7年ぶりに開催された猪木祭りのメインで、強敵シウバを倒した鈴川は両国国技館のど真ん中で四股を踏む!

101203_IGF-1.jpgIGFプロレスリング
INOKI BOM-BA-YE 2010
日時:12月3日(金) 開始:19:00
会場:両国国技館
観衆:8625人(超満員札止め)

 3日、両国国技館で行われたIGFプロレスリング『INOKI BOM-BA-YE 2010』。前回の『INOKI BOM-BA-YE』は2003年の大晦日に、神戸ウイングスタジアムで格闘技イベントとして開催されたが、今回はアントニオ猪木のレスラー生活50周年記念イヤーの最後を締める"123ダーの日"に、IGFプロレスリングが開催。

 メインには9・25『GENOME13』で、マーク・コールマン相手にプロレスデビュー戦を行い、何とマーダービンタで戦意喪失に追い込むという大番狂わせをやってのけた元若麒麟こと鈴川真一が抜擢され、身長225cmの巨人モンターニャ・シウバと対戦することに。しかし鈴川はデビュー戦でおサポートぶりがあらゆる意味で話題になった練マザファッカーの2人を再びセコンドに従え、赤いタオルならぬ赤いジャンパーを着て入場。
 そして試合が始まり、シウバが高い位置から大きな手で掌底を振り回していくが、鈴川は退かない。シウバは前蹴りで距離を取ったり、組み付いてきたところを首相撲からのヒザ蹴りで攻撃していくが、鈴川をコールマンを戦意喪失に追い込んだマーダービンタを狙ってとにかく前進。やや押され気味になってきたシウバは、グラウンドでの胴絞めスリーパーに持ち込むが、鈴川はロープに脱出。
 ならばとシウバは落差のあるボディスラムで叩き付けていくが、鈴川はすぐに立ち上がっていき、シウバの足を取るとドラゴンスクリュー! さらにスタンディング式アキレス腱固めを狙った鈴川だが、シウバはロープを掴んで阻止。だが、鈴川は片足タックルから再びシウバの足を取ると、一気に逆片エビ固めへ。背中を反らしてエビ反りになると、さすがの大巨人も堪らずギブアップ!
 何と鈴川はデビュー戦でのコールマンに続き、またも大物食いをやってのけた。歓喜した様子で練マザのメンバーがリングに入って来ようとすると、シウバは前蹴りで蹴散らす。そして鈴川に歩み寄っていって握手を求めるが、鈴川は腕組みをしたままシウバを睨み付ける。煽りVで「制御不能の暴力装置」と紹介されたシウバを相手にしても、気持ちの面でも一歩も退かなかった鈴川は、元力士らしく国技館のど真ん中で四股を踏んでみせ凱旋をアピール!
 そして最後は猪木がサックス演奏に乗せて『道』の詩を歌い上げてからの「1、2、3、ダー!」で7年ぶりに開催された『INOKI BOM-BA-YE』を締めくくった。試合後、練マザの2人とインタビュースペースに現れた鈴川が「何年ぶりかに両国戻れてきたっていうのも、またここから新たなスタート」と語ると、練マザのD.Oが「歴代の横綱(=国技館の上のほうにある写真)が笑ってたぜメーン」と合いの手を入れる。すると鈴川は「朝青龍も見に来てくれたと思いますけど」とポツリ。さらにシウバを相手にしても「まったく問題はなかった」と鈴川がキッパリ言ってのけると、D.Oは「ただデケー奴も飽きただろ。もっとつえー奴呼んで来いって、そんな話だZE!」と更なる強豪を要求。
 今回は国技館ということで、自慢の編み込みヘアでチョンマゲを作ってきた鈴川は「四股もバッチリ決めたし、年末もしかしたら試合も控えてるかもしれないから。それに向けて(練習します)」と『Dynamite!!』への出陣を示唆。猪木イズムに乗っ取り、オファーがあればいつ何時でも出て行く構えということのようだが、果たして?

101203_IGF-2.jpg 徐々に本格化しつつあるIGFvs.プロレスリング・ノアの対抗戦だが、今回はノアから潮崎豪、モハメド・ヨネ、青木篤志の3選手が出陣。まずはヨネと青木がタッグを組み、エリック・ハマー&タカ・クノウと対戦。まずは9・25『GENOME13』でも対戦した青木とタカが出てきて、タカが執拗に足関節を狙っていったが、ヨネがカットに入り青木は脱出。
 続いてヨネはブレーンバスターを狙ったハマーをワキ固めで切り返していく。ノア組はハマーの右腕を狙って集中攻撃していくが、パワーで振り解いたハマーはクローズライン。タカはまたも青木に対して関節技を狙っていくが、これもヨネがうまくカットに入る。ノア組はヨネのダイビング・レッグドロップ→青木のダイビング・ボディプレスで勝負に出たが、惜しくもカウントは2。
 青木はハマーに腕十字を狙っていったが、持ち上げてからマットに叩き付けて脱出したハマーはカナディアンバックブリーカーの体勢で担ぎ上げると、そのまま青木を放り投げていくと、必殺のハマースパイクで青木を投げ飛ばす。大の字に倒れた青木を見てレフェリーは試合をストップ! まずはIGFが先勝した。
 続いて潮崎がIGFの斬り込み隊長である澤田敦士と対戦。小川直也ばりに「来い、来い、来い、オラー!」と挑発する澤田に対し、潮崎はクールな対応。それでも逆水平チョップや袈裟斬りチョップを打ち込んでいく。澤田も逆水平チョップで応戦するが、潮崎は軽く胸を払って効いていないことをアピール。澤田はガムシャラに張り手を打っていくが、潮崎は澤田のアゴにトラースキックを叩き込む。
 だが、澤田も潮崎の豪腕ラリアットをかわすとジャーマンやSTOボンバーで反撃。このまま一気に流れを変えるかと思われたが、潮崎はショートレンジラリアットで澤田をなぎ倒すと、ジャーマンからの豪腕ラリアットで澤田を沈めた。この結果、この日のIGFvs.ノアの対抗戦は1勝1敗。今後もさらに続いていきそうだ。

101203_IGF-3.jpg 半分の第5試合が終了したところで、IGFのエグゼクティブ・プロデューサー(以下EP)に就任した蝶野正洋が登場。「IGFは闘魂アントニオ猪木の魂が入ったリングです。このリングの目標は世界です!」と、蝶野がEPとしての抱負を語ると、続いて白いスーツに赤いマフラーをぶら下げたアントニオ猪木が登場。いつものように猪木が「元気ですかー! 元気があれば何でも出来る。元気があれば50周年も迎えられる! 50年を振り返ると、いろいろなことがありました」と挨拶したところで、館内に突如銃声が鳴り響く!
 慌ててドクターが猪木のもとに近付いていくが、おもむろに立ち上がった猪木は「誰かが撃ちやがったな。しかし俺は運がいいな。このアゴのお陰で弾を食い止めた。もう一発は手で掴んだんで(大丈夫)」と不死身であることをアピール。すると今度は客席にタイガー・ジェット・シンが登場! サーベルを振り回しながら客席を徘徊するシンを、セコンド陣が必死に制止しよとすると、リング上の猪木が「(リングに)入れさせろ」と指示。
 リングに上がったシンは猪木のレスラー生活50周年を祝って、記念品を贈呈するのかと思わせておいて、不意打ちのファイヤー攻撃! 間一髪で避けた猪木はジャケットを脱いで臨戦態勢に。かつて名勝負を繰り広げた猪木とシンが、リング上で睨み合うと、危険を察知して蝶野もリング上へ。だが、シンは一転して自身のトレードマークであるサーベルを猪木に差し出すと、猪木と握手を交わして抱き合う。そして「猪木、お前は最大ライバルであり、オンリーワンの存在だ。そしてリビングレジェンドだ。俺たちが組んだら日本で一番のタッグになる!」とアピール。
 これを聞いた猪木もお返しに自身が首にぶら下げていた赤いマフラーをシンに贈呈。そして「一寸先はハプニングです。猪木がホラを吹けば風が吹く。猪木が笑えば世界が笑う。そして今年最大のプレゼントをリングでお披露目します」と猪木が言うと、株式会社ストーンマーケットの中村泰二郎社長が噂の"2億円ベルト"をリング上に持ってきて猪木に進呈。
 思わず自身の腰にベルトを巻いてみせた猪木だが、その後改めて蝶野EPが満員の観客に2億円ベルトを披露。その横で猪木は「来年はリアル世界一ということで、このベルトの争奪戦を行いたいと思います。俺がと思う奴にこのリングに上がってもらい、このベルトを狙ってもらいたい思います」と言ってから「1、2、3、ダー!」を唱和した。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 15分1本勝負
●定アキラ
6分8秒 逆十字固め
○佐藤光留(パンクラスMISSION)

▼第2試合 20分1本勝負
●鈴木秀樹
2分38秒 袈裟固め
○マーク・コールマン

▼第3試合 IGF×ノア スペシャルタッグマッチ 20分1本勝負
○エリック・ハマー/タカ・クノウ
9分22秒 ハマースパイク→レフェリーストップ
モハメド・ヨネ(NOAH)/●青木篤志(NOAH)

▼第4試合 20分1本勝負
○ケンドー・カシン
4分30秒 エビ固め
●カリート(プエルトリコ)

▼第5試合 20分1本勝負
○アレクサンダー・ティモノフ
51秒 レフェリーストップ
●アレクサンダー大塚(AODC)

▼第6試合 30分1本勝負
●ザ・プレデター
7分0秒 ブロックバスター→片エビ固め
○キース・ハンソン

▼第7試合 アントニオ猪木50th Anniversary スーパーレジェンドタッグマッチ 20分1本勝負
藤波辰爾(DRADITION)/●紅白仮面
8分11秒 アサイDDT→エビ固め
初代タイガーマスク(リアルジャパン)/○ウルティモ・ドラゴン(闘龍門MEXICO)

▼第8試合 IGF×ノア 30分1本勝負
●澤田敦士
11分20秒 ラリアット→片エビ固め
○潮崎豪(NOAH)

▼第9試合 45分1本勝負
○佐々木健介(健介オフィス)/中嶋勝彦(健介オフィス)
14分17秒 ノーザンライトボム→体固め
ボビー・ラシュリー/●ハリケーン

▼第10試合 スーパードリームマッチ 60分1本勝負
○鈴川真一
4分8秒 逆片エビ固め
●モンターニャ・シウバ

このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体