稔が"全日本Jrの絶対王者"カズにリベンジし、世界ジュニア王座奪取!武藤と鈴木のタッグ、TARUとKENSOの関係が一触即発!
全日本プロレス
2011 新春シャイニング・シリーズ
日時:1月2日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:2100人(超満員)
2日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『2011 新春シャイニング・シリーズ』開幕戦。2011年一発目の大会で、"全日本ジュニアの絶対王者"カズ・ハヤシの持つ世界ジュニアヘビー級王座に、昨年の11・23後楽園大会で行われた次期挑戦者決定戦〜ナンバーワン・コンテンダー・ラダーマッチを制した稔が挑戦。
昨年3・14両国国技館大会でカズと対戦した際は、37分にも及ぶ真っ向勝負の末に惜しくも敗れている稔。それだけに挑戦が決まった際、稔はカズに向かって「お前に去年の3月14日に両国で負けてから、お前に対するジェラシーだけでプロレス続けてんだよ! 俺は自分が出来る最高の状態でリングに立つから、お前も覚悟を決めて俺の前に立て!」と宣戦布告。煽りVの中では「俺が勝つことで全日本ジュニアの"新しい風景"を作る」と語った。
最近はハーフタイツにレガース姿だった稔だが、敢えてこの日は2年前にカズに敗れたときと同じロングタイツと白いシューズ姿で登場。チェーンレスリングから稔はカズをロープに飛ばし、カウンターのドロップキックを狙ったが、カズは2発連続でかわしていき、逆にモンキーフリップのような形で稔を場外に追いやる。そしてエプロンから飛び付きDDTで叩き付け、リングに戻ってからもクロスアーム式スリーパー。
首を痛めた稔はこの後、何度も首を抑えている。カズはすかさずグラウンドでのネックスクリューを決め、稔が堪らず場外にエスケープするとトペを発射。その後も首を狙って攻撃していく。稔も蹴りで反撃に出るが、カズは蹴り足をキャッチしてのドラスク。ブレーンバスターを腕十字で切り返しても、ロープの逃れたカズはすぐさまハンドスプリング・レッグラリアットを叩き込み、稔の反撃を許さない。
10分が経過し、カズがコーナーに登っていくと、追いかけていった稔はコーナー上でワキ固め。これを雪崩式フランケンで切り返したカズは、間髪入れずトラースキックを叩き込むと、ファイナルカット→雪崩式ファイナルカット。そのまま一気にパワープラントの体勢に入るが、これをワキ固めで切り返した稔は投げ捨てジャーマン。カズはうまく着地したが、稔はフルネルソンバーストからバズソーキック! 続く腕十字を切り返したカズはバックドロップからのトラースキック。しかし稔も返す刀でジャンピングキック。
先に立ち上がった稔が攻撃しようとするが、カズはリバースゴリースペシャルボムで切り返す。稔も投げ捨てジャーマンを返し、立ち上がろうとするカズの脳天にドロップキックを叩き込むと、雪崩式の技を狙う。これをヘッドバットで叩き落としたカズがダイブするが、稔は下からのドロップキックで迎撃。そして改めて雪崩式リストクラッチ式フィッシャーマンバスター。
さらにFIREBALLスプラッシュを投下するが、カウントは2。ならばと掟破りのパワープラントからFinalizeで叩き付けるが、これもカウントは2! 今度はカズがファイナルカットは狙うが、必死で逃れる稔。するとカズはファイナルカットの体勢からネックスクリューを決めると、続いて垂直落下式リバースDDT。そしてこれまで数々の強豪を沈めてきたパワープラントで叩き付けるが、稔はカウント2で返す! 左右の張り手を見舞っていった稔だが、カズは巻き投げ固め。稔がカウント2で返したところで20分が経過。
すると今度はカズはワンツーエルボーを連打。ガクッとヒザをついた稔の顔面を下から蹴り上げたカズはローリングソバットから突進。しかしカウンターのハイキックを叩き込んだ稔はミノルスペシャルを全日本マットでついに解禁! 粘ったカズだが、クラッチが切れて腕が完全に伸びきったところで無念のタップアウト! 2年前のリベンジに成功した稔は、ベルトを受け取ると、試合中に会場の隅からずっと声援を送っていた我が子のほうを見て頷いた。すると、そこに近藤修司がやって来て「オイ、稔。チャンピオンに休みはねぇぞ。次はこの俺だ!」と世界ジュニアへの挑戦を表明した。
新日本時代に奪取したIWGPジュニアに続き、ようやく全日本で世界ジュニア王座を奪取した稔は、インタビュースペースで「俺はもうキャリア17年だから、新しい時代を作ることはできない。だけど全日本ジュニアを観に来ている奴に、全日ジュニアの新しい風景を見せてやる。全日本から離れていった奴ら、みんな観に来いって! 俺がすごい風景を見せてやるから。全日本、全日本のジュニアの救世主がよ、ここの団体を客でパンパンに埋めてやるからよ。この会社が潤えばよ、この団体に貢献してるフリーも潤うからな」と言うと、挑戦を表明した近藤については「このベルトの挑戦者、条件は1つだけだ。このベルトを本気で、今回の俺みたいに死ぬ気でほしい奴。そういう奴だったら誰の挑戦でも受けるよ」と語った。
昨年末の世界最強タッグリーグ戦に鈴木みのるとの禁断のタッグで出場したものの、惜しくも優勝を逃した船木誠勝。だが、韓国遠征の際に武藤敬司、蝶野正洋と同期タッグを結成した船木の呼び掛けにより、この日船木、鈴木、武藤の超強力トリオが実現! 諏訪魔、真田聖也、KAIという新世代トリオと対戦した。
試合前、武藤と船木、船木と鈴木は握手を交わしたが、武藤の握手を鈴木は無視し、そのまま試合開始。先発で出て行った鈴木はKAIをアームロックに捕らえていくが、KAIがヘッドシーザースで脱出すると、すかさずフロントキック。そして一瞬の間があってから武藤にタッチ。思わず場内からどよめきが起こる。その後、試合が進んでいき、船木が鈴木にタッチしてから諏訪魔にアキレス腱固めを極めていくと、鈴木もスリーパー。さらに武藤も入ってきてもう片方の足にアキレス腱固めを極め、3人の合体攻撃も実現!
その後もとくに問題なく試合は進んでいったが、鈴木がKAIを羽交い締めにし、そこに武藤がエルボーを打ち込んでいくが、KAIがかわしたため鈴木に誤爆! 鈴木は武藤に詰め寄っていき、一気に一触即発ムードに。慌てて船木が仲裁に入っていくが、チャンスと見た新世代トリオは一斉に襲いかかる。KAIが武藤、諏訪魔が鈴木に襲いかかり、真田が船木にドロップキック。しかし鈴木は武藤に向かって突進!
ところが、武藤も入れ替わるように突進し、鈴木は武藤に襲いかかっていたKAIをスリーパーに捕らえながら「テメー、武藤!」となおも武藤に食ってかかる。一方の武藤も鈴木に襲いかかろうとしていた諏訪魔にシャイニング・ウィザード。船木も真田をクロスヒールホールドに捕らえ、いつの間にやらベテラン組が形勢逆転! そのまま鈴木がKAIにゴッチ式パイルドライバーを決めて3カウント。
試合後、なおも睨み合う武藤と鈴木だが、船木が間に入ると武藤の差し出した握手に鈴木も渋々応じてリングを降りた。だが、「アイツ絶対わざとやりやがった!」と吐き捨て、鈴木は1人先に控室へ。船木と2人でインタビュースペースに座った武藤は「ありゃ? 一緒に仲良くコメントをと思ったのに。まぁね、男と女の関係もそうだけど、最初100点から始まると、もう減点減点減点しかないからな。折角(鈴木と)組んだ以上、次に繋がるように。それがアジアのベルトなのか、世界のベルトなのか分からないけど、そこまで持っていきたいとは思ってます。また明日には明日の風が吹く」と鈴木とのタッグに前向きなコメント。
そのあと、メインで行われた15名参加ヘビー級バトルロイヤルでも、終盤に武藤、鈴木、浜、征矢、真田が残ると武藤と鈴木が共闘! 武藤が真田を羽交い締めにすると、鈴木がフロントキック。真田がかわし、またも誤爆かと思われたが、鈴木は間一髪でストップ! しかし次の瞬間、鈴木は武藤に張り手を見舞ってニヤリ。すかさず武藤にアキレス腱固めを決めた鈴木は、真田たちに「行け、行け!」と指示するが、真田たちは武藤と鈴木を天秤に掛け、社長を救って外敵である鈴木への攻撃を選んだ。
結局、鈴木は浜のボディプレスを浴びたあと、一斉に抑え込まれて失格。逆に武藤は社長らしく若い選手同士をうまいこと潰し合わせ、最後に残った浜にシャイニング・ウィザードを叩き込んでバトルロイヤルに優勝。しかも「実はよ、世の中正月だけど俺は節制してて105kg以下なんだよ。俺、明日のジュニアのバトルロイヤル出ちゃう!」と宣言し、オイシイところを総取りする気だ。
武藤と鈴木以上に危うい関係になりつつあるのが、ブードゥー・マーダーズのTARUとKENSO。この日はTARU、KENSO、KONOのトリオで西村修、太陽ケア、曙と対戦。翌3日の後楽園大会でケア&曙の持つ世界タッグ王座への挑戦が決まっているKENSO&KONOは、当然狙いはケア&曙かと思われたが、KENSOはなぜか西村を激しく意識している様子。
それが歯車を狂わせたのか、VMが奇襲攻撃を仕掛けていき、TARUが場外でケアを羽交い締めにし、そこにKENSOがプランチャを放っていくと、ケアがかわしたためTARUに誤爆! さらに西村がTARUをダブルアーム・スープレックスで投げていくと、KENSOが救出に入っていったが、西村がかわしたためまたもTARUに誤爆! TARUはそれでもKENSOとKONOに西村を捕まえるように指示し、逆さにした西村にカカト落としを落としていくが、KENSOは最後まで抑えずに途中で離してしまう。
ややヒートアップしながらも西村を羽交い締めにしたTARUは、KENSOに攻撃しろと指示。KENSOが渋々フロントキックを放っていくが、西村がうまくかわしてTARUの誤爆させると、そのまま回転足折り固めを決めて3カウント。世界タッグ前哨戦で挑戦者組に勝利したケア&曙はKONOを見下ろしたニヤリ。TARUとKENSOが一触即発のムードになると、KONOが仲裁に入る。
するとKENSOは拍手をしながらロープを開け、TARUに引き揚げようというジェスチャー。TARUはかなり納得いかない様子で引き揚げていったが、KENSOはその後何と西村に対して握手を求める。西村も警戒しながらもその握手に応じたため場内からはどよめきが起こる。そのときインタビュースペースではTARUがKONOに「明日はちゃんとベルト獲れるよな! 獲られへんかったら、KENSOの勝手にささんぞ!」と檄を飛ばしていた。1人あとから戻ったKENSOは、世界タッグとアジアタッグを奪取して統一するというマニフェストを掲げると、「そういう意味で俺にTARUは必要ない」と吐き捨てた。
さらに不協和音が鳴り響いたまま、TARU、KENSO、KONOはメインのヘビー級バトルロイヤルに出場。敵味方関係ないバトルロイヤルとはいえ、KENSOはTARUをオーバー・ザ・トップロープで落とそうとし、さらに怒りを露わにして詰め寄るTARUに対し、KENSOは強烈な張り手をお見舞い! これに激怒したTARUは自らリングを降りて試合放棄。TARUとKENSOの関係はもはや修復不可能とも思えるが、ひとまず3日後楽園大会で行われる世界タッグ戦の結果次第か?
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 シングルマッチ~征矢匠デビュー戦~ 30分1本勝負
○征矢学
8分19秒 抱え込み式逆エビ固め
●征矢匠
▼第2試合 タッグマッチ 30分1本勝負
渕正信/○菊地毅(フリー)
6分38秒 原爆固め
NOSAWA論外(東京愚連隊)/●BUSHI
▼第3試合 シングルマッチ 30分1本勝負
○浜亮太
5分28秒 エルボードロップ→体固め
●中之上靖文
▼第4試合 タッグマッチ 30分1本勝負
○近藤修司/大和ヒロシ
5分40秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め
MAZADA(VM)/●スーパー・ヘイト
▼第5試合 6タッグマッチ 30分1本勝負
○西村修/太陽ケア/曙(フリー)
9分12秒 回転足折り固め
●TARU/KENSO/KONO
▼第6試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
武藤敬司/船木誠勝/○鈴木みのる(パンクラスMISSION)
16分45秒 ゴッチ式パイルドライバー→片エビ固め
諏訪魔/真田聖也/●KAI
▼第7試合 世界ジュニア・ヘビー級選手権試合 60分1本勝負
[王 者]●カズ・ハヤシ
22分08秒 ミノルスペシャル
[挑戦者]○稔(VM/フリー)
※カズ・ハヤシが18度目の防衛に失敗。稔が第29代王者となる
▼第8試合 ヘビー級バトルロイヤル
○武藤敬司
13分53秒 シャイニングウィザード→体固め
●浜亮太
【退場順】征矢匠、中之上靖文、船木誠勝、西村修、TARU、曙、KONO、KENSO、諏訪魔、太陽ケア、鈴木みのる、征矢学、真田聖也、浜亮太
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