NOSAWAの15周年を祝うためにマスカラスやブッチャーをはじめ、超人や引退したあの人まで駆け付けた!

101008_Nosawa-1.jpgNOSAWA論外15周年記念興行
NOSAWA BOM・BA-YE!6~論外のオールスター戦2010~
日時:10月8日(金) 開始:18:30
会場:後楽園ホール
観衆:777人(フィーバー)

 8日、後楽園ホールで行われたNOSAWA論外15周年記念興行『NOSAWA BOM・BA-YE!6〜論外のオールスター戦2010〜』。最近は東京愚連隊として自主興行を行ってきた論外だが、自身のレスラー生活15周年を記念して久しぶりに『NOSAWA BOM・BA-YE!』を開催。しかも"論外のオールスター戦"というサブタイトルに相応しく、これまで論外が参戦した様々な団体からスターレスラーが参戦するほか、論外にとっては第2の故郷であるメキシコからも多数の大物ルチャドーラが来日した!

 メインでは論外がミル・マスカラス、バンピーロ・カナディアンセという超大物とタッグを組み、CIMA&アブドーラ・ザ・ブッチャー&アルカンヘル・デ・ラ・ムエルテと対戦。一緒にメキシコ遠征にも行った仲である論外とCIMAの対戦、さらに往年のファンには堪らないマスカラスvs.ブッチャーなど、見どころの多い6人タッグで15周年記念興行を締めくくることになった。
 やはり『吹けよ風、呼べよ嵐』でブッチャーが、『スカイハイ』でマスカラスが登場するだけでプレミアム感がある。ブッチャーはリングに上がるにもひと苦労だし、マスカラスはジャンプしてリングインすることなく、体もだいぶ萎んでしまった感はあるが、この両者には独特な大物オーラが漂っている。
 ブッチャー組はうまくことCIMAが試合を動かしながら、相手選手を1人ずつ自軍のコーナーに連れて行き、待ち構えていたブッチャーが地獄突きをお見舞いするというパターン。そこにマスカラスが入ってきてブッチャーをヘッドロックに捕らえていくが、背後からレジェンドに敬意を表して一礼してからCIMAがマスカラスを攻撃! するとブッチャーは論外を場外に連れ出して攻撃。そこになぜか鈴木みのるが現れて論外に張り手を見舞うと、すかさずブッチャーが論外に地獄突き。
 鈴木の加勢もあって場外で大暴れしたブッチャーは論外を流血に追い込むが、自身の額からも流血! その間、リング上ではマスカラスがアルカンヘルに対して必殺のフライング・クロスチョップ2連発! さらに救出に入ってきたCIMAにもクロスチョップ。CIMAも論外のトラースキックをかわしてバンピーロに誤爆させるが、論外がアルカンヘルにドラスク→シャイニング・ウィザードを決めると、マスカラスにお願いして何とダブルのクロスチョップを決めることに成功!
 すかさずCIMAが入って来るが、マスカラスがコブラツイストで抑え付けている間に、論外がアルカンヘルを超高校級ラ・マヒストラで丸め込んで3カウントを奪った。試合後、インタビュースペースで「楽しかった」と嬉しそうに語った論外は、「いま人がやらないようなことをやればいいと思ってね。いま、じゃあマスカラスを呼ぶとか、ブッチャーが動けないと言われてもあれだけ動けるわけだし、彼らなんかにしてもAAAの人間にしても、CMLLの人間にしても、これ呼べるの日本では俺しかいないと思うから! 選手としてはあまり上には行けないのかもしれないけど、やっぱプロモーターとして、ブッカーとして、ビンス・マクマホンとか亡くなってしまったアントニオ・ペーニャとか、そういう人たちと勝負していきたい」と独自のプロレス観を語った。

101008_Nosawa-2.jpg 8・10東京愚連隊自主興行に出場した鈴木みのる&髙山善廣は、「愚連隊興行から完全撤退しまーす」と宣言。今大会にはその代わりに2007年11月8日の『NOSAWA GENOME』に参戦した伝説の超獣コンビ、ブルーザー・ミノディ&タカン・ハンセンがまさかの再来日を果たした!
 しかもその相手は天龍源一郎&ジャンボ菊という、伝説のコンビ鶴龍コンビならぬ菊龍コンビ。『サンライズ』の乗りブルロープを振り回しながら入場したハンセンに続き、『移民の歌』に乗ってチェーンを振り回しながら入場したミノディ。とくにミノディは「オウッ! オウッ!」と叫ぶミノディシャウトまで披露。対するジャンボもその佇まい、攻撃を受けたときのリアクション、そしてコーナーに控えながらもリング上の天龍に向かって「カモン、源ちゃん!」と檄を飛ばすあたり、かなりの完成度である。
 だが、ミノディが和田京平レフェリーを場外に連れ出している間に、ハンセンがジャンボにイス攻撃。さらにミノディはチェーンで天龍にチョーク攻撃と、超獣コンビはやりたい放題! すると突如『NTVスポーツテーマ』が鳴り響き、リング下からスキンヘッドのヅラに真っ赤なレフェリーウェアに身を包んだジョー和田レフェリーが登場! ミノディがギロチンドロップを天龍に落としてカバーするが、ジョーさんのカウントが遅い!
 怒ったミノディがジョーさんを投げ飛ばすと、ジョーさんは失神! しかしジャンボの怪物的なパワーが開花し、ジャンピングニーを連発。だが、怪物化しすぎてしまい、パートナーの天龍にもジャンピングニーを叩き込んでから「オー」。怒った天龍が詰め寄っていくと、我に返ったジャンボは土下座をして謝罪するが、天龍が羽交い締めにしたミノディがジャンボのジャンピングニーをかわしたため同士討ちに!
 すると天龍はジャンボにグーパンチをお見舞いし、超獣コンビに向かってホイップ。ダブルのビッグブーツでジャンボを吹っ飛ばした超獣コンビは、合体攻撃を決めていくと、最後は天龍のグーパンチを挟んでからハンセンがウエスタン・ラリアットを叩き込み見事勝利した。試合後、ジャンボは泣きながら(?)「あ〜〜〜〜〜〜、怖かった〜〜〜〜〜」と絶叫した。

101008_Nosawa-3.jpg 論外が密かに(?)保持している東京世界ヘビー級王座への次期挑戦者を決める時間差バトルロイヤルには、キャラの濃いレスラーが15人も出場! そのうち2名が"X""XX"として伏せられていたのだが、この手の試合形式にXとなりそうなバラモン兄弟やビッグ村上は大会前から名前を出しての出場だっただけにXへの期待値が上がる。
 TAKAみちのくvs.稔というジュニアヘビーの実力者同士の対決からバトルロイヤルがスタートしたのだが、3番手4番手に早くもバラモン兄弟が登場したため試合が荒れていく。5番手にエル・サムライが登場すると、なぜか4選手から一斉に攻撃させてしまうサムライ。その後も折原やブラックタイガーらが入ってきたのだが、その辺りでバラモンシュウがOTRで失格に。だが、シュウはその後もリング下に居座り事あるごとにケイをアシスト。バラモン兄弟の試合を記者席からノアの石森太二が観戦していたのも、なかなか不思議な光景だった。
 ミステル・カカオや華名が入ってくる一方で、実力者の稔も失格に。さらにリッキー・フジが入ってきてすぐさま華名に攻撃していった辺りで、サムライも失格。そして11番手としてついにXが登場したのだが、聞き覚えのある曲と共に登場したのは、何と2日前に同所で引退したばかりのマッスル坂井! まさかの坂井に登場に観客からは驚きの声と共にブーイングが。そしてリングインし、いつものロープに登りながら右腕を突き上げるポーズを見せた坂井だが、田中秀和リングアナから「一昨日に引退しているため失格」というアナウンスをされ、何もせずに一礼してリングを降りるという画に描いたような"出オチ"をやってみせた。
 嵐のように坂井が去っていったあと、スト市が登場したあとにビッグ村上が"テロリストの眼"をしながら登場すると、リング上の選手たちは一同に怯えはじめる。村上がゆっくり怯える選手たちを睨み付けていると、14番手としてXXのミノワマンが登場! 予想外の超人の登場に場内が沸き上がる。何せミノワマンと村上が睨み合っているのだから盛り上がらないわけがない。
 ところが村上の背後からスト市が攻撃していき、何とかロープ際まで誘い込むと、背後からカンチョーを見舞ってOTRで失格させてしまう。期待のミノワマンと一切絡むことなく失格となった村上。ミノワマンはその鬱憤をぶつけるようにスト市にアキレス腱固めを極めてギブアップを奪った。そして最後の15番手として高木が登場。高木は残った2選手(ケイとTAKA)にすでに失格したはずのシュウを加え、「リアルプロレスラーにも俺たちインディープロレスラーの力を合わせれば勝てる!」と持ち掛けて共闘。
 だが、あっさり高木とTAKAがバラモン兄弟を裏切り、ミノワマンのアキレス腱固めに捕まったバラモンは失格。すると高木とTAKAはミノワマンと一緒にS.R.F.8回を四方の客席で披露。そして、そのまま2人がかりでミノワマンをOTRで失格させた。残った高木とTAKAはどうにかして相手をOTRにしようとしてエプロンで揉み合うが、ここで高木が新必殺技の"ゆずポンキック(カカト落とし)"を叩き込み、TAKAをOTRで失格させることに成功し、最後に入ってきて大人気なくバトルロイヤルを制した。
 高木は「ゆずポンに僕は勇気をもらいました。ゆずポンキックいい技ですね」と、この日プロレスデビューに向けてテコンドー着姿でデモンストレーションを披露した愛川ゆず季を絶賛! そして12月の大会でNOSAWAの持つ東京世界ヘビー級王座への挑戦が決まったことに関して「15周年同士さ、インディーの底辺から上がってきたもの同士で東京世界ヘビーのベルトを賭けて闘おうじゃねーか! でもな、1つ言っておく! 俺にはな、ゆずポンキックがついてるんだ! 分かったかオラ!」と同じDDT創設メンバーに向かってメッセージを送った。

※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。

▼グラン浜田還暦記念試合 8人タッグマッチ
グラン浜田(MWF)/○チキンボーイ/エル・パンテーラ/浜田文子(TNA)
11分2秒 六本木トルネード→片エビ固め
菊地毅(フリー)/菅原拓也(フリー)/●田島久丸(闘龍門)/下田美馬(フリー)

▼ゆずポン祭〜予告編〜 愛川ゆず季デモンストレーション5分間
愛川ゆず季(スターダム) トレーナー:風香

▼水道橋迷勝負〜数え歌〜 シングルマッチ
○望月成晃(ドラゴンゲート)
12分35秒 ツイスター→片エビ固め
●佐藤光留(パンクラスMISSION)

▼コロナプレゼンツ東京世界ヘビー級次期挑戦者決定戦〜15MAN GAUNTLET〜
【退場順】バラモン・シュウ(フリー)→折原昌夫(メビウス)→稔(フリー)→ミステル・カカオ(フリー)→ブラック・タイガー(フリー)→エル・サムライ(フリー)→X=マッスル坂井(引退済み)→リッキー・フジ(フリー)→華名(フリー/トリプルテイルズ)→ビッグ村上(ビッグマウス・ラウド)→"ハリウッド"ストーカー市川(ドラゴンゲート)→バラモン・ケイ(フリー)→XX=ミノワマン(超人)
○高木三四郎(DDT)
24分25秒 エプロンでのゆずポンキック→OTR
●TAKAみちのく(K−DOJO)

▼LEGEND OF WRESTLING〜超獣vs菊龍〜
ブルーザー・ミノディ/○タカン・ハンセン
11分59秒 ウエスタン・ラリアット→片エビ固め
天龍源一郎(天龍PROJECT)/●ジャンボ菊

▼PRIDE〜傾奇通せ〜 シングルマッチ
●FUJITA
18分1秒 垂直落下式正田落とし→片エビ固め
○MAZADA

▼NOSAWA論外15周年記念試合〜ARRIBA LA RAZA〜
○NOSAWA論外/ミル・マスカラス/バンピーロ・カナディアンセ
12分41秒 15周年超高校級ラ・マヒストラル
CIMA(ドラゴンゲート)/アブドーラ・ザ・ブッチャー/●アルカンヘル・デ・ラ・ムエルテ

このページの先頭へ
コラム女子プロレス団体『FEATURES』
スターダム世IV虎の番長日記
はるか悠里の格闘アイドル育成計画
スターダム須佐えりの初勝利への道
月別アーカイブ
団体