上段からケブラーダを発射!
 上着を脱ぎ捨てて、リングに戻ってきたライガーに飛び付いていったソンブラだが、パワーボムで切り返したライガーは場外にエスケープしたソンブラに対して、エプロンからトペコン。しかしリングに戻ったソンブラは裏足4の字固めのようなジャベと羽根折り固めのようなジャベでライガーを苦しめる。何とかロープに逃れたライガーに対し、ソンブラは飯伏幸太のムーンサルトムーンサルトのようにライオンサルト→その場飛びムーンサルトを出していったが、これはライガーがヒザで迎撃!
 だが、続くライガーボムと垂直落下式ブレーンバスターを回避したソンブラは、ライガーを場外に追いやるとエプロンから、ケブラーダの形でトップロープを蹴ると、そこから前方に360°回転しながら落下しての背面アタックというウルトラC技を繰り出す! 大きなダメージを負ったライガーだが、場外カウント19で辛くも生還。さらにソンブラの捻りを加えたアラビアンプレスも、トルニージョアタックもカウント2で返したライガーは、カウンターのテーズドロップからフロッグスプラッシュ2連発を投下すると、完璧な垂直落下式ブレーンバスターで叩き付けて3カウント! 見事王座防衛に成功したライガーはインタビュースペースで「やっと日本で借りが返せましたよ。どうしてもよぎる、(vs.ソンブラの)日本での成績が悪さが。このトシになると、1回悪いことがあると引っ張るからね(笑)」と言いながらも、この日のためにキッチリ練習を積んできたので勝てたと語り、「お客さんもメキシコのルチャリブレを楽しんでくれているんでね。これが定着すればもっと面白くなるだろうし、いろんな意味で今日の勝利は希望に満ちていますよ!」と声を弾ませた。

110123_Njpw-3.jpg ソンブラとのタッグで出場した『J-TAG』で難易度の高い空中殺法を次々に披露したマスカラ・ドラダは現在三冠王と、CMLLとしてもイチオシの選手。この日はドラダの持つCMLLウェルター級王座に、タッグでは対戦している田口隆祐が挑戦。マリアッチの衣装に三本のベルトを持って登場したドラダに、場内からは「メヒコ」コールが起こる。
 開始早々、自ら田口にチョップ合戦を挑んでおきながらアッサリ打ち負けたドラダだが、田口が場外に転落するとすかさずトペを発射。さらに田口を担ぎ上げたドラダはハリケーン・ドライバーで叩き付け、いきなり1本目を先取。2本目、ドラダのスワンダイブ式ボディアタックをドロップキックで迎撃した田口はオデレータバスターからの鹿殺しを狙ったが、ボムで叩き付ける前のリバース・ゴリースペシャルの段階でソンブラはタップ。この日はルチャ風の試合を再現し、ゴングを鳴らさなかったため、やや1本目2本目の終わりにメリハリが欠けた上、短期決着だったこともあって、ここまでは観客もやや戸惑い気味。
 リバース・ゴリースペシャルで左ヒザを傷めた様子のドラダに対し、田口は3本目が始まるとすかさず左ヒザを集中攻撃。それでもフェースバスターを返したドラダはコルバタで田口を場外に追いやってからトペコンを発射! しかしリングに戻ろうとするドラダの足を引っ張って先にリングに戻った田口は三角跳びプランチャをお返し。さらにリングに戻ったところでスリーアミーゴを決めた田口は飛び付き式エビ固めを狙うが、これをフェースバスターで切り返したドラダは逆にエビ固めで丸め込む。カウント2で返した田口は、バックを取るとどどんと思わせておいてタイガースープレックス。
 意表を突かれながらもカウント2で返したドラダだが、もう一度バックを取った田口は今度は必殺のどどんで叩き付けていって3カウント! 初挑戦にしていきなりCMLL世界ウェルター級王座を奪取した田口は、久しぶりに勝利のタグダンスを披露。敗れたドラダも潔く負けを認めて、田口の健闘を称えた。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負
○タイチ
12分39秒 ブラックメフィスト→片エビ固め
●マキシモ(CMLL)

▼第2試合 CMLL世界ウェルター級選手権試合 無制限3本勝負
[王 者]●マスカラ・ドラダ(CMLL)
1−2
[挑戦者]○田口隆祐
<1本目>○ドラダ(4分25秒 ハリケーンドライバー→片エビ固め)田口●
<2本目>○田 口(1分30秒 リバース・ゴリースペシャル)ドラダ●
<3本目>○田 口(5分25秒 どどん→エビ固め)ドラダ●
※田口がCMLL世界ウェルター級新王者となる

▼第3試合 CMLL世界ミドル級選手権試合 無制限3本勝負
[王 者]○獣神サンダー・ライガー
2−1
[挑戦者]●ラ・ソンブラ(CMLL)
<1本目>○ソンブラ(3分50秒 アラビアンプレス式トルニージョ→片エビ固め)ライガー●
<2本目>○ライガー(2分06秒 ジャベライゲル)ソンブラ●
<3本目>○ライガー(10分32秒 垂直落下式ブレーンバスター→体固め)ソンブラ●
※ライガーがCMLL世界ミドル級王座防衛に成功

▼第4試合 IWGPタッグ選手権 60分1本勝負
[王者組]ジャイアント・バーナード/○"ザ・マシンガン"カール・アンダーソン
13分06秒 ガン・スタン→片エビ固め
[挑戦者組]●OKUMURA(CMLL)/アトランティス(CMLL)
※第57代王者組バッド・インテンションズが5度目の防衛に成功

▼第5試合 タッグマッチ 20分1本勝負
●ラ・マスカラ(CMLL)/タイガーマスク
10分06秒 前方回転エビ固め
○ドラゴン・ロホ・ジュニア(CMLL)/石井智宏(リキプロ)

▼第6試合 ブラック・キャットメモリアル 30分1本勝負
●ミスティコ(CMLL)/プリンス・デヴィット/棚橋弘至
14分33秒 デビルウィングス→片エビ固め
○アベルノ(CMLL)/内藤哲也/中邑真輔

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