K-163kg日本王者の大和哲也敗れる! "下克上"卜部功也は「次は久保優太選手と」

100920_Krush10-1.jpgKrush実行委員会
Krush.10
日時:9月20日(月) 開始:18:00
会場:後楽園ホール
観衆:1800人

 20日、後楽園ホールでK-1ルールで行うキックボクシングイベント『Krush.10』が行われた。7月のK-163kg日本トーナメントを3連続KOで制し、初代王者に輝いた大和哲也。戴冠後の第一戦に選んだのはKrushのリングだった。堂々のメインイベント登場だ。K-1の谷川貞治イベントプロデューサーは「11月8日のK-1MAXに大和と久保(優太)を使う」と公言しており、勝ってK-1出場に弾みを付けたいところ。
 しかし対戦相手の卜部功也は虎視眈々と"下克上"を狙っていた。5月の開幕戦で勝利しながら、7月は本戦の8人に選ばれずにリザーブファイトへ。
 「本戦に出たら優勝出来た。そのことをリングで見せたい」
 試合は蹴り合いからスタート。大和がミドルとローを散らし、サウスポーの卜部もローで牽制。両者が少しずつ間合いを詰めると先手を取ったのは卜部だ。狙いすましたワンツーで大和からダウンを奪う。立ち上がる大和になおも右フック、そして左ストレートを浴びせる卜部。
 2Rから大和は劣勢を挽回すべく、プレッシャーをかけてパンチ主体で攻勢に出る。しかし卜部は足を使ってかわし、ミドルを蹴り、大和が踏み込んだところに右フックを引っかけて動きを止め、隙を見ては左ストレートを打ち込む。大和は1Rで目を負傷したのか、卜部の左ストレートに全く反応できず。3Rには大和が強烈なボディで卜部の動きを止める場面もあったが、ここでも卜部が左ストレートをクリーンヒットして大和に連打させず。
 結局、2者が4ポイント差、1者が3ポイント差を付けて判定で卜部の勝利。"最強王者"が敗れる番狂わせだ。

100920_Krush10-2.jpg 堂々の勝利を収めた卜部は「前田(憲作)先生のミット通りです。イメージがドンピシャでした。でも大和選手はチャンピオンになってから忙しかったと思うので、全然、まだまだ。大和選手はもっと怖いと思う」と大和を気遣う。
 早速、谷川EPから11月のK-1出場を打診されたそうだが「11月は出ないです。強くなることしか考えていないので(試合は)ちょっと休んでフィジカルとか自分の課題があるので練習をやりたいです。来年のトーナメントで優勝したいです」。
 また次にやりたい相手は「久保優太選手。久保選手となら打ち合いじゃなくて、技術の攻防を見せられる。アメリカンボクシングみたいな試合になると思います」。
 一方、まさかの敗北を喫した大和は、右目を押さえながら「やられました。悔しくないはずはないですけど言い訳はしません。人生が1日で変わって、どん底に落とされて、叩かれるのは分かっているし、這い上がる僕を見てほしいです。それだけです。ありがとうございました」と手短にコメントして、質問には応じず会見を打ち切った。
 ダブルメインイベント第1試合の野杁正明vs.卜部弘嵩(卜部の兄)は判定2-0で野杁勝利ながら、非常に僅差の勝負で観戦した関係者や選手から「延長で良かったのでは?」との声が挙がるほど。ダブルメイン出場4選手の平均年齢は20歳(大和22歳、卜部功也20歳、野杁17歳、卜部弘嵩21歳)で、この世代のレベルの高さと実力の拮抗ぶりを感じさせた大会だった。(スポーツライター・茂田浩司)

▼オープニングファイト1 63kg契約 K-1ルール 3分3R
△遠藤大翼(WK/駿河道場)
判定0-0 ※29-29(3者)
△中村圭佑(チームドラゴン/2010全日本新空手K-2軽中量級王者)

▼オープニングファイト2 55kg Fight K-1ルール 3分3R
○匠(チームドラゴン)
判定3-0 ※29-25、30-25、30-25
●TARO(月心会)

▼オープニングファイト3 63kg契約 K-1ルール 3分3R
○山崎秀晃(チームドラゴン/2009全日本新空手K-2軽中量級第3位)
1R41秒 KO※右ストレート
●前田修(GETOVER)

▼第1試合 60kg Fight K-1ルール 3分3R
○藤鬥嘩裟(藤/元J-NETWORKフライ級王者)
判定3-0 ※30-27(3者)
●小澤量哉(士心館)

▼第2試合 63kg契約 K-1ルール 3分3R
○TSUYOSHI(チームドラゴン/元全日本スーパーフェザー級3位)
3R2分39秒 KO※3ノックダウン
●武彦(月心会/2006全日本新空手K-2中量級第3位)

▼第3試合 女子フェザー級 K-1ルール 2分3R
○佐々木仁子(チームドラゴン/元J-GIRLSフェザー級王者)
判定3-0 ※30-26、30-26、30-25
●真(峯心会)

▼第4試合 55kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
○瀧谷渉太(桜塾/元全日本バンタム級1位)
延長判定2-1 ※10-9、9-10、10-9。本戦30-29、30-30、30-30
●水原浩章(光/J-NETWORKスーパー・バンタム級王者)

▼第5試合 70kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
○川端健司(チームドラゴン/J-NETWORKスーパー・ウェルター級4位)
延長判定3-0 ※10-9(3者)。本戦30-30(3者)
●廣野祐(NPO JEFA/Krush 70kg Tournament 2009準優勝)

▼第6試合 70kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
○健太(E.S.G/NJKFスーパー・ウェルター級王者)
判定2-0 ※30-28、29-29、30-28
●渡辺雅和(チームドラゴン/元全日本ウェルター級6位)

▼第7試合 70kg Fight K-1ルール 3分3R延長1R
○堤大輔(チームドラゴン/J-NETWORKウェルター級2位)
延長判定3-0 ※10-9(3者)。本戦30-30、29-30(石黒)、30-30
●石黒竜也(フリー/元NJKFウェルター級王者)

▼第8試合 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○大石駿介(OISHI GYM/J-NETWORKスーパー・ライト級王者)
判定3-0 ※30-28、30-28、29-28
●AKIRA(チームドラゴン/M-1スーパー・フェザー級王者)

▼セミファイナル(第9試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○尾崎圭司(チームドラゴン/2007 K-1 WORLD MAX第3位)
3R1分28秒 KO※3ノックダウン
●佐々木郁矢(INSANITY)

▼ダブルメインイベント1(第10試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○野杁正明(OISHI GYM/K-1甲子園2009王者)
判定2-0 ※29-28、29-29、30-29
●卜部弘嵩(チームドラゴン/2007全日本新空手K-2軽中量級王者)

▼ダブルメインイベント2(第11試合) 63kg契約 K-1ルール 3分3R延長1R
○卜部功也(チームドラゴン/K-1甲子園2008準優勝)
判定3-0 ※30-27、30-26、30-26
●大和哲也(大和ジム/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg Japan Tournament優勝)

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