『19時女子』初のタイトルマッチでボリショイがICE×60を奪取!敗れた飛香は涙ながらに「まだ夏休みの宿題は終わっていない!」
19時女子プロレス
19時女子プロレス・34
日時:8月27日(金) 開始:19:00
会場:アイスリボン道場
USTREAM
(http://www.ustream.tv/channel/19pro)
観衆:未発表
27日、アイスリボンがバックアップし、USTREAM発の女子プロレスとなる『19時女子プロレス』で初のタイトルマッチが行われた。『19時女子』でタイトルマッチといえば、7月の高橋奈苗vs.さくらえみの一戦で当時高橋が保持していたJWP無差別級王座を賭けるか賭けないかで討論会まで行われたことが記憶に新しい。
そのときはタイトルを管理するJWP側からの許可が下りず、結局"ノンタイトルマッチ"という結論に落ち着いた。しかし今回賭けられるタイトルは、アイスリボンが管理するICE×60選手権のため、スムーズにUSTREAM史上初の女子プロレスタイトルマッチが決まった。とはいえ、挑戦者がJWPのコマンド・ボリショイという部分に何とも因縁めいたものを感じてしまう。
しかもこの日は『19時女子』としては初の2試合行われる1時間のスペシャル版。いきなりオープニングの段階から視聴者が500人を越えるという上々の出だし。MCは都宮ちい、実況はGENTAROとお馴染みの2人。この日のゲスト解説はフリーライターの新井宏氏。
第1試合のさくらえみ&真琴vs.米山香織&帯広さやかは、さくらが9・19JWPの新宿FACE大会で米山の持つJWP無差別級王座にさくらが挑戦することが決まっているため前哨戦となる。試合前にはGENTAROと新井氏が、JWP無差別級のベルトの価値を高めようとする"米山革命"を解説。
試合前、帯広はタッグを組む米山に「さくらさんに防衛したら私の挑戦を受けてもらいたいと思います! それこそが革命じゃないんでしょうか?」と猛アピール。米山は「そうだけど、私は団体の代表じゃないし......」と困惑気味。米山革命(帯広)は何処に向かっていくのか......
第1試合が始まる時点で視聴者は680人を越えた。この日はスペシャル版ということでレフェリーも本職のバーブ佐々木レフェリーが務める。いきなりさくら組が奇襲攻撃を仕掛けていき、場外でさくらが帯広に逆水平チョップを打っていくが、米山がカメラに顔面を近づけて中継を妨害! その間に帯広が体勢を入れ替えて、逆水平チョップを返すと米山と共に「米山革命(帯広)!」と絶叫。リングに戻って米山組はさくらにダブルドロップキック。さくらから真琴にタッチにすると、米山は真琴のキャメルクラッチを噛みつきで脱出。さらにジャンピングエルボーからコーナーに登っていくが、真琴が近付いていってダブルアーム・スープレックスで投げ飛ばす。
視聴者が700人を越えたところで真琴が一気呵成に攻め込んでいく。さくらが米山のパワーボムを狙ったところで、帯広が入ってきてカット。帯広はなおもさくらを逆エビに捕らえようとしたが、結果的にさくらが米山をカバー! 辛くもカウント2で返した米山だが、さくらなバックドロップからリバースのネックスクリュー。しかしさくらのムーンサルトプレスをかわした米山はセントーンを投下してから、帯広とファンタスティックフリップ! さらにダイビング・セントーンを投下したが、これは当たりが浅くカウントは2。
帯広はさくらから2度目のピンフォール勝ちを狙おうとガンガン攻め込んでいく。真琴がフォローしようとするが、米山が場外に連れ出す。その間にさくらが帯広にラ・マヒストラルを狙うが、帯広が切り返す。辛くも真琴がカウント2でカットしたが、帯広はリング中央で逆片エビ固め! ガッチリ決まったが、背後から真琴が蹴りを入れてカット。帯広はスタルヒンチョップをさくらに叩き込み、そこから逆エビ固めを狙ったが、一瞬の隙を突いてさくらが丸め込みで切り返して3カウント!
さくらは試合後、米山へのタイトル挑戦まっしぐらに帯広に「初勝利を私が献上した形になってしまいましたが、もうそんなことはしない。あの間の悪さはない!」と厳しい表情で苦言を呈したが、GENTAROは「(さくらは)強がっていたが、決して楽勝ではなかった」と帯広の健闘を評価。前哨戦で敗れた米山だが「革命に痛みは付き物。プロレス界の掟として前哨戦で負けているほうが、タイトルマッチで勝つじゃないですか」とあまりに気にしていない。さらに新井氏からは米山革命(帯広)にタッグタイトル挑戦を提案。ちいもマッドマックス(ちい&木高イサミ)が保持するインターナショナル・リボンタッグ王座への挑戦を受けて立つ構えを見せた。
そしてメインの飛香vs.ボリショイのICE×60選手権へ。煽りVでは飛香がさくらから王座奪取した試合後に、飛香が「前日、さくらさんが60kg以下のボリショイさんに負けたのが信じられなかったです」と語り、ボリショイを挑戦者に指名するシーンが流される。15歳の王者に対して21年のキャリアを持つボリショイは「彼女が生まれる前からプロレスをやっている。彼女の人生の全ての時間を賭けても、私のプロレス人生に敵わない」と語った。高校1年の夏をすべてこの一戦に費やした飛香は「私が勝たないと面白くない!」とキッパリ言ってのけた。
タイトルマッチということで入場シーンからきっちり中継。この時点で視聴者は770人前後。20分時間切れの場合はタイトルが剥奪になるという厳しいルール。飛香がロープワークで翻弄しようとするが、ボリショイは足への619やタランチュラ式の腕十字でペースを握る。だが、場外戦に持ち込んだ飛香は、飛香ナックルやリングを一周してのカミカゼなど、独創的な技で攻撃していく。
しかしリングに戻った飛香がカミカゼを狙うと、ボリショイは空中での腹固めで切り返し、そこから卍固めを挟んでの変形タランチュラ! さらにアルゼンチン・バックブリーカーまで見舞っていったが、飛香は大先輩相手に気後れすることなく顔面蹴りや張り手を見舞っていく。だが、ボリショイは張り手の腕をキャッチして三角絞め! 辛くもロープに逃れた飛香だが、ツイート上で観客もボリショイの関節技の巧さに絶賛の嵐。それでもスピンキックからカミカゼを決めた飛香は、スワンダイブ式のはりきりキックからミサイルキック式のはりきりキック。
自分のペースに持っていこうとする飛香だが、ボリショイはブレーンバスター1つで飛香のペースを止めると、619を狙ってダッシュ。これをカウンターで必殺のブロックバスターホールドに切り返した飛香だが、ポジションが悪くボリショイはロープブレイク。その後も必死で攻め込んでいく飛香だが、ボリショイは飛香のボディスラムをDDTで切り返すと619。何とか立ち上がった飛香だが、ボリショイは対角線を走っての掌底を叩き込んで3カウント!
わずか8分21秒で飛香を倒しICE×60選手権を奪取したボリショイ。予想以上に圧勝だったボリショイだが、それでもいつもよりリングが小さかったため闘いにくかったという。飛香に対しては「すごくいいものを持っている。また闘いたい。みなみ選手からの指名で私が挑戦者になったので、次は自分がみなみ選手を第一挑戦者に指名したいと思います」と高く評価。さらに「お客さんの声は耳に入ってこなかったが、カメラを通じてお客さんの思いは伝わってきた。私とみなみ選手の試合は1人でも多くの人に見てもらいたいので、9・23アイスリボンの後楽園大会でこのタイトルを賭けてみなみ選手とやりたい」と"無観客試合"の『19時女子』に対して若干の心境の変化を感じつつ、超満員必至のアイス後楽園大会でのリターンマッチを提案したボリショイは、8・29JWPの東京キネマ倶楽部大会で米山&ボリショイvs.さくら&飛香のダブル前哨戦も併せて提案した。
その間も飛香はリング上で大の字に倒れたまま。慌てて帯広が駆け寄っていき、飛香はようやく放送席へ。「自分は今日で夏休み最後の試合と思っていたんですけど、まだまだ試合がしたいです。夏休み最後をこんな形で終わりたくありません!」と涙ながら語った。そこにさくらが入ってきて「最後、泣いてちゃダメだよ!」と厳しい言葉をかけると、飛香は8・29JWPと9・23アイス後楽園でのリターンマッチを「行きます!」と出陣宣言。ツイート上の観客もボリショイの巧さや強さを絶賛する一方で、飛香の巻き返しに期待する書き込みが多く見られ、飛香も最後には笑顔を見せた。
さらに9・23アイスの後楽園大会では、7・25DDT両国大会でグレート小鹿&りほ&ミスター6号が奪取した6人タッグ三冠統一王座に、松本都&葛西純&"黒天使"沼澤邪鬼が挑戦することも決定した。
▼タッグマッチ 15分1本勝負
米山香織(JWP)/●帯広さやか
9分57秒 逆エビ固めを切り返して→エビ固め
○さくらえみ(アイスリボン)/真琴(アイスリボン)
▼ICE×60選手権試合 20分1本勝負
[王 者]●みなみ飛香(アイスリボン)
8分21秒 掌底→片エビ固め
[挑戦者]○コマンドボリショイ(JWP)
※第9代王者の飛香が初防衛戦に失敗。ボリショイが第10代王者となる
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