『G1タッグリーグ』開幕戦、白星スタートした棚橋や真壁が小島包囲網!しかし王者・小島は中邑以外眼中ナシ

101022_NJPW-1.jpg新日本プロレス
NEW JAPAN TRUTH ~G1 TAG LEAGUE~
日時:10月22日(金) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:1500人

 22日、後楽園ホールで行われた新日本プロレス『NEW JAPAN TRUTH 〜G1 TAG LEAGUE〜』。お馴染みになってきた新日本のタッグリーグ戦『G1タッグリーグ』の開幕戦。10・11両国国技館大会で真壁刀義を破り、IWGPヘビー級王者となった小島聡は『G1タッグリーグ』にはエントリーせず、この日は内藤哲也とスペシャルシングルマッチを行った。

 CHAOSに所属しながらも次世代のエースとして期待されている内藤には大歓声、今年のG1覇者にして現IWGPヘビー級王者にも関わらず、フリーのため"外敵"扱いとなる小島にはブーイングが飛ぶという状況で試合開始。新日本応援団のほうを怪訝そうな表情で見る小島に対し、内藤は低空ドロップキックによる左ヒジ攻撃で試合を組み立てる。
 さらに内藤はグラウンドに持ち込み、小島の左腕を捻り上げると、キーロックに移行。苦悶の表情を浮かべながらロープに足を伸ばす小島だが、内藤はさらに腕十字に移行する。それでもどうにかロープに逃れた小島に対し、内藤は「チャンピオン、来いよ!」と挑発。小島はムッとして表情を浮かべながら内藤のプランチャをかわし、内藤がエプロンに着地したところで足にラリアット。さらに内藤の脳天をエプロンに叩き付けると、リングに戻って怒濤のエルボー攻撃。
 しかし小島の雪崩式コジコジカッターをヘッドバットで叩き落とした内藤は、左ヒジへのミサイルキックから雪崩式フランケンを挟み、一気にスターダストプレスを出していく。これを間一髪かわした小島は内藤のフランケンを叩き落とすと、右腕のサポーターを外してラリアットを狙ったが、内藤はこれを高角度ジャーマンで切り返す! 素晴らしいジャーマンだったが、これをカウント2で返した小島は、今度こそラリアットを叩き込んで3カウント。
 試合後、ジャーマンのダメージが大きい小島だったが、レフェリーからIWGPのベルトを手渡されると「中邑ーっ! 聞いてるか? お前と俺でベルト懸けてタイトルマッチやるぞ! 聞いてるか?」と、タイトル奪取直後から指名している中邑真輔に対して、改めてタイトルマッチをアピール。だが、そこに10・11両国で中邑にシングルマッチで勝利している後藤洋央紀が入って来る。
 後藤が小島を睨み付けると、中邑がヘラヘラしながら花道まで来てその様子を見つめる。小島は後藤を無視して中邑に「中邑、俺とベルト懸けて試合しようぜ。どうするんだよ?」と迫るが、今度はそこに前王者の真壁刀義が登場! 真壁が「オイ、オレンジ豚! 俺とリマッチしろよ! まだチャンピオンでいたいのか?」と小島を挑発すると、さらに棚橋弘至まで現れ、「オイ、俺を忘れるな! いいか、小島! そのベルトは必ず俺が取り戻す。なぜなら俺が新日本プロレスのエースだからだっ!」とエースとして至宝奪還を宣言。
 『G1タッグリーグ』開幕戦のリング上で、小島包囲網が出来上がったが、小島は「4人も揃ってスゲェじゃねぇか! でも俺は中邑にしか興味がねぇんだ! お前も早く返事しろ、バカヤロウ!」とあくまでも狙いは中邑のみであることを強調。バックステージでも小島は「四天王のお出ましか? ふざけやがって。オイ、何を言ってんだ! 新日本プロレスの思い通りにさせてたまるか。これは俺のベルトだ!」と挑戦者の選択権利は王者にあるとアピールした。

101022_NJPW-2.jpg 『G1タッグリーグ』開幕戦のメインは棚橋&TAJIRIと、中邑&ダニエル・ピューダーの公式戦。セミ終了後に小島から指名されながらも明確な返事を出さない中邑と、シングルで中邑に勝った後藤、前王者の真壁を差し置いて、エースだからとIWGP挑戦を表明した棚橋の一戦だけに注目が集まる。
 すっかりタッグチームとして機能してきている棚橋&TAJIRIの"棚スマ"改めHighFlying-Buzzsaw。対する中邑は今年6月に対戦した総合格闘家のピューダーとのタッグだけに未知数。中邑が先発で出てくると、何とTAJIRIが棚橋を下げて先発を買って出る。なかなかの異色対決だが、TAJIRIは中邑の串刺しニーをかわしてみせたり、腕の取り合いもロープを跨いで切り返してみせたりして、独特の世界に中邑を引きずり込んでいく。
 一方、ピューダーと相対した棚橋は、荒っぽい打撃で攻撃してくるピューダーを執拗なヘッドロックでねじ伏せ、さらにヒザ蹴りを連打してくる中邑には太陽ブローを連打。さらにTAJIRIとの連係攻撃も決めていったが、中邑がTAJIRIをボディブローの連打から串刺しニーで追い込む。悶絶してコーナーの上でエビ反りになったTAJIRIに対し、容赦ないヒザ攻撃を見舞っていく中邑。
 しかしハンドスプリングエルボーを返したTAJIRIは棚橋にタッチ。フライング・フォアアーム、サマーソルトドロップで攻撃する棚橋に対し、中邑もスリングブレイドをかわしてのリバースパワースラムを決めていくが、棚橋は蹴り足をキャッチしてのドラスクからテキサス・クローバー・ホールド。これをカットしたピューダーは立ったまま棚橋の腕を取り、強引にねじ曲げてチキンウイング・アームロックに捕らえる!
 カットしようとしたTAJIRIを中邑がスリーパーで抑えようとするが、辛くもTAJIRIが棚橋を救出。するとTAJIRIはもう一度スリーパーを狙った中邑の顔面にグリーンミストを噴射! その間に棚橋がピューダーにスリングブレイドを決めると、TAJIRIがバズソーキックで続き、最後は棚橋がダメ押しのハイフライフローを投下して3カウント。リーグ戦初戦を白星で飾った棚橋はファンの歓声を気持ちよさそうに浴びると、「いいか、俺は毎晩考えている。鬱陶しいくらいに考えていることがある。IWGPを取り戻すのは俺しかいない、俺しかいない、俺しかいない、俺しかいない! 俺しかいないんだー! よし、言えた。では最後に後楽園ホールの皆さん、愛してまーす!」とお馴染みの決め台詞。
 インタビュースペースではTAJIRIが中邑&ピューダーを「あの二人は割といいコンビって言うか、めちゃくちゃな壊し屋と精密なファイティングマシーン。やっぱ中邑は怖いね」と勝ったものの警戒を強めたのに対し、棚橋は「ほかに誰がいようと、俺しかいないと言っている。そう思うのがレスラーだ。甘く見るなよ、エースを! どっからこの自信が来るかって言うと、俺の、俺の進化が止まらないからだ。そういうことだ。HighFlying-Buzzsawは世界基準だぜ!」とあくまでもタナ節を炸裂させた。

101022_NJPW-3.jpg IWGP挑戦を表明している真壁は本間朋晃とのG・B・Hで『G1タッグリーグ』にエントリー。開幕戦では永田裕志&井上亘の青義軍と対戦したが、先シリーズに小島と何度もシングルで対戦した本間が自ら先発を買って出ていきなり井上とバチバチやり合う。だが、チョップ合戦に打ち勝った井上は、そこに入ってきた真壁も水車落としで叩き付けていき、逆にG・B・Hの出鼻を挫いてみせる。
 しかしG・B・Hは井上の左足を集中攻撃していき、徐々に試合のペースを握る。要所要所で永田が入ってきて強烈な蹴りやエルボーで形勢逆転してみせる。本間は何度も永田に向かって突進するが、その度にキチンシンクや蹴りで迎撃されてしまう。それでも永田がブレーンバスターの体勢に入ったところで逆に投げていって意地を見せた。
 本間の頑張りもあってリング上では4選手が次々に攻撃を出していって目まぐるしい展開に。その中から真壁が井上をラリアットでなぎ倒し、G・B・Hはトレイン攻撃からWhatz Up!を狙ったが、これは永田がカットしてコーナーに登っていた本間に雪崩式エクスプロイダー。すかさず井上が真壁をオラシオンフレイムからの変形ファイナルランサーで追い込んでいくが、本間が辛くもカット!
 するとG・B・Hは井上にサンドイッチ・ラリアットを叩き込み、本間はそのまま永田を場外に連れ出す。真壁はぶっこ抜きパワーボムで井上を叩き付けるが、井上もカウント2で返して一発逆転を狙って首固め。カウント2でキックアウトした真壁は、突進してくる井上を袈裟斬りチョップで迎撃すると、全体重を乗せたラリアットでなぎ倒し、ダメ押しのキングコング・ニードロップを投下して3カウント。
 白星発進した本間は「俺らみたいなタッグ屋が、今までは真壁が新日本(のIWGPヘビー級)チャンピオンだったから動けなかったかもしれないけど、今回(G1タッグリーグで)優勝して絶対IWGPタッグに挑戦して、俺らがどんどんどんどんベルトの価値あげてくから!」と早くも優勝宣言&IWGPタッグ王座奪取を宣言してみせた。
 なお、もう1人のIWGPヘビー級挑戦者候補である後藤は、タマ・トンガとのタッグで中西学&ストロングマンと対戦。圧倒的なパワーを誇る中西&ストロングマンがトンガを合体パワーボムで圧殺し、こちらは黒星スタートとなった。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負
○スーパー・ストロング・マシン/キング・ファレ
7分27秒 セントーン→片エビ固め
獣神サンダー・ライガー/●高橋広夢

▼第2試合 8人タッグマッチ 20分1本勝負
プリンス・デヴィット/○田口隆祐/金本浩二/タイガーマスク
11分34秒 外道クラッチⅡ
高橋裕二郎/石井智宏(リキプロ)/●外道/邪道

▼第3試合 G1 TAG LEAGUE Bブロック公式戦 30分1本勝負
[Los hijos del Averno]テリブレ(CMLL)/○テハノJr.(CMLL)【1勝=2点】
8分47秒 TTボム→体固め
[BLOODY CHAOS]矢野通/●飯塚高史【1敗=0点】

▼第4試合 G1 TAG LEAGUE Aブロック公式戦 30分1本勝負
[日墨マッスルオーケストラ]中西学/○ストロングマン(CMLL)【1勝=2点】
10分38秒 合体パワーボム→片エビ固め
[荒トンガ]後藤洋央紀/●タマ・トンガ(フリー)【1敗=0点】

▼第5試合 G1 TAG LEAGUE Aブロック公式戦 30分1本勝負
[G・B・H]○真壁刀義/本間朋晃【1勝=2点】
16分13秒 キングコングニードロップ→体固め
[青義軍]永田裕志/●井上亘【1敗=0点】

▼第6試合 スペシャルタッグマッチ 30分1本勝負
[Bad Intentions]ジャイアント・バーナード/●"ザ・マシンガン"カール・アンダーソン
11分58秒 D.W.I.→片エビ固め
[Beer Money Inc]ジェームス・ストーム(TNA)/○ロバート・ルード(TNA)

▼第7試合 スペシャルシングルマッチ 30分1本勝負
○小島聡(フリー)
16分35秒 ラリアット→片エビ固め
●内藤哲也

▼第8試合 G1 TAG LEAGUE Bブロック公式戦 30分1本勝負
[HighFlying−Buzzsaw]○棚橋弘至/TAJIRI(SMASH)【1勝=2点】
14分34秒 ハイフライフロー→片エビ固め
[STRONG STYLE EXCHANGE]中邑真輔/●ダニエル・ピューダー(アメリカン・キックボクシング・アカデミー)【1敗=0点】

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