武蔵、ラストマッチで弟TOMOと打撃戦!10カウントゴングはせずに、バンドで絶叫!「10ヘッドバンキング」

101023_Musashi-1.jpgPOUND FOR POUND
MUSASHI ROCK FESTIVAL
日時:10月23日(土) 開始:17:00
会場:Zepp Tokyo

 23日、東京・青海のZepp Tokyoにて『ムサシロックフェスティバル』が開催された。K-1ヘビー級において日本のエースとして長く活躍してきた兄・武蔵と、元全日本キックミドル級王者の弟・TOMO。武蔵は昨年のK-1 WORLD GPに「負けたら引退」との決意で臨み、韓国での開幕戦でジェロム・レ・バンナと真っ向勝負。判定で敗れて引退を表明した。TOMOは05年の全日本キックミドル級王座決定トーナメントで優勝して王座を獲得。しかし首を負傷して5年間試合をしていない。
 兄弟は「ファンの前で最後に戦う姿を見せたい」と今回のイベントを企画。兄弟と交流があり、趣旨に賛同したラウドネス、マキシマム ザ ホルモン、セックスマシンガンズがこの『ムサフェス』に参加した。人気バンドの競演にチケットは発売直後にソールドアウト。会場は超満員の観客の熱気に包まれた。

 3バンドのライブの後、いよいよ武蔵vs.TOMO。この試合のためにトレーニングに励んできた二人は開始から打撃戦を展開!
 衝撃のシーンは1R中盤。武蔵のパンチをかわしつつサイドに回り込んだTOMOが左フックをクリーンヒット! 武蔵がバッタリと倒れ込む。「フラッシュダウンでダメージはなかった」というものの、立ち上がった武蔵は動きがぎこちない。チャンスと見て連打を浴びせるTOMO。武蔵はガードをして何とかこの回が終了。
 2Rはダメージから回復した武蔵が攻勢に。「体重差があるから、パワーの違いを見せるつもりだった」という武蔵が得意のフェイントからの左ミドルを立て続けにヒット。「練習でも喰らったことがない。見えなかった」とTOMOは脇腹を負傷。さらに武蔵は左ミドルとパンチで攻勢をかけ、さらにハイキック。「あのハイキックも危なかった」というTOMOだが、ここは意地を見せて武蔵の顔面にパンチを返す。兄弟は最後まで互いに倒しにかかり、大歓声の中で2R終了のゴング。決着はKO、TKOのみで判定なしのためにこの試合はドローに。

101023_Musashi-2.jpg 「『延長でもう1ラウンドやれるか?』とスタッフから聞かれましたけど断りました(苦笑)」とTOMOはこの6分間で完全燃焼。対照的に武蔵は「試合終わってもまだ緊張してました」。というのは......
 引退セレモニーでは、試合のレフェリーを務めた角田信朗正道会館最高師範と石井和義館長、大会ポスターを描いた高橋ヒロシ氏から花束が贈呈された。そして最後にご両親から花束が贈られた後、武蔵とTOMOから試合で使ったグローブをご両親に贈った。
 そして、通常ならテンカウンドゴングでリングから送り出されるところだが......。
 「10カウントで涙、というのは苦手なので、最後に思いっきり騒いで終わりたいと思います」とセックスマシンガンズをバックに、なんと今回のためにマシンガンズが作ったオリジナルの『アイアンファイター』と『デスゲーム』を熱唱(絶叫)! さらにヘッドバンキングで会場は興奮のるつぼに!
 試合後、武蔵は「韓国でも引退セレモニーはありましたし、10カウントで涙ありっていうよりも最後に一緒に騒げたら嬉しいな、と思って。今日はまだ格闘技が浸透してない頃の、空振りのハイキックでどよめいたり、パンチと蹴りの1発1発で盛り上がったりで、始まったばかりのK-1のような雰囲気で自分も興奮しました。格闘技はメジャー化しましたけど、マンネリ化もしたのかもしれないですね。でも今日みたいにあまり格闘技を知らないような若い子にももっと格闘技を知って貰いたいし『今日、初めて生で格闘技を見た』という感じの子が盛り上がってくれたのが新鮮でした」。
 また進退を明らかにしていなかったTOMOも「今回で引退します」と明言。今後は武蔵はタレント活動、TOMOはそのマネジメントをしながら「ゆくゆくは自分たちのジムを出して、非力ながら少しでも貢献できたらと思ってます。今回のようなイベントも第2弾、第3弾とやれたら」と武蔵。今後も武蔵、TOMOの兄弟の活躍を祈りたい。(スポーツライター・茂田浩司)

▼武蔵ラストマッチ K-1ルール3分2R
△武蔵
引き分け
△TOMO

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