毎年恒例の全日本ファン感謝デーで、W武藤がまさかのF-1タッグ王座陥落!渕や菊地の奮闘で諏訪魔軍が船木軍に勝利!

101212_AJP-1.jpg全日本プロレス
2010ファン感謝デー
日時:12月12日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:2000人(満員)

 12日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『2010ファン感謝デー』。全日本の1年を締めくくるファン感だが、今年のメインは10・24横浜文化体育館大会で激闘を繰り広げた諏訪魔と船木誠勝が即席軍団を結成し、5vs.5で61分3本勝負の全面対決を行う。渕正信、近藤修司、大和ヒロシ、征矢学、中之上靖文、曙、菊地毅、菊タローの8選手が抽選を行い、どちらの軍団となるのかが決まるのだが、抽選の結果次第では実力差が発生する可能性もあるが......

 そしていざリング上で「諏訪魔軍」「船木軍」と書かれた札を各選手が抽選箱から引いていったところ、何と図ったかのように近藤、征矢、大和、曙が船木軍に。渕、中之上、菊地、菊タローが諏訪魔軍の札を引き当て、思わず諏訪魔は頭を抱える。菊タローも「よく見ろ! 戦力2人しかいねぇじゃねぇか!」と猛抗議するが、当然認められずそのまま試合開始。諏訪魔vs.船木の顔合わせから試合が始まったのだが、すぐに渕が自らタッチを志願。そして渕がリングインすると、今度は曙がタッチを志願。船木が思わず吹き出しながら曙にタッチすると、渕はすぐさまタッチしようとするが、諏訪魔軍は全員タッチを拒否。
 そして曙の強烈なチョップを食らった渕は控室に帰ろうとするが、中之上が連れ戻す。すると渕は強引に菊地にタッチ。曙にタックルを見舞っても逆に吹っ飛ばされた菊地は中之上にタッチ。すると船木軍は中之上を捕まえて集中攻撃。何とか自力で脱出した中之上はようやく菊タローにタッチ。菊タローvs.船木という注目の顔合わせが実現すると、菊タローは何と猫だましからタックル。あっさりタックルを切った船木は、すかさず胴絞めスリーパーで捕獲。すると菊タローは高速タップをしてしまい、1本目は船木軍が取った。
 2本目が始まると、菊タローは船木に向かって「試合が進まないから代わって!」と要求。仕方なく船木が征矢にタッチすると、今度は菊地が「オイ、菊! 俺と代われ」とタッチを要求。征矢は菊地の頭をコーナーにガンガン叩き付けていくが、菊地は「ガーーーー○×△□!」と絶叫すると、自らコーナーに頭をぶつけて「効いていない」アピール。すると大和が入って来て、自らコーナーに頭を菊地以上にガンガンぶつけてみせる。
 それを見た菊地はゴングに自らの頭をぶつけてみせたのだが、ここで額が割れて菊地が流血! その様子を見ていた大和も自らゴングに頭をぶつけていったのだが、何と大和も額から流血! 一体何の闘いなのかよく分からなくなってきたところで、大流血の菊地が諏訪魔にタッチ。諏訪魔は大和を助けようとする船木軍の4人を次々に蹴散らすと、大和をラストライドで叩き付けて勝利。2本目は諏訪魔軍が取ってイーブンに持ち込んだ。
 3本目は渕が大ハッスル! 腰に腰痛防止ベルトを装着した渕は、船木軍の選手たちを次々にボディスラムで叩き付けていったが、最後に立ちはだかったのが曙。さすがに曙を持ち上げることは出来ず、逆に曙が滞空時間の長いブレーンバスターで渕を叩き付ける。ボディプレスまで食らい、絶体絶命の渕だったが、カウント2でカットした諏訪魔が曙にラリアットを叩き込んだところに、渕が間髪入れず首固めで丸め込み、何と曙から3カウント! 最後は諏訪魔が「諦めず頑張り続ければ、どんなメンバーでも勝てるってことが今日は勉強になりました」と笑顔でマイクアピールして、2010年の全日本を締めくくった。

101212_AJP-2.jpg ファン感お馴染みのF-1(FAKE-1)タッグだが、"絶対王者"武藤敬司&神無月のW武藤に今回挑戦するのは浜亮太&長州小力のW長州! 長州口調は完璧にマスターしていた浜だが、何と黒いショートタイツに白いリングシューズ、長髪のヅラとビジュアル面でも完コピした浜は焼豚力(チャーシューリキ)として全日本のリングを跨いだ!
 思いの外完成度が高く、観客も大喜び。さらにW長州は後から入場してきたW武藤に対し「跨ぐなよ!」と詰め寄っていったが、あっさり跨いだW武藤。試合が始まると、まずは小力が神無月にカウンターエルボーを叩き込むが、神無月も低空ドロップキックからシャイニング・ウィザード。しかし小力は腕でブロック。このムーブを武藤と焼豚も栗返して見せると、武藤はそのまま小力に対してもフラッシング・エルボー。
 堪らず小力が場外に逃げると、神無月は長州の愛弟子・馳浩のモノマネで「じゃあここからはネタ対決で行きましょう」と提案。神無月と小力はお互いにモノマネをしながら、とっておきのプロレス秘話を披露。その中には浜は長州本人に「コラコラ問答のときは、言葉が出て来なかったんですか?」と聞いたことがあるという強心臓っぷりが暴露された。その後も小力、焼豚、神無月の3人で「キレてるんですか?」「キレてないですよ」の掛け合いをやっているところに、嫌がる武藤を巻き込んで長髪のヅラを被せて「キレてないですよ」と言わせたりしていたのだが、突如焼豚がそんな武藤を襲撃!
 サソリ固めを狙った焼豚だが、やり方が分からず断念。仕方なく小力が神無月にサソリ固めを決めると、武藤がすぐにカットしてそのまま焼豚にドラスクからシャイニング。神無月もシャイニングを決め、そこから小力にもシャイニング。武藤もシャイニングで続いたが、小力がかわして神無月に誤爆! すかさず小力が神無月に後頭部ラリアット→リキラリアットを叩き込んで3カウント!
 初代王者にして8度の防衛を重ねてきた"F-1の絶対王者"W武藤から、レスラーも芸人もFAKE(モノマネ)であるW長州がF-1王座を奪取してみせた。試合後、W長州はノーサイドということで、W武藤と京平レフェリーを交えた5人で、小力パラパラを全日本のど真ん中で披露した。

101212_AJP-3.jpg "全日本ジュニアの絶対王者"カズ・ハヤシは西村修と、互いの左手首に長さ約4メートルのロープを巻き付けた状態で試合を行ったのだが、ファン感に似合わないシリアスな試合かと思いきや、サブタイトルに「サド・ハヤシ降臨」とあるように、カズはこれまで年末になると諏訪魔やヘイト、浜と同じルールで対戦し、見事な縄さばきを披露してきた"縄士"なのだ!
 縄士カズは手四つの力比べの際、ブリッジで堪える西村を縄でグルグル巻きにしていく。縄に慣れていない西村は場外に出た際、リング上から縄を引っ張るカズに対し、リングサイドの観客に協力してもらって逆に縄を引っ張ってカズを場外に引きずり込んだり、スピニング・トーホールドで回転する度に縄が体に巻き付いたりと、やはり縄に翻弄されている様子。逆にカズはエルボースマッシュを打ってくる西村の腕を縄で固定してエルボーを打てなくしてみせる。
 すると西村は突如リング上であぐらをかき、瞑想状態に入る。当然カズは縄で西村を縛り上げるが、何と西村はヨガの要領で体をくねらせ、見事縄から脱出! 唖然とするカズをエルボースマッシュで場外に叩き落とした西村は、今度はリング上から縄を引っ張って場外のカズと綱引きを始める。ここでエプロンまで上がってきた数は、ショルダーをぶつけていってリングに戻るが、その際2人をつないでいる縄がロープに絡まってしまう。
 どちらかが一旦エプロンまで出なければ解けないのだが、ここでカズは絡まった部分に自分の左手首につながっている縄を通し、何とまるで手品を見せるように絡まった縄を一瞬で解いてみせた! これには西村も唖然呆然......。すかさずカズは逆さ押さえ込みで抑え込んで3カウント。インタビュースペースでもカズは「プロレス大賞技能賞、見てたでしょ? いや〜、S・ハヤシってずっと言ってきましたけど、これからはマジシャン・ハヤシ、略してM・ハヤシとしてやっていきます!」と豪語した。

 なお、この日征矢学の実弟である征矢匠が、来年1・2後楽園大会でのデビュー戦を行うことが発表された。デビュー戦は何と兄・学とのシングルマッチに決定した。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ~伝説のマスクマン復活~ 15分1本勝負
○ヒート
10分37秒 HEATクラッチ
●BUSHI

▼第2試合 シングルマッチ~デート権争奪~ 20分1本勝負
△真田聖也
20分00秒 時間切れ引き分け
△KAI

▼第3試合 シングルマッチ~サド・ハヤシ降臨ロープマッチ~ 30分1本勝負
○カズ・ハヤシ
15分14秒 逆さ押さえ込み
●西村修

▼第4試合 F-1タッグ選手権試合 60分1本勝負
[王者組]武藤敬司/●神無月
20分13秒 リキラリアット→体固め
[挑戦者組]浜亮太/○長州小力
※初代王者組が9度目の防衛に失敗。W長州組が第2代王者組となる

▼第5試合 クロサワ楽器PRESENTS諏訪魔軍vs.船木誠勝軍5対5全面対決! 61分3本勝負
○[諏訪魔軍]諏訪魔/渕正信/中之上靖文/菊地毅(フリー)/菊タロー(アキバプロレス)
2-1
●[船木軍]船木誠勝/近藤修司/大和ヒロシ/征矢学/曙
<1本目>
●菊タロー
9分36秒 裸絞め
○船木誠勝

<2本目>
○諏訪魔
8分15秒 ラストライド→体固め
●大和ヒロシ

<3本目>
○渕正信
5分23秒 首固め
●曙
※2-1で諏訪魔軍の勝利

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