急遽なにわ式イリミネーションに変更して激突した吉野組と土井組だが、最後は吉野が逆転勝ち!アンソニーが来月引退することを発表

101105_DragonGate-1.jpgDRAGON GATE
CROWN GATE
日時:11月5日(金) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:2300人(超満員)

 5日、後楽園ホールで行われたドラゴンゲート『CROWN GATE』。10・13後楽園大会でディープ・ドランカーズと敗者ユニット解散マッチをノーDQルールで行い、見事勝利して解散を免れたWORLD-1だったが、試合後に土井成樹が盟友・吉野正人を裏切り、ディープ・ドランカーズとまさかの合体!
 「WORLD-1なんて賞味期限切れ! 俺は吉野の子分やない!」と主張する土井は、吉野に決別のマスキュラーボムを決めると、ディープ・ドランカーズは約束通り解散して、神田裕之、谷嵜なおき、Kzy、菅原拓也と「ドラゴンゲートがひっくり返るようなことをする」と宣言。逆に吉野は横須賀享&K-ness.のクネスカに共闘を呼び掛けて土井制裁を宣言。
 今大会で4vs.4による全面対決することになった吉野組と土井だが、土井はこの試合で吉野から勝利した場合、11・23大阪府立大会で行われる吉野vs.CIMAのドリームゲート戦に自分を加えた3WAYマッチにしろと要求! すると吉野の今大会の第1試合終了後、「どうなったか、こうなったかもあるか! 俺が負けなければええんやろ? それに今日のメイン、1本勝負でやっても面白くないよな。どうせなら最後の1人までなにわ式イリミネーションでやったほうが面白いよな!」となにわ式イリミネーションマッチでの全面対決を要求した。

 なにわ式は先行が有利なだけに土井は先行でなければ要求を受け入れないと主要。するとK-ness.が向こうには「アホの谷嵜」がいるから大丈夫だと吉野に耳打ちしたため、吉野は土井の要求を承諾した。
 そしていざ迎えたメイン。土井チームの1番手は土井。一方のWORLD-1&クネスカ連合軍の1番手は吉野と、いきなり因縁の土井吉対決が実現! リングインするなりトップギアでロープに飛んだ吉野はコルバタで土井を場外においやるとトペを発射! その後土井チームの2番手として谷嵜が入って来て吉野が劣勢になるが、連合軍2番手のK-ness.が登場。しかし、ここで最近K-ness.との抗争が激化しているGammaが乱入してK-ness.を襲撃! さらにK-ness.を羽交い締めにしたGammaは谷嵜に攻撃するように指示。
 すわ、Gammaが土井チームに合流か?と思われたが、K-ness.が谷嵜の攻撃をかわしてGammaに誤爆すると、一気に両者は険悪なムードに。大乱闘に発展するかと思われた瞬間、謎の銀の仮面を付けた黒ずくめの男が2人と、金の仮面を付けた黒ずくめの男が登場! 銀の仮面の2人がGammaと谷嵜の近くに寄っていくと、不気味がって乱闘を止めた両者。すると金の仮面の男が引き揚げるように指示し、謎の男たちはとくに何をするわけでもなく退却。Gammaも渋々引き揚げていき、K-ness.はようやく試合に参加して吉野を援護。
 その後、神田→ハルク→菅原→横須賀の順に入って来て、最後の横須賀が入った時点で、オーバー・ザ・トップルール(以下OTR)ありのイリミネーションルールが適用される。一斉にOTRを狙う選手たちだが、そこから場外乱闘へと展開。リングに戻った連合軍は谷嵜に狙いを定めると、4人同時のサンドイッチキック。しかし神田が救出に入ってきて予告なしのジョン・ウーをハルクに決めると、今度は土井チームの4人が次々にハルクを攻撃。だが、谷嵜の攻撃をカカオと落としで迎撃したハルクはファースト・フラッシュ。
 これで流血した谷嵜だが、横須賀が放ったジャンボの勝ち!をかわしてハルクに誤爆させると、ハルクにインプラントを決めて3カウント。10月後半、試合が組まれる機会が少なかった横須賀に土井チームとの合流が噂されたが、本当にそうなのかという空気が漂い始める。しかし横須賀はそんな空気を吹っ飛ばすように、K-ness.との連係攻撃を決めていく。しかし菅原が谷嵜と揉み合うK-ness.をうまいことエプロンに追いやり、エプロンで谷嵜がカサノヴァを叩き込んでK-ness.もOTRで失格に!
 人数的に圧倒的不利になった連合軍だが、横須賀がジャンボの勝ち!で土井チームの4人を次々になぎ倒し、今度は予告付きジョン・ウーを狙った神田をジャンボの勝ち!で迎撃して3カウントを奪う。さらに横須賀は続けて土井に夢限を狙うが、辛くも逃れた土井はなおをジャンボの勝ち!を狙う横須賀をV9クラッチで丸め込んで3カウント! 1vs.3となった吉野に対し、菅原がT・C・Oからの十三不塔を狙うが、うまくエプロンに追いやった吉野は土井と谷嵜を立て続けに菅原に激突さえると、土井を踏み台にして菅原にエルボーを見舞ってOTRで失格にさせることに成功! さらに土井に雪崩式旋回式ネックブリーカーを決めた吉野は谷嵜にライトニング・スパイラルを決めて3カウント。これでついに吉野と土井の一騎打ちとなった。
 前回の後楽園で吉野をマスキュラーボムで病院送りにした土井は、再びマスキュラーを狙うが、吉野は徹底的にガードして逆に雪崩式ライトニング・スパイラルを狙う。だが、これを雪崩式DOI555に切り返した土井はバカタレスライディングキック。これをかわした吉野は丸め込むが、カウント2で返した土井は今度こそDOI555→バカタレ。そこからマスキュラーを狙うが、吉野が堪えたためフェースバスターにチェンジ。ならばと吉野はトルベジーノからライトニング・スパイラルを狙うが、土井はこれをマスキュラーで切り返そうとする。だが、ここで土井の腕を取った吉野はそのまま首固めで丸め込むリベリーナ・エスペシアルで3カウントを奪った!

101105_DragonGate-2.jpg 逆転でなにわ式イリミネーションを制した吉野は「何の目的があって結成されたユニット知らんが、WORLD-1とクネスカに勝てるわけないやろ! 土井、結果はお前の負けや! 頭の悪いお前の好きなようにはさせんぞ。所詮、お前はセカンドの男や!」と言い放つ。土井は丸め込みで吉野が勝ったことにイチャモンをつけるが、吉野は土井が横須賀にV9クラッチで勝ったことをズバリ指摘。すると土井は「吉野、まぁそうカリカリするなよ。今日、お前が勝ったんや(笑)」と薄ら笑い。
 そして土井は「これで大阪での俺のドリームゲート挑戦はなくなった。でも吉野、俺はまだドリームゲート諦めてへんからな」と言うと、またも土井チームは連合軍に襲いかかっていき、土井はバカタレを吉野に叩き込むと、まるで先月の後楽園を再現するかのようにマスキュラーの体勢に。だが、そこにCIMAが入って来て吉野を救出!
 蜘蛛の子を散らすように土井チームが引き揚げていくと、今度はCIMAがトラースキックで吉野に襲いかかり、メテオラを狙ってコーナーに登っていくが吉野は何とか回避。コーナー最上段に立ったまま「オイ、吉野。お前はどこを向いてるんや? お前の敵はこのCIMAやぞ。俺は先月の後楽園で決意表明してからとっくにスイッチ入っているんや。俺のプロレス人生14年半のすべてを懸けた試合にお前は準備が出来ているんか?」と詰め寄るCIMAに対し、吉野は「お前は黙っていればいいんや。俺はドリームゲートの王者やぞ。俺も準備は出来ているんや。お前が14年半やっていようが、俺には関係ない。キッチリ跳ね返したるたるからな!」と王者らしく、しっかりとCIMAの挑戦を受けて立つ構えを示した。
 そしてCIMAが引き揚げたあと、吉野は改めてハルクと誤爆した横須賀に「ハルクにやった、ジャンボの勝ち!はわざとじゃないよな」と確認。すると横須賀は「俺の顔を見ろ!」と言って満面の笑みを見せるが、「めちゃくちゃうさん臭い顔しとるやないか!」と逆に怪しむ吉野。とはいえ、WORLD-1とクネスカはこの日が初合体のため、連係がうまくいかないのは致し方がない。「俺も2カ月連続でこの後楽園で裏切られてるからさ」と多少神経質になったいたことを認めた吉野は、ガッチリとクネスカと握手を交わして今後もWORLD-1への協力を要請。誤解が解けたクネスカも快く応じた。

101105_DragonGate-3.jpg この日の大会前、ドラゲーのサイト内で「ファンに伝えたいことがある」と予告していたアンソニー・W・森はドン・フジイとタッグを組んで、CIMA&Gammaの大阪06と対戦。CIMAvs.フジイという千両役者同士の対決があったこともあり、久しぶりのホールの試合にも関わらずあまり目立てないアンソニー。
 それでもCIMAのヴィーナスからのアイコノクラズム、大阪06のブリッツェン+フットスタンプの合体攻撃、CIMAのパーフェクトドライバーを食らったあとに、シュバインを狙ったCIMAをエレガント・マジックで切り返してみせたアンソニー。惜しくもカウント2だったため、さらにロープに飛んだアンソニーだったが、追いかけていったCIMAはドロップキックを叩き込むと、ジャンピングキックを挟んでから今度こそシュバインを決めて3カウント。
 試合後、大阪06とフジイから健闘を称えられたアンソニーは、神妙な面持ちでマイクを持つと「僕のお伝えしたいことと言うのは、ちょっとした個人的なことなんですけど、リング上のアンソニーはそろそろ終わりにしたいと思います。ちょうど今年の春で10周年だったんですけど、本当にドラゴンゲートのみんなのお陰と、応援してくれる皆さんのお陰でとってもいい10年でした。だからこのあとの10年、15年、20年はいい年にしたいと思って。最近裏方業務をやらせてもらっているのですが、割と嫌いじゃないというか......。だからこれからはリングを降りて、裏方として10年、15年、20年と素晴らしい時を過ごせたらいいなと思ったから決断しました」と突然の引退宣言!
 すでに会社とも相談して12月2日の後楽園大会で引退試合を行うという。それを聞いたCIMA、Gamma、フジイ、さらにセコンドについていた望月成晃もアンソニーの引退試合に出たいと申し出る。だが、アンソニーは「気持ちは嬉しいですけど、ここにいらっしゃる皆さん、ベルトに挑戦されるじゃないですか。ドラゴンゲート後楽園のカードは本筋がメインだと思いますし、八木さん後はお願いします! 12月2日の後楽園はどんなカードになるか分からないですけど、僕の最後の試合、応援よろしくお願いします!」と八木本部長にカードを一任。
 CIMAたちは「2試合やってもいい」と申し出たが、さらにメイン終了後には吉野、ハルク、クネスカの4人もアンソニー引退試合でタッグを組むと申し出た。マスコミ陣に囲まれたアンソニーはリング上ではこみ上げてくるものがあったようだが、「僕の中で現役のままで会社を辞めるってことなら、すごく未練だったり、一大事なんですけど、会社の中にいればどこのポジションでも」と"裏方作業"が苦にならないので、やれるのであれば自分がやればいいという考えだと説明。
 ケガをして引退というわけではないが、「自分でチョイスして選ばせてもらっているんですごい幸せだなぁって思います」と引退時期を自分で選べたことを幸せだと語った。さらに引退試合で対戦した選手を聞かれても「本当にドラゴンゲートの選手なら誰でもいい」とあくまで王子らしく、控えめに答えた。

 また、前回の後楽園大会で土井のチームから追放され、"1人ディープ・ドランカーズ"だった新井健一郎は、この日望月と真っ向対決。久しぶりに全力で望月にぶつかっていったアラケンだったが、惜しくも2発目のツイスターを食らって轟沈。すると望月は「オイ、アラケンよ! 久々まとめな試合をやった気分はどうだ? 大体いつものような無気力試合やって飲む酒より、今日のようにガッチリやって飲む酒のほうが美味いぞ!」とアラケンに語りかけ、フジイと組んで神田&谷嵜&菅原の持っているトライングルゲートに挑戦を表明しているのだが、一緒に組んでリベンジしないかと提案。アラケンも望月の提案を承諾し、ガッチリと握手を交わした。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ20分1本勝負
[WORLD−1]●琴香
5分12秒 韻波句徒→体固め
○Kzy

▼第2試合 タッグマッチ20分1本勝負
スペル・シーサー/●シーサーBOY
11分31秒 一騎当千→片エビ固め
○KAGETORA/超神龍

▼第3試合 シングルマッチ30分1本勝負
○望月成晃
9分2秒 ツイスター→片エビ固め
[ディープ・ドランカーズ]●新井健一郎

▼第4試合 タッグマッチ30分1本勝負
[大阪06]○CIMA/Gamma
4分11秒 シュバイン→片エビ固め
ドン・フジイ/●アンソニー・W・森

▼第5試合 6人タッグマッチ45分1本勝負
[KAMIKAZE]鷹木信悟/YAMATO/サイバー・コング
23分59秒 ギャラリア→片エビ固め
[WARRIORS]ドラゴン・キッド/堀口元気/斎藤了

▼第6試合 なにわ式イリミネーションマッチ時間無制限
●土井成樹/神田裕之/谷嵜なおき/菅原拓也(フリー)
0-1
○[WORLD-1&クネスカ連合]吉野正人/B×Bハルク/横須賀享/K-ness.
<1人目>
○谷嵜なおき
21分35秒 インプラント
○●B×Bハルク
<2人目>
○菅原拓也
22分58秒 OTR
●K-ness.
<3人目>
●菅原拓也
23分54秒 ジャンボの勝ち!固め
○横須賀享
<4人目>
○土井成樹
25分48秒 V9クラッチ
●横須賀享
<5人目>
●神田裕之
27分42秒 OTR
○吉野正人
<6人目>
●谷嵜なおき
29分11秒 ライトニング・スパイラル→エビ固め
○吉野正人
<7人目>
●土井成樹
31分59秒 リベリーナ・エスペシアル
○吉野正人
※1人残りでWORLD−1&クネスカ連合の勝利

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