大会のオープニングで「宇宙大戦争という名が付いて、早5年ということらしいですが、私に取って今日は宇宙大戦争ではありません。音楽（ロック）ウォーズです！　必ず歌います！」と宣言したサスケ。黒ずくめの"リングスタッフ"が解体に向けて待機する中、サスケバンドことクレイジー・クルーと、大量の凶器を持参した佐藤兄弟が登場。サスケが佐藤兄弟に向かって「オイ、バカ兄弟！　今日の試合は3vs.3だぞ！」と言うと、佐藤兄弟は野橋はあんな格好をしていたため、ある施設に入れられてしまったことが告げられる。3vs.2でやる覚悟の佐藤兄弟に対し、サスケがガン無視を決め込んでクレイジー・クルーのメンバー紹介をし始め、さらに「では1曲目......」と早くもライブを行おうとする。
　「歌わせるか！」と佐藤兄弟が奇襲攻撃を仕掛けていき、いきなり場外乱闘で試合開始。すると「オイ、誰か忘れちゃいないか！」という声が響き渡り、バルコニー席に宇宙人となった野橋が登場！　『かっぱ寿司』の曲に乗り、グリーンの電飾を輝かせながら、ロープを伝ってアリーナに降りてきた野橋だが、やっぱりサスケには見えていない様子。そんな野橋はあっさり和桶の中に閉じ込められてしまい、そうこうしているうちに試合開始から5分が経過し、ついにリングスタッフがリング解体に取り掛かる！
　淡々とリングが解体されていく周りで、激しい場外乱闘が繰り広げられ、サスケはなぜか1人で黙々と無数のラダーを用意するというシュールな光景が繰り広げられる。さらにタイツを引っ張られ、お尻丸出しにされたリッキーがヒップアタックをお見舞い。佐藤兄弟は鉄腕くんの残骸である右手を装着して掌底攻撃。

　すでにリングはロープが外されていくという段階に。ここでサスケがようやく試合に加わり、外されたロープで恵を絞死刑にしていき、さらに腕十字を決めていくが、恵も首に巻かれたロープを掴んで「レフェリー、ロープ（エスケープ）！」とアピール。徐々にワケが分からなくなっていく中、ようやく野橋が戦戦復帰。だが、タイミングが悪いことに、野橋がリングに上がった瞬間がちょうどキャンバスを撤去するところだったため、野橋はキャンバスの中に一緒に丸められて搬出されてしまった。その間にリッキーとKenが場外で佐藤兄弟を取り押さえると、サスケはリング上にラダーを2脚セット。
　その間に竹刀ではなく、今年はちゃんと鉄パイプを通したサスケは、そこから場外ダイブ......ではなく、逆上がりを披露！　どうやらこれが予告していた"波動砲"らしいのだが、逆上がりが成功した瞬間にやっぱりバランスを崩して転倒！　リングに戻ってきた佐藤兄弟はキャンバスの下に敷かれていたクッションを外しながら、まるで修学旅行のときの枕投げのような感じでKenと殴り合い。そして、ようやくクッションを重ねてまとめたところで、その上にKenをブレーンバスターで叩き付けるが、重ねたクッションの上のためノーダメージ！
　リングスタッフは比較的スローペースでリングを解体していたが、途中から佐藤兄弟が手伝い出したためクッションに続いて、ついに板まで取り外され、リング上は半分が空洞状態に。なぜか練習生ばりに板を搬出していたサスケだが、ようやく試合に戻り場外に置いてある和桶に佐藤兄弟を叩き付けると、リングに戻りラダーの上に登って場外の佐藤兄弟に向かってトペ・アトミコを発射！　だが、例によって佐藤兄弟にかわされて和桶に自爆！
　すると今度は恵がリング上で大量のサンマをぶちまけ、その上にサスケを"魚の上にフィッシャーマン（ズ・スープレックス）"で叩き付ける。さらに恵は板が外された空洞にサスケをパワーボムで投げ捨てようとするが、さすがにサスケも堪える。だが、そこに秀がリング下から加勢し、サスケを抱え上げるとリング下に放り投げた。ここで佐藤兄弟がアコースティックギターを持ち出すと、キャンバスにくるまれて搬出された野橋が生還！　そして佐藤兄弟は野橋に「いまこそお前の力を見せてみろ！」と言ってアコギを手渡す。てっきりアコギで殴打していくと思われたが、なぜか宇宙人野橋はアコギをかき鳴らすだけ。
　それを見ていたKenはもう1つのアコギで思い切り野橋を殴打！　続けてリッキーがカミカゼで叩き付けていくと、大の字に倒れた野橋にリッキーとKenが佐藤兄弟が持ち込んだ大量の"白い粉"をぶっかける！　野橋が粉まみれになったことで、いままで宇宙人が見えなかったサスケも、ようやくそこに野橋がいることを視認！　すかさずラダーに登ったサスケは野橋にサスケ・スペシャルX Ver.10.2セグウェイ（ものまね禁止）を叩き込んで3カウント奪った。

　宇宙大戦争に勝利したサスケ率いるクレイジー・クルーは北側に設けられた特設ステージに移動。オーディエンスが総立ちの中、ボーカルのサスケ、エアギターのリッキー、エアキーボードの味方冬樹以外の"ちゃんと楽器が出来る"メンバーは機材のセッティングに入る。
　その間、MCでつなぐことになったサスケは「センキュー！　これでやっと気持ちよく歌えます。ロックスターになるって宣言して、なかなか賛同者が得られなかった。でもいまこうやって素晴らしい仲間が集まってくれました。大切なのはお金じゃないんだ。そして俺たちクレイジー・クルーの今日、最初で最後の奇跡の来日公演。本当にどうもありがとう！　でも本当に今日、皆さんのおかげでチケットもソールドアウト。伝説のライブになるように、みんなの手で、みんなで盛り上がって、伝説のライブにしようじゃないか！」と、何とこれがクレイジー・クルーにとっては最初で最後のライブになることを告げる！
　さらに「本当にこの20周年記念イヤー、リングを降りれば辛いことばかり。しかし私にはこのように応援してくれるみんながいる。リングを降りれば辛い現実も、この会場の中で皆さんと一体になれば忘れられる」と、何やらアレのことか？と思える意味深なことを吐露したサスケだったが、いざライブを始めるとアンヴィルの『Metal on Metal』を熱唱。何とKenのギターが故障するというハプニングがあったが、観客はとてもプロレス会場とは思えないほど総立ちでノリノリ。
　するとクレイジー・クルーは2曲目にして最後の曲となるBom Joviの『You Give Love a Bad Name』をリッキーさんにボーカルを代えて、またまた熱唱！　歌い終えたサスケは外タレバンド風に「サンキューコウラクエン！　グッドナイト、トーキョー！」と言いながらステージを降りていった。だが、観客からは「アンコール」の大合唱。これを聞いたサスケは革ジャンを羽織り、すでに終了時間を押しているにも関わらず再びステージへ！
　そしてサスケは「クレイジー・クルーは今日で解散です。ですが、私、ザ・グレート・サスケはこれからもリング上で輝き続けます！　なぜならそれが私の人生だから！」と叫ぶと、Bom Joviの『It's My Life』を熱唱。観客から「ロックンロール！」コールが起こる中、「グッドナイト、ジャパン」の言葉でライブを締めくくり、伝説のバンド、クレイジー・クルーは解散した......

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▼第1試合　タッグマッチ15分1本勝負
気仙沼二郎／●佐々木大地
14分3秒　グラウンド卍固め
○大柳錦也／関根龍一（K-DOJO）

▼第2試合　WWE経験者大集合 15分1本勝負
新崎人生／△TAKAみちのく（K-DOJO）
時間切れ引き分け
ウルティモ・ドラゴン（闘龍門MEXICO）／△FUNAKI（フリー）

▼第3試合　8人タッグマッチ 30分1本勝負
拳王／ヤッペーマン1号／ヤッペーマン2号／●剣舞
14分32秒　ヘルム→片エビ固め
○フジタJrハヤト／南野タケシ／大間まぐ狼／ラッセ

▼第4試合　特別試合 30分1本勝負
○ディック東郷（DDT）
22分23秒　クロスフェイス
●日向寺塁

▼第5試合　宇宙大戦争〜ホントに最終決戦〜ザ・音楽（ロック）ウォーズ
　　 　　　 特別ルール・リング解体、エニーウエアーマッチ 時間無制限1本勝負
○ザ・グレート・サスケ／Ken45°／リッキーフジ（フリー）
28分0秒　ラダーからのサスケスペシャルX Ver.10.2セグウェイ（ものまね禁止）→片エビ固め
佐藤秀／佐藤恵／●野橋太郎
※試合開始5分経過後にリングスタッフがリングを解体、撤収を始める
　フォールは5分後よりリング以外でも可能。場外カウントはなし
　凶器はレフェリーが非常に危険だと認めた凶器以外はOK