師匠が返上したベルトを獲得したアントンだが、腰には巻かず!Gラヴァーズは強豪・邪道&外道に勝利してIWGPJrタッグ防衛!
DDTプロレスリング
NEVER MIND 2010
日時:12月26日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:2010人(超満員札止め)
26日、後楽園ホールで行われたDDT『NEVER MIND 2010』。2010年最後の後楽園大会にして、ユニオンに移籍したため高木三四郎がいない初めてのDDT後楽園大会となった。この大会のメインは当初、ディック東郷の持つKO-D無差別級王座にアントーニオ本多が挑む師弟対決だったが、東郷が負傷欠場するという緊急事態が発生! 東郷がKO-D無差別級王座返上を申し出たため、鶴見亜門GMはアントンとGranmaのGENTAROによる暫定王座決定戦を行うことを決めた。師匠超えという大目標が消滅してしまったアントンにとっては、さらに試練の一戦となった!
煽りVでは今年初めの紅白かくし芸プロレスから、関本大介→HARSHIMA→佐藤光留→ディック東郷とKO-D無差別級王者が移っていった変遷を振り返る。そして東郷の負傷により返上されたベルト。気合いの入った表情で入場したアントンは、まずはじっくりとしたレスリングでGENTAROと渡り合う。しかしグラウンドでのクラシカルなレスリングではGENTAROのほうが一枚上。するとアントンは執拗なるヘッドロックでGENTAROを絞め上げていく。
流れがアントンに傾きかけたところで、GENTAROはアントンを場外に引きずり出す。そしてニークラッシャーでアントンの左ヒザを鉄柱に叩き付けていくと、そこからは左ヒザへの一点集中攻撃。そのためアントンは反撃のチャンスがあっても足のダメージでロープに走ることもままならない。GENTAROは鉄柱にアントンの左足を叩き付けると、ぶら下がり式足4の字。そしてシャープシューターを狙っていく。
これをステップオーバーされる前に逃れたアントンは、カウンターでテーズドロップを見舞うとナックルパートからの延髄蹴り、さらに卍固め。15分が経過し必殺のダイビング・フィストドロップを狙ったが、起き上がったGENTAROは雪崩式ドラスクで切り返す。さらに足4の字固めからのシャープシューターやニークラッシャー→ニークラッシャーと思わせてのバックドロップ→正調バックドロップと嫌らしいまで巧い攻撃で苦しめていったGENTAROは、一気に勝負に出てダイビング・ボディプレスを投下。
これをヒザで迎撃したアントンは強烈な張り手を打ってくるGENTAROに対し、コスチュームのショルダー部分を外すと怒りの鉄拳制裁! さらにダスティンからダイビング・フィストドロップを投下。今度は完全に決まったが、ヒザのダメージでカバーが遅れたためカウントは2。ならばとトップコーナーからダイビング・フィストドロップを放つが、これはGENTAROが足を上げて迎撃。
GENTAOは東郷ばりのペディグリーで叩き付けるとコーナーへ。アントンはダイビング・セントーンを警戒して転がっていくが、GENTAROはダイビング・エルボードロップを落とす。アントンも突進してきたGENTAROをトラースキックで迎撃すると、珍しいジャーマンでカウント2まで追い込み、そこからナックルパートとジャンピングキックを叩き込んでからガッチリと卍固めへ。これで動けなくなったGENTAROはついにギブアップ!
25分にも及ぶ熱戦を制し、師匠が持っていたベルトをGENTAROから手渡されたアントンは、GENTARO、さらにセコンドのヤス・ウラノと佐々木大輔、さらにさらに鶴見GMと松井レフェリーとも抱き合って喜びを分かち合う。
だが、敢えてベルトを腰に巻かず、チャンピオンのコーナーである赤コーナーの上にベルトを置いたアントンはGENTAROが引き揚げたのを確認してから、「GENTAROさん、愛してるぜ!」と言うと、「ハッキリ言っていまの自分にいいたいことは、いまのひと言だけです。会社にとっては気まずい選手でしょ、私は。しかし、なるべくリング上では本当のことを言いたいと思います。自分の大切な人が戻ってくるまで置いておきたい心境ですが、会社の上の人に本当に怒られてしまいそうなので......でも本当のこと言っていいですか? このベルトを巻くにはおこがましい選手だと思います」と複雑な心境を吐露。
それでも観客からの声援を受け止めたアントンは、「こんなにたくさんのお客さんが入って、DDTは凄いですね。自分みたいなキ○ガイがベルトを巻いたら、皆さん本当は納得いかないと思います。でも僕のことを好きな人も、嫌いな人も、ちょっと気になっているという人も、みんなみんな幸せになりやがれ!」と絶叫し、超満員の観客から大喝采を浴びた。
そして全選手がリング上に上がってくると、男色ディーノがアントンに向かって「アントン、分かっていると思うけど暫定王者だから。アンタにも私たちにも超えなきゃいけないものがある。確かにアンタは第一コンデンターよ。それは今日ハッキリした。私たちは高木三四郎がいなくなって、来年ディック東郷もいなくなる。こっから......戦国時代よ! 一番強くてもいい、一番人気があってもいい、一番面白くてもいい......一番スゲェ奴が上に行けるような、そんなDDT作りましょうよ! キャリアとか格とか関係ない、誰だってスゲーってものを見せつければ上にいける。そういう時代よ、いま! 2011年はそういう時代よ。アントン......おめでとう。すごい複雑な気持ちだけど、ディック東郷が帰ってきたら......超えて。ディック東郷を超えたアンタの首を我々は獲りにいく! 一番スゲェあんたを一番スゲェ挑戦者が迎え撃つ、それがDDT!」とシビれるような言葉をかけた。
最後は今大会を持って無期限休業に入る大鷲透に、盟友HARASHIMAから花束が贈呈され、暫定KO-D無差別級王者のアントンの音頭で三本締めが行われた。そして1日遅いクリスマスプレゼントとして、サインボールが客席に投げ込まれると、選手たちは円陣を作り2011年に向けて気合いを入れた。インタビュースペースで「正直な気持ちをこの絵面を使って表現していいですか?」と言ったアントンは、イスの上にベルトを置くとそこまで足を引きずりながら近付いていき、ようやくベルトを手に取るとベルトを見つめた。そして「以上です! 伝わってないですか? 皆さんもっと汲み取って!」と言うと、カメラ万から要求されたベルトを掛けてのポーズも拒否して控室に入っていった。それがアントンのこだわりだ。
東京スポーツ主催プロレス大賞2010のベストバウト賞を受賞した飯伏幸太&ケニー・オメガのゴールデンラヴァーズ。そのベストバウトを取った試合で奪取したIWGPジュニアタッグ王座を取り返すべく、新日本プロレスから11月に『SUPER J TAG LEEAGUE』で優勝した邪道&外道が乗り込んでくることになった。しかも邪道は今年2月に行われた同カードで、クロススラッシュを食らった際に頸椎を捻挫してしまい長期欠場に追い込まれた借りがあるため、GLにキッチリと借りを返した上で至宝を奪回したいところ。
邪道&外道は飯伏が新日本プロレス12・23後楽園大会の試合中に傷めた左ヒザを集中攻撃。外道の足4の字固めに悶絶した飯伏だが、パンチをかわした飯伏はオーバーヘッドキックを叩き込むと、ケニーにタッチ。ケニーは邪道にカミカゼからのその場飛びシューティングスター、さらに外道にミサイルキックを打って2人を場外に追いやると、ノータッチトペコンを発射。そして外道をリングに戻して早くもクロイツ・ラスを狙うが、これは邪道がラリアットでカット。
しかも邪道&外道は飯伏をコーナーで休ませず、場外に連れ出して客席に叩き付けたり、イスで殴打していく。ケニーが何とか飯伏を助けようとするが、外道がナックルパートからコブラクロー。さらに自軍のコーナーポストを外し、剥き出しになった金具部分にケニーを叩き付ける。憎らしいぐらい巧くて強い邪道&外道。だが、ケニーは邪道のラリアットをかわして外道に誤爆させると、2人まとめてコタロー・クラッシャーで叩き付ける。
ようやくタッチを受けた飯伏はマトリックスで邪道と外道の攻撃をかわし、トリッキーな動きで翻弄してからフランケンで2人まとめてブン投げる。さらに邪道にハイキックを叩き込むと、邪道もショートレンジラリアットを返す。続いてケニーが邪道をフルネルソンに捕らえていくが、邪道はこれをクロスフェース・オブ・JADOで切り返す! 回転してロープから遠ざけていった邪道。万事休すかと思われたGLだが、飯伏が間一髪で外道を振り切ってカット。
それでも邪道&外道はケニーに対して、トレイン攻撃からスーパーパワーボムを狙うが、これをウラカンで切り返したケニー。外道はチンクラッシャーからコンプリート・ショットを狙った外道だが、うまくかわしたケニーは邪道との同士討ちを誘い込む。しかし邪道は場外からイス攻撃! 丸め込んで行った外道だが、ケニーはカウント2で返す。しかし外道は外道クラッチへ! これをミサイルキックでカットした飯伏は蹴りのコンビネーションを叩き込む。さらにケニーはAOISHODOUから波動拳を叩き込むと、豪快なクロイツ・ラスで外道を叩き付けて3カウント奪った!
見事GLがIWGPジュニアタッグを防衛したことで、来年1・4東京ドーム大会でプリンス・デヴィットのIWGPジュニア王座に挑戦が決まっている飯伏は二冠王になる可能性が出て来たが、試合後「とりあえず足が痛いですけど、全然問題ないです。ドームもまったく問題なく、全然大丈夫です。出ます。すぐ治します、大丈夫です」自分に言い聞かせるように言うと、辛そうに控室へと引き揚げていった。
なお、今大会では新リーダー・高尾蒼馬のやり方に納得出来ない佐藤光留がシットハート♥ファウンデーションからの脱退を宣言。さらに来年7月24日に行われる3回目の両国国技館大会に"大物選手"として菊地毅の参戦が決まったことや、3・6新木場での『ブランド三分の計』をクルーザーゲーム→ユニオン→誰かの主催興行(誰かは1月の後楽園大会で試合をして決定する)の順で行うことを発表した。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 6人タッグマッチ 30分1本勝負
KUDO/石井慧介/●平田一喜
8分9秒 ツームストン・パイルドライバー→片エビ固め
○ヤス・ウラノ/星誕期/美月凛音
▼第2試合 UWA世界6人タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]佐藤光留(パンクラスMISSION)/●中澤マイケル/松永智充
11分41秒 パワーボム→エビ固め
[挑戦者組]HARASHIMA/○大鷲透(フリー)/安部行洋
※第43代王者が初防衛に失敗。ディザスターボックスが第44代王者組に
▼第3試合 次期KO-Dタッグ挑戦者決定戦 30分1本勝負
○MIKAMI/怨霊(666)
10分40秒 ディープ"M"インパクト→片エビ固め
●タノムサク鳥羽/長井満也(ドラディション)
▼第4試合 ルーザーイートドッグフードマッチ 30分1本勝負
●佐々木大輔(フリー)
9分2秒 ダイビング・ギロチンドロップ→片エビ固め
○高尾蒼馬
▼第5試合 シングルマッチ 30分1本勝負
男色ディーノ
9分8秒 試合がお下劣なため無効試合
大石真翔(フリー)
▼第6試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]飯伏幸太/○ケニー・オメガ
21分24秒 クロイツ・ラス→エビ固め
[挑戦者組]邪道(新日本)/●外道(新日本)
※第27代王者が2度目の防衛に成功
▼第7試合 KO-D無差別級選手権暫定王者決定 戦時間無制限1本勝負
●GENTARO(FREEDOMS)
25分10秒 卍固め
○アントーニオ本多(フリー)
※アントーニオ本多が暫定王者に
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