三崎、サンチアゴをあと一歩のところまで追い詰めながらも逆転負け!ライト級に転向した郷野は初戦惨敗!
SENGOKU RAIDEN CHAMPIONSHIP
SRC14
日時:8月22日(日) 開始:15:00
会場:両国国技館
観衆:非公開
22日、両国国技館で行われたワールドビクトリーロード主催の総合格闘技イベント『SRC14』。今大会ではジョルジ・サンチアゴvs.三崎和雄のミドル級チャンピオンシップをはじめ、階級をライト級に落とした郷野聡寛のワンマッチ、さらにフェザー級最強の呼び声高い日沖発のワンマッチのほかに、『SRCウェルター級グランプリシリーズ2010』1回戦Bゾーンの試合が2試合+リザーブマッチ、『SRCバンタム級ASIAトーナメント2010』2回戦の試合が4試合、合計11試合が行われた。
メインでサンチアゴに挑戦した三崎だが、2009年1月に対戦した際は三崎がスリーパーで絞め落とされて敗れている。あれから三崎は不祥事で無期限出場停止処分を受けたり、所属先のGRABAKAを離れたり、DREAMとの対抗戦でメルヴィン・マヌーフと対戦して惜しくも敗れたりと、なかなかのイバラの道を歩んできた。そして三崎は煽りVの中で「一度負けた相手にまた負けるのは屈辱!」と発言。三崎は入場してくると放送席に座っていた武田幸三に拳を突き出す。その横には因縁の相手、秋山成勲が見つめている。
1Rはやや三崎優正の展開に。そして2R、お馴染みのヒザ蹴りのフェイントを度々見せていた三崎だが、意表を突いて実際に飛びヒザも出していく。サンチアゴが三崎のボディにパンチを伸ばしていくと、三崎は組み付いていってフロントチョークで捕獲。ガッチリ決まり勝負あったかと思われたが、サンチアゴは辛くも首を抜いて脱出! 三崎はすかさず足関節を狙っていったが、惜しくも2R終了のゴング。
セコンドのJ.Z.カルバンが熱心にサンチアゴにアドバイスを送ってから3R開始。ここまで三崎優正だったが、ここでサンチアゴの右ハイキックからの右フックがクリーンヒット! 三崎がダウンすると同時にサンチアゴはパウンドを打っていくが、三崎は防御の態勢に入るとうまく立ち上がってピンチを脱出! 何とか3Rを凌いだ。4Rに入ると飛びヒザで飛び込んできたサンチアゴに三崎のフックがクリーンヒット! ダウンしたサンチアゴに三崎はまたもフロントチョーク。
しかし、これでも決まらず三崎はパウンドを打っていくと、ロープ際コーナー付近に追い込まれていたサンチアゴは故意にロープの外に避難! そのためストップがかかり、サンチアゴにレッドカードが提示されてから、"スタンド"でリスタート。後がないサンチアゴはガムシャラにパンチを打っていくが4R終了のゴング。最後の5R、またもパンチでとにかく前に出て行ったサンチアゴ。圧力に押されるように三崎が倒れると、サンチアゴは肩固めを狙うがこれでも決まらない。
三崎は目尻から出血し、やや朦朧としながらもスイープしてみせたが、サンチアゴはなおもバックに回ってスリーパーを狙う。仰向けになって逃れた三崎だが、サンチアゴは今度はパウンドにチェンジ。三崎が堪らずうつ伏せになると、残っている気力を振り絞ってパウンドを打ち続けたサンチアゴ。残り試合時間30秒といったところだが、動かなくなった三崎を見てレフェリーが試合をストップ! もの凄い激闘を制してサンチアゴがSRCミドル級王座防衛に成功した。
三崎は潔くサンチアゴの腕を掲げて勝利を称えると、放送席に行って武田に深々と頭を下げながらガッチリ握手。三崎は右足首にテーピングを巻いていたが、試合後は代理人を通じて「体調を万全にしてリングに戻ってきます」とだけコメント。決してコンディション万全ではなかったようだが、それでも試合内容は素晴らしいものだった。
三崎とはGRABAKA時代の盟友である郷野聡寛が、35歳にして初めて階級を1つ下げてライト級として行う初めての試合。GRABAKAからも離れ、まさに再出発となった郷野は、DJ GOZMAに変身することもなく、嵐の『Happiness』に乗って厳しい表情で入場。対するはかつて魔裟斗や山本"KID"徳郁とも対戦したことがあるジャダンバ・ナラントンガラグ。久しぶりの日本登場となるナラントンガラグは、何と"チーム朝青龍"として登場! 元横綱・朝青龍が来場することはなかったが、ナラントンガラグのセコンドには「朝青龍プロレス」とも呼ばれたプロレス団体『MAP』の一宮章一の姿も!
階級を落とした郷野はキレのある蹴りを出していったが、ナラントンガラグは郷野のミドルキックをキャッチするとまるでモンゴル相撲のように投げを打つ。ナラントンガラグは積極的に自分からテイクダウンを狙ったと思ったら、ジリジリ郷野をコーナーまで追い詰めてからバックスピンキックを放つなど、なかなか手強い感じ。何度も猪木−アリの体勢から寝ている郷野にパウンドを落としていったナラントンガラグ。
3Rにはナラントンガラグがガブってフロントチョークを狙ったが、郷野が首を抜いて脱出すると、ナラントンガラグは一気にパウンドのラッシュ! 郷野に攻めさせるチャンスを与えぬまま試合終了。判定の結果、3-0でナラントンガラグが勝利。ライト級転向第1戦を勝利で飾れなかった郷野は、インタビュースペースで「しょうもない試合をしてしまって、自分に対する失望、今後の絶望感ばかりがこみあげてきます」とガックリ肩を落とした。
その一方、修斗では世界ライト級のベルトを腰に巻き、マルロン・サンドロの持つフェザー級王座への挑戦が期待されている日沖発は、"イギリスの関節マスター"ジェフ・ローソンと対戦。いきなり飛び蹴りで襲いかかり、パンチを振り回していったローソンだが、日沖は慌てることなく実に冷静に対処し、テイクダウンを奪ってから下からの三角絞めを極めてわずか129秒で完勝した。
※完全詳細はバトル・ニュース携帯サイトをご覧ください。
▼第1試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2010二回戦 5分2R
●西村広和(和術慧舟會A-3)
2R 判定0-3
○ソ・ジェヒョン(韓国/CMA KOREA/TEAM POSSE)
▼第2試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2010二回戦 5分2R
○高橋渉(Laughter7)
2R 4分34秒 チョークスリーパー
●曹竜也(闘心)
▼第3試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2010二回戦 5分2R
●江泉卓哉(総合格闘技道場武門會)
2R 1分38秒 TKO
○佐藤将光(坂口道場一族)
▼第4試合 SRCバンタム級ASIAトーナメント2010二回戦 5分2R
○石渡伸太郎(GUTSMAN・修斗道場)
1R 2分20秒 フロントチョーク
●イ・ギルウ(韓国/CMA KOREA/TEAM POSSE)
▼第5試合 SRCウェルター級GPシリーズ2010 リザーブマッチ 5分3R
●宮澤元樹(和術慧舟會東京本部)
3R 判定0-3(28-29、28-30、29-30)
○佐藤拓也(PUREBRED京都)
▼第6試合 SRCウェルター級GPシリーズ2010一回戦Bゾーン 5分3R
●高木健太(PUREBRED川口REDIPS)
2R 0分53秒 チョークスリーパー
○Yasubei榎本(Enomoto Dojo)
▼第7試合 SRCウェルター級GPシリーズ2010一回戦Bゾーン 5分3R
○奥野"轟天"泰舗(CAVE)
3R 0分27秒 KO
●ニック・トンプソン(ミネソタ・マーシャルアーツ・アカデミー)
▼第8試合 SRCライト級ワンマッチ 5分3R
●山田崇太郎(brave/SRC育成選手)
1R 3分56秒 反則勝ち
○レオ・サントス(ノヴァ・ウニオン)
▼第9試合 SRCフェザー級ワンマッチ 5分3R
○日沖発(ALIVE)
1R 2分09秒 三角絞め
●ジェフ・ローソン(TEAM BULLDOG)
▼第10試合 SRCライト級ワンマッチ 5分3R
●郷野聡寛(フリー)
3R 判定0-3(28-30、29-30、28-30)
○ジャダンバ・ナラントンガラグ(チーム朝青龍)
▼第11試合 SRCミドル級チャンピオンシップ 5分5R
[王 者]○ジョルジ・サンチアゴ(アメリカン・トップチーム)
5R 4分31秒 TKO
[挑戦者]●三崎和雄(フリー)
※サンチアゴが王座防衛に成功
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