高橋奈苗相手に予想以上のデビュー戦をやってのけた愛川ゆず季!自己採点は「80点」涙は「安堵感ではなく悔しさ」
ゆずポン祭実行委員会
愛川ゆず季プロレス・デビュー戦〜ゆずポン祭〜
日時:10月31日(日) 開始:12:30
会場:新木場1stRING
観衆:442人(超満員札止め)
31日、新木場1stRINGで行われた『愛川ゆず季プロレス・デビュー戦〜ゆずポン祭〜』。この大会で現役グラビアアイドルの愛川ゆず季が、プロレスデビュー戦を行う。今年8月にプロレスデビューを目指すと表明した愛川は、今年3月に惜しまれつつプロレスラーを引退した風香から徹底的にプロレス指導を受けてきた。その風香がGMを務めることになった新団体スターダムにも所属選手として参加することになった愛川だが、所属プロダクションのプラチナムが中心となり、これまで風香がプロデュースして開催してきた『風香祭』を継承する『ゆずポン祭』も開催していくという。
記念すべき『ゆずポン祭』第1回大会でプロレスデビュー戦を行う愛川は、対戦相手に来年からスターダム所属となる高橋奈苗を指名! 現役グラドルのプロレスデビュー戦ながら、愛川はプロレスの練習のほかにもシュートボクシングや、幼い頃もやっていたテコンドーの練習も行ってきており、その中でモノにした"ゆずポンキック"を武器に、現在の女子プロレス界で実力No.1と思われる奈苗に挑んだ!
オープニングで登場した際、「一所懸命練習してきて、やっとこの日を迎えることが出来ました。今日は精一杯頑張って勝ちたいと思います」と高橋を相手に「勝ちたい」とキッパリ言ってみせた愛川。緊張した面持ちで入場したものの、名前がコールされた際には笑顔でカカト落としポーズを披露。そして、いざ高橋と相対すると「お願いします」と言って両手を差し出す。やや迷いながらも片手で握手に応じた高橋。
いざゴングが鳴ると、いきなりYKレッド(カカト落とし)で向かって行った愛川だが、高橋はバックステップでかわしてみせる。なおもミドルキックを積極的に出していく愛川だが、高橋は冷静にワキ固めやレッグロック、カンパーナとグラウンドで痛めつけていく。さらにプロレスの基本中の基本であるヘッドロックでグイグイ絞め上げていった高橋だったが、ここから何とか抜け出した愛川は下から高橋の頭部を蹴り上げると、片膝をついた高橋にドロップキック。
そこから怒濤の蹴りで高橋をコーナーに追い詰めていった愛川。高橋がロープを掴んだためレフェリーが割って入ってブレイクを命じるが、もの凄い形相で蹴っていった愛川は、何とレフェリーを突き飛ばしてまで高橋に向かって行く! さらにアームドラッグで投げてから首4の字固めを決めていった愛川だが、これを脱出した高橋は完全に"スイッチ"が入っており、ガットショット、ミドルキック、エルボーを容赦なく叩き込むと、カナディアンバックブリーカーの体勢からコーナーに叩き付け、逆さ吊りになったところにコーナースプラッシュ。
さらに逆片エビ固めやロープに貼り付けての鼻フックなど、拷問技を繰り出していった高橋だが、愛川も蹴りで反撃していき高橋からダウンを奪う。そこからフィッシャーマンの体勢に入った愛川だが、踏ん張った高橋はバックドロップで切り返す。しかし高橋がコーナーに登ったところで近付いていった愛川は、YKレッドからのYKイエロー(ハイキック)を叩き込んで高橋を場外に蹴り落とす!
これで大きなダメージを負った高橋は場外カウント19で辛くもリングに生還。すかさず愛川はYKグリーン(サイドキック)からのフィッシャーマンズ・スープレックスという"小林邦昭ムーブ"を繰り出す! カウント2で返した高橋は強烈な張り手を見舞っていくが、愛川は怯むことなく張り手を返す。すると高橋は強烈な往復ビンタからスタナー。だが、続くラリアットをフロントキックで迎撃した愛川はNOSAWA論外直伝の超高校級ラ・マヒストラで丸め込む!
惜しくもカウントは2だったが、愛川は間髪入れずスピンキック→カカト落としのYKスペシャル(コンビネーション)。しかしその後のYKレッドをブロックした高橋は、延髄蹴りを返すとコーナー最上段から冷蔵庫爆弾(=ダイビング・ボディプレス)を投下して3カウントを奪った!
試合後、大の字に倒れた愛川に師匠の風香が駆け寄る。その愛川に向かって高橋は肩で息をしながら「オイ、愛川! お前、本当にデビュー戦かよ? こんなにやられるとは思わなかった。私は悔しいけど、その分これからが楽しみになった。そうじゃないですか、お客さん。私がデビュー戦を務めたんだからこれからしっかりプロレスを教えていこうと思います。ありがとうございました」と最上級の言葉をかけた。
高橋と握手を交わした愛川は号泣。それでもマイクを持った愛川は「負けてしまったのはすごく悔しいけど、デビュー戦の相手が高橋奈苗さんですごくよかったなと。プロレスを舐めていたワケじゃないけど、プロレスの厳しさを体で教えてもらいました。たくさんの方に支えてもらったり、こうやって声援を送ってもらったことに感謝します。これからもプロレスラー愛川ゆず季としても頑張っていくので、応援よろしくお願いします!」と挨拶し、超満員の観客に深々と一礼した。
試合後、たくさんのマスコミに囲まれた愛川だが、自慢の100cmバストには大きなアザが何個も出来、顔も涙と汗でメイクが取れ、上唇もかなり腫れ上がるという痛々しい姿。それでも「まだまだ弱いし、練習不足の部分があったと思いますが、最後まで心が折れないようにちゃんと勝つことを考えながら戦えました。それにしても高橋奈苗選手はすごく強かったです。体中が痛いし、プロレスってこんなにすごいんだなと、甘くないんだなというのは思ってたんですけど、より身体で実感しました。今までグラビアアイドルで綺麗なところしか撮られてなかったんですけど、こうやって、いま化粧を直したいぐらいボロボロですし。でも、すごい闘って楽しいとも、もっともっと強くなりたいという気持ちも出てきたので、本当にデビュー戦がそう思わせてくれた高橋奈苗選手でよかったなと思うし、最後に言ってもらった言葉がすごい嬉しかったです」とコメント。
そこに高橋も入ってきて、改めて「デビューおめでとう!」と愛川を激励。その上で「私がハンコをついたというか、スタートの認印じゃないですけど、"女子プロレスのスタンプ"を押しましたんで、しっかり私が育てていきたいと思います」と今後はスターダムの一員として愛川育成にも取り組むことを表明した。
涙を流しながら高橋と握手をした愛川だが、「(高橋の冷蔵庫爆弾は)内臓が出るのかと思いました。あんな技いままで受けたことがなかったので」と、女子プロ界No.1の威力をしみじみ実感した様子。それでもこの半年間、芸能活動をほとんどせずにプロレスの練習に打ち込み、家賃も払えなくなりそうだったという愛川は、これからデビューする後輩たちに向かって「プロレスは厳しいので、もっともっと練習して強く、自分の身体も強くならないとダメっていうのを実感した」とエールを贈った。
デビュー戦の自己採点を「ん~、80点ぐらいです。自分に甘いかもしれないですけど」と語った愛川だが、試合後の涙はデビュー戦を終えた安堵感ではなく、試合に敗れた"悔しさ"だと言ってのけ、プロレスラーらしい負けん気の強さを見せてくれた。
また、愛川に続く風香門下生となるスターダムの美闘陽子と須佐えりが、来年1月のスターダム旗揚げを前にお披露目的な3分間エキシビションを行った。
極真空手全日本2位という経歴を持つ美闘はレガースを着用。長身ということもあり、鋭い蹴りを披露する。対する須佐も若干17歳にしてプロレス観戦歴10年でスターダム1のセンスと知識を持つというだけあり、素早くタックルでテイクダウンを奪い、バックに回っての胴絞めスリーパーを実にスムーズに決めてみせた。
何とか脱出した美闘が上からエルボーを落としていくと、須佐は下から腕を取って腕十字。さらにロープに逃れようとする美闘をアンクルホールドに捕らえた須佐は、ロープに手を伸ばす美闘の体を踏みつけていく。何とかロープに脱出した美闘は強烈なドロップキックからサッカーボールキックで反撃。そこから変幻自在の蹴りで追い込んでいく美闘だが、須佐もその蹴りをかいくぐってスクールボーイで丸め込む。
両者、練習生とは思えない動きを披露して3分間があっとういう間に経った。エキシビションが終了すると、風香GMもリングに上がってスターダムの告知をしたあと、「今日は練習生第1号としてメインのリングに上がりますが、折れない気持ち、負けない気持ちを見せてくれると思います」とコメント。最後は愛川を除くスターダムのメンバーで、Sマークを作って記念撮影に応じた。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼オープニングAct
『NEO PLATINUM』によるダンスパフォーマンス
▼第1試合 シングルマッチ15分1本勝負
●羽沙羅(フリー)
8分37秒 レフェリーストップ
○ヘイリー・ヘイトレッド(フリー)
▼第2試合 スターダム・プレゼンツ エキシビション3分間
美闘陽子
エキシビジョンのため勝敗なし
須佐えり
▼第3試合 3WAYマッチ20分1本勝負
●松本浩代(エスオベーション)
12分46秒 200%スクールボーイ
○中川ともか(エスオベーション)
※もう1人は夏樹☆たいよう(パッション・レッド)
▼『セクシーオールシスターズ』LIVEパフォーマンス
▼第4試合 愛川ゆず季プロレス・デビュー戦60分1本勝負
●愛川ゆず季
13分51秒 冷蔵庫爆弾→片エビ固め
○高橋奈苗(パッション・レッド)
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