武藤の減量は順調!7〜8割の仕上がりながら前哨戦でカズに勝利!浜を血ダルマにした河野がVM入り!

101010_AJP-1.jpg全日本プロレス
ANNIVERSARY TOUR 2010
日時:10月10日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1800人

 10日、後楽園ホールで行われた全日本プロレス『ANNIVERSARY TOUR 2010』開幕戦。9・20後楽園で諏訪魔を左ハイキックでKOし、10・24横浜文化体育館大会で三冠ヘビー級王座への挑戦が決まった船木誠勝。同じく同大会でカズ・ハヤシの持つ世界ジュニヘビー級王座に"減量"して挑戦することになった武藤敬司。このヘビー、ジュニアのW前哨戦となるタッグマッチがこの日のメイン。

 リングインした武藤はなかなかロングガウンを脱がないでいたが、名前をコールされていざ試合開始のゴングが鳴る直前ついにガウンを脱いだ武藤の身体は腹回りはもちろん、全体的にひと回り小さくなったのが分かるくらい。どうやら減量は順調に進んでいる模様。しかもいきなりカズとスピーディーなロープワークを展開。カズが伏せてかわそうとすると、武藤は側転からのドロップキックでカズを場外に追いやり、何とコーナーの上に登ってプランチャを出そうかという構え。これはカズが距離を取って回避したが、本番のタイトルマッチではどうなるか? さらに回転エビ固めを狙ったカズに対して、後転して起き上がった武藤はシャイニング・ウィザード。しかしカズは腕でブロックして首固めで丸め込む。この辺の攻防もジュニアらしくなってきた。
 一方の船木と諏訪魔も船木の蹴り足をキャッチした諏訪魔がアンクルホールド。さらに投げ捨てジャーマンで投げていくと、船木はかつて高田延彦を秒殺KOに追い込んだ掌打を連打していく。さらにボディにソバットを入れて、思わず膝をついた諏訪魔の顔面にももう一発ソバット。だが、諏訪魔はこれだけ厳しい攻撃を受けてもショートレンジラリアットを返していく。
 20分を経過し、カズが武藤をナガタロックIIに捕らえると、カットに入ろうとした船木を諏訪魔がアンクルホールドで捕獲。何とか逃れた武藤だが、諏訪魔が武藤をパワーボムで叩き付けると、カズがダイビング・ボディプレス。それでも武藤はカウント2で返し、パワープラントを狙うとしたカズにシャイニング・ウィザード。だが、カズは巻き投げ固めで切り返し、そこからトラースキックを叩き込むとパワープラントで叩き付ける。
 しかし船木が浴びせ蹴りや水面蹴りでカズの動きを止めてから、諏訪魔をスリーパーで捕獲。その間に武藤がカズにドラゴンスクリューから足4の字固め。一度は諏訪魔が船木を振り切ってカズを救出したが、今度は船木がvs.諏訪魔戦用に解禁したアンクルホールドで諏訪魔を捕獲。武藤は2度目の足4の字でカズからギブアップを奪った。
 試合後、武藤は「よりカッコイイ武藤敬司を横浜で披露できるように努力していきます。体重はシークレット! 昔の動きをどこまで出来るかなと思って、ちょっと披露したら膝イテーや」と語るように、まだ7〜8割の仕上がりだというジュニアの身体に馴れていない様子だったが、減量も順調で調子は良さそうだった。

101010_AJP-2.jpg 新世代軍が解散し、個人闘争に入った全日本マット。その中で諏訪魔の持つ三冠ヘビー級王座への挑戦を狙う河野真幸と浜亮太がシングルマッチで激突した。とくに河野はいまだ三冠挑戦が実現出来ていないため、勝ちが絶対条件の試合。
 オーソドックスな立ち上がりだったが、浜のヘッドロックを逃れた河野が場外にエスケープした辺りから試合が大きく動き出す。すぐに場外に追いかけていった浜は河野を鉄柵に叩き付けると、そこにタックル。しかし河野がかわしたため浜は鉄柵に激突。ここで河野はイスを持ちだして思い切り浜を殴打!
 すると浜の額がパックリ割れて大流血! 観客から驚きの声があがるほどだが、河野は攻撃の手を緩めることなく、床のマットを外すとその上にフェースクラッシャーで叩き付ける。リングに戻っても返り血を浴びながら傷口へのパンチやニーリフト、スリーパーと、ひと際厳しい攻撃を繰り出していく河野。ひと皮剥けたような河野に対し、浜も雄叫びをあげながら体当たりで反撃。
 だが、コーナースプラッシュを狙った際、河野は横にいたレフェリーを引き込んで誤爆させると、浜に対してジャンピングニーを連発。さらに本部席からゴングを鳴らす木槌を奪い取ると、ヒザのニーパットに木槌を仕込んでからのランニングニー。さらにそのままジャイアント・ニードロップを投下して3カウントを奪った。
 当然場内からはブーイングが飛ぶが、河野は試合後も浜をイスで制裁! 異変を察した真田聖也と征矢学が入って来るが、河野はリングインした真田と征矢にイスをフルスイング! すると、そこにKENSOが入ってきて暴走する河野を称えると、ブードゥー・マーダーズのパーカーを手渡す。河野もパーカーを受け取り、その場で着ることでブードゥー入りをアピール。バックステージに戻って来ると、総帥TARUが「どういうことや?」とKENSOに詰め寄る。どうやら河野をVMに引っ張り込んだのはKENSOの単独行動だったようだが、「我々が情熱をもってVMを引き立てていきたい!」と逆にTARUにアピール。これを聞いたTARUは「KENSOが決めたんやから、おめでとうブードゥー!」と河野のVM入りを承諾。河野は「これが俺が選んだ道。俺がチョイスした道、ただそれだけ。だって(新世代軍を解散して)各々行動するって言ったけど誰も行動起こしてねぇじゃん!」と語った。
 VMは新加入したチャーリー・ハースがビッグ・ダディ・ブードゥー、TARUとタッグを組んで鈴木みのる&太陽ケア&曙と対戦。10・24横浜大会でケア&曙の世界タッグ挑戦が決まっているハース&ビッグダディが勝利した。

101010_AJP-3.jpg カズ・ハヤシが世界ジュニア防衛記録新記録樹立、武藤敬司のジュニア転向に加え、NOSAWA論外の全日本マット復帰もあって大きく動き出しそうな全日本ジュニア。この日、勝ったらヘイトを引退させると意気込んでいた近藤修司は、キングコング・ラリアットでヘイトを沈めたあと「そろそろ俺もマジメな試合をしたいんだ。横浜の世界ジュニア戦、結果次第で俺が次の挑戦者に名乗り上げるぞ」と照準をヘイトの引退から世界ジュニアに返ることを宣言(ちなみにヘイトは「近藤が勝手に言ってることで知ったこっちゃない。引退はしません!」とのこと)。
 論外&BUSHIと稔&MAZADAにKAI&大和ヒロシを加えた3チームで行ったメキシコ式ノータッチルール3WAYタッグマッチは、ジュニアらしい目まぐるしい試合が展開された。本隊同士とはいえ、KAI組と論外組が共闘してブードゥー組だけを攻撃することもなく、3チームそれぞれが勝利を目指して闘った結果、最後はBUSHIがコーナーに登ったところを稔とMAZADAが追いかけていって雪崩式ブレーンバスターを狙ったのだが、下から大和と論外がブードゥーの2人をパワーボムで投げていったことで、BUSHIが裏摩周のように叩き付けられる。そこに大和がクロスアーム式ジャーマンでBUSHIを投げて3カウント。
 試合後、大和がBUSHIにダメ出しをしようとすると、そのマイクを奪い取ったMAZADが「オイ、論外! そろそろサシで決着つけようぜ! 横浜あたりで」と論外に一騎打ちを迫るが、論外は無言のままリングを降りる。すると大和が改めてBUSHIに向かって「今までも何をやっていたんだよ! 俺たちはジュニアの挑戦を狙ってんだよ!」と噛み噛みになりながらアピール。
 そこに稔が「待て、待て、このオタンコナス! 世界ジュニアのベルトを狙うって言ったら俺だろう」と割って入ると、KAIも「俺だって世界ジュニアのベルト、狙ってんだよ!」と続く。そこで稔が観客に向かって「次の世界ジュニア挑戦者、誰が相応しいと思う?」と尋ねると、稔を支持するが圧倒的に多かった。これを聞いた稔は最後に「聞いただろ? 支持は圧倒的に俺なんだ。次の横浜で勝ったほうに俺が挑戦するんだ、このスットコドッコイ」と言い残した。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼第1試合 シングルマッチ30分1本勝負
○西村修
10分31秒 逆さ押さえ込み
●渕正信

▼第2試合 シングルマッチ30分1本勝負
--近藤修司
1分01秒 両者リングアウト
--ヘイト(VM)
<再試合>
○近藤修司
1分55秒 キングコングラリアット→片エビ固め
●ヘイト(VM)

▼第3試合 メキシコ式ノータッチルール3WAYタッグマッチ30分1本勝負
KAI/○大和ヒロシ
13分47秒 クロスアーム式原爆固め
NOSAWA論外(東京愚連隊)/●BUSHI
※もう1組は稔(VM)/MAZADA(VM)

▼第4試合 6人タッグマッチ30分1本勝負
鈴木みのる(パンクラスMISSION)/太陽ケア/●曙(フリー)
12分45秒 ダイビングボディプレス→体固め
TARU(VM)/○ビッグ・ダディ・ブードゥー(VM)/チャーリー・ハース(VM)

▼第5試合 タッグマッチ30分1本勝負
○真田聖也/征矢学
11分12秒 回転足折り固め
KENSO(VM)/●レネ・デュプリ(VM)

▼第6試合 シングルマッチ30分1本勝負
○河野真幸
12分32秒 ジャイアントニードロップ→体固め
●浜亮太

▼第7試合 タッグマッチ60分1本勝負
諏訪魔/●カズ・ハヤシ
24分29秒 足4の字固め
○武藤敬司/船木誠勝

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