両国を終えてまた動き出したDDT...鶴見亜門GM誕生!男色尻侍タッグ王座奪取!KO-D無差別級初挑戦の佐々木が大健闘!ケニーはIWGP挑戦へ!
DDTプロレスリング
夏休みの思いで 2010
日時:8月29日(日) 開始:12:00
会場:後楽園ホール
観衆:1287人(満員)
29日、後楽園ホールで行われたDDTプロレスリング『夏休みの思いで 2010』。2年連続両国大会を成功させたDDT。7・25両国後初の後楽園大会となる今大会では、まずポイズン澤田の長期欠場と飯伏幸太の来月復帰が発表されたあと、両国大会で発表されたAKB48ばりにDDT全ブランドの選手(レギュラーやセミレギュラーも含め)を対象にした人気投票『2010 DDT総選挙』の中途経過が発表された。
観客がどよめいたところでは、12位のMIKAMIと塩田英樹、9位の大鷲透、8位の佐藤光留、5位のディック東郷、飯伏、ヨシヒコ、4位の高木三四郎大社長(一部からブーイング!)、2位のHARASHIMAと入江茂弘といったところ。そして中途経過の時点の1位は2位とは2票差ながら56票で男色ディーノだった。
そんな群雄割拠なDDTマットだが、今大会でまた1つ新しい試みが行われた。肩のケガと体調不良によりビアガーデンプロレスを欠場した中澤マイケルに対し、高木三四郎大社長は「新しい風景を見せるために」という理由でCEOから解任するという強権発動! CEO制度は廃止されて新たにGM制を導入することになったのだ。
そこで大鷲、マッスル坂井、光留、松永智充、星誕期、安部行洋、マイケルの7選手がロイヤルランブルで対戦し勝った選手が推薦する人物がGMに就任するという。まず坂井が連れて来たGM候補は『マッスル』総合演出の鶴見亜門! そして安部が連れてきたGM候補はメイド服のアニメキングなる人物! さらに光留は安藤あいかを半ば強引に拉致して連れてきた上、安藤が「助けて〜」と叫んだ瞬間、非情なる正拳突きをボディに叩き込んだ! 誕期が連れて来たGM候補はケガしたときに病院まで連れて行ってくれて、飯まで食わせてくれたというマサ高梨。松永はDDTとは因縁のある『週刊プロレス』の佐藤編集長を連れてきて「表紙になりたくないの?」という甘い言葉で他の選手を惑わせる。
さらに大鷲は最近ケガ人が続出DDTを危惧して林リングドクターをGM候補に連れてきた上、最後のマイケルは自らをGM候補とし、「確かに大鷲の言う通り、DDTは負傷者が多い。いくら医者がいてもケガが起きてからでは遅いんです。私がGMになった暁にはプロレス界初の試みとして、負傷箇所への攻撃を一切禁止したいと思います!」というマニフェストを発表した。
各候補者が見つめる中、リング上ではロイヤルランブルが行われる。光留の飛び付き腕十字により次々に選手が失格になっていく中、光留のダブルリストロックで腕が折れた(?)安部を林リングドクターがエアサロンパスで治療......すると見せかけて、光留の顔面にエアサロンパスを噴射! これで光留がOTRで失格となり、坂井にはシッカロールと思われるパウダーを投げつけるが、坂井がかわしたため大鷲に誤爆! そのまま大鷲もOTRで失格となりロイヤルランブルは坂井が優勝。その結果、鶴見亜門がDDTのGMに就任し、WCWのような団体を目指すことになった。
高木&澤宗紀の変態大社長コンビが持つKO-D無差別級タッグ王座には、両国大会での次期挑戦者決定戦を制したスーサイドボーイズの挑戦が決まっていたが、8・7新木場大会に"超大物X"として越中詩郎が登場したことで、お尻に人一倍関心があるディーノが越中とタッグを組んでこの闘いに割って入ることになったため3WAYマッチとなった。
『SAMURAI』と『スリル』の合体テーマ曲で入場してきた越中&ディーノの男色尻侍。しかし変態大社長が大人気なく奇襲攻撃を仕掛けていき、いきなりの場外乱闘に。痔ろうのディーノはひたすらケツを蹴られ悶絶。そこに高木が澤を担ぎ上げて投げ捨てスピコリドライバーでディーノに澤をぶつけようとするがかわされてしまう。すかさず高木を狙っている越中が「高木、この野郎!」といいながら襲いかかっていく中、ディーノはナイトメアーで澤の顔面に騎乗!
さらに鳥羽のケツも狙っていったディーノだが、高木がひとり眉山でまとめてブン投げる。その高木をミサイルキックで吹っ飛ばしたMIKAMIは高木の上にラダーを乗せ、その上にファイアーバード・スプラッシュ。しかし続くヴォルカニックボムをキャッチした高木はライガーボムに切り返してみせたが、越中がディーノに檄を飛ばすと、ディーノは泣きそうな表情でTバック姿になり痔が痛むケツで高木にヒップアタック!
さらに男色ドライバーで叩き付けるがカウントは2。すると越中がダイビング・ヒップアタック。朦朧とする高木をディーノがゴッチ式男色ドライバーで叩き付け3カウント! 見事男色尻侍がKO-Dタッグ王座を奪取したが、ディーノは越中と"お尻愛"になることを一喝されてシュンとしながら引き揚げていった。
メインでは両国大会で絶対王者だった関本大介を下し、見事にDDTにKO-D無差別級王座を奪還したHARASHIMAが、8・8新木場大会で行われた次期KO-D無差別級選手権挑戦者決定トーナメントを制した佐々木大輔の挑戦を受けた。HARASHIMAは王者らしくじっくりと佐々木を攻撃し、常に優位に試合を進めていく。HARASHIMAから余裕すら奪えず、何度ももんどり打って倒れた佐々木だが、場外に落ちそうになったところでアイルビーバックのような形で戻ろうとしたHARASHIMAにドロップキック。そして場外に転落したHARASHIMAにトペコンを発射!
さらにリングにHARASHIMAを戻した佐々木はグラウンド卍へ。セコンドのアントンや東郷が精一杯檄を飛ばが、HARASHIMAもグラウンド卍を脱出すると再び攻勢に出る。だが、山折りを回転エビ固めで切り返し、蒼魔刀をスクールボーイで切り返した佐々木はNOW OR NEVERで叩き付ける。HARASHIMAもタイガースープレックスを返し、バズソーキックから蒼魔刀を叩き込むが、カウント2で返した佐々木はコーナーに登ったHARASHIMAに下からジャンピングキック。
しかし雪崩式のNOW OF NEVERはHARASHIMAが山折りに切り返す! しかし続く蒼魔刀をスピアで迎撃した佐々木は、HARASHIMAのハイキックでも倒れず延髄蹴りからの垂直落下式NOW OR NEVER! 20分を越し、もう一度NOW OF NEVERを狙った佐々木をリバースフランケンで切り返したHARASHIMAは、その場飛びの蒼魔刀で佐々木をコーナー際まで追い込むと、対角線ダッシュの蒼魔刀を叩き込んで3カウント!
見事HARASHIMAが初防衛に成功すると、そこに亜門GMが登場! 亜門GMは「感動しました。GMになったことで権限があると思うんですけど、次の後楽園で見たいカードを早速組んじゃいました」と言うと坂井をリング上に呼ぶ。坂井のKO-D無差別級挑戦かと思いきや、亜門GMは「お前、今度の9・26後楽園がDDT最後の試合だよな? 俺、どうしても見たい試合があるんだよ。マッスル坂井vs.高木三四郎!」と意表を突いて坂井のDDTラストマッチのカードを決めてしまったが、坂井はそれを10・6『マッスル10』でやるつもりだったと吐露......。
それを聞いた亜門GMは「そういうのは先にDDTでやって、マッスルは新たな路線で」と坂井を説得。そして改めてHARASHIMAの希望を尋ねると、最近目立っていない正パートナーの大鷲と組んでタッグ王座に挑戦したいという。そこにタッグ王座を奪取したばかりの男色尻侍が登場し、越中が「お前らは次の後楽園で終わりだ、コノヤロー!」と吐き捨て、これが事実上の"やってやるって=対戦受諾"となった。
インタビュースペースで佐々木戦を「楽しかった」と満足そうな表情で語ったHARASHIMAが「例え僕が(総選挙で)一番取れなくても、その時の一番取った人とスゲェ試合したいと思います。いずれにしろ皆さん期待しててください。もちろんどんな相手が来ても、どんな相手を指名しても、絶対勝ちます。絶対勝ってやるさ~!」と言うと、各記者が「なんで~」とボソリ。それを受けてHARASHIMAは満面の笑みで「何でかって? それは、鍛えているからだ~!」と言ってみせた。
9・12キャンプ場プロレスで飯伏の復帰が決まったが、その前にケニー・オメガが現IWGPジュニアタッグ王者の田口隆祐とシングルで対戦。9・3新日本後楽園大会ではプリンス・デヴィットとのシングルも決まっているだけに、ケニーとしてはまだ正式決定していないが、この2連戦はいわばタッグタイトルマッチの前哨戦!
今年のBOSJ公式戦でケニーに負けている田口としては連敗は許されないが、ケニーはそんな田口を逆撫でするように腰フリポーズ。そしてフランケンで場外に追いやってノータッチトペコンを発射! だが、場外戦でケニーの左腕を攻撃していった田口はエプロンで断崖式DDTを決めると、ケニーのセコンドの松永にも蹴りを入れて対抗戦ムードを煽る。リングに戻ってもケニーの左腕を攻撃し続けた田口だが、ケニーはコタロークラッシャーからドラゴンスープレックスの体勢へ。
これを腰フリポーズをしてから脱出する余裕を見せる田口に対し、カミカゼからその場飛びシューティングスターを落としたケニーだが、田口はジャンピングキックからスリーアミーゴ。続くどどんを徹底的に防御したケニーはSTOP!エンズイギリを叩き込むが、田口も同じ技を返すと鹿殺しと見せかけてのフェースバスターから円盤中毒を投下。だが、これを防御したケニーは投げ捨てドラゴンスープレックスの連発から波動拳を叩き込むと、クロイツ・ラスからのエビ固めで抑え込んで3カウント!
田口にシングルで2連勝したケニーは、田口のセコンドについてデヴィットに向かって「田口に勝ったのだからゴールデンラヴァーズでIWGPジュニアタッグに挑戦させろと。新日本サイドだってこれだけ田口に勝っているのだから拒否する権利はないだろ?」と猛アピール。さらに「9月3日の後楽園大会でのシングルマッチにIWGPジュニア王座を賭けろ。俺のほうが強いのだから、IWGP王者として俺に挑戦してこい!」と"上から目線"で言ってのける。これを聞いたデヴィットはニヤリと笑うと「ケニー・オメガ、ガンバッテ!」と返した。
インタビュースペースでデヴィットはタイトルを賭けるかどうか聞かれると、「もちろん。すべて受けてやる。それがなんであろうと僕には関係ない。DDTでもメキシコでもどこでも受けてあげるよ。僕はBOSJに勝っているし、2つのIWGPベルトを持っている。彼には運が必要だ。1レスラーとして彼の勝つ確率が低いから、(リング上で)"ガンバッテ"と言ったんだ」と言うと、余裕の笑みを見せた。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 6人タッグマッチ20分1本勝負
高尾蒼馬/●平田一喜/美月凛音
8分5秒 ニールキック→片エビ固め
○石井慧介/入江茂弘(チームでら)/彰人(スポルティーバ)
▼第2試合 大鷲透プレゼンツGMを決めるための何か30分1本勝負
[入場順(GM候補)]マッスル坂井(鶴見亜門=マッスル総合演出)→安部行洋(アニメキング=安部のアニメ師匠)→佐藤光留(安藤あいか=アイドル)→星誕期(マサ高梨=恩人)→松永智充(佐藤正行=週刊プロレス編集長)→大鷲透(ドクター林=リングドクター)→中澤マイケル(中澤マイケル=前CEO)
<1人目>
○佐藤光留(パンクラスMISSION)
13分9秒 腕ひしぎ逆十字固め
●中澤マイケル
<2人目>
○佐藤光留(パンクラスMISSION)
14分23秒 腕ひしぎ逆十字固め
●松永智充
<3人目>
全員
15分40秒 OTR
●星誕期
<4人目>
○佐藤光留(パンクラスMISSION)
16分00秒 ダブルリストロック
●安部行洋
<5人目>
○大鷲透
17分17秒 エアサロンパス攻撃→OTR
●佐藤光留(パンクラスMISSION)
<6人目>
○マッスル坂井
17分37秒 パウダー攻撃誤爆→OTR
●大鷲透
※鶴見亜門がDDT GMに就任
▼第3試合 タッグマッチ30分1本勝負
○ディック東郷/アントーニオ本多
15分35秒 クリップラー・クロスフェイス
KUDO/●ヤス・ウラノ
▼第4試合 スペシャルシングルマッチ60分1本勝負
○ケニー・オメガ
15分10秒 クロイツ・ラス→後方回転エビ固め
●田口隆祐(新日本プロレス)
▼第5試合 KO-Dタッグ選手権試合60分1本勝負
[王者組]●高木三四郎/澤宗紀(バトラーツ)
13分55秒 ゴッチ式男色ドライバー→漢固め
[挑戦者組]越中詩郎(フリー)/○男色ディーノ
※もう1組は[挑戦者組]MIKAMI/タノムサク鳥羽
※第31代王者組が13度目の防衛に失敗。越中&男色組が第32代王者組へ
▼第6試合 KO-D無差別級選手権試合時間無制限1本勝負
[王 者]○HARASHIMA
20分42秒 蒼魔刀→体固め
[挑戦者]●佐々木大輔(フリー)
※第32代王者が初防衛に成功
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