SMASH初のビッグマッチでTAJIRIがスターバックに感動の初勝利!さくらや矢郷ら他団体の選手も存在感を残す
SMASH
SMASH.10
日時:11月22日(月) 開始:19:00
会場:JCBホール
観衆:3200人(超満員札止め)
22日、JCBホールでSMASHが『SMASH.10』を開催した。今年3月に旗揚げしたSMASHだが、わずか8カ月でJCBホールに初進出。「感動だよ、人生は。」のキャッチフレーズが掲げられたSMASH初のビッグマッチには、主にプロデューサーTAJIRIが厳選した元WWE戦士や他団体の選手も参戦した。
メインでは7・24『SMASH.6』で完敗を喫し、FCFチャンピオンのベルトを奪われたTAJIRIが、プロレス人生のすべてを賭けて再びスターバックに挑む! タッグマッチを含めて過去3度の対戦ですべてフォール負けを喫しているTAJIRIは「これで負けたら、人間としては生きていけるけど、レスラーTAJIRIとしては死ぬ」とまで語った。対するスターバックはJCBホールという大会場でも新宿FACEのときと同じように大物オーラを全開にして悠々と入場。
これまでの対戦のときと違い、ヒザの調子がいいTAJIRIは機動力でスターバックを翻弄しようとするが、スターバックは一度TAJIRIを捕まえるとあの手この手で首に一点集中攻撃を繰り出していく。ネックブリーカー、エプロンでのエルボードロップ、ニードロップ、カーフブランディング、タイガードライバー、胴絞めスリーパーなど、首ばかり攻められることでTAJIRIもすっかり動きが止まってしまう。さらに10分が経過すると、スターバックは河津落としからのSTFという日本流のテクニックまで披露。
だが、スターバックがコーナーに登ったところでTAJIRIは追いかけていき、一度はヘッドバットで叩き落とされたものの、再び立ち上がってハイキックを叩き込むと、デッドリードライブで投げていく。さらに反撃しようとするスターバックを、ハンドスプリングエルボーやタランチュラでうまく切り返してみせたTAJIRIは、逆にコーナーに追いかけられても雪崩式回転エビ固めで切り返し、さらには必殺のパイルドライバーも脱出してトラースキック。これで片膝をついたスターバックにバズソーキック一閃!
だが、カウント2で返したスターバックは2発目のバズソーキックをかわすと、パイルドライバーでTAJIRIの脳天をマットに突き刺す。だが、TAJIRIもカウント2で返して意地を見せると、2発目を狙ったスターバックにサイドキックを叩き込み、そこから掟破りのパイルドライバー! 朦朧とするスターバックに気合いの雄叫びをあげたTAJIRIは、渾身のバズソーキックを叩き込み、そのまま3カウントを奪った。
両者大の字に倒れたままなかなか起き上がれないほど死力を尽くした一戦だった。するとスターバックは駆け寄ってきた大原はじめに一旦下がるように指示し、自らTAJIRIのほうに歩み寄っていって握手を求める。TAJIRIもその握手に応じ、抱き合って健闘を称え合った両者だが、そこにこの試合を観戦するために来日した"スターバックの天敵"であるマイケル・コバックが近付いてきて、スターバックに握手を求める。スターバックがついこの握手に応じてしまうと、コバックはスターバックをハイジャックバックブリーカーの体勢で担ぎ上げ、そこから後方に叩き付けるフェースバスター!
スターバックとTAJIRIに宣戦布告したコバックがニヤリと笑いながら引き揚げると、TAJIRIは満員の客席を見渡してから「スターバックに勝つことよりも、ベルトを取り戻すよりも、今日一番嬉しいのはこんなにたくさんのお客さんが......俺は本当に人生で一番嬉しいです。いまこの光景をリングの上から眺めて、正直なことを言いますと、プロレスより素晴らしいものはこの世にないって! もし俺が死んで生まれ変わっても、もう一度SMASHをやります! だから俺たちはプロレスを愛しているってことに誇りを持ってやっています。だからみんなもプロレスを愛していることに誇りを持ってやっていこう!」と涙ながらに叫んでJCBホール大会を締めくくった。
朱里、そして"マニフェストの女"華名を中心に大きなうねりを生み出しそうなSMASH女子だが、JCBホール大会に出たいアイスリボンのさくらえみの思いと、そのさくらと対戦したい朱里の思いが、朱里&華名vs.さくらえみ&米山香織というカタチで実現。
華名のマニフェストにJWP全体で物言いをした米山は「華名出て来い!」と華名を指名。華名にフロントキックを連打する米山だが、華名もその蹴り足をキャッチしてアンクルホールドを決める。さらにさくらvs.朱里もさくらのモンゴリアンチョップに朱里がローキックとエルボーで応援すると、さくらはさくらえみ70キロをお見舞い。さらに横回転の連続ロメロスペスシャルやダブルアーム式バックブリーカー、風車式バックブリーカーで朱里を追い込んでいったさくらだが、朱里も腰の悪いさくらにバッククラッカー。
そこに米山が入ってきてトレイン攻撃を狙ったが、朱里は米山を踏み台にしてさくらにドロップキック。タッチを受けた華名はさくらの攻撃をアームロックに切り返してみせると、さらにランニングローやヒップアタックで追い込む。さらに朱里が加勢しようとするが、米山がさくらを救出すると、さくらは朱里をカナディアンバックブリーカーで担ぎ上げる。何とか華名がカットしたが、その華名を米山がロールスルージャーマンで投げていくと、さくら&米山は朱里を集中攻撃。そして、さくらがトドメの二階からのニャンニャンプレスを投下!
だが、カウント2でカットした華名は、そのまま米山をジャーマンで投げると、さくらと激しい張り手合戦。そこからグーパンチでさくらをダウンさせた華名は「朱里立てや! 行け!」と朱里を張って喝を入れる。そこから朱里&華名はさくらにサンドイッチローを叩き込み、華名のバックブローから朱里がハイキック! これで朱里がさくらから3カウントを奪うと、試合後米山が「朱里、ごめん。私、あなたのことあまり知らなかったんだけど、私の親友のさくらさんに勝つなんてスゴイね。ぜひキミとシングルでやりたい」と言い、そのシングルマッチのときにまだ米山がJWP無差別級王座を持っていたら、SMASHのリングでタイトルマッチをやりたいと言う。
これを朱里が承諾すると、今度は華名が朱里に向かって「朱里、あんたとは敵対のほうがしっくり来るわ」とタッグを解消して、再び対立すると宣言。だが、華名は大会終了後、「もうSMASHで女子レスラーとやる必要はない」と言い出し、12・24『ハプニングEve'』でTAJIRIと一騎打ちをやりたいと要求した。
そもそもはDDTの高木三四郎からSMASHに贈られたプレゼントだった矢郷良明は、勝手にJCBホール大会公式ソングを制作し、SMASHのリングやDDT新木場大会後の路上でライブを行うとしたのだが、その度にライブをブチ壊してきたのが"SMASHの門番"小路晃。10・30『SMASH.9』ではリング上で矢郷の殺人コブラツイストを食らってKOされた小路だが、この試合のために一本足頭突きを会得。
試合の序盤で場外にエスケープした小路に対し、矢郷のセコンドについた大家健が「一本足頭突きなんて全然大したことねぇよ! 打ってみろ!」と挑発すると、小路はお望み通り一本足頭突きで大家をKO! だが、リング上で待ち構えていた矢郷はドロップ・デッド・トワイスから串刺しラリアット、串刺しニー、ミサイルキック、さらにK.K.Kで勝負を決めようとする。
何とかカウント2で返した小路だが、矢郷は小路が立ち上がってきたところに狙い澄ました殺人コブラを狙う。だが、これをカナディアンバックブリーカーで切り返した小路は、そのままマットに矢郷を叩き付けると、気合いもろともショルダータックルでぶつかっていき、必殺の高角度払い腰を狙う。だが、今度は矢郷がこれを殺人コブラで切り返す! だが、小路は気合いでこれをワキ固めに切り返すと、辛くもロープに逃れた矢郷に一本足頭突き5連発!
矢郷は朦朧としながらも小路の額に自身の額をくっつけて睨み付けるが、小路はそんな矢郷を振り払うようにダメ押しの一本足頭突きをお見舞いして3カウントを奪った。試合後、男と男の勝負を終えた小路は「矢郷さん、いや矢郷選手立ってくれ。矢郷さんの気持ちは俺の頭にとくと刻み込んだよ。同じ富山県出身、これからはひとつよろしくお願いします」と和解を申し出る。すると矢郷さんは「小路選手、今日は勝利おめでとう。今日はジャーナリスト矢郷良明として勝利者インタビューしたいと思います。今日の勝因は何でしょうか?」と、まさかの勝利者インタビュー!
一度はジャーナリストとして小路を取材しに行ったものの、小路が不在で実現しなかったインタビューをここでやってみせた矢郷さんに場内も唖然&爆笑! 勝因から好きな料理、好きな女性のタイプまでズバズバ聞き出した矢郷さんは、最後になぜか「では綾戸智恵と上戸彩、年齢が上なのはどっち?」とクイズを出題。小路が面食らいながらも「えっと......綾戸智恵です」と答えて見事正解すると、矢郷さんは大家の肩を借りて意気揚々と引き揚げていった。試合後、矢郷さんは来年1・3に復帰する大家と共に「富山の獅子、富山の虎、二人でですね、ユニオンにまた新しいサムシングをお届けしたいと思います。もちろんSMASHにこの二人が現れればどうなることか。これからSMASHが見逃せませんよ」とユニオン&SMASHで旋風を巻き起こすと宣言。一方の小路は12・11『SMASH.11』で鈴木みのる戦が発表されたが、米山のセコンドとして来場していた"女子プロ界1の怪力レスラー"JWPの倉垣翼からも対戦要求された。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第0試合 ワールドトライアウト 時間無制限1本勝負
○大森隆男(フリー)
5分12秒 アックスボンバー→片エビ固め
●ビヨンセン
▼第1試合 シングルマッチ 時間無制限1本勝負
●Mentallo
6分44秒 垂直落下式ブレーンバスター→片エビ固め
○獣神サンダー・ライガー(新日本プロレス)
▼第2試合 8人タッグマッチ 時間無制限1本勝負
○スカリーIIホッティ/AKIRA(フリー)/KAORU(フリー)/野崎渚(NEO)
10分39秒 W.O.R.M→片エビ固め
●ヌンジオ/TAKAみちのく(K−DOJO)/植松寿絵(フリー)/中川ともか(エスオベーション)
▼第3試合 ワールド・レジェンド・リバイバル 時間無制限1本勝負
○ルーク・ウィリアムス
5分7秒 DDT→片エビ固め
●児玉ユースケ
▼第4試合 シングルマッチ 時間無制限1本勝負
○小路晃
6分23秒 一本足頭突き→片エビ固め
●矢郷良明(フリー)
▼第5試合 ハンディキャップマッチ時間無制限1本勝負
○リン・バイロン
5分29秒 ムーンサルトプレス→片エビ固め
●キム・ナンプン/レザーフェイス
▼第6試合 タッグマッチ 時間無制限1本勝負
○朱里/華名(トリプルテイルズ/フリー)
12分19秒 ハイキック→片エビ固め
●さくらえみ(アイスリボン)/米山香織(JWP)
▼第7試合 ハードコアマッチ 時間無制限1本勝負
○KUSHIDA/木高イサミ(ユニオンプロレス)/スペル・クレイジー(フリー)
18分54秒 ミッドナイト・エキスプレス→片エビ固め
大原はじめ(FCF)/ヘイモ・ユーコンセルカ(FCF)/●ジェシカ・ラブ(FCF)
▼第8試合 FCFチャンピオンシップ 60分1本勝負
[王 者]●スターバック(FCF)
17分34秒 バズソーキック→片エビ固め
[挑戦者]○TAJIRI
※TAJIRIがFCF新チャンピオンとなる
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